著者
和田 佳苗 佐藤 祐子 松井 友美 谷口(山田) 亜樹子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.72, 2014 (Released:2014-07-10)

目的 塩辛は魚介類の肉や内臓などに調味料を加え熟成させることで、自己消化作用により独特の旨味をもつ食品である。本研究では塩辛の中でも馴染みのあるイカの塩辛について、製造工程で加える副材料が内臓の消化酵素であるアミラーゼ、プロテアーゼ活性に及ぼす影響を検討した。方法 生食用スルメイカから取り出した肝臓に2倍量の生理食塩水を加えて3分間ホモジナイズした後、遠心分離(10000rpm,20分間)して得られた上澄みを試料液とした。この試料液についてpH、タンパク質量(Protein Assay Papid Kit,和光純薬)、α-アミラーゼおよびβ-アミラーゼ(α-,β-Amylase Assay Kit,Megazyme) 、プロテアーゼ活性(ヘモグロビン基質)を測定し、比活性を求めた。さらに試料液に塩辛製造に用いられる調味料(食塩・みりん・醤油・酒)を添加し同様に測定を行った。結果 スルメイカの肝臓から抽出した試料液中のpHは6.5、タンパク質量は約130mg/mLであった。またα-アミラーゼおよびβ-アミラーゼの比活性はそれぞれ約4.7×103units/mg、5.6×103units/mg、プロテアーゼの比活性は約3.6×10units/mgであった。プロテアーゼの比活性は調味料無添加を100としたとき、食塩、みりん、醤油添加で各々87、酒添加で92であった。α-アミラーゼおよびβ-アミラーゼについても同様に測定を行い比較検討した。
著者
田内 一民 松浦 成子 佐藤 祐司 谷崎 隆行 児玉 由美子
出版者
一般社団法人 日本総合健診医学会
雑誌
総合健診 (ISSN:13470086)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.334-338, 2003-05-10 (Released:2010-09-09)
参考文献数
9

ここ数年, サプリメント (健康補助食品) を摂取する受診者が急増している。健診の最終目的は生活習慣の改善であることから, サプリメント摂取という生活習慣についても正しく把握する必要があると思われる。しかし, 健診受診者に対してサプリメント摂取についての調査, 報告はない。今回, 我々は健診受診者を対象に, サプリメントの種類, 摂取期間, 摂取開始年齢, 摂取動機などについて問診票による調査を行った。調査結果からサプリメントの摂取率は男性10%, 女性20%で, その動機は「疲労回復」, 「人に勧められて」の順であった。ビタミン摂取が全体の47%を占めていた。サプリメントの効果は明らかにされなかったが, 検査値に影響があると思われる例が認められた。受診者のサプリメント摂取の有無について問診票等で把握しておく必要がある。
著者
藤井 叙人 佐藤 祐一 若間 弘典 風井 浩志 片寄 晴弘
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.55, no.7, pp.1655-1664, 2014-07-15

ビデオゲームエージェント(ノンプレイヤキャラクタ:NPC)の振舞いの自動獲得において,「人間の熟達者に勝利する」という長年の目標を達成する日もそう遠くない.一方で,ユーザエクスペリエンスの向上策として,『人間らしい』NPCをどう構成するかが,ゲームAI領域の課題になりつつある.本研究では,人間らしい振舞いを表出するNPCを,開発者の経験に基づいて実現するのではなく,『人間の生物学的制約』を課した機械学習により,自動的に獲得することを目指す.人間の生物学的制約としては「身体的な制約:“ゆらぎ”,“遅れ”,“疲れ”」,「生き延びるために必要な欲求:“訓練と挑戦のバランス”」を定義する.人間の生物学的制約の導入対象として,アクションゲームの“Infinite Mario Bros.”を採用し,本研究で獲得されたNPCが人間らしい振舞いを表出できているか検討する.最後に,獲得されたNPCの振舞いが人間らしいかどうかを主観評価実験により検証する.
著者
藤井 叙人 佐藤 祐一 若間 弘典 風井 浩志 片寄 晴弘
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.26-33, 2013-09-27

