著者
佐藤 惣之助[作詞]
出版者
キングレコード
巻号頁・発行日
1943-11

5 0 0 0 OA あさみどり

著者
明治天皇∥御製
出版者
ビクター
巻号頁・発行日
1935-04
著者
坂元 茂樹 Shigeki Sakamoto
出版者
同志社法學會
雑誌
同志社法學 = The Doshisha Hogaku (The Doshisha law review) (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.73, no.1, pp.33-51, 2021-05-31

2021年2月1日に施行された中国海警察法は、海警の任務に新たに防衛任務を加えるとともに、その活動区域について「中国の管轄水域」という曖昧な用語を使用している。国連海洋法条約に違反する規定をもつ中国海警法の南シナ海及び東シナ海の海洋安全保障に及ぼす意義を検討する。
著者
杉山 あかし
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.2_77-2_92, 1989-10-20 (Released:2009-03-31)
参考文献数
17
被引用文献数
1

ダーウィニズムの視点から見た場合、これまで論じられてきた社会進化論のいくつかの主張にはかなりの問題がある。本稿はまず、ラマルキズムからダーウィニズムヘの変革において存在した、論理の組み立て方の転換を明らかにする。そして、この転換によって本来可能になるはずであった議論展開の可能性を考えながら、社会進化論の通念を吟味していく。「選択によってより優れたものが残る」という命題が、社会的事象に適用される場合の問題点が示され、しかもここでの「優れたもの」の含意が日常語的な意味とは懸け離れたものであることへの注意が喚起される。また、ダーウィニズムと、「分化」「複雑化」「発展段階」といった理論装置は、結び付くことが困難であることが示される。本稿は、このような考察の後に、ダーウィニズムの今後の展開方向を示唆する。まず、個人意識の社会による規定や、利他行動についてのダーウィニズム的解釈についての言及がなされ、そして、ある種のミクロ・マクロ・リンクの理論として、ダーウィニズムが、社会というマクロな過程によって疎外されていく人間のあり方を考える一つの方法となりえることが示される。ここに、再生産論としてのダーウィニズムの、再展開の可能性が示唆される。
著者
吉本 洋子 渡辺 誠
出版者
一般社団法人 日本考古学協会
雑誌
日本考古学 (ISSN:13408488)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.27-85, 1994-11-01 (Released:2009-02-16)
参考文献数
280

従来人面把手とよばれていたものは,実際には把手としては機能せず,宗教的機能をもった装飾と考えられる。本稿は,その宗教的機能を解明するための基礎的研究として,それらの時期的・地理的分布を明らかにすることを目的にしている。そのために機能の違いを想定して煮沸用の深鉢形土器に限定し,他の器種と区別した。その分布は北海道から岐阜県にかけての東日本に集中し,293遺跡より443例出土していることが判明した。人面装飾付土器が主体で94%を占め,土偶装飾付土器は少ない。人面装飾付土器は形態上4類に分類される。I類は胴部に,II類は口縁部に,III類は口縁部上に人面装飾がみられる。そしてIV類はIII類がさらに発達して大型化・立体化したもので,顕著に把手状を呈するようになる。それらのうち始めに出現したのはII類で,縄文時代前期前葉である。中期初頭にはIII類の発達が著しく,中期前半にはIV類が発達し,併せてI類や土偶装飾付土器もみられるようになる。しかし中期後半には急速にIV類などが減少し,もとのII・III類のみになる。地域的にみても,IV類は主に長野県・山梨県・東京都に集中している。時期的にも地理的にも勝坂式文化圏に相当し,同文化圏の代表的な遺物である。IV類の特徴である大型化などについて,それを客観的に理解できるように顔面サイズの測定を行った。その結果I~III類とIV類との大小2群に分かれることが判明した。しかし正確にはIV類にも大小2群が含まれていて,共存している。そのサイズは,高さ・幅とも13cmが目安である。その顔が成人女性であることは,耳飾りをつけていることから明らかである。そのうえ出産を表現した例さえある。また頭上や向かいあって男性を示すマムシとセットをなすことがあり,性的結合によって生じる新しい命としての食べ物を,神と共に食べた宗教的な行事を示唆している。そのうえその直後に,けがれを恐れて底を抜いたことを証明するような埋設例もみられるのである。時期的・地理的分布状態の正確な把握を基礎として,原日本文化である縄文文化の精神世界を実証的に明らかにしていきたい。
著者
芋川 浩 藤野 真璃花
出版者
福岡県立大学看護学部
雑誌
福岡県立大学看護学研究紀要 (ISSN:13488104)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.1-11, 2021-03-31

