著者
行平 真也 浦上 昌則 高山 久明
出版者
公益社団法人 日本航海学会
雑誌
日本航海学会論文集 (ISSN:03887405)
巻号頁・発行日
vol.134, pp.36-43, 2016
被引用文献数
1

This study examines the reliability and validity of M. Urakami's self-efficacy scale of career decisions for university and college students on fisheries high school students. The study used a sample of 1,310 fisheries high school students, and the test questionnaire form used in this study was a 30-item scale. The results of the examination on factor structure, reliability, validity, and basic statistics of each item suggest that the scale can also be used for fisheries high school students.

1 0 0 0 OA 遊君 新よし原

著者
月耕
出版者
武川利三郎
雑誌
月の百姿
巻号頁・発行日
1891
著者
漆原 和子
出版者
法政大学文学部
雑誌
法政大学文学部紀要 = Bulletin of Faculty of Letters, Hosei University (ISSN:04412486)
巻号頁・発行日
no.66, pp.31-39, 2012

バスク地方は,ヒツジの移牧の発生の地であるといわれている。このバスク地方のうち,フランスのバスク地方におけるヒツジの移牧の現状を知り,ルーマニア・南カルパチア山脈におけるヒツジの移牧の現状と比較することを目的として調査した。現在のバスク地方は,バスク語を用いる人々によって,ヒツジの正移牧が維持されている。EU 加盟後も,伝統的な移牧を維持しつづけてきた牧童たちは,将来も維持しつづけられると考えている。その理由は,良質のヒツジのチーズをつくり,"Ossau-Iraty"(オッソー・イラティー)のブランド名を付け,人気を博していることにある。チーズの質を維持できるのは,ヒツジに対しても,製品に対しても,殺虫,殺菌をすることをせず,草地もすべて自然にこだわっている。冬の飼料も自然の干草か,有機栽培によるトウモロコシ,大豆に限定していることにある。チーズの質を求めるならば,移牧の形式は必要である。牧童たちはこの方法を維持する限り,将来も十分に消費者の需要があると考えている。筆者も本調査の結果から,その考えを支持する。In the Basque area of the Pyrenees Mts., France, the transhumance of sheep used to be conductedin the form of intermediate-stationed transhumance prior to World War I. Today, the style oftranshumance has changed to ascending transhumance. In this study, a questionnaire survey ofshepherds was conducted in Ossau valley. This valley was formed by glacial activity during the lastglacial period. Sheep stay at the bottom of the glacial cirque around the altitude of 1700-1800 m a.s.l.where sheep, cattle and horses graze on 1,400ha as their summer range. The local breed of sheep isthe "BASCO-BEARNAISE". From July 1st to the middle September, the shepherds milk the ewestwo times a day. They use the milk to make "Ossau-Iraty" cheese. They sell the cheese throughthe market or directly to private visitors. The summer huts are used by the shepherds alone orwith their families. The living facilities are completely modernized with solar batteries, mobilephones, tap water and computers. The quality of cheese is the best in Europe. To achieve this qualityof cheese, a supply of clean cold water, soft natural grass and a cool climate are required. Theseconditions are needed to maintain the quality of both the cheese and the meat. Thus, the transhumanceof sheep in this area, meets conditions for sustainability in the future also.
著者
富田 康治 黒河 治久 神村 明哉
出版者
独立行政法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

グラフオートマトンは、構造を変化させるルールと、ルールの適用を制約する構造との間の相互作用を記述する数理モデルである。この枠組み上の構造の生成とその解析に関する研究を発展させ、局所的に周期的動作する構造がグラフ上に分散し相互作用する系の自己組織過程の研究を行った。特に、各ノードに位相を導入して振動子として取扱い、各々が蔵本モデルに基づく相互作用を行う場合を扱った。各ノードの振動数がノードのグラフオートマトンの状態によって決定される場合に、状態とグラフ構造の間の自己組織化に加えて、位相と状態の間にも自己組織的関係が導入されることを、シミュレーションを行い確認した。
著者
脇 昌子 洪 秀樹 南部 征喜
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.91-96, 1989-02-28 (Released:2011-08-10)
参考文献数
11

インスリン非依存性糖尿病 (NIDDM) 79例の早朝空腹時血清3, 5, 3'-triiodothyronine値 (T3) を, 糖質200~300g/日の入院食摂取下に測定, 諸因子との関係を検討した. さらに65例では, T3と食事療法の効果との関係をretrospectiveに検討した. その結果T3は, 罹病歴 (年), 空腹時血糖, HbA1cとは有意な負の相関を, 肥満度 (BMI), NEFA, T4, 1日尿Cペプチド量とは有意な正の相関を認めた. 一方, 食事療法のみで良好な血糖コントロールを得た29例 (D群) のうち26例 (90%) にT3 110ng/dl以上であり, またコントロールに薬物の併用を要した36例 (D+M群) の内23例 (64%) はT3 110ng/dl未満で, 両群の食事療法開始前のT3分布に有意な差を認めた (χ2=17.0, p<0.001).すなわち, T3はNIDDMの病態を包括的に反映しており, その測定により食事療法の有効性と限界の予測が可能と考えられた.
著者
門脇 晋
出版者
北関東医学会
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.153-157, 2014-05-01 (Released:2014-06-27)
参考文献数
14

