著者
高橋 日出男 三上 岳彦
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究では,関東地方南部を対象とした稠密な雨量計とレーダの資料による強雨頻度の統計的解析と,東京都心域に発生した雷雨に伴う短時間強雨の事例解析を行った.都心域では夕刻から夜半に強雨頻度が増加していること,都心風下側で空間スケールの小さい強雨域が多発していることがわかった.また,都心域の強雨発生事例について,高い都市キャノピーによって強雨域近傍で停滞したガストフロントが強雨の維持停滞に関与した可能性が指摘された.
著者
田畑 隆一郎 千田 五月 蓮村 幸兌
雑誌
漢方の臨床 (ISSN:0451307X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.839-844, 2006-05-25
参考文献数
1
著者
塩竃 秀夫
出版者
独立行政法人国立環境研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

地球温暖化が進むことで、極端な気象現象(以下極端現象)が大きく変化することが、大気海洋結合モデルを用いて予測されている。しかし、これまではモデルが現実の極端現象を精度良く再現しているかどうかは、十分に検証されてこなかった。本研究では、モデルの計算結果と観測データを比較することでモデルの検証を行う。また精度を検証されたモデルを用いて将来予測を行う。H18年度は、モデルで計算された20世紀中の極端現象の頻度分布変化が、観測を再現できているかどうかを、最新の統計分析手法を用いて全球規模で検証し、さらに過去の変動の要因推定を行った。この際、英国ハドレーセンターの協力を得た。これらの成果をふまえ、H19年度は、今後30年間の近未来予測を行った。まず極端な気温現象(夏期または冬期における極端に暑い昼・夜または寒い昼・夜)の発生頻度の変化について調べた。2011〜2030年平均の極端現象の発生頻度分布を1951〜1970年平均のそれと比較すると、陸上のほとんどの地域で、温暖化シグナルは内部変動を凌駕することがわかった。つまり数十年規模内部変動の位相にかかわらず、暑い昼・夜が増加し、寒い昼・夜が減少することが示された。さらに「年平均降水量」と「年間で4番目に多い日降水量(極端な降水)」がどのように変化するかを調べた。高緯度と熱帯では、数十年規模の内部変動の位相によらず、降水量の増加が予測された。一方、亜熱帯では、内部変動の位相によって降水量変化の符号が変わり得ることが示された。温暖化シグナルと内部変動の大きさの比が地域によって異なる原因も調べた。

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著者
ジヨオジ・メレデイス 著
出版者
国民文庫刊行会
巻号頁・発行日
vol.上巻, 1926
著者
森東 淳 福元 伸也 大塚 作一 三部 靖夫 田中 宏征 武田 光平 野村 雄司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.470, pp.43-48, 2010-03-08

2次元コードが,広告におけるWebページとの連携を目的として広く利用されている.しかし,デザイン性を損なわないように,2次元コードを小さく表示するのが一般的である.このため情報取得が煩わしく,また取得時間がかかるという問題があった.また,デジタルサイネージにおいては,ディスプレイ解像度の問題も加わるため,デザイン性と機能性の両立がより困難になると予想される.そこで,動物体の接近を感知し,2次元コードを適応的に拡大表示する手法を提案する.また,提案手法の有効性を確認する実験を行なった.その結果,(1)提案手法では取得時間を5秒程度短縮できる可能性があること,(2)2次元コードの適切な拡大時間が250ms程度であること,が示唆された.
著者
大竹 杏奈 浦 正広 久野 秀幸 中 貴俊 山田 雅之 遠藤 守 宮崎 慎也 安田 孝美
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎
巻号頁・発行日
vol.110, no.35, pp.57-58, 2010-05-07

地域の活性化において観光は重要な要素であり,その集客において広告の果たす役割は大きい.しかし,観光は居住地域や年齢の異なる様々な層を対象とするため,単一メディアによる情報配信ですべての層をカバーすることは困難である.そこで本研究では,複数のメディアを用いることでそれらの層をカバーする,ワンソース・マルチユースのクーポン配信システムを構築する.
著者
片岡 優華
出版者
埼玉県立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

1、目的 経産婦に出産前教育を行った場合、受講者と未受講者の差を明らかにし、プログラムの評価を行う。2、経産婦を対象とした出産前教育プログラム内容(毎第1月曜、2時間、参加者10名程度)(1)自己紹介(2)グループで過去の出産の様子等を自由に語り合う(3)経産婦の出産経過について(4)呼吸法の練習(5)入院の準備について(6)上の子への対応について(7)母乳について、乳房マッサージの練習3、研究方法 1)調査期間:平成18年11月〜平成20年2月2)方法:S病院に通っている妊娠35週程度の経産婦に産前用質問紙(自由記述と選択記述式)、S病院で出産した入院中の経産婦に産後用質問紙(自由記述と選択記述式)を配布。3)倫理的配慮:埼玉県立大学・首都大学東京・S病院の倫理委員会にて承認された。4、結果 質問紙回収数は産前271部(84%)、産後115部(43%)であった。うち、有効回答は産前が221名(受講者88名、未受講者133名であった。産後が94名(受講者37名、未受講者57名)であった。1)出産前の結果:質問紙の64項目について受講者と未受講者でU検定を行い、有意差が見られたのは15項目。この結果より、出産前教育を行った場合、経産婦の経過の知識、呼吸法の大切さ、お産による体の変化、経産婦の平均時間、病院につく前にお産になった場合の対処法に関する知識は未受講者と比較して理解度が高かった。また、出産に向けての準備として、呼吸法やリラックス法の練習を行い、前回の嫌だった経験を繰り返さない方法を考えることができていた。2)出産後の結果:質問紙の75項目について受講者と未受講者でU検定を行い、有意差が見られたのは8項目。この結果より、出産を終えた受講者は"妊娠中からの努力をしたい"と思っており、"お産の進行による体の変化"、"平均的な分娩所要時間"、"病院につく前に出産になってしまった場合の対処法"などの知識を持っていた。さらに、実際のお産に関しては"イメ-ジどおりの出産ができた"、"いつも誰かがそばにいてくれた"、"安心してお産に望むことができた"という項目で有意に高かった。また、92.7%の受講者はクラスの受講が役立った、92.9%の受講者がクラスを受講して良かったと解答した。5、結論 経産婦であっても出産前教育を行うことで、安心感を得る等の点でよりよい妊娠・出産につながることが示唆された。
著者
増田 豊文
出版者
東北文化学園大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2007

