著者
鉄道電化協会 編
出版者
鉄道電化協会
巻号頁・発行日
vol.10(12), no.103, 1956-12

5 0 0 0 OA 足趾の機能

著者
加辺 憲人
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.41-48, 2003 (Released:2003-05-01)
参考文献数
29
被引用文献数
16 5

足は,身体の中で唯一地面に接して身体を支え,また身体の動きを誘導している。足趾・足底機能は,見逃してはならない評価項目の一つであり,高齢者の転倒予防としてのみならず,障害予防としても着目していく必要がある。
著者
長谷 純宏
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.10, pp.659-664, 2014-10-01 (Released:2015-10-23)
参考文献数
6
被引用文献数
2

突然変異は生物資源拡大の基礎をなすものである.近年,植物や微生物の新品種開発において,イオンビームを変異原とする突然変異育種「イオンビーム育種」が広く利用されるようになった.本稿では,イオンビームによって誘発される突然変異の特徴や産業利用の現状について紹介する.
著者
川村 裕子
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.2-11, 2006-01-10 (Released:2017-08-01)

古典文学普及のための<加工>としては、「取捨選択」という演出が必要である。『蜻蛉日記』におけるその演出方法について述べた。一つ目は道綱母の「本朝三美人」説話について『蜻蛉日記』のイメージ戦略と同時に、他の二人の名前を残すために伝承そのものを捨てなかった道筋(「取」)を書いた。二つ目は、「現代語訳」について、注釈者の意図を反映させるために、通説の一部を切り取った経緯(「捨」)について述べた。
著者
塚本 俊介 前田 貴昭 池田 元吉 秋山 秀典
出版者
社団法人 プラズマ・核融合学会
雑誌
プラズマ・核融合学会誌 (ISSN:09187928)
巻号頁・発行日
vol.79, no.1, pp.39-42, 2003 (Released:2005-09-28)
参考文献数
8
被引用文献数
5 7

Pulsed high voltage was applied to logs used for mushroom culturing to mushroom growth. An experiment was carried out in an attempt to increase shiitake mushroom yield. Results showed that the weight of shiitake mushroom yield was double that of a normal group cropped in a month. Another experiment was performed to estimate the effect of electrical stimulation on the growth of hyphae. Results of that experiment showed a slight influence on the growth of hyphae, and showed some possibilities this method can improve mushroom culturing techniques.
著者
谷口 圭祐 松本 英樹
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.26, no.5, pp.585-591, 2023-10-31 (Released:2023-10-31)
参考文献数
14

緒言:早期アドレナリン投与は, 院外心停止(以下OHCA)の良好な転帰と関連することが先行研究により明らかにされている。目的:ショック非適応リズムのOHCA症例について後方視的に検討し,病院前アドレナリン投与時間との関連要因を推論する。方法:2013年6月〜2021年11月に管内で生じたOHCA 387例中,ショック非適応リズムで病院前アドレナリン投与83例を対象に統計解析した。データは救急情報システムから連結不可能匿名化し抽出,解析にはRを使用した。結果:重回帰分析にて,心停止原因が心原性の場合有意に初回アドレナリン投与時間が短縮した(β=−4.60,95%CI −7.64- −1.56)。考察:心原性OHCAでは有意に初回アドレナリン投与時間が短縮した。窒息や外傷などによる非心原性OHCAで早期のアドレナリン投与も重視する場合,救急活動の効率化が必要不可欠である。
著者
山﨑 晃司 稲葉 修
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.257-261, 2009 (Released:2010-01-14)
参考文献数
13
被引用文献数
1

ニホンツキノワグマの分布域の拡大が,東北地域などで認められている.阿武隈山地も例外ではなく,これまでに北部地域で分布が確認されている.今回,阿武隈山地の南部地域においても,14件のツキノワグマの生息情報を得た.子連れのメスの目撃や,幼獣の死体確認があることから,同地への定着も示唆された.世紀に渡って阿武隈山地南部でのツキノワグマの出現は途絶えていたことから,同地での至急の生息状況の把握と,その結果に基づく分布域管理が求められる.
著者
池田(三浦) 香菜子
出版者
公益社団法人 日本語教育学会
雑誌
日本語教育 (ISSN:03894037)
巻号頁・発行日
vol.166, pp.93-107, 2017 (Released:2019-04-26)
参考文献数
24