39歳男性. 20歳代で糖尿病を指摘され近医通院していた. 胆石発作のため入院. 入院時は身長175cm, 体重97kg (BMI 31.6), HbA1c 8.5% (JDS), 空腹時血糖値210mg/dlと肥満及びコントロール不良の糖尿病を認めた. 胆嚢摘出術を予定し, 江部らが提唱する糖質制限食を自宅で実践した. インスリンや経口血糖降下薬は一切使用しなかった. 2か月半後に体重88kg (BMI 28.7), HbA1c 5.6% (JDS), 空腹時血糖値108mg/dlまで改善し, 胆嚢摘出術を安全に施行できた. 本稿は外科周術期に糖質制限という概念を応用した初めての報告であり, 糖質制限は術後合併症の低下をもたらし, 医療経済的にも大きなメリットがあると考えられた.
著者
神庭 重信
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 : FOLIA PHARMACOLOGICA JAPONICA (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.128, no.1, pp.3-7, 2006-07-01
参考文献数
10
被引用文献数
2 1

あらゆる疾患の原因は,遺伝子と環境とで説明できる.たとえば,交通外傷は環境が,血友病のような遺伝子疾患は単一遺伝子が原因である.そしてがん・糖尿病・高血圧などの生活習慣病の発症には遺伝子と環境による同程度の寄与が推定されている.精神疾患の多くは,これら生活習慣病に類似しており,遺伝子の影響と環境の寄与がほぼ同程度であると考えられている.環境が精神疾患の発症に関与するとして,それには大きく二つの関わり方がある.一つは,精神疾患の発症脆弱性を作る環境ストレスであり,他は精神疾患の発症の誘因としてのそれである.発症脆弱性の形成に関わるストレスとして問題になるのは,幼弱期の環境である.胎児期から幼少時期,脳が発生・発達しつつあるとき,脳は環境への感受性が高く,かつ好ましい環境を強く必要とする.たとえば胎児期であれば,妊娠中の母親の受けるストレスが脳発達に影響することが知られている.また幼少時期であれば,親子関係を中心とする家庭環境の影響は極めて大きい.同じ遺伝子を共有する一卵性双生児でも,形質に違いが見られ,統合失調症や双極性障害で不一致例がみられる.これは一卵性双生児のおかれたおなじ生活環境でも,個々人のユニークな体験が重要であることを意味する.さらに言えば,発症に予防的に作用する環境もあれば,促進的に作用する環境もあるだろう.本稿前半では,環境と遺伝が精神疾患にどのように関わっているのか,その最新の知見を説明し,後半では,心理的ストレスが脳の微細構造,なかでも海馬の錐体細胞の萎縮あるいは神経新生に影響を与えることの実験的証拠を紹介する. 本特集は,万有生命科学振興国際交流財団主催のセミナーを元にしたものです.<br>
著者
太田 暁子
出版者
東京音楽大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究は17世紀後半から現在に至るまで語り継がれ、「音曲の司」と称されてきた浄瑠璃の一派「義太夫節」の実態を、三味線譜の解釈を主たる手段として具現化し、音楽面における歴史的変遷を明らかにすることを目的とした。三味線音楽の中でも特に語りの要素の強い義太夫節の旋律の実態を知るには、浄瑠璃譜に三味線譜が併記されていることが大きな助けとなる。本研究では義太夫三味線の旋律が歴史的にどのように変遷したのかを辿り、現在演奏されている義太夫節の旋律と比較しながら音楽の変遷を辿ることを試みた。復元した旋律は五線譜化し、義太夫三味線古譜の解釈を広く公表するとともに五線譜での現行旋律との比較も行った。
出版者
須原治右衛門
巻号頁・発行日
1731

図名は題簽による。刊記:享保十六年歳次戌/江戸日本橋南一町目/書肆湏原治右衛門蔵板。享保16年の16は一桁のスペースに埋木して挿入している。寛文の遠近道印図から50年を経て、変化に合わなくなってきた板が、火事で失われ、新たな内容として新しく彫ったとある。業平橋より中川まで、海中に別図をはめ込み。街道ほか一部を除き、道の大部分は墨1本線で描く。
著者
松山 泰男
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.58, no.10, pp.914-918, 2017-09-15

学部生にとってスーパーコンピュータ(スパコン)は身近なものとはいえないが,今日のスマホはかつてのスパコンを凌ぐ能力を有している.従って,スパコン実技を有する学部生の育成は将来に向けて重要である.中国では,ASC17として参加学生数1000名を超える世界最大級の競技会を世界最高速のTaihuLightを用いる形で開いている.その競技内容はクラスター機の組み立てや深層学習を含むレベルの高いものであり,ワークショップではエクサスケール化やスパコン評価規範の変更に関する展望も示された.一方,その直後のドイツでのISC17では11チームという少数の院生を含むコンペが開かれており,好対照となっている.
著者
Yuya Aotsuka Akiyuki Uzawa Kazutaka Nishimura Kazuho Kojima Mika Yamaguchi Takahiro Makino Kazuo Nakamichi Masayuki Saijo Satoshi Kuwabara
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
Internal Medicine (ISSN:09182918)
巻号頁・発行日
vol.55, no.12, pp.1645-1647, 2016-06-15 (Released:2016-06-15)
参考文献数
13
被引用文献数
11

Progressive multifocal leukoencephalopathy (PML) is a demyelinating disease that favors the cerebrum and typically occurs in immunosuppressed patients. We herein report the case of a 66-year-old man with PML, idiopathic CD4+ T lymphocytopenia (ICL), and chronic renal failure. Cranial magnetic resonance imaging (MRI) showed a crescent-shaped lesion in the left cerebellum, brainstem, and middle cerebellar peduncle. Although the patient did not present with HIV infection, collagen diseases, or tumors, JC virus DNA was detected in the cerebrospinal fluid. Clinicians should consider PML and ICL in the differential diagnosis if the patient develops progressive ataxia and a crescent-shaped cerebellar lesion on MRI.