著者
船吉 秀人
出版者
日経BP社
雑誌
日経コミュニケーション (ISSN:09107215)
巻号頁・発行日
no.544, pp.46-53, 2009-10-15

10月1日にウィルコムが本サービスを開始した無線ブロードバンド・サービス「WILLCOM CORE XGP」。ここで採用した技術の肝は,ユーザー当たりの実効速度の高さと,置局設計なしに基地局を増やせる仕組みにある。高速な通信速度が求められる今後の無線サービスに適している
著者
藤本 繁夫 吉川 貴仁
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

肥満者における最終糖化産物(AGEs)の血液中での形成・集積状態と種々の運動・食事介入を行ったさいの同成分の変化を若年から中高年の幅広い年代で観察した。主として血清CML濃度は一日歩数の増加や体脂肪量の減量に伴い減少した。肥満者における生活指導は生体内AGE成分を減少させ、動脈硬化性疾患を予防できる有効なプログラムとなり得る可能性を示唆した。
著者
高鶴 礼子 福岡 安則
出版者
埼玉大学大学院文化科学研究科
雑誌
日本アジア研究 : 埼玉大学大学院文化科学研究科博士後期課程紀要 (ISSN:13490028)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.173-184, 2012

近現代の川柳は文学としての研究・批評の対象とはなりがたいという認識が、残念なことに現状においては一般的である。が、近現代の川柳の中にそうした対象たりうる作品・作家が見当たらないのかといえば、けっしてそうではない。本稿は、そうした作家のひとりである中山秋夫を取り上げ、その存在を明らかにするとともに、川柳という表現行為の持つ意味と意義について考察しようとするものである。対象とする作家・中山秋夫が現状では無名であり、先行研究もない状態であることから、記述の縦軸にはその境涯を据えた。また、中山がハンセン病患者であったということから、横軸には、わが国におけるハンセン病者を取り巻く通時的状況を置いている。これは、中山の作品や生とは不可分なものである。 川柳の抄出は中山がただ二冊残した川柳集『父子独楽』『一代樹の四季』に拠った。一九二〇から二〇〇七年という中山の生きた時代は、日本という国が激変を内に含んだ時代でもある。家族との別離、瀬戸内の邑久光明園への強制隔離・収容、断種、結婚、療養所内での労働、病状の昂進、失明、ハンセン病違憲国賠訴訟原告団への参加から死にいたるまでの、揺れに揺れた生涯の中で、中山は川柳と出会い、川柳を掴み取り、川柳を携えていった。病により、突然、差別される側に立たされ、死が常態であるという壮絶な状態に置かれ続けた中山が、歩けもせず、見えもせず、鉛筆を手に取ることもできずといった状況の中で、荒れ、笑い、傷つき、怒り、和み、吠えながら刻み続けた川柳の言葉。それらが内包するものについて考えることは、文学の存在理由にも関わる根源的な問いを、考える者ひとりひとりが改めて突きつけられることでもある。人ひとりの人生に関われないで何の文学ぞ、という視点から、中山が積み重ねた自己実現の様相と川柳がそれに対して果たしえた役割を考えるとともに、中山の川柳が、ともすれば鈍感なマジョリティでいることに気づかないでいる私たちに、提起する問題についても考察する。
著者
曽 琳雁 ソウ リンガン Tseng Linyen
出版者
同志社大学政策学部・総合政策科学研究科政策学会
雑誌
同志社政策科学院生論集
巻号頁・発行日
vol.2, pp.49-63, 2013-01-10

研究ノート(Note)本稿においては台湾で実施されてきた選挙制度の改革についての分析を行う。台湾では、2004年まで国政選挙において中選挙区制が採用されていたが、様々な問題が発生したために、選挙制度改革の動きが起こった。改革の過程において保守勢力による抵抗も見られたが、最終的に小選挙区比例代表並立制が採用された。2012年までに、並立制で計2回の選挙が行われたが、指摘されていた問題が期待通りに改善していないばかりか、新たな課題も生じることとなった。本稿においては特に一票の格差問題に注目し、相対代表指数を用いて分析を試みた。その結果、「人口平均の上下15%」原則と「各県から少なくとも一人」という憲法の増加条文が、一票の格差問題を拡大させていることが明らかになった。それは憲法本文の平等原則に抵触している可能性があるため、早急な解決が期待される。
著者
Bergsten C. Fred
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1273, pp.12-14, 2005-01-03

