著者
松野 将宏
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

仙台市の事例研究による、プロスポーツを通じた地域活性化メカニズムを分析、考察した。結論として、第一に、プロスポーツクラブ・球団の存続と発展は、地域における多様なステイクホルダーの支持と参加、さらには、ガバナンス構造の確立が決定的要因であることが考察された。第二に、プロスポーツが地域活性化に貢献するためには、プロスポーツクラブ・球団を支援するネットワーク組織としての実践共同体(コミュニティ・オブ・プラクティス)の生成と発展が、地域における学習活動の促進に寄与していること、特に仙台市の事例では、官民共同支援組織がその機能を果たしていることが明らかにされた。
著者
寺尾 智史
出版者
大修館書店
雑誌
言語 (ISSN:02871696)
巻号頁・発行日
vol.37, no.7, pp.90-96, 2008-07
著者
坂田 浩之 佐久田祐子 奥田 亮 川上 正浩
出版者
大阪樟蔭女子大学
雑誌
大阪樟蔭女子大学研究紀要 (ISSN:21860459)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.29-37, 2013-01-31

大学生活が十分に機能するためには、大学生自身が大学生活に主体的にコミットし、充実感を感じることが重要であり、大学教育を向上させるためには、大学生活充実度を適切に測定し、大学生活充実度を規定する要因を明らかにすることが必要である。そこで本研究では、先行研究(奥田・川上・坂田・佐久田,2010a)の知見を踏まえて、1回生〜4回生を対象に大学生活充実度尺度、その修正版、および大学生活充実度尺度短縮版(SoULS-21)を実施し、大学生活充実度が学年進行に伴いどのように推移するのかについて、4年度分の1〜4回生の縦断データから分析を行なった。その結果、4回生時に充実度全般が最も高まることが明らかになり、奥田他(2010a)の知見の妥当性が支持された。また、学業に対する満足感については、コホートによって学年変化が異なることが明らかにされ、カリキュラムやプログラム、学科編成、あるいはコホートの特性によって影響される可能性が示唆された。
著者
水島 賢太郎
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.5, pp.7-10, 1989-08

ソロバンを実用的レベルで取扱うには相当量の訓練が必要であり、電卓が一般化した今日、学校教育におけるソロバン教育は不必要であるという見方がある。この見方は、ソロバンを電卓と同種の計算道具であるという常識的見方に立つ限り的を得ている。しかし、ソロバンの主たる機能をメモリー(記憶装置)と見れば、コンピュータの概念およびプログラミング指導へのソロバン利用の可能性が生れ、最低限度のソロバンの学習は意味を持つ。本稿は、この立場からソロバンを用いたコンピュータ・リテラシィについて考察した。
著者
山本 篤 山口 和紀
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.44, no.7, pp.1756-1765, 2003-07-15
参考文献数
14

正規表現は,パターンマッチングを行うためのツールとして広く利用されている.しかし,さまざまな応用で拡張されてきたのにともない,次のような問題が出てきている.1)標準的に使われている正則集合による意味づけでは,後方参照がうまく定義できていない,2)オートマトンを用いたパターンマッチングの実装において,状態数やバックトラックの回数が爆発することがある,3)正規表現の積や差を直接的に利用できない.本研究では,このような問題を解決するために,正規表現関数と呼ぶ関数を導入する.正規表現関数は,記号列集合を入出力とする関数であり,マッチする記号列を消費して出力するものである.たとえば,正規表現 a* が a の繰返しにマッチすることは,その正規表現関数が,a*({ab aa b}) = {ab b aa a ε} という入出力関係を持つことで表される.これを拡張し,変数を扱えるようにすることで,後方参照も含めた正規表現を定義することができる.また,正規表現関数を用いたパターンマッチングの実装が可能であり,後方参照のない場合には計算量の爆発を避けることができ,比較実験でも優位なケースを確認した.さらに,正規表現の積と差を導入し,これらが正規表現関数によって簡単に実装できることを示す.最後に,正規表現の積や差を用いる応用例としてHTMLなどへのパターンマッチングをあげる.Regular expressions have been used widely for pattern matching.However the following problems are getting serious in some applications.1) The definition of regular expressions cannot be extended to back reference,which is a popular extension of regular expressions.2) The implementations of pattern matching in automata suffer from the explosion of time or space complexity for some regular expression patterns.3) In the conventional regular expressions,we cannot use intersection and difference operators, which are useful in some applications.In this paper, we introduce a ``regular expression function'' from a set of strings to a set of strings.This function eliminates matching prefixes with given regular expressions from the input strings and outputs the remaining postfixes.For example, a({ab,aa,b})={ab,b,aa,a,ε}.This function can be extended to give a semantics to regular expressions with back references.Then,we show that we can perform pattern matching by interpreting the regular expression function directly without the explosion of time and/or space complexity,which is confirmed by our preliminary implementation.We also introduce intersection and difference operators and show that the regular expression function can be extended to handle these operators easily.Finally, we briefly show some possible applications of the operators.
著者
三澤 真美恵 貴志 俊彦 佐藤 卓己 孫 安石 川島 真 小林 聡明
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究では東アジアの複数の地域(日本、中国、香港、台湾、シンポール、韓国、北朝鮮)および複数の視聴覚メディア(テレビ、映画、レコード、ラジオ)を対象に、地域間・メディア間の相互連関性を検討した。各年度に行われた国際ワークショップや国際シンポジウムを通じ、国内外の研究者が多様なディシプリンを持ち寄ったことで、東アジアに固有の相互連関の具体的様態についても明らかにすることができた。本研究の成果は論文集として公刊される予定である。
著者
枡形 公也
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要. I, 人文科学 (ISSN:03893448)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.49-66, 1989-08