本研究では,日本語を第二言語とする(以下,JSL)生徒(n=8)を対象に,小・中学校教科書で使用される多義動詞の意味・用法の習得について産出・理解調査を行った。対象動詞は,日本語モノリンガル(以下,Mono)の子どもが初期の段階で習得すると考えられる基本的な多義動詞10語で,対象用法は教科書コーパスから選出された80用法である。調査の結果,産出・理解ともにJSLの派生的用法の習得は中心的用法に比べ難しいことが分かった。さらにMono・JSLの産出正答率をもとに,JSLのみ正答率が低い用法とMono・JSLともに正答率が低い用法に分けて分析し,JSLが苦手とする用法の特徴を詳細に調べた。教科書にはMono・JSLともに産出が難しい用法が存在し,JSLの語彙力はMonoと同様に発達過程にあると言えるが,一方で理解面における遅れは,JSLのみに見られることが明らかになった。
著者
永見 慎輔 福永 真哉 戸田 淳氏
出版者
保健医療学学会
雑誌
保健医療学雑誌 (ISSN:21850399)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.134-141, 2018-10-01 (Released:2018-10-01)
参考文献数
26

現在,誤嚥性肺炎は我が国における重要な社会問題であり,その多くの罹患者が高齢者とされている.摂食嚥下障害を発症した際には,速やかに摂食嚥下リハビリテーションを開始する必要があり,国際的に様々な方法論と手法が選択されている.しかし,その方法論は国際的に明確なコンセンサスが得られておらず,より戦略的な摂食嚥下リハビリテーションが展開される必要がある.近年,医療機器の導入や従来の方法を改良することにより,多彩なアプローチが行われるようになっている.今後は,引き続き様々な摂食嚥下訓練の方法について検証を行い,より適切な選択が可能になるように常に最新の知見を入手する必要がある.しかし,方法論は経口摂取を行うための手段であり,介入の目的は対象者のQOL に寄与することである.戦略的に摂食嚥下リハビリテーションに取り組むことによって,より質の高い介入を実現することが重要である.
著者
諸岡 卓真
出版者
日本近代文学会
雑誌
日本近代文学 (ISSN:05493749)
巻号頁・発行日
vol.87, pp.96-110, 2012-11-15 (Released:2017-06-01)

Although mainstream mystery writers have in the past stayed away from unscientific elements such as superhuman powers and ghosts, the most recent trend in Japan is to have detectives in stories solve cases using supernatural powers. This is a reaction to the impossibility of problem-solving by inference within the limits of information given in one story, which detective fiction fans commonly refer to as "issues related to the later works of Ellery Queen." It is important to note that this trend of incorporating supernatural powers was a way to overcome the limitations placed by the rigor of inference expected by the reader. This study closely examines one of the latest such examples, Detective Fantasy : Nanase with a Steel Bar (2011) by Shirodaira Kyo, and offers an insight into how the structures of conventional mysteries have been abandoned, and what kinds of new issues contemporary writers are facing now.
著者
片野 浩一 石田 実
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.70-95, 2017-09-29 (Released:2020-02-25)
参考文献数
26

