著者
松浦 智佳子 小河 邦雄
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.51, no.6, pp.408-417, 2008
被引用文献数
2

Web of Scienceは,引用文献の検索や分析ができるデータベースとして有名であるが,2004年にその競合製品であるScopusが発表された。それぞれ特徴を持った機能を有しているが,実際にどのような違いがあるのかを評価した情報は少ない。今回,2社で共同評価を行い,両データベースの基本的な機能の比較,検索システムの特性などについて考察した。前編では,ライフサイエンス系のキーワードで実際に検索を行い,その結果を分析する。<br>
著者
三浦稔隆 中西康人
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.14, pp.17-22, 2007-02-22

かつてGIS研究者などの専門家にしか利用できなかった衛星写真は、近年のAPIによる拡張可能なWebマッピングサービスの登場により、誰もが簡単に利用できるものとなった。また、球状に衛星写真を貼り巡らせることでバーチャルな地球を構築するソフトウェアも現れ、今や衛星写爽は新たな情報表現の基盤になったとも言える。一方で、このようなサービスで提供される衛星写真は、地域によって解像度が異なったり、撮影時期の違いが原因で実際とは異なる風景を映し出すことがある。また、衛星写真では屋根までの憤報しか表示されず<屋内の情報は表現しづらい。そこで本研究では、このような問題に対し、表示クライアントにGoogleEarthを用いたユーザが自ら撮影した画像を高さと共にマッピングできるシステムを梢築することで、屋内の表現や衛星写真の高解像度化が行えるかを検証した。Aerial photos became very popular and easy to use, since the recent web mapping services or virtual earth software allow users to access their aerial photos through API or Software. But sometimes theses photos are provided with low-resolution or shows diffrent infomation due to filmed time. In Addition, aerial photos can't show or express inside of the buildings, such as every'floor's infomation. And users can't update or edit these photos. We create the system "VirtiGeo", which allow users to put their own photos on Google Earth with height parameter. In this paper, we propose the way and possibility of express inside of the buildings, and of replace low-resolution photos with users high-resolution photos by using this system.
著者
李 明 石丸 紀興
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.73, no.628, pp.1395-1402, 2008-06-30
被引用文献数
2

Considering the appearance and the change process of the postwar black market in front of Hiroshima station, we are going to give new information about a station square adjustment, redevelopment and revitalization project. Right after World War II, black markets were appeared in many urban cities in Japan, as well as Hiroshima, especially in front of the Hiroshima station there was a bustling big scale black market. Even though Hiroshima was atomic bombed, people were doing business in the black market and it effected very much to revitalization of Hiroshima. Although this hasn't mentioned so much until now, it is indispensable to talk about the restoration process of Hiroshima. Considering the station square black market in Hiroshima is not only important to thinking about the restoration process of war damage in atomic bombed city Hiroshima but also it can give you the important information to having a grasp of the history of Japanese war damage restoration more in general.
著者
安川 史章 菅澤 喜男 乾 成里
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.40, pp.568-569, 1990-03-14

ボロノーイ線図は、平面内にn個の点が与えられた場合に、その平面上の不規則な点の勢力圏を"近さ" という自然な尺度で定義しているので、多くの分野で重要な概念となっている。一般に、地図上の点を座標化し、ボロノーイ線図を脅かせた場合に、計算機処理させた結果をプロットさせると、白紙のプリンター用紙にしか表示されないために地図上での勢力域が不明確なままに分析が終了してしまう。本研究では、地図を地図画像としてコンピューターに取り込み、ボロノーイ線図の結果を地図画像上に直接プロットさせることを試みることで、ボロノーイ線図処理の結果をより現実的に捕らえようとするものである。
著者
今井 浩 青沼 裕美 上林 彌彦
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.37, pp.363-364, 1988-09-12
被引用文献数
1

