- 著者
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宇都宮 由佳
- 出版者
- 大妻女子大学
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2007
東アジアの人々にとって,ポルトガル伝統菓子から最も影響を受けたことは菓子に卵を使用することであった.日本・タイ・ゴア(インド)には,Fios de ovos(鶏卵素麺)が共通して伝播していたことが明らかとなり,ポルトガル最初の料理書「Arte de Cozinha」(1680年)には「Fios de Letria」と記載されていた.ゴアではLetriaと呼ばれ,ポルトガル系キリスト教徒の家庭で母から娘に作り方が伝えられていた.日本では,福岡藩の御用菓子だったため,広く知られていなかったが,タイでは,宮廷から上流階級そして庶民へと広まり,さらにアレンジされたものが作られていた.