著者
佐藤 加奈 蝦名 美智子
出版者
一般社団法人 日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.105-111, 2009
参考文献数
8

目的:幼児が注射をされるときの経験を知ること。調査期間:2007年7月から約1ヶ月間。方法:大学生7人へ構成的質問11項目、主な内容は注射が好きか、覚えている注射の経験はどのようなことか、現在はどう思っているかである。得られた内容を質的に分析しカテゴリー化した。結果:幼児へ関わるときのよい関わりとして10項目が抽出された。主な内容は(1)注射の前に必ず注射の目的や痛みがあることを説明する、(2)安易に注射は「痛くない」「すぐ終わる」と言わない、(3)子どもが注射を受ける覚悟ができるまで待つ、(4)2人以上の看護師で子どもを取り囲まない、(5)馬乗りはやめる、(6)母親が付き添い母親が押さえると子どもが注射を「やらなければならないこと」と諦める、(7)処置後に子どもの頑張りを褒める、(8)ご褒美をもらうことで子どもは嫌なことを吹っ切る。考察:これらは特別な準備の必要がなく、明日からでも実行可能な内容であった。
著者
安田 正志 佐藤 栄児 山田 学 梶原 浩一 早津 昌樹
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.851, pp.17-00057-17-00057, 2017 (Released:2017-07-25)
参考文献数
10
被引用文献数
6

Vibration tests of the prototype of the newly developed three-dimensional seismic isolation mechanism were carried out using several real-scale three-dimensional seismic waves with the world's largest E-defense shaking table. The developed 3-D seismic isolation mechanism has an air levitation mechanism that isolates horizontal vibration and a spring link mechanism that isolates vertical vibration, in series. The air levitation mechanism floats only 50 μm from the floor and is in contact with the floor with a slight air viscous force of a friction coefficient of 1/1000. Since there is no spring force in the horizontal direction in this mechanism, there is no periodic motion and there is no amplification of vibration. Also, since the floating height is very small, the vertical rigidity is very high even in the air, and the rocking motion is not performed. The spring link mechanism combines a negative stiffness link and a positive stiffness link to minimize the spring stiffness. While maintaining the horizontal attitude by the link, a vertical natural frequency of 0.25 Hz was realized. The prototype showed unprecedented high performance of about 20 dB of anti-vibration capability at 1 Hz both in the horizontal and vertical directions, and the effectiveness was verified in this experiment. The seismic waves used for the experiment are the Takatori seismic wave of the Great Hanshin-Awaji Earthquake of 1995 and the Sendai seismic wave of the Great East Japan Earthquake of 2011.
著者
山田 あすか 木村 沙織 倉斗 綾子 佐藤 裕
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.22, no.51, pp.683-688, 2016
被引用文献数
1

By surveying pupils and school personnel on their evaluations and actual usage of the spaces, this paper aims to obtain information that will provide details on future proposals. The surveyed case was Elementary School A has various forms and settings of workspaces (WSs). As a result, it was found that the open spaces (composed of a series of small spaces of different scales and settings, which is a feature of elementary schools), have promoted pupils' spatial recognition and diverse activities. It is then, we believe that implementing these open spaces will promote various activities related to living, learning, and playing and expand schools' range of educational activities and choice of places.
著者
金澤 健二 山口 弘二 佐藤 守夫 鈴木 直之 金尾 正雄
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.30, no.332, pp.454-460, 1981-05-15 (Released:2009-06-03)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

