著者
中村 元樹 森田 明理 杉浦 真弓 山口 裕史 西田 絵美 加藤 裕史 古橋 卓也 鳥居 寛 Fukunaga-Kalabis Mizuho 水野 俊彦
出版者
名古屋市立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

4箇所の胎児皮膚(頭部、背部、腹部、足底、胎生13週~22週、計36体)をHMB45, MITFなど各種抗体で免疫染色し、胎生期におけるメラノサイトの遊走過程を解明した。有毛部皮膚では、メラノサイトは胎生12から15週に、これから毛芽が形成される表皮基底層に存在し、足底皮膚では胎生早期、汗管形成以前にメラノサイトが汗管発生部位に到達し、汗管の伸長と共に深く入っていくことを明らかにした。エクリン汗腺にメラノサイト幹細胞が存在するとする近年の報告を裏付けるものであり、ヒトでの研究は初めてである。
著者
小西 戎毅 若澤 秀幸 青山 仁子 中村 元弘 山下 春吉
出版者
一般社団法人日本土壌肥料学会
雑誌
日本土壌肥料學雜誌 (ISSN:00290610)
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.456-461, 1986-10-05
被引用文献数
8

堆肥腐熟度の検定のための新しい方法として,花粉管生長テストが使用しうるかどうかを,種子発芽試験,幼植物試験との比較から検討した。家畜ふん木質混合堆肥,バーク堆肥,スラッジ堆肥などの10種類を用い,またそれぞれ堆積期間,ロットの異なる合計113点の堆肥を供試した。堆肥に2倍量の水を加え,1昼夜常温で浸し,抽出し,その液を被検液とした。花粉はチャの花粉を用い,蔗糖8%,ホウ素17ppmを含むpH5.5の基準寒天培地で培養した。花粉管生長テストには2つの方法を用い,また幼植物試験ではコマツナを用い,同様2つの方法を用いた。ウェル法:ペトリ皿の基準観点培地の周囲に等間隔で直径5mmの6つの搾せつ穴(ウェル)をあけ,それに接して中心に向かって直線状(18mm)に花粉を置床した。ついで,被検液をその穴に注入し,20時間培養した。そして,未発芽,不完全生長帯の長さを測定し,完・不完全阻害とした。 培地法:基準寒天培地の作製時に被検液を直接加え,ウェル法同様花粉を6条置床し,培養した。そして,花粉管長を測定した。発芽試験:被検液を10mlペトリ皿のろ紙上に添加し,種子を播種し,4〜5日後その種子根長を測定した。幼植物実験:堆肥を土壌重量の1/2量施用し,全層混合した。そして,種子を播種し,1カ月後採取,乾物重を測定した。これらの4つの方法での測定値間での相関,分布状況,意味を検討した。その結果,花粉管生長テストの2方法は堆肥の腐熟度に対し感度よく応答し,その測定値は2つの幼植物試験による値よりも大変精度がよかった。作物の安全性を中心に,感度と精度から,次の順序で優れると結論した。培地法>ウェル法>発芽試験>幼植物試験 この花粉管生長テストは素材や性質の異なるほとんどの堆肥に適用でき,堆肥に含まれる肥料成分の効果を除外でき,また種子の貯蔵養分による影響の少ない方法である。さらに,堆肥の施用量との関連で検定でき,20時間で検定できる簡易,迅速な方法であり,また花粉の冷凍保存で年中いつでもできる長所を有する。
著者
村田 雄二郎 久保 亨 水羽 信男 川尻 文彦 中村 元哉 小野寺 史郎 竹元 規人
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

20世紀の中国史は、ナショナリズムや社会主義に加えて自由主義を受容した歴史でもあった。本研究は、自由主義の視点から、新たな中国近現代史像を提示した。その具体的な成果は『リベラリズムの中国』(有志舎、2011年)である。
著者
会田 雅樹 高野 知佐 小頭 秀行 中村 元
出版者
電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 = The transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers. B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.93, no.10, pp.1430-1444, 2010-10-01
被引用文献数
1

