著者
喜多 千草
出版者
関西大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2006

研究二年目の19年度も、前年度に引き続き、(1)聞き取り調査および一次資料の電子化と、(2)事例の分析と報告のふたつの柱をたてて研究を行った。1.国鉄のみどりの窓口システム開発については、設計を行った大野豊氏、実装を行った谷恭彦氏、国鉄の事務部門から開発を支えた石原嘉夫氏に聞き取り調査を行い、特に大野氏・石原氏からは貴重な資料をお借りすることができたので、これを電子化した。また、JR総研の図書館等をご紹介いただき、情報技術の導入に関する資料を閲覧することができた。こうした研究の進捗により、みどりの窓口システム開発の初期の動きに関して、従来の研究をさらに深める意義深い資料収集が行えた。2.研究実施計画に挙げていた国際学会での論文発表を、2007年秋には二件行うことができた。特定領域研究の第三回国際シンポジウム(2007年12月14日から15日)では、自分の研究課題についての発表に加え、資料の電子化やOCRでの情報処理の経験を生かして、パネルディスカッション「技術革新研究における情報技術活用」のコーディネートおよびモデレートを行った。3.さらに、本特定領域で行った研究をもとにモデル化を行い、その成果を情報処理学会論文誌に発表することになった。(査読を経て採録が決定し、最終校正も済み、4月に発行される。)本特定領域では、公募研究を行っている研究者間の交流の場がたびたび設けられ、互いの研究成果を発表し合う中で刺激を受けることができた。特に、上記3に挙げたシンポジウムでは、この領域内で情報技術活用を行っている研究者と、領域外で情報技術活用を進めている研究者を合わせてのパネルディスカッションをコーディネートすることができ、大変有意義であった。
著者
織田 哲治 木戸 彰夫 小田 明
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. DD, [デジタル・ドキュメント] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.17-24, 1998-05-15
被引用文献数
1

国際符号化文字集合Unicode1.1及びISO10646-1が制定されてから、既に5年余りが経過しようとしている。現在も、ISOやUnicodeコンソーシアムによって文字の追加など符号化文字集合規格としての保守作業が行われる傍ら実装に向けての整備/検討が進められている。本稿では、Unicodeの内容解説から始め、その実装についての考察、他の漢字圏の符号化文字集合との関連を述べながらUnicodeの最新動向をまとめる。また昨今、その浸透とともにますますあちこちで聞かれるUnicodeに纏わるいくつかの批判的は議論についての技術的解説を試みる。本稿は、1章と全体のまとめを織田が、2〜4章を小田が、5章を木戸が執筆した。
著者
大西 貴弘 古 沢 博子 佐古 浩 乙竹 充 福田 穣 吉成 知也 山崎 朗子 鎌田 洋一 小西 良子
出版者
日本食品微生物学会
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.125-131, 2013-06-30 (Released:2014-01-29)
参考文献数
4
被引用文献数
2 6

Our surveillance indicated the food-borne disease associated with Kudoa septempunctata has occurred on summer season. To elucidate the reasons of that, we investigated the temperature effect of food-borne disease associated with K. septempunctata. We continually purchased olive flounders in the same lot from the fish farm that was infected with K. septempunctata partly and determined the number of spores in olive flounder muscle. Both the positive ratio of K. septempunctata in olive flounder and the number of spores did not show the seasonal change from January to August. We discovered that the temperature of seawater in summer season was over 20℃. However, the positive ratio of K. septempunctata, the number of spores and the toxicity of K. septempunctata were not affected by high temperature of seawater. These results demonstrated that the temperature rise of sea water was not a reason why the frequency of the food-borne disease increases in summer season.
著者
濱田 瑞美
出版者
早稲田大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2005

