著者
久保田 潤一郎
出版者
日本マネジメント学会
雑誌
日本経営教育学会全国研究大会研究報告集
巻号頁・発行日
no.57, pp.50-53, 2008-06-27

内部統制は、内部統制システムの整備や運用の強化だけではなく、経営者や従業員が法令や行動規範、内部規程等の意義を理解し、自主的、自律的に遵守することによって実効性が高まるといえる。それを実現するためには、事業活動に関係する法令とともに行動規範や規程・規則を含めた内部規範と日々の行動を結び付けることが重要となる。また、個人の倫理観に委ねるのではなく、企業内部の各組織に倫理的な価値判断と行動を促す浸透活動や教育が重視されなければならない。そしてOJTやOFF-JTを通じて、法令違反や反倫理的な行動によって会社や個人が被るダメージを具体的に示し、社会規範や行動規範に基づいた判断、行動を促す教育が求められる。その代表的な研修がケース・メソッドを活用した倫理・コンプライアンス教育である。本稿では、内部統制の目的の一つである「業務活動における法令等の遵守」について、内部統制システムにおける「基本的要素」と「企業倫理の制度化」の連携を検討し、企業内部に倫理・法令遵守を浸透させる要件を倫理・コンプライアンス教育を基に考察する。
著者
白石 和行 金谷 弘
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.79, pp.30-41, 1983-09

やまと山脈の基盤岩類からのべ63個の試料を選び, Rb, Sr, Th, Uの定量分析を行った。3種の閃長岩類を観察すると, これら元素の存在量や存在比について, 比較的顕著な差異のあることが認められる。特に, 単斜輝石石英モンゾニ岩におけるSrの濃集が著しい。また, 変成岩類相互の差異は必ずしも顕著ではなく, 全体の傾向は, 世界の盾状地での下部グラニュライト相-上部角閃岩相の変成岩の示すこれらの値と大きくかけ離れるものではない。
著者
松本 信廣
出版者
慶應義塾大学
雑誌
史学 (ISSN:03869334)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.133-154, 1944-07

古代に於ける武器は考古學的に研究してゆくことの必要であるのみならず、また言語學的にも研究せられねばならぬ。則ち武器の構造なり系統なりはたゞに具象的方面より究められ得ると共に一面その名稱の語源的研究により示唆を與へられる所大なるものありと信ずる。此處に試みんとする研究は もとより我國古代攻戰具全般に汎つてをる譯でなく、其中のごく若干に就て管見を述べんとするに過ぎない。しかも此意見は従來の學界の通見に對し異をたてる點あるかも知れぬが、私見に對し大方の高教を切に期待するものであり、誤てる點、不備の點は之を改めるに吝なるものではない。
著者
増田 直紀 巳波 弘佳 今野 紀雄
出版者
一般社団法人日本応用数理学会
雑誌
応用数理 (ISSN:09172270)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.2-16, 2006-03-28
被引用文献数
3

Recently, complex networks have drawn increasing interests. It is often convenient to regard this research area to be composed of studies of network structure and network functions. Studies of network structure are concerned about topological characteristics of complex networks such as the small-world and scale-free properties. Studies of network functions deal with processes and phenomena on complex networks such as virus propagation. This article is a minireview of complex networks from these dual viewpoints.