著者
岩森 光 横山 哲也 中村 仁美 石塚 治 吉田 晶樹 羽生 毅 Tatiana Churikova Boris Gordeychik Asobo Asaah Festus T. Aka 清水 健二 西澤 達治 小澤 恭弘
出版者
国立研究開発法人海洋研究開発機構
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2014-04-01

全地球に分布する主に第四紀に噴火した玄武岩の組成に基づき、地球内部の不均質構造を調べた。これは人体の血液検査に例えることができる。特に、最近提案された「マントルの東西半球構造」に注目し、(1)半球構造の境界付近の詳細研究、(2)地球全体のデータに関する独立成分分析、(3)水を含むマントル対流シミュレーションを行った。その結果、東半球はより親水成分に富み、かつマントル浅部から内核にいたるまで、超大陸の分布に支配される「Top-down hemispherical dynamics」を介して長波長の大構造を有することが示唆された。
著者
藤宮 大 熊田 貴彦 中村 好克 宮田 英雄 中島 茂 野澤 義則
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.142-151, 1994
被引用文献数
6

ラット好塩基球性白血病(RBL-2H3)細胞を用いて, 抗原刺激による膜リン脂質代謝, カルシウム動態を検討し, 抗アレルギー薬TBX(ペミロラストカリウム)の作用機序の解明を試みた. 抗原刺激による分泌反応を, TBXは濃度依存的(0.01〜10μg/ml)に抑制した. また, TBXは分泌反応を抑制する同等の濃度で, セカンドメッセンジャーであるイノシトール1, 4, 5-トリスリン酸の産生とカルシウムの動員を抑えた. 従って, ホスホリパーゼC(PI-PLC)の活性化を抑制していることが示唆された. PI-PLC の活性化に続く, 主にホスファチジルコリンに由来する1, 2-ジアシルグリセロールとホスファチジン酸の産生も抑制された. さらに, エイコサノイドの前駆体であるアラキドン酸遊離を抑えることから, ホスホリパーゼA_2の活性化抑制も推測された. ホスファチジルコリンの分解, ホスホリパーゼA_2活性化は, イノシトールリン脂質代謝(PI-PLC活性化)が引き金となっていることから, PI-PLC活性化抑制がTBXの作用点として重要であると考えられる.
著者
中村 元
出版者
慶應義塾大学藝文学会
雑誌
藝文研究 (ISSN:04351630)
巻号頁・発行日
vol.91, no.2, pp.85-101, 2006-12 (Released:2006-00-00)

Essays in Honour of Profrssor Takahiro Shibata 序1. 根源としてのインド2. インド神話におけるシヴァ3. ディオニュソスの起源としてのシヴァ4. 神話と象徴5. 象徴学とインド神話結論
著者
佐久間 雅 柏原 賢二 八森 正泰 中村 政隆 篠原 英裕
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

①:Cornuejols, Guenin and Margotの予想を解くためのスキームを提示し、Cornuejols,Guenin and TuncelのOpen Problemの類似を証明した。当該論文は、Springer monograph(Indean Statistical Institute Series)として出版予定である。②:コードダイアグラムの展開式を用いてTutte polynomialの(x,y)=(2,-1)における値の組合せ論的意味付けを与えた。③:グラフにおける新しいパラメータである安全数を定義し、その様々なグラフ理論的性質および計算量的評価について明らかにした。
著者
伊藤 美保 飯田 奈美子 南谷 かおり 中村 安秀
出版者
日本国際保健医療学会
雑誌
国際保健医療 (ISSN:09176543)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.387-394, 2012-12-20 (Released:2013-01-24)
参考文献数
22

目的本研究は、医療通訳を実施している当事者に対して質問紙調査を行い、医療通訳業務や研修の内容、医療通訳の現場での課題などを明らかにすることを目的とした。方法通訳者を派遣しているNPO、地域の国際化協会や、通訳者を雇用している医療機関等に通訳者への配布を依頼し、郵送にて直接回収し分析した。結果有効回答数は284名(有効回答率33.4%)であった。5年以上の経験者が46.1%いたが、常勤の通訳者は少なく、76.4%が派遣の形態をとっていた。対応言語は、手話を含む14言語であった。通訳頻度が月4回以下のものが68.3%であったが、8.5%は月20回以上の医療通訳の機会があった。回答者の54.4%が総時間20時間以上の研修を受けていた。医療従事者と患者の間に位置する通訳者として、種々の困難さに直面している実態が明らかになった。考察医療通訳者を直接対象とした本調査により、すでに多くの医療通訳者が現場で活動している実態が明らかとなった。研修を受ける機会が少なく、通訳技術の維持向上に必要不可欠な研修体制の充実が必要であった。医療従事者側と患者側の双方に、通訳者の効果的な活用方法と公平性という業務範囲を明確に説明し、同時に通訳者を精神的にも支える立場のコーディネーターが必要である。
著者
中村 照也
出版者
日本結晶学会
雑誌
日本結晶学会誌 (ISSN:03694585)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.123-128, 2014-04-30 (Released:2014-05-01)
参考文献数
30