In order to obtain basic data for high-temperature, high-cycle fatigue properties of S45C(0.45C) and SCM435 (0.35C, 1Cr, 0.15Mo) steels, rotating bending fatigue tests were carried out up to 108 cycles on smooth and two kinds of notch specimens at room temperature, 200, 300, and 500°C with a frequency of 125Hz.The fatigue strength at 108 cycles and the S-N curves up to 108 cycles were found to change depending upon test temperature and stress concentration factor. The temperature and material dependences of fatigue strength of the smooth specimen were explained qualitatively by the blue brittleness phenomenon of the materials used.Cracks were observed on the cross section of specimens endured 108 cycles sometimes depending on the test condition. The temperature dependence of the change in fatigue strength due to the variation of stress concentration factor corresponded to the existence of such cracks. The notch root curvature for branch point at 400∼500°C was larger than that at room temperature to 300°C. It is considered that oxidation film formed at the surface of crack plays an important role in delaying for crack to propagate.
著者
岩間 雄太 伊藤 孝行 佐藤 元紀 森 顕之 鳥居 義高
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

企業サービスの多様化によりユーザからのサポートセンターへの問い合わせが増加している.ユーザ対応に時間がかかり,迅速かつ正確に対応することは困難であり,サポートセンターが人手で行う作業の自動化が求められている.本論文では,文書間の参照構造を利用するアルゴリズムを利用し,ユーザの質問に対して精度の高い回答を提示するシステムを実装する.また,本システム有用性を既存システムと比較して評価する.
著者
佐藤 恵子
出版者
東海大学
雑誌
東海大学紀要. 開発工学部 (ISSN:09177612)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.1-7, 2002-03-30

We daily use the public transportation system such as trains, buses or streetcars, to go to the office, school, shopping, etc. In the inside of these cars, the passengers are required tacitly to feign inattention to one another. For they just happen to be there, for a short time, as strangers. From the viewpoint of communication in the public sphere in the city, this rule is very important to keep our relations smooth, but it is not strictly formulated. Recently we are often annoyed in the cars by behaviors and disturbances such as talking over a mobile phone, noise leaking out of a mobile stereo, people sitting directly on the floor, people putting makeup on, etc., feeling that this is a violation of the tacit rule in the public sphere. But people who behave so assert that they obey the rule of inattention and cannot understand why they are blamed. There must be a misunderstanding. By analyzing some typical examples of the nuisances, the true meaning of this rule will be shown. This paper will clarify, what this tacit rule is -historically and sociologically-, why the above-mentioned behaviors are against the rule, and particularly what kind of effect the new mobile medium has on human relations in public.
著者
武内 透 杉田 幸二郎 佐藤 温 鈴木 義夫 福井 俊哉
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.362-369, 1995-05-25 (Released:2009-11-24)
参考文献数
20
被引用文献数
4 6

本邦では, 高齢発症の重症筋無力症 (以下MG) は最近, 増加傾向にあるが, 臨床的に検討した報告は極めて少ない. 我々は60歳以上で発症した高齢者全身型MG 11例の臨床像, 誘発・増悪因子, 合併症, 治療上の問題, 予後などを検討した. 初発症状は眼瞼下垂, 複視などの眼症状, 球症状が高率で, これら所見は非高齢者MGと同様であるが, 他覚的所見に対する訴えの乏しさが特徴的であった. 11例の内訳は, 当科初診時にMGと診断された2例のほかは, 6例 (54.5%) は脳血管障害, 1例は頭蓋底腫瘍疑いと診断されていた. MGの誘発・増悪因子では, 嫁姑関係, 夫の死亡, 老人ホームへの入所, 農作業の高齢化などの家庭内のトラブル5例 (45.5%) と高齢者MG例に特有な要因が認められた. 抗Ach-R抗体は, 11例中10例 (90.9%) に明らかな上昇を認めた. 頭部CTでは全例とも加齢による萎縮所見のみで, 知的機能は, 11例中1例に軽度の低下を認めるのみであった. 合併症では, 胸腺腫4例 (36.4%) のほか甲状腺疾患の合併が5例 (45.5%) と多く, その内訳は, 橋本病は3例, バセドウ病に伴う甲状腺眼症, 単純甲状腺腫がそれぞれ1例認められた. その他, 陳旧性心筋梗塞, 消化管潰瘍, 高度な変形性脊椎症, 前立腺肥大などの合併を認めた. 治療としては抗ChE剤に加えて, 副腎皮質ホルモンを5例 (うちパルス療法2例), ガンマグロブリン療法を1例, 胸腺腫に対する放射線療法を3例, 胸腺摘出術を1例に施行した. 10年間の経過追跡では, 11例中7例 (63.6%) が死亡し, その内訳は, 肺炎・気道閉塞が4例, うっ血性肺水腫, 胸腺摘出術後十二指腸穿孔, 胃癌の全身転移がそれぞれ1例であった. 非高齢者MGと異なり, 高齢者MGでは老人一般の管理に加えて, 環境因子にも充分に注意し, 治療法の選択においても, 非高齢者MGとは異なった観点から検討すべきと思われた.
著者
園田 潤 昆 太一 佐藤 源之 阿部 幸雄
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 C (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.J100-C, no.8, pp.302-309, 2017-08-01