【緒言】日本は台風や地震など自然災害が多い。このような緊急災害時に、一般家庭にあるものを利用した応急処置法を検討開発するため、味噌の殺菌・抗菌効果に注目した。【方法】味噌は合わせ味噌を使用した。細菌は大腸菌と表皮ブドウ球菌を用いた。殺菌・抗菌効果の解析は、ディスク拡散法で行った。細菌培養は37℃、15~18時間で行い、阻止円の大きさを測定した。【結果】大腸菌に対して、味噌と2倍希釈味噌で42.5㎜、30㎜の阻止円が形成された。表皮ブドウ球菌では、味噌と2倍希釈味噌で17㎜、5.5㎜の阻止円が形成された。味噌と同濃度のNaCl溶液では阻止円は形成されなかった。【考察】味噌と2倍希釈味噌は、大腸菌や表皮ブドウ球菌に対して、阻止円を形成することから、明らかな殺菌・抗菌効果があった。しかし、阻止円の中に若干の細菌が観察されることもあることから、味噌の効果は抗菌・静菌効果と考えられる。また、本抗菌・静菌効果はNaClによるものではなかった。
著者
古川 仭 三輪 高喜
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.37, no.5, pp.571-577, 1994-10-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
9

嗅覚における基礎的観点から述べた先の解説をうけて, 本稿では臨床的観点からみた最近の話題を取り上げる。
著者
大杉 尚之 小林 正法
出版者
日本認知心理学会
雑誌
認知心理学研究 (ISSN:13487264)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.1-15, 2021-08-31 (Released:2021-09-16)
参考文献数
41

lab.js Builderは無料のオープンソースソフトウェアで,オンラインとラボ内の両方のデータ収集の実験と調査を簡単に構築できる.視覚的インターフェースを使用することで,プログラミングなしで刺激を設計して実験や調査に統合でき,また,HTML, CSS, JavaScriptコードを使用してカスタマイズすることもできる.このソフトウェアは,多くの学生や科学者が自宅学習や在宅勤務をする必要がある状況下で,実験や調査を作成して実行するのに役立つと考えられる.本論文では,lab.js Builderの機能と使いやすさを紹介し,大学の授業で実践的な実験を構築・実施する方法を実演し,研究方法教育におけるツールの位置付けについて述べる.
著者
瀬戸 真之 西 克幸 石田 武 田村 俊和
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2007年度日本地理学会春季学術大会
巻号頁・発行日
pp.88, 2007 (Released:2007-04-29)

