著者
佐藤 竺
出版者
日本行政学会
雑誌
年報行政研究 (ISSN:05481570)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.29, pp.18-24, 1994-05-10 (Released:2012-09-24)
著者
加藤 肇 中尾 茂 中田 悟史 佐藤 礼一郎 大西 守 田島 誉士
出版者
日本獸医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.68, no.6, pp.379-383, 2015

サルモネラ・ティフィムリウム及び同ダブリンの不活化菌体抗原を主成分とし,エンドトキシン中和剤であるポリミキシンB硫酸塩を含む牛サルモネラ症不活化ワクチンを,健常なホルスタイン種育成牛8頭に接種した際の生体の反応を,臨床病理学的に観察した.ワクチン接種後に食欲の低下や一般状態の悪化は認められなかった.注射部位に一過性の腫脹及び硬結が認められた.血液検査所見では,ワクチン接種後24時間以内に,急性炎症の指標となるヘマトクリット値,血清総蛋白質濃度,アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ活性値,クレアチンキナーゼ活性値及びシアル酸濃度の有意な上昇が認められた.一方,ワクチン接種後にエンドトキシンショックや過敏症反応を疑わせる臨床症状は認められなかった.免疫学的な有効性が認められて市販されている本ワクチンは,接種部位の局所的な急性炎症を起こすが,重篤な副反応を引き起こす可能性は低いと考えられた.
著者
清水 聖志人 永見 智行 森山 倫良 佐藤 満
出版者
日本コーチング学会
雑誌
コーチング学研究 (ISSN:21851646)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.177-187, 2012

<p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;This study focused on the takedown movements of female Japanese World Champion wrestlers in competition. Take down time which conducted from touching leg to getting point and these movements of two World champions were compared with those of other of other high level athletes. <BR>&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;As a result, World Champion had much higher number of effective takedown and much shorter the takedown time than other wrestlers. The following four findings were obtained as characteristics of a successful takedown movement. <BR>1)Stayed in a forward leaning stance. <BR>2)Head direct movement toward trajectory with little up and down motion. <BR>3)The step back (jab step) of the trail leg was short. <BR>4)Takes a leg attack with the opponentʼs loss of balance. <BR>&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;It is thought that a practical application of these findings could result in more effective coaching and training.</p>
著者
佐藤 博信
出版者
公益財団法人 史学会
雑誌
史学雑誌 (ISSN:00182478)
巻号頁・発行日
vol.85, no.7, pp.1049-1066,1124-, 1976-07-20 (Released:2017-10-05)

The chief aim of this article is to analyze the old letters (monjo) which are kept in the possession of Banna Temple (Bannaji) in Shimotsuke province and to further studies about the Kanto Ashikaga families. The contents of the Bannaji monjo are so complicated that very few students have ever made use of them. In this paper, therefore, the author was obliged to take as his chief subject the general framework and meaning of the letters. Furthermore, in this research the materials were carefully selected and limited to the later Middle Ages. But, even then the sources are of quite a considerable number. In the past it has been thought that these letters had been filed into two groups : undated letters (a sort of hosho) dating mainly from the Sengoku period and those letters connected with the Koga-Kubo Ashikaga families. But, after careful examination, it became apparent that the latter consisted of two different groups of letters, the Kogasama monjo and the Shakesama monjo. Most of the Kogasama monjo date from the later Muromachi and Sengoku periods (mid-15th to 16th cent.). The author tried to prove this by checking and investigating each of the successive generations of the Kogasama and Shakesama families and their attendants. Thus, the so-called Bannaji monjo in the latter period of the Middle Ages were made up of two massive groups of letters related to the Kogasama and Shakesama families. And, in addition, they had a three group connection -Bannaji-Shakesama-Kogasama -as was publicly manifest by the right of recommendation belonging to the Shakesama family and the right of appointment belonging to the Kogasama family. In the start of the 16th century these relations came to an end with the decline of the Shakesama family's power. Thus, there emerged a direct link between Bannaji and the Kogasama family. But, in the latter half of the 16th century, in the era of Yoshiuji Ashikaga, a new three group connection was set up among Bannaji, Hoshuin, and Kurihashisama.
著者
中村 篤志 朝倉 均 吉村 翼 出口 愛美 細川 悠栄 染矢 剛 佐藤 知巳 市川 武 奥山 啓二 吉岡 政洋
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.61, no.11, pp.552-563, 2020
被引用文献数
1