現在,トンネルや道路などインフラの劣化が社会問題化しており,異常箇所を効果的に早期発見することが必要とされている.このような社会インフラの検査センシングには地中レーダが有効である.しかしながら,例えば,鉄筋コンクリート下の空洞検出のような電磁波が多重散乱しレーダ画像が複雑になるような場合では,信号処理をしても空洞の判定が困難で熟練技術者による判読が必要になる問題があり,得られたレーダ画像の検証や検出可能な物体サイズなどの理論的検討が必要であった.そこで本研究では,地中レーダを用いた鉄筋コンクリート下の空洞を客観的・定量的に検証するために,GPUを用いたFDTD法による高速地中レーダシミュレーションにより空洞検出特性を明らかにする.
著者
植田 清文 木村 雅友 筑後 孝章 土橋 千琴 上杉 忠雄 佐藤 隆夫
出版者
The Japanese Society of Clinical Cytology
雑誌
日本臨床細胞学会雑誌 (ISSN:03871193)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.290-294, 2012

<b>背景</b> : アレルギー性真菌性鼻副鼻腔炎 (allergic fungal rhinosinusitis : AFRS) は真菌に対するアレルギー反応が原因とされる再発率の高い難治性鼻副鼻腔炎である. 本邦では AFRS の存在があまり認識されておらずまれな疾患と考えられている. 今回 AFRS を経験し副鼻腔内容物を材料とする塗抹細胞診が実施されたので報告する.<br><b>症例</b> : 42 歳, 女性. 2 年前に左副鼻腔真菌症と診断され手術されたが完全な治癒にはいたらず, 今回その再発と考えられる真菌性汎副鼻腔炎となり内視鏡手術が施行された. 副鼻腔からピーナツバター様物質が採取されその組織標本に散在する菌糸を含むアレルギー性ムチンが確認された. その 1 週間後, 前頭洞から鼻腔内に漏出した同様の検体の塗抹標本で組織標本同様にアレルギー性ムチンがみられ少数の真菌が散在していた.<br><b>結論</b> : 副鼻腔炎からの検体において細胞診での背景が粘液の場合, AFRS を念頭におき, アレルギー性ムチンを確認することが重要である. 細胞診標本は組織標本より厚みがあり, 菌を見出す確率が高く, また菌糸形態の観察に有用である.
著者
佐藤 裕哉 佐藤 健一 原 憲行 布施 博之 冨田 哲治 原田 結花 大瀧 慈
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.100085, 2016 (Released:2016-04-08)