研究期間の最終年度となる平成21年度においては、仙台市内の小学校123校の中から、ビオトープを所有する小学校と所有しない小学校、学校周辺に自然環境のない仙台駅周辺の小学校と比較的自然の残る郊外の小学校という二つのカテゴリーから7校を選出して、アンケート調査を実施した。その目的は、異なる自然環境条件の小学校における各児童の自然体験の実態を把握し、その経験が児童の倫理観の育成にどの様な影響を及ぼすのかを検証することであった。その根拠となったものは、平成10年に実施された文部科学省の子供の体験活動等に関するアンケート調査報告の「自然体験が豊富な子供ほど、道徳観・正義感が充実」という結果によるものである。住環境の都市化が進む状況下、子供達の自然体験の機会を増やすには、学校生活の場となる教育施設の屋外環境のあり方を、自然化という形で見直す必要がある。今回実施したアンケートは、7校の1年生から6年生までの全学年を対象としたため、合計で4394人となった。また、アンケート調査には児童の倫理観を問う内容が含まれていたため、仙台市教育委員会に研究の意義と内容を理解してもらい、教育委員会を通して対象校の校長に調査協力依頼をするという方法をとった。アンケートの分析結果の主な内容を、以下に示す。小学校の立地条件における子供達の自然体験の差は大きくは見られなかったが、全体的に自然観察や里山遊びが好きな子供ほど、人に優しくしたり悪いことを注意したりする傾向が見られた。特に、ビオトープを有する小学校においては、ビオトープでよく遊びそこに棲息する生き物が好きな子供ほど、同様の傾向が見て取れた。また、低学年になるほどビオトープに興味をもって遊んでおり、平成20年度に実施したビオトープでの児童の行動調査と一致するものであった。これらのことから、教育施設の屋外環境を単なる緑化に留まらず生き物と触れ合う場として自然化することの重要性を、倫理教育の側面から検証できたと考えている。これらの研究成果は研究報告書としてまとめ、協力いただいた学校関係者や関係する学術団体に、今後報告する予定である。
著者
菊池 勝弘 早坂 忠裕 梶川 正弘 桜井 兼市 遊馬 芳雄 上田 博 バジルド C.E. ベロツェルコフスキイ A スチュアート R.E. ムーア G.W.K. 佐藤 昇 バジルド C.
出版者
北海道大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1995

北極圏の水循環・エアロゾル等の物質循環,低温下での雪結晶の形成メカニズムの解明のために,スカンジナビア北極圏のスウェーデン・キルナのスウェーデン国立宇宙物理学研究所において,Xバンド鉛直ドップラーレーダー,レーザー・シ-ロメーター,マイクロ波放射計,全天日射・長波放射計,メソネット気象観測,エアロゾルサンプリング,それに,雪結晶の地上観測を1997年12月14日から1998年1月20日まで行った.観測期間を通して暖冬であったが,さまざまなタイプの降水現象を観測することができた.12月中は快晴時が多く,あまり降雪現象は観測されなかったが,1月に入ると休むことなく降雪が続き,強度は弱いが10分程度の強弱を持っ山岳性の降雪現象や,ノルウェー海を進行する低気圧に伴う背の高い降水エコーを持つ降雪現象を観測することができ,観測時間は600時間を超えた.これらのデータは現在解析中である.一方,マイクロ波放射計による水蒸気量および雲水量の観測から,以下のことが明らかになった.1)水蒸気量の鉛直積分値は,快晴時の0.4cmから降雪時の0.7cm,濃密雲粒付雪結晶や霰の降る時には,1.0cmに達し,幅広い変動を示した.2)雲水量(鉛直積分値)は,雲粒付雪結晶の時は0.01cm以上となり,霰の時には0.04cm程度まで増加した.また,降雪をもたらす擾乱のタイプにより大きく変動することが分かった.雪結晶の観測では偏光顕微鏡により35m/mフィルム95本,レプリカは500枚作成することができた.各種の低温型雪結晶の他,針状結晶から霰まで,ほとんどの結晶形を記録することができた.
著者
田中 亮太 小枝 正直
雑誌
研究報告情報システムと社会環境(IS)
巻号頁・発行日
vol.2010-IS-114, no.4, pp.1-7, 2010-11-24

近年,YouTube など Flash を用いた動画共有サイトが多く存在しており,様々な動画がアップロードされている.その中には,許可を得ていない他人の顔などが映った動画もアップロードされており,個人情報の漏洩やプライバシーの侵害などの危険性がある.そこで本研究では,ActionScript3.0 を用いた疑似ストリーミング動画像に対する顔発見と隠蔽処理を行い,その実現可能性を検証した.