著者
武田 裕紀
出版者
聖トマス大学
雑誌
紀要 : 人間文化 (ISSN:13450131)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.23-47, 2008-03
著者
田村 克己 松園 万亀雄 關 雄二 岸上 伸啓 樫永 真佐夫 石田 慎一郎
出版者
国立民族学博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究は、世界各国の開発庁や国連機関、国際的なNGO やNPO とそれらの援助活動を調査することを目的として、アメリカやイギリスなど世界各国の開発庁、ワールドバンクや国連環境計画などの国連機関、グリーンピースなどの開発支援NPO・NGO の目標、基本方針、開発援助プロジェクトとその実際の活動、文化人類学など社会科学が開発援助プロジェクトの立案・実施・事後評価において果たす役割を調査し、比較した。さらに、現地の開発援助活動やそれらの諸影響をグアテマラやケニア、ミャンマー、タイなどで調査し、個々の開発援助機関の開発実践を検討した。欧米の開発援助機関では、開発の事前調査やプロジェクト立案、プロジェクトの事後評価の分野において文化人類学者や文化人類学的な知見を活用していることが判明した。
著者
渡辺 恒雄
出版者
日本植物病理学会
雑誌
日本植物病理學會報 (ISSN:00319473)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.449-456, 1981-09-25
被引用文献数
7 1

東北地方(青森, 秋田, 岩手, 山形の4県)と南西諸島(沖縄本島, 奄美大島)の48か所の土壌からPythium属菌を分離し, 分布, 種類, 菌量などを検討した。植物については試料が得られた場合のみ検討した。土壌からの分離は, Waksmanの直接接種法の変法と, キュウリ, ルーピン, トウモロコシの種子を基質とした捕捉法の2方法を用いた。捕捉法では土壌に埋没した種子を一定温度下で1〜7日間放置後取り出して素寒天培地(WA)上に置き, 伸び出した単菌糸を分離して純粋分離株を得た。植物の根部からはWA上で単菌糸分離により直接分離株を得た。土壌からの分離の結果, 東北地方では供試した27か所中25か所, 南西諸島では21か所の全試料からPythium属菌が検出された。捕捉法における基質の土壌埋没時の処理温度は, 分離される菌の種類に大きな影響があり, 好高温性のP. aphanidermatumは, 東北地方産の試料では, 36Cの高温下で分離した43株中10株を占めたが, 7Cと20Cの低温下では150株中わずか1株にすぎなかった。南西諸島産の試料では24Cでも106株中37株を占めたが, 7Cでは全く分離されなかった。また同菌は, 東北地方産の4種の植物と南西諸島産3種の植物から分離された。植物の根部から分離された合計52菌株の温度反応を調べたところ, 南西諸島産の15菌株は, 東北地方産の37株と比較すると好高温性の菌株が多かった。土壌および植物からの分離菌は, 未同定菌を除き, それぞれ13種と8種に同定された。また土壌中の菌量を直接接種法の変法により定量したところ乾土1g当たり50個以下の試料は, 供試した48点中19点, 51〜200個の試料は17点, 201〜1040個の試料は12点であった。
著者
角倉 一朗
出版者
美学会
雑誌
美學 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, 1975-12-30

Zu Beginn seines Musiktraktats stellt Descartes fest : Finis, ut delectet, variosque in nobis moveat affectus. Es ist fur ihn vor allem charakteristisch, dass er die physikalischen bzw. mathematischen Eigenschaften der Musik immer mit der Wahrnehmung in Zusammenhang setzt. Er durfte also als ein Vorlaufer der modernen Musikasthetik, besonders der Affektenlehre, angesehen werden. In der Geschichte der Musiktheorie lehnt er sich einerseits an Zarlino an und andererseits hat er sich auf M. Mersenne, J. Ph. Rameau u. a. ausgewirkt. Als das besonders Neue an seinem Traktat sei hier aber hervorgehoben, dass er im Kapitel "De numero vel tempore in sonis observando" die Lehre der Zahlenproportion, die er im II. Kapitel als Proportion der Strecken aufgestellt hat, auf den musikalischen Zeitablauf anwendet, so dass sich die zeitliche Anordnung der Musik, und zwar die metrische Periodisierung, in der Geschichte zum ersten Mal theoretisch formuliert. Es fuhrt einerseits zu seiner analytischen Geometrie von 1637 und andererseits, im Bereich der Musiktheorie, nimmt es die Takt- und Periodenbaulehre der 2. Halfte des 18. Jahrhunderts weit voraus.
著者
井端 啓二
出版者
慶應義塾大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

