著者
出雲 茂人 末吉 秀一 北村 一弘 大園 義久
出版者
Japan Society of Corrosion Engineering
雑誌
防食技術 (ISSN:00109355)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.247-253, 1990-05-15 (Released:2009-10-30)
参考文献数
6
被引用文献数
3 10

In order to make clear the effect of volcanic environment on the corrosion of metals, corrosion tests where heating and cooling are repeated between 40°C and 20°C in SO2 gas atmosphere (150-200ppm) were carried out on the specimens, carbon steel (SS 41), copper, aluminium, and zinc-plated steel which were covered with volcanic ash on the surfaces. The corrosion phenomena were investigated by means of the measurement of mass loss for corrosion and electron probe microanalysis. For SS 41, aluminium, and zinc-plated steel, the corrosion is greatly accelerated by volcanic ash when it accumulate thick on the surface. The copper specimen corrodes faster in the case of no volcanic ash, while under the presence of volcanic ash the corrosion is greatly accelerated as volcanic ash layer becomes thicker. These effects of volcanic ash on the corrosion are attributed to capillary condensation and water-retaining effects of volcanic ash layer.
著者
北村 孝一
出版者
渋沢栄一記念財団
雑誌
青淵 (ISSN:09123210)
巻号頁・発行日
no.858, pp.15-18, 2020-09
著者
太田 有美 長谷川 太郎 川島 貴之 宇野 敦彦 今井 貴夫 諏訪 圭子 西村 洋 大崎 康宏 増村 千佐子 北村 貴裕 土井 勝美 猪原 秀典
出版者
一般社団法人 日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.244-250, 2012 (Released:2013-07-12)
参考文献数
19
被引用文献数
7

人工内耳手術においては手術手技に関係した合併症もあるが、電極のスリップアウトや機器の故障など特有の問題で再手術を要することがある。再手術は患者にとって負担となるものであり、避けうるものは避けなければならない。また術前に起こりうる合併症について患者に情報提供する必要もある。そこで、これまで当科で行った人工内耳手術症例について術後の合併症、特に再手術に至った症例の手術内容、原因を検討することとした。対象は1991年1月から2011年3月までの20年間に大阪大学医学部附属病院耳鼻咽喉科で人工内耳手術を施行された症例494例(成人319例、小児175例)である。何らかの理由で再手術を行ったのは、成人27例(8.5%)、小児20例(11.4%)であった。再手術の原因は、機器の故障8例、音反応不良11例、電極スリップアウト・露出6例、皮弁壊死5例、真珠腫4例などが挙げられる。小児では外傷(2例)や内耳奇形に起因するgusher(1例)や顔面痙攣(1例)がみられた。手術内容としては電極入れ替えが最多であったが、本体移動や真珠腫摘出、人工内耳抜去もあった。複数回手術を要している例もあり、特に小児において成人に比べると有意に多い。小児では皮弁の感染・壊死や真珠腫形成などで手術を要する状態になると複数回手術を要していることが多かった。このことから小児では皮弁の感染、壊死に特に注意が必要であると考える。電極スリップアウト・露出した例13例中8例(61.3%)という高い割合で中耳疾患の既往がみられており、中耳疾患の既往がある場合は、電極が露出しないような工夫を行う必要がある。人工内耳手術は重篤な合併症の割合は低く、安全な手術といえるが、皮弁壊死や真珠腫形成で複数回の再手術を要することがあり、患者指導や専門医による定期的な経過観察、長期の経過観察が必要と考える。
著者
北村 亨
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会誌 (ISSN:18835864)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.210-214, 2017-05-31 (Released:2019-11-07)
参考文献数
13
被引用文献数
1

近年,長寿命化や高齢者のみの世帯の増加が進む中で,遺族にとって遺品整理が困難な状況が増えていると考えられ,それとともに遺品整理ビジネスが事業化されてきている。本稿では,遺品整理業者をめぐる状況および遺品廃棄物の運搬・処分と廃棄物処理法における業の許可との関係について述べるとともに,遺品廃棄物の運搬・処分を自治体の一般廃棄物処理計画の中に位置づける必要性を指摘した。その上で,対応の可能性として,① 直営による運搬・処分,② 一般廃棄物収集運搬許可業者による家庭系一時多量廃棄物の収集・運搬についての特例容認,③ 遺品廃棄物の収集・運搬に対する限定許可の付与,④ 一定の条件の下で,遺品整理事業者による遺品の収集運搬を例外的に容認する国のガイドラインの策定,の 4 つを示した。そして ④ のガイドライン素案を提案した。最後に高齢者の立場から,生前整理を容易にするための廃棄物行政上の課題について述べた。
著者
平野 均 坂元 薫 北村 俊則 苗村 育郎 湊 博昭 岡野 禎治 佐々木 大輔 田名場 美雪
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

