著者
Forsythe Sandra M. Shi Bo 佐藤 志乃
出版者
早稲田大学
雑誌
産研シリーズ
巻号頁・発行日
vol.36, pp.33-46, 2005-05-31

ネット・ショッピングはインターネットの用途のなかでもっとも急速に成長してきた分野である。しかしネット利用者のほとんどは、オンラインで集めた情報をもとにして実際の購入はオフラインで行っている。消費者がオンラインで購入したがらない理由として障壁の存在を挙げる研究者は少なくない。しかし、これまでそういった障壁について理論的に検討されることはなかった。本研究はネット・ショッピングから連想される知覚リスクの特徴とともに、ネット・ショッピングの際に知覚されるリスクの類型とネット愛顧行動との関係を、知覚リスクの理論的なフレームワークに基づいて検討する。具体的には、ネットで購買する入や購買せずに検索のみ行う人に影響するような4つのタイプの知覚リスク-金銭面、製品のパフォーマンス面、心理面、そして時間や利便性を失うといったリスク-とその人の人口統計学的特徴との関係、そしてネット愛顧行動に対して知覚リスクが及ぼす影響、これらについて検討した。その結果、知覚リスクはネット・ショッピングに対する障壁を説明する要因として有効であるという知見が得られた。こうした知覚リスクのフレームワークからネット愛顧行動を検証するモデルを提案すると同時に、経営上のインプリケーションや今後の研究についての指針も示している。
著者
佐藤 眞直 梶原 堅太郎 佐野 則道
出版者
一般社団法人 日本食品工学会
雑誌
日本食品工学会誌 (ISSN:13457942)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.83-88, 2016-09-05 (Released:2016-10-25)
参考文献数
6
被引用文献数
8

食品の冷凍保存技術において,氷結晶による食材組織のダメージを低減するために氷組織形態を制御する技術の開発は重要である.その氷組織形態を非破壊観察する技術としてX線CT測定の応用を検討した.従来の実験室X線CT装置では,使用されている管球X線光源で十分な輝度のX線を得るために白色X線を用いる必要があることに起因して,密度差の小さい氷と食材の識別が困難である.そこで高輝度X線光源である放射光を用いることにより得られる高輝度の単色X線を活用して,X線CT像の高コントラスト化を検討した.まずこの技術検討のために,X線CT測定装置上で測定試料を凍結保持する液体窒素吹付冷凍装置を,大型放射光施設であるSPring-8において開発した.この装置を用いることにより,放射光X線CT測定技術を冷凍したマグロおよび豆腐試験片に応用し,各試験片中の3次元的な氷結晶組織を非破壊で観察することに成功した.また単色X線を用いることにより,試験片のX線CT像の画素値を,物質の密度を反映するX線の線吸収係数の分布として解析することが可能となった.これにより,得られた結果から凍結凝縮による密度の変化などの定量的な評価が可能となることも示唆された.
著者
坂田 健一郎 山崎 裕 佐藤 淳 秦 浩信 水谷 篤史 大内 学 北川 善政
出版者
日本口腔内科学会
雑誌
日本口腔内科学会雑誌 (ISSN:21866147)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.39-43, 2012 (Released:2013-07-31)
参考文献数
26
被引用文献数
5

味覚障害の主因は亜鉛欠乏とされ,治療は主に亜鉛製剤の補充療法が行われている。しかし,実際の臨床において亜鉛製剤の補充で効果がない症例を経験することが多い。また,我々の過去の報告では心因性と同様にカンジダ症,口腔乾燥症,舌炎などが味覚障害を引き起こすことがわかってきた。そこで今回,当科外来の味覚異常を訴えた患者で,実際に血清亜鉛値が低下しているか否かを検索するために,味覚異常を主訴に当科を受診した患者(n=144:味覚異常群)と,年齢と性別が一致した他疾患患者(n=159:対照群)の血清亜鉛値,亜鉛/銅 < 0.7を比較検討した。血清亜鉛値のカットオフ値を4段階に設定した(60μg/dl未満,64μg/dl未満,70μg/dl未満,80μg/dl未満)。血清亜鉛値の平均値,中央値,最高値,最低値は,味覚異常群で,74.4,72.0,155,45.0μg/dl,対照群で,74.2,73.7,156,49.0μg/dlと両群間に差は認めなかった。血清亜鉛値のカットオフ値を60μg/dl未満に設定した時のみ,60μg/dl未満を示した症例は対照群と比較して味覚異常群で有意に多かった(味覚異常群14%,対照群6%)。亜鉛/銅 < 0.7に含まれる割合は,味覚異常群64%,対照群61%と両群間に有意差は認めなかった。本研究では血清亜鉛値が高度に低下している場合以外は,味覚異常の自覚症状と血清亜鉛値の関連は認めなかった。以上から,血清亜鉛値は味覚異常を訴える患者すべてを対象とすると必ずしも反映しないことがわかった。
著者
大賀 明子 佐藤 喜美子 諏訪 きぬ
出版者
日本母性衛生学会
雑誌
母性衛生 (ISSN:03881512)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.423-431, 2005-01
被引用文献数
4