In looking back upon the history of Kierkegaard's reception in Japan,we can naturally see the development of Japanese understanding of Kierkegaard,but we can also see something more interesting in the reflection of the circumstances of Japanese thinking from the Meiji Era.We can divide the history of Kierkegaard research in Japan in the following way:1.tha dawn(1968-1906)2.first period-introduction of Kierkegaard to Japan(1906-1914)3.second period-Watsuji's Kierkegaar(1914-1920)4.third period-Assimilation and Kierkegaard Renaissance(1920-1945)5.forth period-existentialism becomes polular(1945-1970)6.declining interest(1970-present)Each period brought forth an image of Kierkegaard according to the contemporary intellectual trend.There were many reasons why Kierkegaard read.But now Kierkegaard in the present situation.At any rate in this situation there is a trend to understand Kierkegaard internally from the viewpoint of Danish thought of his own age.Furthermore insofar as Japan is increasingly influential in the world,many foreign Kierkegaard in no longer solely the province of Western scholars,so there is a new tendency within Japan to respond to this interest.This article was presented at Kierkegaard's 175th Aniversary Conferrence at the University of San Diego in February 1989.日本におけるキェルケゴール受容史を振り返ってみると,そこには単に日本の研究者によるキェルケゴール理解の姿が見られるだけでなく,より興味深いことには,日本の思想状況がくっきりと浮かび上がってくるということである。日本におけるキェルケゴール受容史の時期区分をしてみれば,次のようになる。1.キェルケゴール受容前史(黎明期)(1880~1906)。2.第一期 キェルケゴール紹介期(1906~1914)。3.第二期 1914~1920頃。4.第三期 1920頃~1945。第一次キェルケゴールブーム。5.第四期 1945~1970。実存主義の流行。6.現在まで。それぞれの時期にはその時代思潮に応じたキェルケゴール像が生まれた。それはまたそれぞれの時代においてキェルケゴールが読まれる理由があったからである。しかし今日の日本ではキェルケゴールは殆ど読まれていないといってよいであろう。そこにはまた隠されたキェルケゴール像というものが存在している。いずれにせよ,この様な状況にあって,日本においては初めてキェルケゴールをデンマークの思想状況の中において,内在的に理解しようとする気運が芽生えており,他方で,日本が世界的に注目を集める中で,海外から日本におけるキェルケゴール研究のあり方に関心(この関心は以前の様に,極東の仏教国である日本で,なぜキェルケゴール研究が盛んであるのかというような,異国情緒的な興味に基づくものとは異なっていると思われる)が寄せられ,それに答えようとする研究動向が見られるようになってきた。本論文は1989年の2月にサン・ディエゴ大学で開催されたキェルケゴール生誕175年記念会議で発表したものである。
著者
石川 浩 吉田 宏 岡崎 俊吾 富岡 寿男
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.18, no.6, pp.26-32, 1980-06-15 (Released:2013-04-26)

香港地下鉄海底トンネルは, 香港島と九竜を結ぶ長さ1400mの沈埋トンネルで, 日本の建設会社による外国での最初の沈埋トンネル工事として施工された。本工事の特色は, (1) 14本のポストテンション式プレストレストコンクリート造沈埋凾 (幅13.1m, 高さ6.5m, 長さ100m, 排水量7800t) による, (2) 半径2800mの曲線眼鏡型トンネルで, (3) 両端の沈埋凾に換気塔ケーソンを水中水平接合していること, などである。
著者
水野 剛也
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

十分な研究成果をあげることができ、大変に満足している。当初4年間の計画だったものを3年間で打ち切切り、あらたな研究計画によって科研費に申請(採択、基盤研究C、課題番号 26370871、研究課題 「第2次大戦時ハワイ日系人新聞の検閲 アメリカ軍による戒厳令下の「敵国語」統制、2014年-2019年」)したのは、そのためである。期間を通じた主要な研究成果として、雑誌論文5本(すべて査読性、日英両言語)、学会発表6回(日米学会)、図書2冊(単著1冊)をうみだすことができた。
著者
品川 哲彦
出版者
京都大学
巻号頁・発行日
2007-03-23

新制・論文博士
著者
佐藤みどり 著
出版者
日吉堂本店
巻号頁・発行日
1927