小脳の顆粒細胞は軸索である上行線維を伸ばし、分子層でその軸索が分岐して平行線維となる。上行線維と平行線維はプルキンエ細胞とシナプス結合を形成しているが、シナプスの活性、シナプス形成に関わる分子の動態を明らかにする事は、顆粒細胞とプルキンエ細胞の小脳神経回路における役割を理解するために重要である。そこで、本研究では、神経伝達物質放出の様子を効率良くイメージングするための、発光型シナプス小胞融合モニタータンパク質の開発を行い、小脳顆粒細胞で発現させ、プレシナプスの活性をイメージングした。その結果、プレシナプス活性を測定するための発光型モニタータンパク質が機能する事が判明した。

1 0 0 0 OA 哲学と哲学史

著者
小山 鞆絵
出版者
駒澤大学
雑誌
駒澤大學學報
巻号頁・発行日
vol.2, pp.63-81, 1953
著者
竹之下 秀雄 山本 俊幸 藤山 幹子 橋本 公二
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.476-482, 2009-11-30 (Released:2010-04-12)
参考文献数
5
被引用文献数
1

59歳,女性。非定型精神病のためカルバマゼピンが処方され,約1か月後に発熱と皮疹が出現した。当科初診時,38°C台の発熱,全身性に浮腫性の播種性紅斑丘疹型の皮疹がみられ,紅皮症状態を呈し,頸部リンパ節が腫脹し,肝機能障害もみられた。初診の3日目には急性汎発性発疹性膿疱症様状態となった。プレドニゾロン50mg/日の全身投与を開始し,徐々に改善傾向を示した。経過中,軽度の膵炎を発症したが治療の必要はなかった。ヒトヘルペスウイルス6型DNAが,全血中より2期間にわたって検出され,この期間は,血清中のアミラーゼ値とリパーゼ値の上昇期間と一致していた。以上より本例を,経過中に急性汎発性発疹性膿疱症を呈し,膵炎を発症したカルバマゼピンによる薬剤性過敏症症候群と診断した。
著者
福島 洋介 榎木 祐一郎 安井 宏仁 滝口 光次郎 長瀬 由美子 中本 紀道 佐藤 毅 坂田 康彰 依田 哲也
出版者
日本口腔内科学会
雑誌
日本口腔内科学会雑誌 (ISSN:21866147)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.20-25, 2012 (Released:2013-01-18)
参考文献数
19
被引用文献数
1

今回われわれはアロプリノールにより発症し,重度口内炎を伴った薬剤性過敏症症候群の1例を経験したので報告する。症例は82歳男性で,全身の紅班および手掌の落屑を認めた。口唇および頬粘膜にびらんを認め,舌は軽度浮腫を呈し易出血性であった。口蓋には血性の痂皮が付着し自発痛・接触痛が著明であった。対症療法として4%リドカイン塩酸塩含有のアズレンスルホン酸ナトリウム含嗽剤を使用し,比較的早期に除痛と経口摂取が可能になった。
著者
藤山 幹子 橋本 公二
出版者
日本ウイルス学会
雑誌
ウイルス (ISSN:00426857)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.23-30, 2009-06-25 (Released:2010-02-01)
参考文献数
31
被引用文献数
2 3

薬剤性過敏症症候群は,発熱と多臓器障害を伴い遷延する薬疹である.抗けいれん薬,アロプリノール,サラゾスルファピリジン,ジアフェニルスルフォン,メキシレチン,ミノサイクリンが原因となる.その大きな特徴は,発症後10日から30日の間のある時期に,HHV-6の再活性化を伴うことにある.HHV-6の再活性化は,血液,血清中のHHV-6 DNAの検出と著明なIgG抗体価の上昇で確認される.HHV-6の再活性化に際して,発熱と肝障害を認めることが多い.薬剤性過敏症症候群は,薬剤アレルギーとHHV-6感染症の複合した病態である.
著者
宮田 妙子 長谷 一郎 舟尾 友晴 中西 美保 飯室 慎祐 狩谷 伸享 西川 精宣 浅田 章
出版者
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
雑誌
日本ペインクリニック学会誌 (ISSN:13404903)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.14-17, 2008-01-25 (Released:2011-12-01)
参考文献数
13

