著者
中場勝
出版者
[東北農業試験研究協議会]
雑誌
東北農業研究 (ISSN:03886727)
巻号頁・発行日
no.53, pp.29-30, 2000-12
被引用文献数
2

1999年の山形県最上地域における水稲の作柄は、統計情報事務所発表の作況指数が107の「良」となった。これは、生育期間を通し高温の気象で経過したため、出穂期が早く、しかもいもち病や障害不稔等の被害がなかった等による。一方、産米の品質は劣り、食糧事務所の検査では、1等米比率は58.1%と低かった。1等米になれなかった格付け理由は、カメムシによるとみられる部分着色粒と心白粒が多かったことである。特に当地域で作付け比率が高いあきたこまちで多かった。部分着色粒の増加は、①カメムシの発生が多かったこと、②水稲の出穂が早かったことによるものと考えられるが、さらに割れ籾の発生が多くみられることから、これを助長したものと推察された。そこで、あきたこまちの割れ籾と部分着色粒の発生実態について、調査したので報告する。
著者
髙嶺 潮 遠藤 聡志 Kolodziejczyk Jakub 西銘 大喜
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.4I2J204, 2019

<p>機械が現実世界の空間情報を獲得するための重要な手段の一つが単眼深度推定である。人間は深度推定に使用できる情報の種類を増やし、問題領域を分割することで精度の高い深度推定を実現している。これを受け、深度以外の情報をRGB画像から獲得することによって単眼深度推定を改善しようとする試みが幾つか存在する。Semanticラベルを用いた実験では、解釈可能な意味の種類が多いラベルが入力画像の幅を制限することがわかり、人間の主観によって定義された情報の欠点を浮き彫りにした。対して、深度勾配を扱った実験は、推定結果の外れ値の削減に大きく貢献している。これらの結果は、数値的に定義可能なオブジェクト情報が、人間が深度推定を行う際に獲得する冗長性の再現に繋がることを示唆している。本研究は、物体の前後関係情報の推定を行うことで深度推定を分類問題の分野に落とし込み、単眼深度推定の精度向上を狙うものである。Multi-Scale Modelを用いた対照実験により、重なり情報の有効性が証明された。</p>

2 0 0 0 OA 万葉和歌集

出版者
安田十兵衛
巻号頁・発行日
vol.[5], 1643
著者
根本 隆洋 水野 雅文
出版者
日本生物学的精神医学会
雑誌
日本生物学的精神医学会誌 (ISSN:21866619)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.3-8, 2011 (Released:2017-02-16)
参考文献数
22

統合失調症の早期介入に対する世界的な関心の高まりの中で,予後決定因子として精神病未治療期間(duration of untreated psychosis : DUP)が注目を集めている。我々は本邦における DUPを報告し,その要因や転帰との関連について検討してきた。DUP 短縮への努力は治療臨界期における治療の開始に直結しているが,近年はさらに進んで,顕在発症予防の視点に立った疾患の前駆期における介入も世界的に展開されつつある。我々は発症危険状態(at-risk mental state : ARMS)と初回エピソード統合失調症に特化したケアユニットであるユースクリニックとユースデイケア「イルボスコ」を開設し,詳細なアセスメントを行うとともに,思春期・青年期に配慮した心理社会的アプローチと脳機能への直接的介入を目指した認知機能訓練とを両輪とした,包括的な治療サービスの提供を行っている。
著者
多田 泰紘
巻号頁・発行日
2014-11-17

2014年度 第2学期 アカデミックスキルセミナー 卒論・修論を乗り切る! これから始める執筆・発表セミナー 平成26年11月17日(月). 北海道大学附属図書館本館2階リテラシールーム, 札幌市
著者
菅原 通子 今井 幸紀 齊藤 詠子 藤盛 健二 新井 晋 稲生 実枝 中山 伸朗 名越 澄子 伴 慎一 持田 智
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.51, no.8, pp.1686-1691, 2009 (Released:2012-07-26)
参考文献数
16

【目的と方法】プロトンポンプ阻害薬(Proton Pump Inhibitor:PPI)の長期投与によって胃底腺ポリープが増大することが報告されている.その病態や機序を明らかにするため,PPI長期投与中に胃底腺ポリープが増大した13症例(男3例,女10例,年齢(平均±2SE)70.5±6.3歳)の臨床的,組織学的特徴を検討した.【結果】ポリープ増大が確認されるまでの内服期間(平均±2SE)は29.9±8.3カ月であり,ポリープの径は投与前5mm未満であったが,投与中に5~15mmに増大した.何れも内視鏡所見では水腫様外観を呈していた.Helicobacter pylori(H. pylori)感染は全例で認められなかった.血清ガストリン値は8例で測定され,うち4例で高値を示した.内視鏡的粘膜切除術(Endoscopic Mucosal Resection:EMR)施行例では,ポリープ増大前の生検組織と比較して,胃底腺ポリープに認められる拡張腺管の拡張の程度が増し,拡張腺管の数も増加していた.内分泌細胞の微小胞巣やカルチノイド腫瘍の所見は認められなかった.【結論】胃底腺ポリープの増大は,H. pylori陰性例にPPIを長期投与することによってPPIの種類に関係なく生じる.胃底腺ポリープ増大の機序のひとつとして,胃底腺ポリープに認められる拡張腺管の拡張の程度の増加,拡張腺管の数の増加の誘発が考えられた.
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.424, pp.112-114, 2010-04