利用者要求の高度化に伴い,近年盛んにマルチメディアデータベースの研究が行われてきた.しかし,それらの研究の多くはメディアの蓄積法や検索法に関するもので,異種データを取り扱うために起こる新たな問題-メディア間の相互作用-は,ほとんど研究されていない.本稿では,図形と文字の相互作用を考え,わかりやすく表示するためのユーザ・インタフェースである「文字自動配置機能」について述べる.論理回路図,発電所の設備配置図,種々の地図などの図面をデータベースで管理することは,更新や検索を容易にし,関連情報との対応づけも行え,たいへん有用である.しかし図面中に,図形と,その各部を説明する文字を同時に表示する場合,文字を固定配置していてはわかりやすい表示は望めない-というのは,図面の拡大率によっては意味のないほど希薄な情報しか表示されなかったり,その逆に詰まりすぎて文字が重なり,読めなくなったりする恐れがあるからである.また,図面作製時に人手で文字を配置することは,手間と時間を要する大変な作業である.そのため,図形と文字を扱うマルチメディアデータベースでは,文字のみを扱う従来のデータベースにはなかった特殊なユーザ・インタフェース機能が必要となる.これが「文字自動配置機能」である.文字自動配置機能は図形のデータと文字のデータを受け取り,それらを統合し,図面中に文字をレイアウトして出力する.本稿では,地図を対象とした地理データベースにおける文字自動配置機能のアルゴリズムを検討する.
著者
葉山杉夫
雑誌
成長
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.161-178, 1986
被引用文献数
6
著者
三品 正明 立花 憲司 三浦 哲
出版者
北海道大学大学院理学研究院自然史科学部門(地球物理学) = Department of Natural History Sciences (Geophysics), Graduate School of Science, Hokkaido University
雑誌
北海道大学地球物理学研究報告 (ISSN:04393503)
巻号頁・発行日
no.72, pp.287-298, 2009-03
被引用文献数
1

Borehole strainmeters installed in the coastal area of Miyagi and Fukushima prefectures recorded the remarkable postseismic strain change following earthquake off Fukushima Prefecture on July 19, 2008 (M 6.9). Using exponential function, we simulated the postseismic strain change and obtained time constant and amplitude of the postseismic change. Time constant was 57 h. The amplitude ratio to the amplitude of the co-seismic change was 0.9 (KNK: Kinkazan), 1.1 (EN3: Enoshima) and 1.6 (MH2: Mihodo), respectively. This means almost the same amount of slip as the main shock occurred on the fault plane after the shock. We also analyzed data at an off Fukushima Prefecture earthquake on October 31, 2003 (M 6.8). Time constant of the postseismic change was 40 h. The amplitude ratio was 0.5 (KNK), 0.6 (EN3) and 1.5 (MH2), respectively. This earthquake also had similar feature as the 2008 event. These characteristics of postseismic slips are considered to relate the distribution of the coupling coefficient between Pacific plate and continental plate. In off Fukushima area, the coupling coefficient may be weaker around the epicenter area of the 2008 earthquake than around the 2003 event.
著者
北村 英純 長瀧 寛之 都倉 信樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.536, pp.47-52, 2003-12-12

本研究では,高等学校の教育活動において作られるコンテンツを保存するポートフォリオシステムの開発と評価を行った.このシステムを使うと,生徒及びクラス担任と教科担任は,保存されているコンテンツをそれぞれの役割に応じて閲覧でき,生徒の自己評価と,教師による生徒の学習状況の把握に役立てられる.我々は教育を2カテゴリ4領域(アクティビティ:教科活動,自主活動,及びヒストリ:自分の歴史,学校の歴史)に分類した.本ポートフォリオは,その領域分類に従ってコンテンツを保存し,そのコンテンツに対して2種類の閲覧環境,つまり領域を分離した環境と領域を統合した環境を提供する.前者は領域ごとの学習状況を把握するため,後者は学習活動全般を閲覧するためのものである.とりわけ,統合した閲覧環境では各カテゴリに保存されているコンテンツが相互に情報を補完し合うので,生徒は自分の記憶にある情報も呼び起こすことができる.
著者
案田 岳夫 米倉 正大 馬場 啓至 馬場 史郎 吉田 光一 小野 智憲 鎌田 健作 戸田 啓介 陶山 一彦
出版者
日本脳卒中の外科学会
雑誌
脳卒中の外科 (ISSN:09145508)
巻号頁・発行日
vol.32, no.6, pp.426-430, 2004-11-30
被引用文献数
2