フェニトインによると思われる薬剤性過敏症症候群の症例を経験したので報告する.60歳代の女性で,カルバマゼピンによる薬剤過敏症症候群の既往があった.三叉神経痛の治療のためにフェニトインを服用し,23日目に全身に皮疹が発現した.38度以上の発熱があり,トランスアミラーゼが上昇し,異型リンパ球が発現した.ヒトヘルペスウイルス-6に対する抗体価は明らかに上昇してはいなかった.フェニトインの中止後に,ステロイドを使用することなく,全身症状は改善した.フェニトインによる薬剤性過敏症症候群の軽症例と考えられた.
著者
三浦 耕資 福崎 誠 谷瀬 智美 一ノ宮 大雅 東島 潮 寺尾 嘉彰
出版者
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
雑誌
日本ペインクリニック学会誌 (ISSN:13404903)
巻号頁・発行日
vol.16, no.4, pp.491-494, 2009-09-25 (Released:2011-09-01)
参考文献数
10

カルバマゼピンとメキシレチンの服用中に起こった薬剤性過敏症症候群の1症例を報告する.56歳の男性で,帯状疱疹痛でカルバマゼピンの服用開始12日目に,メキシレチンを併用した.カルバマゼピンを服用開始20日目(メキシレチン服用開始9日目)に右大腿部に紅斑丘疹型の皮疹が出現し,体温が38°C台に上昇した.カルバマゼピンの服薬を中止したが,皮疹は全身に拡大した.メキシレチンはカルバマゼピンを中止して,さらに2日間服用した後に中止した.カルバマゼピン服用開始27日目には,頸部リンパ節が腫脹し,白血球が11,170/mm3と上昇し,異形リンパ球がみられ,ASTが105 U/L,ALTが280 U/Lと上昇した.ベタメタゾン1 mg/日の内服によりいったん解熱したが,皮疹はさらに進展したので,メチルプレドニゾロン1 g/日を3日間投与した.39°C台に上昇していた体温は速やかに低下し,皮疹は徐々に消退した.全身性の皮疹,発熱,リンパ節腫脹,白血球増多,トランスアミナーゼの上昇の所見からカルバマゼピンあるいはメキシレチンによる薬剤性過敏症症候群が最も考えられた.
著者
吉水 隆広 公文 久見 巽 香織 吉田 佳奈 石田 崇 谷口 由利子 井原 史江 阿部 誠
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.C0264-C0264, 2004

【目的】当院では整形外科クリティカルパスについて、パスの整合性と明確なアウトカム他職種間での共通理解を目的としたパス検討会を平成14年5月より開催し、順次パスの改訂に取り組んでいる。TKAパスについては、平成14年9月より改訂運用しているが、改訂時に術後の転院を円滑に行なう目的で術前バリアンス評価(以下術前V評価)が導入された。今回は、術前V評価導入後1年間の結果について検討を行なったので報告する。<BR>【方法】平成14年9月から平成15年8月までの期間にTKA目的で入院した73名中、術前V評価が実施でき術後に合併症を生じなかった44名、男性13名、女性31名、平均年齢73.2±6.2歳、内訳はRA3名、OA39名、その他2名について、術前バリアンスの有無及び各術前バリアンス項目(痴呆・FIM・転倒歴・呼吸循環・歩行耐久性・肘及び手関節可動域制限・活動性・他関節疼痛)ごとの術後在院日数・転院率について比較検討した。術前V評価は、バリアンス項目8項目より術前に術後22日目を退院とするパスに適応があるかどうかの予測を行なう試みであるが、バリアンスの判定は定めた基準に適応しない項目が8項目中1項目でもあればバリアンスありとした。<BR>【結果】術前バリアンスなし群(以下V無群)22名、男性6名女性16名、平均年齢73.6±7.4歳、内訳RA1名、OA21名は術後在院日数24.4±5.0日、転院率9%。術前バリアンスあり群(以下V有群)22名、男性7名女性15名、平均年齢72.8±4.9歳、内訳RA2名、OA18名、その他2名は術後在院日数28.6±9.0日、転院率23%であった。各術前バリアンス項目ごとの結果ついては、痴呆群は0名。FIM群9名は術後在院日数27.0±7.1日、転院率22%。転倒歴群7名は術後在院日数28.6±9.5日、転院率14%。呼吸循環群3名は術後在院日数29.0±15.7日、転院率33%。歩行耐久性群8名は術後在院日数46.0±11.0日、転院率25%。可動域制限群4名は術後在院日数28.8±12.4日、転院率0%。活動性群1名は術後在院日数21日、転院率0%。疼痛群8名は術後在院日数47.3±11.5日、転院率38%であった。<BR>【考察】今回の結果から術前バリアンスの有無による術後在院日数、転院率に差を生じたことは術前V評価の必要性を示唆していたが、V無群に転院率が9%も生じ、逆にV有群の転院率が23%程度であったことから術前V評価の内容を変更する必要性があると考えている。術後在院日数より術前のFIM、転倒歴、関節可動域に関してはバリアンスへの影響は少なく、歩行耐久性、疼痛についてはバリアンスとなる可能性が高い結果より、今後はこの2項目に関するデータの蓄積とより詳細な内容の検討で術前V評価の精度を高めていけるのではないかと考えている。