今年は米国経済が成長を続けられるか、それとも経済運営に失敗して大きな痛手を被るのか。命運を分ける年となるでしょう。 米国政府は2005年のGDP(国内総生産)の成長率を3.5%と予想しています。私はそれを楽観的すぎるとは思っていません。米国経済は確実に生産性を上げており、金利の調節などの運営もうまくいっています。インフレーションの心配もなさそうです。

1 0 0 0 OA 松侯訓話

著者
松方正義 述
出版者
鹿児島市報徳会
巻号頁・発行日
1910
著者
西原 尚之
出版者
一般社団法人日本社会福祉学会
雑誌
社会福祉学 (ISSN:09110232)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.87-97, 2006-03-31

本論は経済的不利を伴う家庭で生活する不登校児の実態を明確にし,支援の方向性を示唆した研究である.そのため最初に福岡県筑豊地域の民間フリースクールに通級する子どもたちの現状を紹介した.この地域の生活保護率は全国の10倍以上に上り,通級児たちの家庭もその過半数が生活保護世帯である.また彼らの多くは学力が大幅に低下しており,たとえ学校に復帰してもこのうち7割が通常の授業についていけない状況にある.またひとり親家庭(42%),親が精神または知的障害を伴っている家庭(25%)も多い.本論ではこうした社会的不利をかかえる家庭で生活する不登校児たちの中心課題を教育デプリベーションと位置づける.そのうえで必要な支援として,多層な補償教育システムの配備を提言した.また補償教育システムが有効に機能するためには親との協働が欠かせないという視点から,家族に対するアプローチについても検討している.
著者
荻島 央江
出版者
日経BP社
雑誌
日経トップリーダー
巻号頁・発行日
no.331, pp.56-59, 2012-04

左官業界は建設不況の影響や施工方式の変更で、市場縮小が進んでいる。最盛期に約29万人にいた左官職人は今や10万人を切ると言われ、倒産、廃業を余儀なくされる企業が少なくない。 そんな中、独自の方法で職人のスキルを高め、堅実な経営を続けるのが、中屋敷左官工業(札幌市)だ。同業者が何割も売り上げを落とすのを横目に、1990年代後半以降、売り上げを約30%伸ばした。
著者
鈴木 秀和 森崎 巧- 渡邊 香 林原 泰子 西 仁司
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報
巻号頁・発行日
vol.24, pp.1012-1022, 2012

本研究では,動物型4脚歩行ロボットAIBOの歩行動作に焦点を当て,ロボットセラピーにおける複合動作に対する印象評価を行う.一般的なAIBOの歩行動作と著者らが提案してきた生成法を用いた“動物らしい”歩容の印象比較実験により,著者らが生成した歩容が人に親近感を抱かせていることを確認する.さらに,3つの複合動作を用いた印象評価実験により,各動作における印象の顕著な相違と,部位動作と印象の関係性を示し,人の感性に影響を及ぼす複合動作生成の具体的な指針を報告する.
著者
小山 博滋
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.49-58, 1984-05-29

