著者
Umeda T. Son N. T. Isoya J. Janzén E. Ohshima T. Morishita N. Itoh H. Gali A. Bockstedte M.
出版者
American Physical Society
雑誌
Physical review letters (ISSN:00319007)
巻号頁・発行日
vol.96, pp.145501, 2006-04
被引用文献数
70

The metastability of vacancies was theoretically predicted for several compound semiconductors alongside their transformation into the antisite-vacancy pair counterpart; however, no experiment to date has unambiguously confirmed the existence of antisite-vacancy pairs. Using electron paramagnetic resonance and first principles calculations we identify the SI5 center as the carbon antisite-vacancy pair in the negative charge state (CSiV<sub>C</sub><sup>-</sup>) in 4H-SiC. We suggest that this defect is a strong carrier-compensating center in n-type or high-purity semi-insulating SiC.
著者
Kanazawa Ken Taninaka Atsushi Takeuchi Osamu Shigekawa Hidemi
出版者
American Physical Society
雑誌
Physical review letters (ISSN:00319007)
巻号頁・発行日
vol.99, no.21, pp.216102, 2007-11
被引用文献数
15 13

The structures of two competing phases and their interrelationship in the self-organization of glycine molecules on a Cu(100) surface were clarified. Despite their similar structural energies predicted using first-principles calculation, completely different mechanisms were found to stabilize the two phases. The balance and coordination of the two mechanisms that induce a variety of self-assembled structures in this attractive system were revealed. Furthermore, the importance of the microscopic arrangement of the molecules in designing the macroscopic electronic structures was directly demonstrated.
著者
玉手 慎太郎
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.339-354, 2011 (Released:2012-09-01)
参考文献数
38

本稿はアマルティア・センが提唱した「基礎的ケイパビリティの平等」について論じるものである.センの規範理論はしばしばケイパビリティの平等と混同されており,われわれの間で明確な理解がなされているとは言えない.また「基礎的ケイパビリティの平等」は,厳密に考察するならば,自由をどの程度まで保障するのかについて明確でないという問題を抱えていることがわかる.本稿は,自由を二重の重要性を持つものとして捉えるセン自身の考え方に即して「基礎的ケイパビリティの平等」を定式化し,この理論をケイパビリティの平等と明確に区別して示すとともに,保障範囲に関して明示的に理論に取り入れる.保障範囲の問題はいま広く議論されている責任の概念につながるものであり,この点について,本稿の定式化の含意として,責任平等主義に対するエリザベス・アンダーソンからの批判に応答が可能となることを示したい.
著者
亀川 徹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.235, pp.41-48, 2001-07-20
被引用文献数
2

2000年12月から始まったBSデジタル放送では、マルチチャンネルステレオ再生方式として、従来の3-1サラウンド方式に加えて5.1サラウンドが可能となった。NHKではこれまでのハイビジョンでの3-1サラウンド放送での経験をもとに、5.1サラウンド制作に取り組み、2001年3月から数本の番組を放送している。本稿では、これらの番組制作手法について紹介すると同時に、NHKにおけるマルチチャンネルステレオ制作の現状とデジタル放送の将来展望について報告する。

1 0 0 0 元山ながし

著者
野口 雨情[作詞]
出版者
ビクター
巻号頁・発行日
1937-11
著者
上田 哲史 川上 博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.76, no.10, pp.1450-1456, 1993-10-25
被引用文献数
6

ジョセフソン接合素子を含む回路の回路方程式や,回転方向に弾性復元力の働く振り子の運動方程式などは,状態に関する三角関数の項と線形項の和を含んだ2階の常微分方程式で記述される.このような力学系は,平衡点の数がパラメータの値によって変わり,平衡点の位置に関して周期性をもたなくなるため解析が難しい.本論文では,この力学系の例としてジョセフソン接合素子を含む回路を取り上げ,平衡点の接線分岐による分類および相平面上に生じるヘテロクリニック軌道に着目した解析の結果を述べる.ヘテロクリニック軌道は,その構造不安定性により,相平面上での大域的な分岐を表す.この軌道の生じるパラメータを分岐の値として,パラメータ平面で分岐集合を求めた.その際,分岐曲線によって囲まれる一つのパラメータ領域に,唯一決まるまつわり数を定義した.これは,軌道の相平面での回転の指標として用いることができ,更に分岐集合と組み合わせることによって,安定平衡点の引力圏の分類を可能にした.
著者
横堀 学
出版者
北里大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