1 0 0 0 OA 川崎芳太郎

著者
岩崎虔 著
出版者
岡部五峰
巻号頁・発行日
1921
著者
前川 要 五十川 伸也 千田 嘉博 亀井 明徳 天野 哲也 狭川 真一
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

緊急発掘に伴う中世遺跡の発掘調査資料は膨大である。まず、土器・陶磁器を中心とした詳細な編年体系ができつっある。時間軸はおおよそ、最低50年単位で理解できうる状況になってきている。また、一方では遺跡整備に伴い、全国で城館・城下町遺跡・港湾都市遺跡の資料が急激に増加してきている。さらに、加えて高速道路など大型開発に伴い広域を空間的に認識できる遺跡も増加して、中世村落構造を認識できるようになってきている。しかしながら、研究はそれぞれが分断されており、様式論的に同時期の様相を把握する機会は従来全く無かった。ここで総合的研究を実施することにより、日本史側から投げかけられた問題提起を受け止め、民衆史のみならず、海運史、北方史、周辺民族史などに関連して考古学から歴史像の再構築を行うことが可能となる。以上のような現状において本課題は、研究の発展段階の観点からみて成長期にあり、総合研究を実施することにより研究の一層の発展が期待で切る領域と予想されるため企画調査を実施することを目的とした。特に、2回の会議を通して次の3項目について検討した。1.特定領域として研究申請する意義についてさらに申請が可能か否か、2.研究項目が適切か否か、3.追加あるいは削除する項目があるか否か(1)平成14年6月15・16日:総括班が東京御茶ノ水で集まり、研究領域の目的・意義、研究項目の妥当性について検討した。(2)平成14年9月29・30日頃:国立歴史民俗博物館にて全体会議の招集。共同研究者から、意見聴取。(3)平成14年10月初旬頃:特定領域研究へ申請のため、総括班が東京近郊で集まり書類作成のための意見聴取を行った。(4)同下旬頃:申請書類提出のため平成15年度発足特定領域申請書および特定領域申請書概要の印刷準備。(5)平成14年11月頃:特定領域研究(A)「中世考古学の総合的研究」として申請書類を提出した。
著者
八木 宇気
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.137-141, 2014-09-12

近年,映像技術や SNS の発展により,web 上に存在する鑑賞者の写真や投稿した文章などの情報を映像内に反映させ た映像作品が多く存在する.それらの作品では映像内に自らの情報が反映されることで,鑑賞者は映像の物語に参加 しているように感じられる.本研究では映像に情報を反映させるだけでなく,SNS を通じた映像内の人物と鑑賞者と のコミュニケーションを実現させることで,その感覚をさらに増幅させる映像作品を制作した.
著者
櫻井 進 谷川 武 岡 靖哲 中田 光紀
出版者
天理医療大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

ホノルル在住日系人および日本人計29名(男31%、平均70歳)を対象に、SASスクリーニング検査、家庭血圧測定、ハーバード大睡眠問診票(日本語版)等を実施した。平均3%ODI値は男20%、女13%であった。舌骨-顎先端長と睡眠呼吸障害の重症度、就寝前後の心拍数の間にそれぞれ有意な関連を認めた。SASが疑われる者に精査勧奨したところ、SAS治療中または受診嫌悪者であった。受診嫌悪の理由は、検査および治療費用が高額であることだった。

1 0 0 0 南方随筆

著者
南方熊楠著
出版者
荻原星文館
巻号頁・発行日
1943