著者
加島 竜彦 田ノ口 真理子 有本 正生 山口 秀夫
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
Chemical & pharmaceutical bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.192-194, 1991-01-25

(±)-Desoxypodophyllotoxin (2), a chief component of the seeds of Hernandia ovigera L., and (±)-β-peltatin-A methyl ether (3), an analogous phenyltetralin lignan, which have 2,3-trans, 3,4-cis configuration were synthesized according to the method developed for the synthesis of hernandin (1). The syntheses were pursued using the corresponding 4-phenyl-1,2-dihydronaphthalene lactones (9 and 10) followed by cleavage of the lactone moiety to give the unsaturated hydroxy acids (11 and 12). Subsequent hydrogenation and ring closure by means of p-toluenesulfonic acid afforded both 2,3-trans, 3,4-cis and 2,3-cis, 3,4-cis ligans (2 and 13 or 3 and 14), which were isolated by preparative thin layer chromatography.
著者
水川 瞳 広渡 俊哉 橋本 里志
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.149-155, 2006-06-30
被引用文献数
1

1989年と2002年の4月下旬に,大阪府和泉葛城山において特異な斑紋をもつスイコバネガ科の成虫が採集された.翅脈の特徴から,この種がスイコバネガEricrania属に含まれること,また,雌雄交尾器などから新種であることが明らかになったので記載した. Eriocrania komaii sp. nov. ムラサキマダラスイコバネ(新称) 本種は,前翅に金色の条線が融合し網目状となる(暗紫色の小斑点を多数もつ)こと,ビンクルムから前方に伸びる一組の突起が幅広いこと,雌交尾器の産卵管が幅広いことなどで同属の他種と区別できる.また,本種成虫の採集からおよそ3週間後,採集地点付近でバラ科のウラジロノキに潜葉しているスイコバネガ科の幼虫が採集された.筆者らは和泉葛城山には本種の他にアカシデに潜る種(Eriocrania sp.)とブナに潜る種(イッシキスイコバネIssikiocrania japonicella Moriuti)が同所的に生息することを確認しているが,これら2種の成虫は4月上中旬に出現するのに対して,本種成虫は4月下旬にミドリヒゲナガやムラサキツヤマガリガなどとともにコナラの花に果ていたところを採集されており,幼虫の出現時期もずれていた.これらのことから,ウラジロノキに潜る本科の幼虫は本種の可能性が高いと推測された.スイコバネガ科はブナ科とカバノキ科の植物を主に利用することが知られている.これまでにもDavis (1987)と黒子(1990)がバラ科植物に潜るスイコバネガ科の幼虫について報告しているが成虫の記録はない.本種成虫と潜葉していた幼虫の関連が明らかになれば,スイコバネガ科の寄主植物について重要な情報となる.
著者
若原 俊彦 松本 充司 安野 貴之 榎本 孝 渡部 保日児 石橋 聡 倉橋 利幸 櫻本 高雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OFS, オフィスシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.438, pp.15-20, 2000-11-10
被引用文献数
1

本論文は, 3地点以上の多地点で講師と受講生の間で講義空間を形成し, 参加者が一体となって受講するオンライン電子講義システムに関して、その構成法について述べたものである.本電子講義システムでは, 遠隔の受講生間で臨場感を向上させ一体感による講義空間を実現するため、複数の地点の映像をクロマキー合成するとともに, コンピュータグラフィクスにより背景を3次元合成する.具体的に、麻布、横須賀、早稲田の3地点間をディジタル回線で接続し, サイバースタジオを用いて各地点の映像のクロマキー合成を行うとともにコンピュータグラフィクスを用いて背景合成を行って遠隔講義実験を行い、受講者のアンケート結果から良好な特性が得られた。
著者
RINNE J. O.
雑誌
Brain
巻号頁・発行日
vol.117, pp.1183-1196, 1994
被引用文献数
24 298
著者
長谷川 孝治 浦 光博 前田 和寛 浦 光博 前田 和寛
出版者
信州大学
雑誌
人文科学論集. 人間情報学科編 (ISSN:13422782)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.53-63, 2009-03-15

本研究では,低自尊心者における下方螺旋過程に対する友人関係の進展段階の調整効果が検討された。長谷川(2008)は,低自尊心者の下方螺旋過程の存在について明らかにした。すなわち,低自尊心者は,友人が本当に自分のことを大切に思ってくれているかどうかを繰り返し確認するという安心さがし行動をとり,その結果,その友人から拒絶されているという認知が高まる(肯定的に評価されているという認知が低下する)ことが示された。本研究では,このような不適応な相互作用プロセスは,低自尊心者が二者関係の進展段階を考慮していないために生じると予測し,検討を行った。パス解析による検討の結果,低自尊心者は,つきあいの浅い友人に対して安心さがしを行うほど,友人からの反映的自己評価が低下することが示された。また,親しい友人に対して,低自尊心者が安心さがしを行っても,反映的自己評価の低下は見られなかった。高自尊心者は,友人の親しさに関わらず,安心さがしを行うことが反映的自己評価を下げることはなかった。これらの結果について,アイデンティティー交渉の観点から考察された。
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.242, pp.32-33, 1999-10-22

メガフロート技術研究組合が神奈川県横須賀沖に建設していたメガフロートの浮体空港モデルが,8月に完成した。全長1km,幅60〜121mで,面積8万4000m2。長さ1km,幅60mの滑走路を持ち,2000年6月から双発プロペラ機による離着陸実験を始める。 メガフロートは,内部が空洞になった鋼製の箱を海上でつなぎ合わせて造る浮体式の人工地盤だ。
著者
趙 新洛 安藤 義則
出版者
日本結晶成長学会
雑誌
日本結晶成長学会誌 (ISSN:03856275)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.377-383, 2005-12-31

アーク放電法は,安くて高結晶性単層カーボンナノチューブ(SWNTs)を作製できる有力な方法である.この解説では,アーク放電法によるSWNTsの成長条件をレビューすると共に,SWNTsの精製方法にも言及する.一方法として,陽極に対して約30°の鋭角に陰極を配置することによって,陰極堆積物を大幅に減らすことができた.蒸発された陽極の8割が綿状のカーボン煤になり,1分当たりの生成量は約1グラムに達した.他方,高純度・高結晶性SWNTsは,H_2ガスを含んだ混合ガス(H_2-Ar,H_2-N_2,H_2-Ne,H_2-Kr,H_2-Xe)中で,1at%Fe触媒入りカーボン電極のアーク放電蒸発によって大量作製された.作ったままのSWNTsは,大量精製法である液相法によって簡単に精製でき,90at%以上の高純度のものが得られた.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ドラッグインフォメーション (ISSN:1347491X)
巻号頁・発行日
no.80, pp.23-26, 2004-06-10

ゴールデンウィークが明けた5月6日、川崎市北部とその周辺の薬局では、聖マリアンナ医科大学病院(川崎市宮前区)からの「最初の1枚」に注目していた。この日から同病院が本格的に一般名での処方せん発行を始めることが明らかになっていたからだ。
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュ-タ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.472, pp.185-187, 1999-06-21

ゴールデン・ウィークの連休が明けた5月6日木曜日の午前8時40分ごろ,大阪市阿倍野区にある大阪市立大学医学部附属病院の調剤部で異変が起こった。部内のサーバーにつながれたプリンタから,調剤業務に不可欠な「処方せん」が突然出なくなってしまったのだ。 同病院では,医師からの各種指示をデータとして各部門に転送するシステムを稼働させている。