【目的】(1)青年期の季節性感情障害(SAD)有病率と罹患者の特徴、ならびに(2)Global Seasonality Score(GSS)規定因子を解明し、治療法の確立を目指す。【対象と方法】(1)平成16〜17年度全国7大学新入生を対象とし、SAD有病率と罹患学生に認められる特徴を調査した。GSS得点13点以上(高GSS群)は全員を、12点以下(低GSS群)は40名から高GSS群数を引いた人数を無作為に抽出して構造化面接を実施した。(2)平成16年度全国8大学新入生を対象とし、GSS・TCI・出身高校所在地平年値日照環境との関係を調査した。【結果】(1)対象学生12,916名中、8,596名が回答に応じた。高GSS群202名中151名と低GSS群118名中110名がSCID-Iを用いた構造化面接に応じ、それぞれ7名と1名がSADと診断された。SAD有病率は0.96%で、罹患率に性差は無かった。また14名が社会恐怖(social phobia ; SP)と診断され、GSSは高得点であった。SAD罹患学生は、高率にSPを合併していた。(2)対象学生10,871名中、GSS・TCI・日照環境情報に不備が無かったのは61443名であった。GSS総点・平均日照時間・同日射量・TCI 7項目を変数として、パス解析を行った。その結果高GSS得点を規定したのは、低い自己指向性と協調性、高い自己超越・新奇追求・損傷回避で、分裂病型人格に該当した。日照環境とには関連は見出されなかった。【考察】構造化面接による今回の大規模調査から、SAD有病率は凡そ1%で性差が無いことが示された。罹患学生にSPが高率に併存すること、GSS得点が特定の人格傾向を反映することは、SAD・SPに共通する生物学的基盤が存在する可能性を示唆している。このことは両疾患の病態と成因を解明する上で、また治療法を確立する上で貴重な所見と考えられる。
著者
北村 哲宏 大月 道夫 久保 典代 倉敷 有紀子 玉田 大介 田淵 優希子 小澤 純二 安田 哲行 沖田 考平 今川 彰久 金藤 秀明 船橋 徹 下村 伊一郎
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.12, pp.982-986, 2012 (Released:2013-01-21)
参考文献数
8

Glucagon-like peptide-1(GLP-1)受容体作動薬であるリラグルチドの副作用として食欲不振,嘔気が報告されている.今回我々は,リラグルチドが関与した麻痺性イレウスの症例を2例経験した.ともに腹部手術歴はなく,リラグルチド導入時に前兆なく嘔吐にて突然発症した.症例2はインフルエンザを併発していた.2例ともにリラグルチド中止にてイレウスの改善を認めた.背景として,便秘の既往,15年以上の罹病期間,糖尿病末梢神経障害および自律神経障害を有している点が共通していた.これまでリラグルチドによるイレウスの報告はなく,今後GLP-1受容体作動薬を使用する際には副作用としてイレウスを念頭に置く必要があり報告する.
著者
富田 克利 上野 孝幸 河野 元治 三浦 英樹 北村 良介 大場 孝信
出版者
日本粘土学会
雑誌
粘土科学 (ISSN:04706455)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, 2003-03-28

第38次南極地域観測隊(1996-1997)によって採取されたリーセルラルセン山地域の地表から140cmの深さまでの試料について,粘土鉱物学的研究を行った.本研究では,粘土鉱物の種類や性質について,垂直的な変化や,風化の違いによる平面的な変化があるかを考察した.
著者
北村 四郎
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.178-185, 1950-11-30
被引用文献数
5
著者
前田 泰生 町田 禎之 北村 憲二
出版者
一般社団法人 日本昆虫学会
雑誌
昆蟲.ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.33-46, 2007-06-25 (Released:2018-09-21)
参考文献数
44

Biology of Elenchus japonicus (Esaki et Hashimoto) was studied by rearing host delphacid planthoppers, Sogatella furcifera (Horvath) in 2 types of vials (Diameter: 20mm; Length: 10 and 18cm) in 1985. The 1st instar larvae of E. japonicus mostly preferred the 2nd to 5th instar larvae of S. furcifera as hosts. The duration of emergence of the 1st instar larvae from the maternal body continued for 12 hours, and these larvae survived up to 15hrs. The 1st instar larvae gnawed with their mandibles the inter-segments between either ventral or dorsal terga to invade the host's body, but position of the inter-segments used was not fixed. The development of immatures in host bodies differed slightly, depending on the host stages into which the 1st instar larvae invaded. The larval development reared at 28℃ was the fastest in the 5th instar larvae of hosts, spending 10 days from invasion of the 1st instar larva to extrusion of the last larva in female stylopids, and for 13 days from invasion of the 1st instar larva to emergence of adults in male stylopids. Both sexes of most stylopids extruded their cephalothoraces at definite positions between the 7th and 8th terga of either side of the pleural membrane of adult hosts, irrespective of their sexes, when they had parasitized singly. However, other stylopids, except for the individual which extruded at a definite position, could extrude at aberrant positions, when they superparasitized. The number of stylopids parasitized/host averaged 1.2 and up to 4 maximum. Sex ratio was slightly male-biased (0.62, 179/288). The mean value of the egg complement of female stylopids that parasitized singly female hosts was 1,237±194 (N=19). However, the values were variable, depending on the host species, sex of hosts, number of stylopids per host, and host generation, reflecting that the size of female stylopids was presumably affected by these factors.

1 0 0 0 OA 透谷選集

著者
北村透谷 遺稿
出版者
新潮社
巻号頁・発行日
1914
著者
久保 宏紀 金居 督之 北村 友花 古市 あさみ 山本 実穂 小林 実希 野添 匡史 間瀬 教史 島田 真一
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.11130, (Released:2016-03-29)
参考文献数
37

【目的】脳内出血患者における急性期病院退院時の機能予後およびその要因を検討すること。【方法】2013年4月~2015年3月に入院となった脳内出血患者88例(男性76%,平均年齢65.2 ± 11.2 歳)を対象に,退院時modified Rankin Scale を用い予後良好群と予後不良群に群分けし,機能予後に影響を及ぼす因子およびそのカットオフ値を検討した。【結果】Cox 比例ハザード分析の結果,退院時機能予後に影響を与える因子として年齢(p = 0.008),入院時NIH Stroke Scale(p = 0.001)および離床開始日(p < 0.001)が抽出され,各カットオフ値はそれぞれ66 歳(感度:0.758,特異度:0.582),7 点(感度:0.970,特異度:0.818),2病日(感度:0.788,特異度:0.836)であった。【結論】脳内出血患者の急性期病院退院時の機能予後は年齢,重症度,離床開始日が関連している。