オープン・メディアの代表である動画共有サイト「YouTube(ユーチューブ)」の利用ユーザーが世界的に拡大している。YouTubeは,他のソーシャルメディアのように,当初はユーザーが生成するコンテンツ(UGC)の投稿と視聴の場として成長してきたが,ここにきて企業も公式チャンネルを相次いで開設しており,企業主導型コンテンツ(FDC)を公開するようになった。YouTubeは今や最もユーザーに影響力のあるオープン・メディアとして,従来のマス・メディアをしのぐ勢いを見せている。オープン・メディアという共通の土俵の中でFDCとUGCは競争・共存する時代となった。しかし,YouTubeのコンテンツ情報の仕組みには不明な点が多い。そこで,音楽コンテンツを取り上げ,レコードレーベル(FDC)と,ボーカロイド楽曲(UGC)がYouTubeというオープン・メディアを通じて市場にどのように受容され,普及しているのかを探索的に研究する。音楽業界における企業主導型とユーザー生成型というコンテンツ特性の違いが視聴にどのように影響するのか。また新規の投稿コンテンツの普及プロセスについて,YouTubeのAPIデータを用いて実証研究を行った。そこから得た知見は,FDCのチャンネルには所属アーティスト間で関係をつくる互恵的なネットワーク構造があり,それが視聴成果にプラスに影響していた。一方のUGCチャンネルではそうした関係が見られず,その自律的なネットワークは視聴成果に影響を与えない。一方で新規に投稿される新作コンテンツの普及はFDC,UGCともにピークが垂直型に立ち上がるプロセスであり,その逓減はUGCでゆるやかになる傾向がみられた。
著者
大越 昌子 胡 景杰 石川 隆二 藤村 達人
出版者
日本育種学会
雑誌
育種学研究 (ISSN:13447629)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.125-133, 2004 (Released:2004-09-18)
参考文献数
31
被引用文献数
4 10

古代に栽培されていたイネの品種や来歴を明らかにすることを目的として,遺伝的変異を比較的よく保有していると考えられる日本の在来イネ(Oryza sativa L.)73品種について,複数のマイクロサテライトマーカーを用いた多型解析による分類を試みた.基準品種として,中国より導入した陸稲4品種および形態的・生理的形質に基づいてIndicaおよびJaponicaに分類されているアジアの在来イネ8品種を用い,多型性の大きい8種(RM1, RM20A, RM20B, RM30, RM164, RM167, RM207, RM241)のマイクロサテライトマーカーを選んで分析した.その結果,日本の在来イネはIndicaおよびJaponicaに大別され,そのうち8品種がIndicaに,残り65品種がJaponicaに属していることが明らかになった.後者に属するものはさらに3つのサブグループ,すなわち陸稲グループ(J-A),陸稲・水稲混合グループ(J-B)および水稲グループ(J-C)に分類された.このうち,グループ(J-B)は陸稲グループ(J-B 1)と水稲グループ(J-B2)の2つのグループに分類され,前者は熱帯Japonica,後者は温帯Japonicaであることが示された.陸稲の「古早生」,「福坊主」および「関取」は,温帯Japonicaの品種と同じグループ(J-B 2)に属していた.これらは水稲と近縁であることから,水稲から転用された陸稲であったと考えられる.本研究に用いた8種のマイクロサテライトマーカー(RM1, RM20A, RM20B, RM30, RM164, RM167, RM207, RM241)は,イネ,特に日本の在来種の分類・識別に有効なマーカーとなりうると考える.

5 0 0 0 OA 弱いロボット

著者
岡田 美智男
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.91, no.8, pp.503-507, 2022-08-01 (Released:2022-08-01)
参考文献数
11

かつてはアニメやSFの中にあったロボットも,今では街角でも目にするものとなり,お掃除ロボットなどに姿を変えて,多くの家庭にも入り込みつつある.自動運転システムや「メタバース」なども,数年後には現実のものとなるのだろう.ただ,筆者らの関心は,このところの高性能や利便性を謳(うた)うロボットや人工知能技術にあるのではない.改めて考えれば,ロボットや人工知能にも(そして,私たちにも),不完全なところはたくさんある.こうした弱さを隠すことなく,適度にさらけだしてみてはどうだろう.本稿では,周りからの手助けを上手に引き出しながら,ゴミを拾い集めてしまう〈ゴミ箱ロボット〉,モジモジしながらティッシュを手渡そうとする〈アイ・ボーンズ〉,子どもたちの昔話を語り聞かせようとするも,時々大切な言葉をモノ忘れしてしまう〈トーキング・ボーンズ〉など,どこか不完全で手のかかる〈弱いロボット〉たちのことを紹介しながら,お互いの「弱み」を補いつつ,その「強み」を引き出し合うような,人とロボットとの優しい共生の姿について考えてみたい.