中国の摩崖石窟がどのような宗教的空間を現出していたかを明らかにするため、四川地域と関係の深い唐宋時代敦煌石窟の実地調査で図像資料を収集し、関連する経軌の解読および図像との照合を行い、論文を執筆した。また四川地域の千手観音龕における図像の解明および仏教儀礼との関係について、海外で研究発表を行った。敦煌地域の石窟壁画の千手観音変相についての実地調査は、莫高窟13箇窟14図〔第148窟主室東壁門上(盛唐)・第231窟甬道天井(中唐)および前室天井(宋)・第292窟前室西壁北側(五代)・第332窟前室天井(五代)・第335窟前室天井(宋)・第79窟前室南壁(盛唐)・第172窟前室南壁(宋)・第386窟主室東壁門上(中唐)・第45窟前室天井(五代)・第302窟甬道天井(宋)・第329窟前室天井(五代)・第402窟前室西壁門上(五代)・第380窟甬道南壁(宋)〕、西千仏洞1箇窟2図〔第13窟甬道東西壁(五代)〕、楡林窟7箇窟8図〔第36窟主室北壁(五代)・第35窟前室天井(五代)・第38窟前室天井(五代)・第39窟甬道南北壁各一図(回鶻)・第40窟前室天井(五代)・第30窟北壁(晩唐)・第3窟東壁南北両側各1図(西夏)〕に及んだ。各図における眷属像の配置図を作成するとともに、眷属像の種類や表現の相違について関連経軌によって解釈を加え、石窟の千手観音変相図と大悲会との密接な関連を指摘するに至った。また、石窟内の空間構想に関しては、莫高窟北周時代の中心柱窟の構造と図像考察を通して、窟内全体が説法空間に構想されていることを論じ、研究誌に発表した。そのほか、上記の海外研究発表を契機とし、宗教的な空間形成のコンセプトと図像および儀礼とが密接に関わるという筆者の理論を軸とした共同研究の計画が立ち上がった。
著者
大森 康代 鈴木 直哉 高山 誠
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会北陸支部研究報告集 (ISSN:03859622)
巻号頁・発行日
no.47, pp.20-23, 2004-07-17

本研究では、開口を設けた逆転懸垂型シェルに対する開口の影響が荷重条件の違いによりどのように変化するのかを調べることを目的とした。試験休は無開口、及び稜線上と対角線上に開口を設けた3タイプを設定し、全休載荷、中央部分載荷の2つの荷重モードで実験を行った。その結果、開口の位置により変形モードが異なり、剛性等にも影響を与えること、また、荷重モードが全体載荷から中央部分載荷に変わると、荷重モードによる影響を受けて、前述の開口による影響が変化することが明らかとなった。
著者
中里 光男
出版者
日本マイコトキシン学会
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.1983, no.18, pp.6-11, 1983-12-30 (Released:2010-02-04)
参考文献数
31
被引用文献数
1 2
著者
白井 誠
出版者
日本マイコトキシン学会
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.42, pp.3-5, 1996-01-31 (Released:2009-08-04)
参考文献数
8
被引用文献数
1

1 0 0 0 憲法の円環

著者
長谷部恭男著
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
2013
著者
大野 善之 堀 敦史 石川 裕
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2011-HPC-132, no.34, pp.1-6, 2011-11-21

並列ジョブにおける多数ファイルに対する I/O をひとつのファイルに対する I/O に集約することによりファイル I/O を高速化する方式を提案する.各プロセスごとにファイルを作成し,データを書き出すというファイル I/O パターンをとるアプリケーションが多くある.しかし,現在普及している並列ファイルシステムは,少数の大きなデータ I/O で高い性能がでるように設計されており,プロセスごとにファイルを作成するという I/O パターンでは高い性能がでない.そこで,並列ジョブにおけるファイル I/O をひとつのファイルに集約し,少数の大きなデータ I/O にする方式を提案する.Lustre 上で予備評価を行った結果,並列プロセスがそれぞれ 1MB のファイルを 128 個 I/O する場合,2-3 倍の性能向上を確認した.