I.はじめに 郡山・猪苗代両盆地の分水界に位置する御霊櫃峠(海抜約900m)には一種の「階状土」が発達し,少なくともその一部では現在も礫が移動していることが知られている(鈴木ほか,1985).田村ほか(2004)は,この微地形を「植被階状礫縞」と呼び,その形態的特徴を調査した.この植被階状礫縞は,基岩の岩質,節理の方向と斜面の向き,強い西風とそれによる高木の欠如,および少ない積雪等が要因となって形成され,維持されていると推測され,植被の部分的欠如には人為の関与も疑われる.その後,隣接する強風砂礫地で礫の移動状況や各種気候要素の観測を行っている(瀬戸ほか,2005, 2006; Seto et al. 2006). 今回,この植被階状礫縞を掘削してその断面を観察し,成因の考察に有用なデータが得られたので報告する.なお,本発表においても,植被階状礫縞という名称を用いる.II.植被階状礫縞の概要 植被階状礫縞が発達しているのは,海抜925mのピークの南側(長さ約200m),西側(40m),北側(30m),北東側(40m)にかけての,傾斜10~20度(南側)および10~20度(南側以外)の,やや凸型の縦・横断面形をもつ斜面である.基岩は中新統大久保層(北村ほか,1965)の緑色凝灰質砂岩で,平行な細かい節理が発達し,薄く剥がれやすい.年間を通して強い西風が卓越する.積雪はかなり少ない模様である.その強風のせいもあってか,稜線部の植生は高木を欠き,高さ数10cmのツツジ群落,あるいはササ草原(ピークの北側斜面のみ)となっている. 植被階状礫縞は,扁平な角礫が露出した幅数10cm~2mほどの「上面」(tread)と,ツツジ(北側斜面ではササ)に覆われた比高・幅とも30cm~1.5m程度の「前面」(scarp)で構成される.この「上面」と「前面」の列は,ピークの南側から西側さらに北側の斜面ではほぼ東西にのび,しばしば分岐し,合流して,西方に向かうと階状より縞状の形態が明瞭になる. III.植被階状礫縞の断面 北側斜面に位置する植被階状礫縞で,階段を横断する方向に約150cmの長さの溝を掘削して観察した(図). 植被階状礫縞の「上面」では,地表に径15cm前後(最大径20cm)の扁平礫がオープンワークに堆積し,その下位には小角礫を大量に含む暗褐色腐植質砂壌土~壌土がある.この層の厚さは20~40cmで,基底面は斜面の一般的傾斜と調和的に10~20度ほど傾き,「前面」の地表下ではツツジの根やササの地下茎が密である.最下位には薄く剥がれやすい基岩が出現する. IV.植被階状礫縞の形成プロセス 断面の観察から,階段状の形態を呈するのは地表面だけで,堆積物直下の基岩は階段状を呈さず,「上面」の部分でも「前面」の部分でもほぼ一様の傾斜を示すことが明らかになった.また,「前面」の部分にはツツジ群落が付き,その根やササの地下茎が堆積物の中にまで及んでいる.さらに,地表面の礫がツツジ群落中へ入り込んでいる様子も認められる. これらの特徴から,下記のプロセスが継起したことが窺われる:(1)高木がなくなり裸地となる;(2)植生が斜面最大傾斜方向と直行する向きに帯状に発達する;(3)礫が最大傾斜方向へ向かって斜面上を移動し,帯状植生によって堰き止められる;(4)礫が裸地と帯状植生の境界部分に堆積し,最終的には細粒物質も堰き止めるようになる;(5)裸地と帯状植生の境界部分で堆積物の層厚が厚くなる この一連のプロセスによって礫地は徐々に水平になり,帯状植生の部分は基岩とほぼ同じ傾斜を維持して,最終的には階段状の微地形を形成したと考えられる.植被のない方向には傾斜に沿って礫が連続的に移動し,縞状になったのであろう.V.今後の課題 植被階状礫縞の断面から,その形成プロセスの一部を推定した.しかし,高木が失われた原因や,低木・草本植生が帯状に発達したプロセスは,今のところ明らかではない.帯状植生については近くの斜面で裸地上の礫が帯状に黒っぽく変色し,この部分に発芽が認められる箇所が存在する.この黒色に変色した部分は何らかの原因で地表・地中の水分条件が周囲の斜面とは異なると推定される.今後は,強風などの気象条件とも関連させて帯状植生の成因を探ることが,植被階状礫縞の形成プロセスを考える上で重要になると思われる.
著者
田中 美穂 児玉 聡
出版者
日本生命倫理学会
雑誌
生命倫理 (ISSN:13434063)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.107-114, 2016 (Released:2017-09-30)
参考文献数
38

日本において「尊厳死」法案が提案された背景には、医師による生命維持治療の中止行為が社会的・法的に問題となり、医師の行為の適法性の要件が医療的・社会的に喫緊の検討課題とされたという状況がある。最高裁まで争われた川崎協同病院事件は、当判決・決定の法的な含意が十分に理解されずに解釈されている可能性がある。そこで、当判決・決定に関する法律家の評釈を分析した結果、①治療中止の許容要件として示された「患者の自己決定権の尊重」と「医療者の治療義務の限界」の関係性が不明確であること、②家族等による患者の意思推定や代理決定の是非、③治療中止と差し控えは同等か否か、といった論点が抽出された。終末期における治療中止を許容する法律の是非について国会も含めて広く議論するべきである。また、家族等による同意や決定のあり方や、患者の選択を支援する仕組みについても十分に検討する必要がある。