通信ネットワークに関する各種データ(トラヒック量,ユーザ数等)には,何らかの形で人間社会の活動の特性が反映されていると考えることができる.我々はこれまで,情報通信サービスのデータに現れるべき乗則を利用して,人間の情報交換関係に関する社会ネットワークの構造を調べてきた.結果として得られた社会ネットワークの構造は,分析のもとになった特定の情報通信サービスのデータに関する表面的なサービス種別に左右されるものではなく,背後にある普遍的な社会ネットワーク構造を記述していることが望ましい.これを確認するためには,特定のデータ分析から得られる社会ネットワーク構造の分析結果を,他の通信サービスのデータによって検証することが有効であると考えられる.本論文では,複数の情報通信サービスのデータを相補的に用いて,データの自己無撞着性から許される社会ネットワークの構造やユーザ行動特性の分析を行う.また,得られた次数分布特性が現実のデータとよく一致することを確認する.
著者
小林 宏行 河合 伸 押谷 浩 酒寄 享 小池 隆夫 大西 勝憲 斎藤 玲 中山 一朗 富沢 磨須美 大道 光秀 平賀 洋明 渡辺 彰 貫和 敏博 青木 信樹 関根 理 鈴木 康稔 荒川 正昭 和田 光一 岡 慎一 稲松 孝思 増田 義重 島田 馨 柴 孝也 吉田 雅樹 佐藤 哲夫 林 泉 宍戸 春美 赤川 志のぶ 永井 英明 渡辺 尚 馬場 基男 松本 文夫 桜井 磐 嶋田 甚五郎 堀 誠治 小田切 繁樹 鈴木 周雄 高橋 健一 平居 義裕 石丸 百合子 山本 俊幸 鈴木 幹三 山本 俊信 下方 薫 齋藤 英彦 成田 亘啓 三笠 桂一 三木 文雄 二木 芳人 副島 林造 澤江 義郎 仁保 喜之 大泉 耕太郎 市川 洋一郎 徳永 尚登 原 耕平 河野 茂 門田 淳一 朝野 和典 平潟 洋一 前崎 繁文 伊藤 直美 松本 慶蔵 永武 毅 宇都宮 嘉明 力富 直人 那須 勝 山崎 透 斎藤 厚 普久原 浩 広瀬 崇興 佐藤 嘉一 熊本 悦明 河村 信夫 岡田 敬司 稲土 博右 守殿 貞夫 荒川 創一 宮崎 茂典 大森 弘之 公文 裕巳 小野 憲昭 渡辺 豊彦 村田 匡 熊澤 淨一 松本 哲朗 尾形 信雄 高橋 康一 天野 拓哉 中村 元信 山本 松男 清水 武昭 岩井 重富 国松 正彦 大塚 一秀 中川 良英 渡辺 哲弥 松山 秀樹 杉山 勇治 中山 一誠 品川 長夫 真下 啓二 真辺 忠夫 木下 博明 森本 健 久保 正二 藤本 幹夫 上田 隆美 岩佐 隆太郎 横山 隆 児玉 節 津村 裕昭 松田 静治 保田 仁介 山元 貴雄 岡田 弘二 遠藤 重厚 山田 裕彦 高桑 徹也 斎藤 和好 相川 直樹 田熊 清継 藤井 千穂 福田 充宏
雑誌
日本化学療法学会雜誌 = Japanese journal of chemotherapy (ISSN:13407007)
巻号頁・発行日
vol.45, no.10, pp.846-871, 1997-10-25
被引用文献数
7
著者
永田 行博 中村 元一 楠田 雅彦
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.34, no.9, pp.1496-1502, 1982-09-01
被引用文献数
2

子宮内膜症で開腹した症例に新しい子宮内膜症の分類法(American Fertility Society Classification of Endometriosis,AFS分類)を適用し,合理的な分類法であるか否かを検討し次の結果を得た.1.AFS分類は点数制であるため比較的客観的に評点でき,しかも簡単に分類できる.2.AFS分類による結果をAcosta et al.の分類のそれと比較すると,AFS分類でModerateと分類されたものがAcosta et al.の分類ではSevereと分類されるものが多かった。このような相違は卵巣にのみ病巣が存在するときに起った。3.卵巣に病巣が存在すると妊孕率は低下し,さらに直径3cm以上のチョコレート嚢胞があると著しく低下した.4.保存的手術後の妊娠率,妊孕率はAcosta et al.の分類ではその進行度とよく相関したが,AFS分類でははっきりした傾向が得られなかった.以上の結果から子宮内膜症の臨床進行期分類法としてのAFS分類の妥当性をさらに検討する必要がある。
著者
中村 元彦 寺田 真敏 千葉 雄司 土居 範久
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.26, pp.13-18, 2006-03-16
被引用文献数
2

今日,インターネットを利用したオンラインサービスの個人情報を詐取するPhishingの被害が深刻化している.しかし,ブラウザのアドオンツールバーを利用する既存の対策手法は,ブラックリスト基づきPhishingサイトの判断をしているため,ブラックリストに無いPhishingサイトを検出できないという課題がある.そこで本稿では,proxyを利用してHTTPリクエストの内容を解析し,Webサイトの存続期間が短いなどといったPhishingサイトにみられる特徴的な傾向を捉えることにより,Phishingサイトを検出する手法を提案する.そして,プロトタイプシステムを使い,実際にPhishingサイトへアクセスを行なった評価結果から,提案手法の有効性を示す. Phishing is a type of deception designed to steal your personal data and damage by it is reported to have spread over these years. Some preventive measure has been proposed but their effect is not satisfactory. Because most of them cannot detect Phishing sites they does not know as they find Phishing sites based on blacklist. To solve this problem, we propose a method to detect unknown phishing sites by watching HTTP request using proxy to detect the characteristics of the Phishing sites (short continuation period, and so on) to warn the HTTP client how suspicious the target site is. We evaluated effectiveness of the proposed method by using the prototype system we have implemented.
著者
上村 郷志 稗圃 泰彦 小頭 秀行 中村 元
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.22, pp.83-88, 2009-04-30
被引用文献数
2