モルモット咽頭粘膜および輪状咽頭筋におけるニューロペプチドの動態に関する研究において定量的評価方法の手技の獲得ができた。また形態学的に免疫染色を用いて咽頭粘膜組織上のspの染色、および染色されたspの定性的評価方法について検討し。
著者
寺田 英嗣 輻形 和幸
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.76, no.5, pp.546-551, 2010-05-05 (Released:2010-11-05)
参考文献数
8
被引用文献数
1 6

The motion planning approach of a multi-robot system for the “Furoshiki” wrapping operations has been newly developed. This approach considers the loci of the handling points for the wrapping and the tying of the sheet. Especially, to avoid the complex motion of tying at the “Mamusubi” operation, the newly approach has been proposed. This approach divides the crossing operation into the two motions. The one is the 2-dimensional motion and the other is the wrapped object rotation around vertical axis. Also, this multi-robot system consists of the two handling robot arms, the shifting operation robot arm and the rotating mechanism for the wrapped object. The handling robot arms consist of a 2-DOF SCARA type robot and a 1-DOF linear motion system. And the shifting operation robot arm is the 3-DOF SCARA type robot which can adjust the pose of the End-effector. In this report, the proposed approach is verified using a prototype robot system. And it is confirmed that the testing rectangular object can be wrapped and tied the desired shape.
著者
本間 環 山口 五十磨 中嶋 正敏 室伏 旭 右田 一雄
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.77, no.4, pp.358-365, 1995-07-01
被引用文献数
1

スギ(Cryptomeria japonica D. DON)の伸長成長および花芽形成は、他の針葉樹と同様にジベレリン(GAs)の投与によって促進される。このことは、これらの生理現象が内生GAsによって調節されている可能性をも示している。しかし、針葉樹の内生GAsに関する知見は少ない。これまでに、針葉樹の内生GAsの報告はマツ科の4種に限られている。一方、スギのジベレリン様物質は矮性イネ「短銀坊主」によるバイオアッセイにより確認されているものの、その同定は末だ報告されていない。本研究では、内生GAsとスギの生理学的および形態学的変化との関連を解明する研究の第一段階として、花粉に含まれる内生GAsの分析を行った。その結果、高速液体クロマトグラフィーにより精製した試料を「短銀坊主」によるバイオアッセイおよびエンザイムイムノアッセイ(ELISAs)を用いて分析し、GA_1および/またはGA_3、GA_4、GA_9、GA_<12>、GA_<15>の存在を推測した。それらのうちGA_9、GA_<12>およびGA_<15>をガスクロマトグラフィー質量分析(GC/MS)により同定した。しかしながら、ELISAによりその存在が示唆されたGA_1および/またはGA_3とGA_4については、含有量が少ないためにGC/MSあるいはGC/SIMのいずれにおいても同定することはできなかった。これらの結果から、スギの花粉にはearly-non-hydroxylation pathwayが主要な生合成経路として機能している可能性が示された。
著者
小川 宣子 久塚 智明 渡邊 乾二
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.148-155, 2002-05-20
被引用文献数
2

卵の鮮度が卵白を加熱した時に及ぼす影響について濃厚卵白及び水様卵白の20℃から85℃の加温過程における動的粘弾性(貯蔵弾性率G',損失弾性率G")と,卵白ゲルのテクスチャー(硬さ,凝集性)から調べた。また,この時の組織構造を走査電子顕微鏡により観察を行ない,卵白ゲルの物性と組織との関係を検討した。試料は産卵4時間以内の卵(新鮮卵)を殻付きのまま25℃で14日間保存を行ない,7日保存(7日保存卵),14日保存(14日保存卵)について調べた。濃厚卵白及び水様卵白いずれの場合も卵の鮮度が悪くなると熱変性温度が高く,加熱卵白ゲルのG'は大きく,硬さは軟らかくなり,熱変性しにくくなることが明らかになった。濃厚卵白と水様卵白では熱変性温度に違いがなかった。濃厚卵白と水様卵白の卵白ゲルの硬さは新鮮卵では違いがなかったが,7日保存卵,14日保存卵の濃厚卵白と水様卵白の卵白ゲルの硬さは水様卵白の方が軟らかった。これは水様卵白ゲルのtanδの方が大きいことより水様卵白ゲルの結合状態が弱いことが原因であると考えられた。軟らかな卵白ゲルの構造は新鮮卵に比べて緻密な構造ではなく,大きな紡錘体が存在した。