<p>肝硬変(LC)は多様な免疫異常を呈し,リンパ球減少が特徴となる.</p><p>近年,LCの免疫不全と惹起される感染症・炎症はcirrhosis-associated immune dysfunction(CAID)と呼ばれ,肝病態の悪化との関連から注目されている.我々はLCの総リンパ球数(total lymphocyte counts,以下TLC)を調査し,さらにTLCと白血球の好中球分画を基にCAIDのステージ分類を作成した.LCでは早期からTLCが減少し,多変量解析で白血球数,脾腫,肝細胞癌,好中球増多がTLC減少に寄与する因子であった.またTLCはLCの独立した予後因子となり,CAID分類はLCの生存率を有意に層別化し得た.LCの免疫不全は炎症の誘因としてCAIDによる肝病態悪化に寄与する可能性があり,hemogramによるCAID分類の有用性が示された.</p>
著者
佐藤 善輝 小野 映介 藤原 治
出版者
日本第四紀学会
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
pp.60.2011, (Released:2021-02-15)
参考文献数
37

九十九里浜平野の中央部に位置する千葉県九十九里町(旧片貝村)を対象に,1703年元禄関東地震津波の痕跡について,史料調査と低地の掘削調査によって検証を試みた.元禄関東地震の前後に作成された絵図を現地調査で比定した結果から,津波は少なくとも九十九里町役場付近まで遡上したことが分かった.九十九里町役場に隣接する水田で掘削したコア試料の層相と珪藻化石の分析からは,海浜堆積物とそれを覆う堤間湿地堆積物が認められた.淡水性の湿地堆積物を明瞭な地層境界を介して覆う砂層が一枚認められ,堆積物の特徴などから津波堆積物の可能性が高いと考えられる.この津波堆積物の堆積年代は少なくとも1,664calAD以降と考えられ,史料などの情報も考慮すると1703年元禄関東地震による津波堆積物と考えるのが最も妥当である.
著者
大野 茜子 日馬 由貴 佐藤 匡博 小泉 龍士 岩元 典子 大曲 貴夫
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.25-30, 2022-03-20 (Released:2022-03-23)
参考文献数
14

目的:診療所における抗菌薬適正使用の推進に向けて,抗菌薬処方状況を処方医自らがモニタリングできるシステムの開発を計画中である.本研究は,システムの実現性,妥当性の調査を目的とした.方法:6つの診療所のレセプトコンピュータ内に格納されている傷病名と処方薬のデータを出力後,個人情報を匿名化した.急性気道感染症と急性下痢症に対する抗菌薬処方を集計,データ整理した後,報告書を作成し,診療所が閲覧できるようにした.結果:対象の6つの診療所全てで,匿名化したデータを取得できた.また,傷病名と処方を連結させたデータの抽出や,処方薬の集計を行うことができた.結論:診療所における,抗菌薬処方モニタリングによる抗菌薬適正使用支援確立の可能性を見出し,本システム実現化を見通すことができた.一方,傷病名の付け方は多様であり,抽出する傷病名の定義づけに関しては,さらなる調査・検討が必要と考えられた.
著者
佐藤 裕二 七田 俊晴 古屋 純一 畑中 幸子 内田 淑喜 金原 大輔
出版者
一般社団法人 日本老年歯科医学会
雑誌
老年歯科医学 (ISSN:09143866)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.101-104, 2021-09-30 (Released:2021-10-21)
参考文献数
6

目的:2021年6月に,2020年6月(医療保険導入後2年2カ月)の社会医療診療行為別統計が公表されたので,これを前報の実施状況と比較することで,最新の口腔機能低下症の検査・管理の実態を明らかにすることを目的とした。 対象と方法:2019年6月,2020年6月および2021年6月に発表された社会医療診療行為別統計により,医療保険導入後2カ月,1年2カ月,2年2カ月の口腔機能低下症の検査・管理の実施状況を調査した。 結果:「65歳以上の初診患者」は225万人(2019年),188万人(2020年),125万人(2021年)と減少していた。そのため,2019年から2020年にかけての検査・管理件数はわずかな増加(1.2倍)であったが,初診患者数に対する実施率は1.8倍になった。 考察:検査・管理件数は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響も考えられ微増(21.2%増)にとどまったが,普及は進みつつある。ただし,口腔機能低下症の有病率と比べると依然として実施率は少ない。 結論:口腔機能低下症の検査・管理は普及してきたが,さらなる普及に向けた努力が必要であることが示された。
著者
江原 有信 佐藤 利夫
出版者
日本動物学会
雑誌
動物学雑誌 (ISSN:00445118)
巻号頁・発行日
vol.80, no.10, pp.358-363, 1971-10