DNA, which carries genetic information, is easily damaged by reactive oxygen species,UV radiation and chemical agents, and DNA integrity is maintained by various nucleic acid enzymes. We carried out X-ray crystallographic studies of two types of nucleic acid enzymes, oxidative nucleotide hydrolase MutT and translesion DNA polymerase η. In this review, I will describe the mechanism of high substrate specificity for oxidative nucleotides by E. coli MutT and the visualization of nucleotidyl transfer reaction by human DNA polymerase η.
著者
宇野 伸宏 蓮花 一己 倉内 文孝 中村 俊之 塩見 康博 山崎 浩気 吉井 稔雄
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は高齢者にとってのモビリティの確保を指向しつつ,同時に交通安全性の向上を進めるための基礎研究に相当し,次の3点の明確化を試みた.1)事故多発区間,交通コンフリクトの多発地点において,顕著な道路交通要因を事故データ,道路構造・線形データ,交通データを用いた統計分析より抽出した.2)事故リスクの高まる道路交通環境を想定し,安全な道路交通システムを構築する上で,ITSを利用した運転支援施策の正負両面の影響について,模擬走行実験を通じて明らかにした.3)公共交通不便地域における高齢者を中心とした交通行動,モビリティニーズを把握するとともに,交通事故危険認知についても調査を通じて把握した.
著者
永島 計 中村 真由美
出版者
早稲田大学人間科学学術院
雑誌
人間科学研究 (ISSN:18800270)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.21-33, 2012-03-26
著者
中村 泰彦 畠中 正光
出版者
一般社団法人 日本消化器がん検診学会
雑誌
日本消化器がん検診学会雑誌 (ISSN:18807666)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.392-395, 2009 (Released:2011-04-15)

九州大学病院では平成20年初頭の電子カルテ導入と同時に, フィルムレスに向けた医用画像管理システム(picture archiving and communication system:PACS)導入を行った。その背景, 導入時の注意点, システム運用の工夫について概説する。読影において, 表示条件の変更などのPACS機能を活用し, 電子カルテと共存させることで全ての情報を参照でき, 診療の効率化に大きく貢献している。今後は, 画像を含めた情報の標準化, 地域連携の強化を更に推進する必要があると考えられる。
著者
中村 聡史
出版者
明治大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究プロジェクトでは,情報検索におけるユーザの検索意図やコンテキスト,プロファイルといった情報を,視線の動きによって推定したり,興味を持てるような観点語を質問応答サービスから取得して提示する手法などを実現した.また,本手法によって,検索結果をダイナミックに再ランキング,再サーチする手法を実現し,ユーザの情報検索行動を手助けする手法を実現した.さらに,マルチメディアコンテンツに対する対話的な検索も実現した.
著者
中村 マリポール
出版者
沖縄県立芸術大学
雑誌
沖縄県立芸術大学紀要 (ISSN:09188924)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.97-110, 2006-03-31

邦楽はまったく日本だけの風土や言語や習俗の生んだ表現方法でできていて、限られた範囲の人々に訴えている。日本人の好む高級な邦楽は、能楽(謡曲)や長唄や義太夫等で、数百年前に日本で完成している。民謡は今も素朴な形で各地に残っているし、民謡から変化した俗うたや小唄は三味線や太鼓の伴奏とともに日本人の娯楽生活に親しまれている。これに対して明治初年以来学校の教科に洋楽系の唱歌(Songの、明治に作られた訳)が採用されて普及したために唱歌風の俗謡(ぞくよう)や流行歌が生まれた。また吹奏楽やジャズやそのほかの軽音楽が輸入されて大衆の歓迎を受け、今では西洋系の曲が日本の通俗音楽に大きい地位を占めている。洋楽は欧米諸民族の民謡や民舞を基にしている。日本人の好む洋楽は交響曲、オペラ、ピアノやヴァイオリン、室内楽、合唱等で、欧米人の好みとだいたい同じである。ラジオの放送時間や、レコードの製造ならびに販売高や、演奏会の開催数から推すると、今の日本では邦楽よりも洋楽が遥かに優位にある。しかしながら、洋楽、邦楽の演奏者はもとより、聴衆も別々である。洋楽と邦楽の両方に対して同程度の理解力を持つ聴衆は、稀であり、これら両方をよく知っている職業的演奏者は皆無に近い。しかし、今の日本では芸術的鑑賞音楽として、洋楽(西洋から輸入された音楽)と、邦楽(日本だけで育った音楽)の両方を持っていて、ほぼ独立に日本の社会に並び立っている。本来の日本人には邦楽しか無かった筈だが、現在に至る変化はどういう経路で起きたのだろうか?幕末には幕府の弱体化により、幕府や各地の諸藩が兵制の改革を最大の目標に掲げ、軍隊の最新式の洋式化を行った。また明治創設期には新政府は軍の創設およびその近代化に最大の力を注いだ。操練には西洋軍学も自ずと取り入れる事になった。これが日本に洋楽が根付いた最大の要因と考える。軍への西洋音楽の効果を認識した政府は、次に学校教育に音楽を取り入れることを始めた。学校数育が、根付いた音楽をさらに全国に普及させた要因と考えられる。西洋の宗教音楽も盛んに入ってきてはいたが、西洋宗教にかかわる人達の総人口に占める割合は極小数であったから、西洋音楽が根付くための影響は極僅かであったと考えられる。
著者
中村雅胤
雑誌
日コレ誌
巻号頁・発行日
vol.35, pp.238-241, 1993
被引用文献数
22
著者
溜渕 功史 山田 安之 石垣 祐三 高木 康伸 中村 雅基 前田 憲二 岡田 正実
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.193-207, 2010-03-15 (Released:2012-03-26)
参考文献数
26