長崎県離島(対馬,壱岐,五島)には脳神経外科手術施設が存在しないため,脳神経外科的治療を要する患者が発生した場合,以前からヘリコプター搬送が利用されており,その大部分が国立病院長崎医療センター脳神経外科に運ばれ治療を受けてきた.近年,その件数は年間約90例となっている.くも膜下出血(SAH)患者も,急性期に当院に搬送されているが,ヘリコプター搬送中,患者は騒音,振動,気温変化,気圧変化などの再破裂の危険に曝されると考えられる.また機内で医師が行いうる医療行為には制限があることも事実である.以上のことから,救急車により搬送される内地発症SAH症例に比較し,離島発症例には予後不良となる要因がより多く存在する可能性がある.そこで,当施設にて治療を受けたSAH症例を離島発症群,内地発症群に分け転帰を比較してみた.
著者
松友 寛和 飯田 豊 松原 長樹 嘉屋 和夫
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.960-963, 1998-04-01
被引用文献数
7

症例は35歳の男性.97年1月17日朝, 下腹部痛を来たし救急車で当院に搬送された.下腹部を中心に腹膜刺激症状を認めた.虫垂穿孔性腹膜炎を疑い緊急手術を施行した.回腸末端より約50cm口側に憩室が認められ, 基部で捻転し壊死に陥っていた.捻転を整復しても色調に変化なく楔状切除を行った.組織学的には小腸真性憩室と診断された.Meckel憩室は卵黄管の遺残であり, 大部分は無症状で経過するが, 時に出血, 穿孔, 憩室炎などを引き起こす.捻転の合併頻度は3.2%と他の合併症に比較し低率で, 捻転により憩室の壊死を来した症例は, 自験例を含め本邦では11例の報告が認められるのみである.これら捻転壊死をおこす憩室は, 大きさが6cm以上と大きく, また大きさに比較して頸部の狭小を認めることが特徴である.自験例では憩室が捻転によって壊死に陥り, 腹膜刺激症状を呈したと考えられた.
著者
浜田 拓 倉本 宣
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.76-82, 1994-08-31
被引用文献数
34 42

コナラ林から採集した土壌をプランターにまきだして埋土種子の発芽試験を約1年間行った。試験開始初期に総発芽個体数の約半数が発芽し,その後は季節ごとに特徴のある発芽がみられた。発芽した個体には耕作地等に生育する草本が多く含まれていたが,同時に管理されたコナラ林に生育する種も含まれていた。また,埋土種子は,同一調査区の試料の間でも不均一な分布をした。これらの結果をもとに,コナラ林の植生管理における埋土種子の役割を検討した。

1 0 0 0 OA 哈調資料

出版者
南満洲鉄道哈爾賓事務所調査課
巻号頁・発行日
vol.第36号, 1925
著者
藍澤 哲也 岡村 一樹 内田 雄三 野口 剛
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.69, no.12, pp.3228-3233, 2008 (Released:2009-06-11)
参考文献数
29
被引用文献数
2

症例は57歳,男性.腹痛および食欲不振を主訴に当院外来受診した.肝右葉に12.6×11.7cm大の膿瘍性病変を認め,一部腹腔内穿破をきたしていた.血液検査にて炎症反応の亢進と赤痢アメーバIgG抗体を認め,アメーバ肝膿瘍の腹腔内穿破裂による汎発性腹膜炎と診断した.HTLV-1および梅毒陽性であった.治療は経皮経肝膿瘍ドレナージ術と2週間のメトロニダゾール投与を行い,膿瘍径の著明な縮小および炎症所見の改善を認めた.