Square pulse (17.5 V, 50 msec) was applied to oyster ventricle which had been isolated and mounted on a separation box. Myocardial activity was intracellularly recorded by means of microelectrode filled with 3 M KCl. Electric stimulation of threshold strength affected the beat interval as follows: Length of beat interval was changed by the simulation applied even during repolarization phase which corresponded to so-called refractory period. Depolarizing current did not always produce an extra action potential, and sometimes delayed the production of succeeding spontaneous action potential according to stimulating moment (Fig. 1). Hyperpolarizing current did not always elongate the interval, and often evoked an extra action potential as the result of rebound excitation th shorten the interval. Compensatory pause could not be found in these experiments. The change in length of the beat interval caused by the stimulation applied before the critical point (Fig. 2) had an opposite relation against that applied after it. The change in the beat interval caused by depolarizing current differed markedly from that produced by hyperpolarizing current. The effect of depolarizing stimulation was essentially similar to that of small potential (Ebara, 1964b) which conceivably had an important role in rhythm formation of the whole ventricle.
著者
佐藤 會士
出版者
一般社団法人 日本歯科麻酔学会
雑誌
日本歯科麻酔学会雑誌 (ISSN:24334480)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.19-26, 2022-01-15 (Released:2022-01-15)
参考文献数
10
著者
藤本 明 今村 和典 佐藤 圭右
出版者
日本重症心身障害学会
雑誌
日本重症心身障害学会誌 (ISSN:13431439)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.322, 2016

はじめに当施設は、2014年2月13日から降り始めた大雪に見舞われ、倒木による断線により広範囲の停電が発生した。生命維持装置などは非常用電源で賄えたが、約20時間の暖房運転の停止が余儀なくされた。そこで、長時間停電時に冷暖房を確保する方法はないか検討した。経過停電時の状況:非常時の電源は、自家発電装置(発電機容量:120KW・三相交流(以下、三相)200V)から単相交流(以下、単相)100Vに変圧されることにより得られ、医療器具のための非常回路コンセントなど(計17.36KW)に出力されている。それ以外にも、消火設備などに三相200Vが25.85KW使われている。一方、空調設備は一部に単相100Vのものもあるが、単相200Vのものもあり使用できない。また、発電機容量内での空調設備の稼働の適否も未検討であった。解決方法:超重症児者病棟20床を空調設備を稼働可能にする病棟と定め、検討を行った。空調設備として、三相200Vが12.49KW、単相200Vが16.50KW必要であった。その他、前述の三相200Vおよび単相100Vが必要であった。また、以上は安定動作時の消費電力であり、起動時などにはそれ以上の電力を必要とする。しかし、スコットトランスへの置換工事と、稼働手順さえ整備すれば、空調設備が稼働可能であることがわかった。その後:置換工事を行い、稼働手順のマニュアルを整備して、自家発電装置を用いた災害訓練を実施した。また自家発電の燃料タンクも増設。これにより約25時間の連続運転が可能となった。まとめ夏冬の長時間停電時でも利用者が体調を崩すことなく生活ができ、また、他病棟利用者の避難場所としても活用できるようになった。災害時における社会福祉施設の役割として、今後当施設は、被災した地域の障がい者等から頼られる緊急避難場所としても確たる役割を果たせるよう整備を進めたい。
著者
永廣 信治 佐藤 浩一 松原 俊二 西 京子
出版者
徳島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