概要:ビデオゲームエージェント(COM)の振る舞いのデザインにおいて,『強い』COM の自律的獲得は「熟達者に勝つ」という目標を達成しつつある.一方で,獲得されたCOM の振る舞いは,過度に最適化され機械的に感じるという課題が浮上している.この課題を解決するため,著者らは,『人間の行動原則』を課した強化学習や経路探索により,人間らしいCOM を自律的に構成するフレームワークについて提案してきた.しかし,それらのCOM が本当に人間らしいと解釈されるかどうかの検証が不十分であった.本論文では,自動獲得されたCOM の振る舞いについて主観評価実験を実施する.
著者
押田 芳治 山之内 国男 早水 サヨ子 蛭田 秀一 佐藤 祐造
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.72-77, 1987-04-01 (Released:2010-09-30)
参考文献数
16

In order to clarify the relationship between acute physical exercise and immunity, the numbers of overall leucocytes, lymphocytes and neutrophils, the concentrations of immunoglo-bulins and complements, the ratios of lymphocyte subsets (OKT 3, 4, 8, Leu 7, OKIa 1) and the levels of lymphocyte transformation response to PHA were measured in nine untrained male subjects (18-22 years old) before, immediately after, along with 24 and 72 hours after acute physical exercise at 50% of VO2max for 2 hours. Before exercise all components were within normal range. Exercise produced a significant rise in the number of leucocytes and neutrophils overall. The response of lymphocytes to PHA immediately after exercise was significantly lower than before, or 24 hours or 72 hours after exercise.There was no change in the number of lymphocytes, or in the concentration of immunoglo-bulins and complements before and after exercise. Likewise the ratios of lymphocyte subsets also remained unchanged.From these results, it can be concluded that acute physical exercise by untrained subjects is one kind of physical stressor and can contribute to T cell dysfunction.
著者
高野 洋雄 鎌倉 和夫 峯松 宏明 依岡 幸広 久重 和久 清水 栄一 佐藤 祐一 福永 昭史 谷脇 由彦 谷條 薫一
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.53, no.11, pp.845-856, 2006-11-30

2004年8月30日,九州から中国地方を進んだ台風第16号により,瀬戸内海沿岸では記録的な高潮が発生した.これにより,高松港や宇野港などでは既往最高潮位を更新した.この高潮事例について,潮位データの解析を行い,高潮モデルを用いて数値実験を行った.その結果,今回の高潮に最も寄与したのは吹き寄せ効果であり,台風の移動に伴って高潮域が瀬戸内海を東進する状況を再現できた.特に,この過程の中で,高松付近では最大偏差の発生時刻が台風第16号の最接近時より2時間程度遅れて,大潮期間の満潮時刻とほぼ一致したことが既往最高潮位につながったことがわかった.また,瀬戸内海の形状と台風の移動に伴う風向の変化を考慮することにより,瀬戸内海における吹き寄せ効果を6つの海域に分けて考えることができた.さらに,海域毎で吹き寄せ効果と吸い上げ効果の寄与の比率の違いについても評価した.その結果,それぞれの効果の顕著なタイミングは,台風の位置や風だけでなく,地形などの影響も受けて,海域毎に異なることがわかった.
著者
佐藤 祐一 市田 隆文 原田 武 伊藤 信市 朝倉 均 加藤 仁 橋倉 泰彦 池上 俊彦 川崎 誠治 松波 英寿 幕内 雅敏
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.38, no.11, pp.684-689, 1997-11-25
被引用文献数
2

症例は52歳の成人女性で, 1984年に皮膚掻痒感で発症し, Scheuer I期の原発性胆汁性肝硬変 (PBC) と診断され, 外来で経過観察されていた. 1992年頃より黄疸が出現し, 1993年3月に当科入院したが, 黄疸の高度進行, 腹水の増加, 肝性脳症の悪化, 肝腎症候群を認め, 血漿交換を含めた内科的治療も奏功しなかった. そこで本人と家族が肝移植を強く希望したため, 正式にインフォームド・コンセントを得て, 1993年10月20日信州大学第1外科へ移送し, 同年11月2日, 長男 (25歳) をドナー (グラフト肝重量402g) とする成人間生体部分肝移植を施行した. その後, 原病の再発とも思われる組織像と, 抗糸粒体抗体, 抗PDH抗体, IgM, ALPの上昇を認めた. 術後約3年半を経た現在, 上述のように血清学的には原疾患の再発が示唆されるが, QOLはよく, 日常生活に支障は生じていない. 一方, ドナーである長男も結婚し, 普通と全く変わらない生活を送っている. 以上PBCに対する治療として, 生体肝移植は我が国で選択されうるべき治療法の一つであり, 今後その推進に力を注ぐ必要があると思われた.