周産期における生活状況をとらえ, その生活状況から現代の里帰り出産の実態を明らかにすることを目的に, 東京近郊都市に居住する乳幼児の両親を対象に調査を実施した。回収率25.2%, 506組の夫婦を分析した結果, 次のことが明らかになった。出産前に自宅を離れた妊婦の92.0%, 出産後自宅以外に退院した褥婦の95.7%は妻の実家で生活していた。生活サポートは, 実母が81.8%など親族ネットワークに支えられた状況であった。父親の21.9%は分娩前から, また28.1%は出産後から母子と別れて生活していた。(1)妊娠中から妊婦が自宅以外で生活, (2)実家に近い地域で分娩, (3)自宅以外に退院, (4)妊娠中から分娩後まで父親は新生児とは別に生活, (5)母親と新生児の自宅への帰宅は3週間以上後, (6)父親と新生児の接触は数日に1日以下, という6つの条件すべてを満たす伝統的里帰り出産をしていたのは17.2%存在した。里帰り出産における医学的な問題は解決の方向に向かっているが, 親役割獲得の上では, 新たな社会的問題が潜在する可能性がある。里帰り出産がわが国の習慣として存在し続ける背景を明らかにし, 内在する社会問題に対する取り組みが必要である。
著者
佐藤 綾
出版者
日本土壌動物学会
雑誌
Edaphologia (ISSN:03891445)
巻号頁・発行日
vol.85, pp.53-58, 2009-08-31 (Released:2017-07-20)
参考文献数
34

潮間帯は,約12.4時間周期の干満(潮汐サイクル)の影響を受け,満潮になると冠水し,干潮になると地面が露出する.また,満潮時の水位は約2週間の周期で変化しており,大潮の時期に最高となり,小潮の時期に最低となる.陸生である地表性昆虫は,生息地が冠水する満潮時には活動できず,潮間帯に進出した種は満潮時の危険(溺死など)を回避するための戦略を進化させている.本稿では,潮間帯に生息する地表性昆虫の示す活動リズムとその体内時計について概説し,満潮時の冠水に対応した戦略について考えた.マングローブスズ(Apteronemobius asahinai)やオキナワシロヘリハンミョウ(Callytron yuasai okinawense)などのいくつかの地表性昆虫は,野外の潮汐サイクルに合わせた活動を示し,恒常条件下においても約12.4時間周期の活動リズム(概潮汐リズム)が継続する.つまり,これらの昆虫類は,潮汐に対応した体内時計を使って活動を干潮時に合わせていると考えられた.一方で,他の地表性昆虫では,潮汐に同調する体内時計の獲得とは異なる方法で満潮時の冠水に対応していた.例えば,オサムシ科のDicheirotrichus gustaviは,冠水の危険のない小潮の時期には夜間に活動するが,大潮の時期には活動パターンを変えて夜間の干潮時でも活動せず一日中地面下に潜んだままとなる.
著者
佐藤 裕久 菊池 亘 鈴木 英
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. A編 (ISSN:03875008)
巻号頁・発行日
vol.63, no.616, pp.2618-2623, 1997-12-25
被引用文献数
7 3

An unsteady-wave-sensing-system (UWSS) is developed for evaluating the wave propagation characteristics of polymethyl methacrylate (PMMA) for loading-reloading-unloading waves using plate-impact experiments and three PVDF gauges. By applying the UWSS, stress, particle-velocity, strain and two kinds of phase velocities at one location in the PMMA are determined as functions of time. The phase velocities U^σ associated with the stress profiles are generally different from the other phase velocities U^υ associated with the particle-velocity profiles. From loading to reloading are transitions very near from the Hugoniot in the stress-strain plane, but from reloading to unloading are transitions upward off the Hugoniot. In the region of our experimental stress, PMMA does not behave as liquid and the Hugoniot of PMMA is not effective for the loading-history-characteristics.
著者
奈良間 千之 佐藤 隼人 山本 美奈子
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2015, 2015