1.脳動脈瘤モデルの確立と動脈瘤形成に至るホルモンの関与脳動脈瘤は1)比較的閉経期の女性に多く発症すること、2)高血圧がリスクファクターでありhemodynamic stressのかかる部位に発生し易いこと、3)estrogenがcollagenの維持に重要な役割を担っていることから、estrogen欠乏状態でcollagenの分解が亢進し血管が脆弱化している状況下で血圧が高ければhemodynamic stressを受け易い部位では脳動脈瘤が発生する可能性が高いと考え、ratを用いてestrogenの脳動脈瘤形成メカニズムへの関与について検討した。嚢状脳動脈瘤(stage III)は雌性高血圧ラット(卵巣摘出)で9/15(60%)に発生し、雄性高血圧ラット:3/15(20%)、雌性高血圧ラット(卵巣非摘出):3/15(20%)および無処置雌性ラット:0/15(0%)と比較して発生頻度が高く(p<0.05)、いずれも主に前大脳動脈-嗅動脈分岐部(7/9,78%)に認められた。また脳動脈瘤形成の初期変化と考えられる血管内皮の不規則な走行(satge I)および血管壁隆起(stage II)も卵巣摘出ラットで高頻度に観察された。この研究では卵巣雌性摘出ラットを用いて世界で初めて脳動脈瘤形成に至る血管内皮の初期の形態学的変化からestrogen欠乏が動脈瘤形成に関与することを示唆した(J Neurosurg,2005;103:1046-51)。さらにestrogen投与によるホルモン補充療法を行い、血管内皮の初期変化から嚢状動脈瘤形成に至るまでの形態学的変化を観察したところ、発生頻度は未治療群:13/15(86.7%)に対してホルモン補充療法群:5/15(33.3%)と有意に低下した(p<0.05)。以上の結果から動脈瘤形成に至る病因として血行動態や高血圧に加えてhormone特にestrogenが強く関与していることを実証した(J Neurosurg.2005;103:1052-7)。2.脳動脈瘤形成に至る血管内皮細胞傷害と炎症性変化血管内皮の形態変化と対応させて免疫組織学的変化を評価した結果、脳動脈瘤形成初期では血管内皮細胞のeNOS発現の減少がみられ、ついで病巣へのmacrophageの浸潤や中膜からの平滑筋遊走などの炎症性変化へと進行し、増加したmacrophageおよびMMP-9陽性細胞の強い発現により炎症性変化がさらに拡大し、血管壁の蛋白分解などによる血管壁の緋薄化が進行することで、ドーム状弛緩から脳動脈瘤形成に至ることを明らかにした(J Neurosurg.2007,in press)。今後脳動脈瘤の予防および治療法を確立するために動脈瘤の形成初期から増大に至る各stageでの分子メカニズムをさらに探求していく予定である。
著者
相澤 治郎 佐藤 義秋 伊藤 歩 北田 久美子 海田 輝之 大村 達夫
出版者
Japanese Society of Water Treatment Biology
雑誌
日本水処理生物学会誌 (ISSN:09106758)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.247-259, 1999-12-15 (Released:2010-02-26)
参考文献数
19
被引用文献数
6 3

Water environment of the River Mirumae receiving the effluent from a sewage treatment plant was investigated based on the data on water quality, attached algal biomass and benthic animals. Although residual chlorine remained in the effluent, the amount of attached algal flora was increased in winter. The inflow of the effluent decreased the diversity of benthic animals and it changed the structure of benthic animals in the River Mirumae. It was concluded that the secondary treatment can not conserve the sound water environment in river receiving the effluent from sewage treatment plants.
著者
笠原 隆行 藤巻 理沙 治部袋 佐知代 和田 純子 佐藤 麻子 稙田 太郎
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.27-31, 2008

37歳,罹病期間8年の2型糖尿病女性.治療中断後に再開した強化インスリン療法により体重が5 kg増加し,全身浮腫,胸水,肺うっ血を伴う心不全をきたした.入院第5病日,いまだ胸水,下肢浮腫の残存時に行った心超音波検査では,左室壁運動に異常なく,EFは71%と正常であり,拡張機能障害による心不全が疑われた.利尿剤のみで自覚症状,全身浮腫,胸水は約2週間で消失した.血中BNPは第1病日130 pg/m<i>l</i>, 第2病日82.4 pg/m<i>l</i>, 第15病日には4.3 pg/m<i>l</i>と漸次改善した.本例は長期にわたる血糖コントロール不良下に,強化インスリン療法により血糖是正が比較的急速に行われた結果,心不全が誘発されたと想定された.機序としてインスリンのNa貯留作用による循環血液量の増加に加え,潜在する心拡張機能障害が一因となった可能性が示唆される.強化インスリン療法が普及した今日,留意すべき症例と考え報告する.