テレビ・ラジオ番組など特定のイベントを契機として,一斉かつ大量のアクセス要求が発生する事象が増加している.これらのアクセス要求は,時間的集中度が極めて高いため,要求を受け付けるエンドサーバの負荷を急激に増大させ,当該サーバの不安定動作あるいはシステムダウンを引き起こしうる.この問題に対して,筆者らは,エンドサーバの前段に設置したアクセスパスサーバにおいて制御情報を記載した整理券を発行し,ユーザの発信タイミングを遅延させることによって,エンドサーバの同時接続セッション数を所望の値以下に制御するアクセス制御システムを提案している.しかしながら,当該システムでは,平均サービス時間に基づき制御情報を算出するため,個々のユーザ端末におけるサービス時間が平均サービス時間と一致しない場合,所望の制御を実現できない問題があった.そこで,本稿では,エンドサーバにおけるサービス時間の確率密度関数に基づくアクセス制御システムを提案し,その制御効果について検証を行った結果を示す.
著者
中村 元紀 井上 知洋 久保田 稔
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.106, pp.31-36, 2002-11-14
被引用文献数
2

将来あらゆる場所にコンピュータが存在し それらが動的にネットワークを構成して通信しあうユビキタス環境が実現された場合 様々なコンピュータがいつでも共通的にアクセスできるデータはオンラインに保存しておくべきである.一方、それらのコンピュータは無線リンクなどを通じてその場に応じて一時的なネットワークを構成する。このような動的なネットワークトポロジの頻繁な変化はオンラインデータの可用性の低下を防ぐ、分散ストーレジ管理方式を提案してきた.本稿では、提案方式の有効性を定量評価により確認した結果について述べる.Computers will exist in all places in the future, and when ubiquitous computing environment where they constitute opportune networks dynamically is realized, data which can be accessed commonly with anytime should retain in the online. On one hand, dynamically is realized, data which can be accessed commonly with anytime should retain in the online. On one hand, dynamic change of network topologies causes the decrease of availability of the online data. We have proposed a distributed storage management system which is adapted for dynamic change of environments and prevents the fall of availability. In this paper, the evaluation result is described, and the effectiveness of the poposed method is explained.
著者
井上 知洋 中村 元紀 久保田 稔
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.108, pp.55-60, 2002-11-21
被引用文献数
1

将来実現されるユビキタスネットワークは,様々な性質のネットワークが混在した不均一なネットワーク環境になることが予想される.特に無線リンクなどによってアドホック的に作られるネットワークが今後普及するにつれ,ネットワーク単位の移動や分離など,ネットワークトポロジの動的な変化への対応が求められる.我々は,このような環境においてもシームレスなデータアクセス環境を提供する,環境適応型オンラインストーレジシステムを提案する.このシステムでは,データの一貫性制御のための管理権限を任意の端末上に移動可能とすることによって,トポロジの変化に起因するデータの可用性低下を抑えることが出来る.The future ubiquitous network will be a heterogeneous complex of various types of networks such as hotspot networks or ad-hoc networks. Following to the spread of networks which are consisted of radio links, the network mobility (movement of a network it self) will cause dynamic changes of the network topology. We propose a adaptive online storage system in which the management token of replicated data can move to any nodes in the network, and discuss advantages of the proposed system about the availability of data access in dynamic networking environments.
著者
荒川 豊 柏木 啓一郎 中村 隆幸 中村 元紀 松尾 真人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.79, pp.49-54, 2009-06-04

我々はセンサやアクチュエータにより収集・操作する実世界のデータを蓄積・検索する機構uTupleSpaceの研究を行っている。多数のデバイスからのデータを蓄積し、様々なアプリケーションでこれを共有するため、uTupleSpaceはスケール性を考慮して構築されなければならない。そこで、uTupleSpaceを構成する複数サーバ間で動的に負荷を分散し、また必要に応じてサーバ増設を可能とするダイナミックヘルプ方式を考案した。評価の結果、センサデータを利用する想定アプリケーションにおける負荷に対し、考案方式によりuTupleSpaceは十分にスケール可能となることを確認した。