<b>1</b><b>.はじめに</b><br>&nbsp; キルギスタン北東部に位置するテスケイ山脈では2006年~2014年にかけて氷河湖決壊洪水(GLOF)が起こっている.この地域のGLOFは数か月~数年内に出現・急拡大し,出水する短命氷河湖タイプであり,衛星画像によるモニタリングで氷河湖の出現を把握するのが極めて難しい.2008年7月の西ズンダンGLOFでは,0.04km<sup>2</sup>の氷河湖がわずか2か月半で出現し,この氷河湖からの出水により,3人が亡くなり,下流の道路や家畜への甚大な被害がでた(Narama et al., 2010).また,同山脈では2013年8月にジェル・ウイ氷河湖,2014年7月にカラ・テケ氷河湖が2年連続で出水し,下流のジェル・ウイ村で被害が出ている.この出水した2つの氷河湖はキルギスタン緊急対策省のハザードレベルでそれぞれ低・未認定となっており(MES, 2013),ハザードレベルの評価が正しくおこなわれておらず,氷河湖への理解が十分であるとは言い難い.そこで本研究では,現地調査や衛星画像解析からテスケイ山脈北側斜面に分布する氷河湖の出水と被害の特徴を明らかにすることを目的とする.<br><b>2</b><b>.研究方法</b><br>&nbsp; 衛星画像(Landsat7/ETM+,ALOS/ PRISM AVNIR-2,Landsat8/OLI)を用いて氷河湖ポリゴンを作成し,氷河湖の分布を調べた.ALOS/PRISMとASTERのDEMによる地形解析から湖盆地形を抽出し,下流域の地形,侵食域と合わせリスク評価をおこなった.現地調査では高精度GPSによる氷河湖周辺の測量,地形観察,出水トンネル確認,堆積物調査を実施した.また,2つのGLOFとその被害の詳細を知るために地元住民から聞き取り調査を実施した.調査結果をまとめ最近のGLOFの堆積物,洪水タイプ,被害を比較し,この地域のGLOFの特徴について考察した.<br><b>3</b><b>.結果と考察</b><br>&nbsp; 衛星画像を用いた氷河湖の変動解析と現地調査の結果, 2013年8月15日に出水したジェル・ウイ氷河湖は約3か月間で面積0.031km<sup>2</sup>まで拡大・出水した.2014年7月17日に出水したカラ・テケ氷河湖は前年にわずか0.002km<sup>2</sup>の水たまりが3か月程度で0.024km<sup>2</sup>まで拡大・出水した.いずれも急拡大して出水した短命氷河湖であった.氷河前面には埋没氷を含むデブリ帯が広がっており,デブリ帯内部に発達したアイストンネルからの出水であった.2つのGLOFは土石流であるが,流れのタイプや堆積構造は大きく異なる.ジェル・ウイ氷河湖のGLOFは粘性が高く土砂を多く含んだ流れで,その堆積物は小さい粒径の岩屑を多く含むマトリックスサポートで無層理の堆積構造であった.一方,カラ・テケ氷河湖のGLOFは水分を多く含む粘性の低い流れで,堆積物は巨礫からなるクラストサポートで,無淘汰・無層理の堆積構造であった.聞き取り調査からも高密流の堆積構造をもつジェル・ウイ氷河湖のGLOFの方が遅い流れであったという証言が得られている.また,両者の下流域の地形の違いにより被害の程度に違いがみられた.ジェル・ウイ氷河湖のGLOFの場合,谷出口が扇状地であったため首振り運動による河道変化が発生し,扇状地上の農地,道路,灌漑用水路,橋などが広範囲で被害を受けた.一方,カラ・テケ氷河湖のGLOFの場合,谷出口は河谷地形であったため,GLOFは河道沿いに流れ,被害は川沿いの2つの橋にとどまった.<br>&nbsp; この地域で過去に生じたGLOFの洪水タイプと侵食長を指標として,現存する,今後出現する可能性を持つ氷河湖に対して,下流域の侵食長を計測し,各谷でGLOFが発生した場合のGLOFの洪水タイプを推定した結果,この地域ではMud floodタイプになる可能性の谷が少なくとも8つあることを確認した.
著者
佐藤 宗諄
出版者
専修大学社会知性開発研究センター
雑誌
専修大学社会知性開発研究センター東アジア世界史研究センター年報
巻号頁・発行日
vol.5, pp.21-28, 2011-03-17

文部科学省私立大学高度化推進事業オープン・リサーチセンター整備事業
著者
佐藤 由美
出版者
駒澤大学
雑誌
駒澤史学 (ISSN:04506928)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.58-75, 1978-03
著者
沼倉 彬雄 加藤 成将 佐藤 和幸 富沢 武弥 三好 扶 明石 卓也 金 天海
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.993-994, 2015-03-17