原爆被爆による放射線の人体へのリスクは,直接被爆のみでは十分に説明できず,間接被爆も考慮に入れる必要性がある(冨田ほか 2012).間接被爆による健康影響に関する研究としては,広島原爆において入市日の差を取り上げたものがあり(大谷ほか 2012),8月6日から8日にかけての入市者は9日以降の入市者よりもガンによる死亡リスクが高いことが示されている.しかしながら,移動経路の長さや通過した場所は考慮されていない.これらの差異によって放射線曝露の状況と健康への影響は異なると考えられるため,地理学的な研究が必要とされる.そこで,佐藤ほか(2014)では地理情報システムを用いて入市被爆者の移動経路の解析を行った. 次の段階として,本研究では移動経路の差異に注目し広島原爆入市被爆者の放射線による影響の評価を行う.具体的には,総移動距離や移動経路のうち爆心地からの最短距離と死因との関係について分析する.<BR>入市被爆者のデータについては1973~74年に広島市・広島県が実施した「被爆者とその家族の調査」(家族調査)を用いた.この調査では入市被爆者へ移動経路などが質問されており,42,355人が回答している.この調査票から入市日と移動経路,入市した目的などについてデータ化した.次に,「米軍撮影空中写真(1945年7月25日撮影)」を用いて被爆当時の道路網のデータを作成した.また,「米軍撮影空中写真(1945年8月11日撮影)」や被爆証言や市史,新聞記事などを用いて通行不可地点(バリア)のデータを作成した.移動経路(経由地)は1945(昭和20)年の町丁目の重心座標とした.家族調査では,移動経路を当時の町名で記入するように求めているからである.これらのデータをもとにArcGIS Network Analystのネットワーク解析で各人の移動経路を描画し,総移動距離,移動経路のうち爆心地からの最短距離,を計算した.なお,最短距離の計算には,ArcGISの空間結合(Spatial Join)ツールを用いた.そして,その計算結果をもとに,広島大学原爆放射線医科学研究所が管理する「広島原爆被爆者データベース(ABS)」と照合し,各人の移動距離と死因について分析した.死因は「悪性新生物」,「その他」,「未記入」で3分類し分析した.白血病は,放射線障害の代表例であるが,1例のみであったため本研究では「その他」に含めた.<BR>被爆時年齢と総移動距離をみると,性差や年齢差はみられない.5歳以下で10km以上の移動をしているものがみられたが,これは親に背負われて移動したものと考えられる.アンケートの欄外にそのように記載しているものもいた. 被爆時年齢と爆心地からの最短距離をみても,性差,年齢差はみられない.半数以上が残留放射線のリスクが高いと考えられる爆心地から500m以内に立ち入っている.佐藤ほか(2014)で指摘したが,曝露状況に関する詳細な情報(爆心地の情報や残留放射線の情報)がなかったからだと推察される.なお,2km以上が1人みられるが,これは各経由地を最短距離で描画したことの弊害であろう. 総移動距離が長く,最短距離が近いほど悪性新生物が死因となっている場合が多い.特に,最短距離に着目してみると,爆心地から500m以内に多い傾向がみられる.ただし,正確な評価のためには,今後,データ数を増やし,入市者の被爆時年齢や追跡期間の長さ(到達年齢)との関係についての多変量解析を適用した定量的評価が必要であろう. 一方で,爆心地付近での滞在時間についても放射線の暴露状況を考える際には重要だが,データがないため分析できていない.また,入力されている地名が大雑把な場合は移動経路が正確にはならず移動距離の算出精度も落ちる,など問題点も多い.今後は,証言などを用いるなどデータを補いながら実相解明を目指して行くことが重要である.
著者
佐藤 真海 高島 三幸
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネスassocie (ISSN:13472844)
巻号頁・発行日
vol.7, no.18, pp.70-75, 2008-08-19

1982年宮城県生まれ。サントリー キッズプログラム推進室所属。陸上競技走り幅跳びパラリンピック選手。仙台育英学園高校から早稲田大学商学部を経て、2004年同社に入社。早稲田大学応援部チアリーダーズで活躍していた2002年に骨肉腫のために右足膝下を切断。退院後、走り幅跳びを始める。2004年アテネパラリンピックで自己ベストを記録し、9位(3m95)。