We found eight M 5.1 characteristic earthquakes regularly occurring since 1966 on the plate boundary between the Eurasian plate and the Philippine Sea plate near Miyakojima Island, the Ryukyu Arc, Japan. The quake recurrence interval was 5.89 years in average, and the standard deviation was only 0.73 years. The accumulating stress presumably ruptured the same asperity enclosed by the creeping zone repeatedly. Also, we found three other groups of small repeating earthquakes of M 4, which occurred close to the hypocenters of the M 5 events. Those groups also occurred regularly and we can consider them to be ‘characteristic’ earthquake sequences. Now, we called those groups A, B, and C. It is not clear whether groups A and B had an intrinsic recurrence interval or if they influenced each other. However, two events of group C occurred within one week after the M 5 quakes, indicating that the M 5 events triggered the group C events whose asperity had suffcient strain energy. No earthquake exceeding M 7, which could change the recurrence intervals, has been observed on the subduction zone around the Ryukyu Islands. Therefore, there should be numerous characteristic earthquake sequences in other areas of the Ryukyu district. We expect that the next M 5 earthquake at 50 km depth on the plate boundary near Miyakojima Island will occur between September 2012 and July 2014 with 70% probability, using the small-sample theory with a log-normal distribution model. Moreover, the M 5 event may be accompanied by an M 4 quake that could rupture the asperity of group C within one week.
著者
中村 雄二郎
出版者
筑摩書房
雑誌
展望
巻号頁・発行日
no.231, pp.p30-45, 1978-03
著者
高橋 誠 本間 紀之 諸橋 敬子 中村 幸一 鈴木 保宏
出版者
日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.7, pp.394-402, 2009-07-15
被引用文献数
17 24

16品種・系統24点の米を用いて米粉試料を調製し,粗蛋白質含量,アミロース含量,損傷澱粉量および粒度構成を測定した.米粉の粒度は全ての供試材料で200メッシュ通過割合が90%以上だったが,粒度構成は米粉試料により異なった.特徴的な品種は300メッシュ通過割合が他種類に比べ高かった北陸166号であり,損傷澱粉量も少ない傾向が認められた.<BR>グルテンを添加混合した米粉の物性を測定したところ,ファリノグラフ吸水率は品種間差が存在し,米粉のアミロース含量との相関が認められた.一方,米粉パンの比容積や形状は米粉試料により異なり,グルテンを添加混合した米粉中のアミロース含量やビスコグラフ特性と相関がある事が示唆された.なお,米粉パンの最大比容積は米粉のアミロース含量が25%前後で得られると推定された.米粉パンの硬度は米粉のアミロース含量と相関が認められた.焼成後の時間の経過とともにパンの硬度は増加したが,品種により硬度の増加速度に違いが認められた.アミロースや蛋白質含量が同程度の品種に比べ,粉質米や低グルテリン米ではパンの硬度や硬化速度が低いものも存在し,米の蛋白質組成等がパン物性に影響を与えていることが示唆された.以上の結果から,中アミロース米(アミロース含量15~25%程度)が米粉パン製造適性に優れると思われた.
著者
境 正 中村 康宏
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.213-215, 2008-03-15
被引用文献数
2 1

市販の水産練り製品であるかまぼこ,ちくわ,おびてんおよびはんぺんの脂質過酸化由来有毒アルデヒド,4-ヒドロキシヘキセナール(HHE)含量および脂質過酸化の指標としてマロンアルデヒド(MA)含量を測定した。測定した半数以上のかまぼこにHHEは検出されなかった。ちくわのHHE含量は製品間に差が認められた。イワシを含む製品中のMA含量は含まないものに比べ高かった。エビを添加したおびてんのHHE含量は他つもりに比べ低かった。病人食として製造・販売されているはんぺんにHHEは検出されなかった。
著者
中村 勝則 和田 慎二郎 対馬 勝英 山崎 敏範
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.93, no.60, pp.45-49, 1993-05-22

外国人の日本語教育(漢字の筆順の教育)を行うために少数のルールより筆順を学べる個別学習システムの構築を目的とした.図形としての漢字を入力すると与えられたルールを用いて筆順を決定するモジュール開発した.このモジュールを用いて予め構築した筆順データベースに登録した漢字に関して筆順の同定率の高いルールを対話的に登録する支援システムを開発した.知識処理技法を有効に利用するためにルールと漢字の筆順の情報構造の設計が重要である.
著者
中村 和弘
雑誌
自律神経 = The Autonomic nervous system (ISSN:02889250)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.281-286, 2010-08-15