本稿では,木構造を用いた階層型学習器である力学系学習木を提案する.力学系学習木は力学系の挙動の階層的な関数近似を行う.水面上での船体の運動など,力学的挙動の数式表現が困難な場合には,実機データの関数近似が有効である.力学系学習木は実機データを階層的に整理して学習することで,データ密度に合わせた適応的な汎化(A)を実現できる.また,データのノイズ除去(B)やオンライン学習(C)も同時に実現できる.振り子の運動や船体運動の学習で力学系学習木を評価した結果,機能A,B,Cが確認できた他,船体運動の外乱推定にも応用できることが分かった.力学系学習木は任意の連続力学系に適用できるため,今後は様々な力学系への応用を試みたい.
著者
佐藤 航
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集B編 (ISSN:18848346)
巻号頁・発行日
vol.79, no.801, pp.1027-1037, 2013 (Released:2013-05-25)
参考文献数
18

I describe our study on a cooling device that is based on the electrocaloric effect (ECE). The ECE causes increases and decreases in the temperature of a dielectric material by changing the electric field. I used a multi layer ceramic capacitor (MLC) to demonstrate the temperature change based on the ECE. The temperature change of commercial MLCs can be controlled by applying a voltage to them and the maximum change is 0.55 K when using 300 V. However, these changes occurred sequentially by applying and removing the voltage. Therefore, it was difficult to apply this phenomenon to a cooling device. I used a heat pipe that had an anisotropic heat conduction feature in this study to separate the heating and cooling. I developed a cooling device consisting of MLCs and a heat pipe containing acetone as the working fluid. The MLCs were set in the bottom of the heat pipe as the cold side and the other side of the heat pipe was attached to a heat sink as the hot side. Only the heat of the ECE in this device was transferred to the heat sink. The temperature of the cold side decreased by applying and removing the voltage periodically. This device demonstrated that the temperature of an MLC dropped 0.49 K when using 300 V at 0.10 Hz frequency.
著者
佐藤 悠 萩原 威志
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-39, no.10, pp.1-6, 2017-09-22

新潟大学工学部情報工学科では,Linux 環境を用いた演習を行うための計算機演習室システムを運用している.システムは主に複数台の演習用サーバと,シンクライアントである X 端末群,ファイルサーバによって構成されているが,このような常時稼働の共用システム下での利用を想定していないアプリケーションも多く,トラブルが頻発してシステム運用上の問題となっていた.そこで,利用者が多いために問題解決もより進んでいると考えられるスタンドアロンのデスクトップ PC に近い形態で実行するため,コンテナ型仮想化ソフトウェアの Docker を利用し,1 ユーザに対し 1 コンテナを実行する環境を提供することで,各ユーザの利用に合わせて起動 ・ 終了するシステムを構築した.また併せて,この際に作成した Docker イメージを学生が所有する PC 上で実行可能な形で配布することで,学生が利用できる Linux 演習環境として,新しい在宅学習システムを提案した.
著者
佐藤 純次
出版者
気象庁気象研究所
雑誌
Papers in Meteorology and Geophysics (ISSN:0031126X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.39-49, 1989

エア・トレーサーを有限時間に放出した中規模大気拡散実験において、トレーサープルームが風下方向に引き伸ばされる現象が観測された。このような有限長プルームの引き伸ばされた部分は、トレーサーを瞬間的に放出したパフの拡散の場合と同じであると仮定することによって<i>x</i>方向の拡散パラメータ、σ<sub><i>x</i></sub>を求めることができる。有限長プルームから求めたσ<sub><i>x</i></sub>を 「安定」、「ほぼ中立」、「不安定」 の3階級の大気安定度に分類し、他の類似した規模の拡散実験結果と比較した。安定条件ではσ<sub><i>x</i></sub>の値が僅かではあるが小さい傾向が見受けられたが、σ<sub><i>x</i></sub>の風下方向への変化に対する安定度の影響は認められなかった。<br> さらに、連続条件を満足するようにトレーサーの放出時間、サンプリング時間、トレーサープルームの長さを考慮した時間平均濃度を適正に評価する方法を検討した。この方法はいかなるサンプリングモードにも適用できる。
著者
佐藤信淵
出版者
巻号頁・発行日
vol.[6],
著者
野村 卓生 浅田 史成 高野 賢一郎 佐藤 友則 川又 華代 廣滋 恵一 坂本 和志 明崎 禎輝
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.146-147, 2017 (Released:2017-04-20)
参考文献数
5

本研究は,日本における産業理学療法の推進をめざした3 年度計画の研究である。初年度(平成25 年度)においては,Web メールを用いた腰痛予防を目的とした理学療法士による指導効果に関する予備調査の検証を行った。2 年度(平成26 年度)目においては,初年度行った予備調査の検証から得られた成果を参考にして,産業理学療法指導システム(Consulting system for physical therapy in occupational health:以下,Compo)を開発し,介護労働者の腰痛予防を目的として,Compo を用いた臨床介入研究を計画した。最終年度(平成27 年度)においては,Compo を用いた臨床介入研究を始動させた。