2月25日、厚生労働省は健康増進法に基づき多数の人が利用する公共的な施設などに関して、原則禁煙とすることを求める通知を全国の自治体に出した。この通知に強制力はない。仮に飲食店が全面禁煙となると、客離れなどを招いたり、経営を圧迫したりすると懸念されている。
著者
古川 賢一 中島 めぐみ
出版者
信州公衆衛生学会
雑誌
信州公衆衛生雑誌
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.26-27, 2015-08

要旨:当院では平成7年の移転新築時、院内原則禁煙とするため建物内に喫煙所を作成。平成17年の病院機能評価受審を機に、建物外に喫煙所を移設。平成22年に筆者が院長就任時「敷地内全面禁煙」を宣言し、2回の全職員対象の講演会、さらに当院職員を対象にした「喫煙に対する意識と実態調査」を行い職員にフィードバック、平成24年に敷地内全面禁煙を実施した。しかし職員の完全禁煙化は進まず、タバコ煙フリーとはなっていない。その経過を報告する。
著者
黒岩比佐子著
出版者
文藝春秋
巻号頁・発行日
2000
著者
中前 茂之
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1564, pp.123-126, 2010-11-01

1972年北海道生まれ、38歳。95年4月に北海道大学工学部を卒業後、建設省(現国土交通省)に入省。北海道開発局千歳道路事務所長を経て、衆議院北海道5区の補欠選挙に民主党公認候補として立候補するも、敗れる。【北海道第5区の概要】札幌市厚別区、江別市、千歳市、北広島市などを含む衆議院の小選挙区。有権者数は約45万人。
著者
久保 桂子
出版者
千葉大学教育学部
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要 (ISSN:13482084)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.275-282, 2009-03

本研究は,フルタイム共働き夫婦の家事分担に影響を与える物理的・意識的要因を明らかにするとともに,共働きをしながらも家事分担には抵抗を感じる夫の意識とさまざまな性役割意識との関連を明らかにする。分析には,2005年に行った共働きの夫婦調査を用い,そのうち,18歳未満の子どもを持つフルタイムの共働き夫婦を対象とした。主な結果は以下のとおりである。妻の年収が高いほど,夫の通勤・勤務の合計時間が短いほど,夫の家事分担度が高いことが明らかとなった。さらに,夫が家事を行うことに対する抵抗感について,夫が抵抗感を持っている場合も,妻が持っている場合もともに,夫の家事分担度が低い傾向にある。また,夫が家事をすることに抵抗を感じるという性役割意識は,女性への母親役割,妻役割を期待する意識と強く関連していることが明らかとなった。This study examines the factors concerning the division of housework between couples and the husband's gender role attitudes. I studied 895 full-time dual-earner couples with children under eighteen years old from a 2005 survey of dual-earner couples. This study shows that wives' high income is positively related to the husband's role in doing housework. Husbands' long working hours are negatively related to the husband's role in doing housework. In cases involving couples who think husbands must not cook or do the laundry, these cases are also negatively related to the husband's role in doing housework. The husband's gender role attitude that men must not cook or do the laundry is positively related to the husband's positive attitudes toward the mother's role and wife's role.
著者
岡村 行信
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.116, no.11, pp.582-591, 2010 (Released:2011-03-02)
参考文献数
67
被引用文献数
8 14

日本海東縁で発生した大地震の震源域と地質構造とを比較すると,大部分の震源域は幅15~20 kmの非対称な背斜構造に重なる.傾斜30~45°前後の逆断層が厚さ10~15 kmの上部地殻を切ると,その幅が10~20 kmになることから,日本海東縁に広く分布する同じような幅を持った背斜構造は震源断層を含む逆断層全体の上盤の変形によって形成された可能性が高い.2004年中越地震の震源域では褶曲構造を断層関連褶曲であると仮定して推定した断層形状が,震源断層とよく一致することが示されたが,同じような関係が日本海東縁の他の背斜構造にも適用できるかどうか検討する必要がある.地質構造から震源断層の位置を推定することができれば,将来発生する地震による地震動の推定精度を向上させることができ,地震災害の軽減に貢献できる.
著者
小川 聡
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.112-118, 2018-02-15 (Released:2019-04-01)
参考文献数
18