ショウジョウハグマ族Tribe Vernonieae はキク科植物で、頭花が両性の筒状花のみから成り、花柱分枝が先端へしだいに細くなり、葯胞の下部付属体が短かく矢じり状となるなどの特徴によって、他の族から区別される。約70属からなるが、大部分の属が熱帯域に生育するため、日本ではなじみの少ないものである。琉球、小笠原、九州南部でショウジョウハグマ属Vernoniaとミスミグサ属Elephantopusのそれぞれ1,2種がこの仲間のものとして見られるにすぎない。熱帯域に位置するタイ国にはこれらの属の他に、Camchaya, Ethulia, Struchiumの3属がある。属の数でいえば、タイ国は日本の2.5倍の属を有するにすぎない。しかし、ショウジョウハグマ属を取り上げると、日本ではムラサキムカシヨモギV. cinerea1種を見るにすぎないのに対し、タイ国には28種も記録されている。しかもこれまでのタイ国における野外調査で得られた資料標本の研究によって、この数はさらに増えそうである。この属の多くは広く東南アジアや中国西南部、さらにはヒマラヤに分布しているので、個々の種の実態を把握するためには近隣地域のものとの対比研究が必要である。しばしば種子植物の種属誌的研究は一通り終わったと云われるが、これは温〜寒帯域に生育するものに関してであって、熱帯産のものについてはやっと手がつけられ始めたというのが実情である。この論文でもCamchayaについて、2新種と2新変種が記載されている。Camchayaはショウジョウハグマ属に近縁で、カンボジア産のC. kampotensisをタイプとして記載された東南アジアの特産属である。冠毛は剛毛状で、1小花あたりせいぜい9本までと少なく、しかも容易に脱落する。また、すべて1年草で、平地の耕作地周辺や山地の路傍に生育する。一方、ショウジョウハグマ属は全世界の熱帯に広く分布する。冠毛は剛毛状で、小花あたり20本以上と多い。また、冠毛が容易に脱落するものもある一方で、短かい剛毛状や鱗片状のものを外側につけて2列性となるものも多い。一年草から樹高が10mを越える本格的な高木まであり、石灰岩地や落葉樹の林床などにも生育する。予備的に調査したタイ国産のショウジョウハグマ属10種余りの染色体数はいずれも2n=18, 36, 54とx=9の倍数であった。これに対し、Camchayaの各種はいずれも2n=20である。この染色体数の差に冠する評価は1000種を越えるとされるショウジョウハグマ属を検討する中で考えて行く必要がある。今得られる情報によると、アフリカ産のショウジョウハグマ属の1節Sect. Stengeliaはn=10の染色体数を持つが、2列性の冠毛を有するとされている。このことから染色体数20を有することと、冠毛を減少させたことに直接の関連はないといえる。ここで新しく記載したCamcnaya pentagonaは5稜形のそう果を持つことで特徴づけられる。これまでCamchayaのそう果は10稜形とされていたが、本種の存在で10稜形と5稜形であることになった。もう1つの新種C. spinuliferaの総苞片は多数からなり、いずれもきわめて細い披針形で、その縁にするどい刺を散生している。この総苞の特徴はC. montanaとよく一致するが、新種は次の点でC. montanaと異なる。すなわち、小花の長さは10mmで、C. montanaの3.5mmに比して倍以上である。また、頭花当りの小花数も約130個で、C. montanaの12から30個に比べて極端に多い。この子花の大きさと数による2型はその間に中間型があって連続するようには考えにくい。C. montanaのタイプ標本を検討していないので問題は残るが、これらの特徴で新種をC. montanaから区別し得ると判断した。ミスミグサ属Elephantopusについては植物研究雑誌57: 50 (1982)で解説している。Ethuliaは10種余りからなる属であるとする意見がある一方で、旧世界の単型属とする意見がある。私は未だ野外で本種に出逢っていない。過去に採集された場所から判断して、特殊な生育地に隔離されているようには考えにくい。一年草で、生える場所や季節によって姿を大きく変える性質があるのかもしれない。この論文では単型属とする意見に従った。Struchiumは単型属である。旧世界の熱帯に広く分布するが、熱帯アメリカ原産と云われている。私の採集した場所は耕作地横の小さな溝の中であった。ここに引用した他の標本も地名から判断すると、人手の加えられたところのようである。最近出版されたFlora Ceylonには比較的最近帰化したもので、最初の採集は1931年に行なわれたと記録されている。
著者
長井 英子
出版者
東京大学文学部宗教学研究室
雑誌
東京大学宗教学年報 (ISSN:2896400)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.20-31, 1987-01-20
著者
竹永 勝宏 松尾 昌一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OFT, 光ファイバ応用技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.69, pp.33-36, 2011-05-19

2011年3月6日から10日まで米国ロサンゼルスで開催されたOFC/NFOEC 2011における,光ファイバに関連するトピックスを紹介する.