著者
中丸 聖 谷村 裕嗣 宮本 真里 四十万谷 貴子 長野 奈央子 寺井 沙也加 槇村 馨 久米 典子 清原 隆宏
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.139-143, 2019 (Released:2019-10-31)
参考文献数
6
被引用文献数
1

2014年 1 月から2018年 6 月までの 4 年半に関西医科大学総合医療センターにおいて経験した10例の早期梅毒患者についてまとめるとともに,梅毒の最近の動向について考察した。当該地区においても梅毒患者は増えており,男性 6 例,女性 4 例とやや男性優位であった。風俗店に通う青壮年男性が多かったことは,全国的傾向に合致していた。男性同性愛者および HIV 重複感染例は皆無であった。 硬性下疳 3 例,丘疹性梅毒 2 例,梅毒性乾癬 1 例,膿疱性梅毒および扁平コンジローム 1 例,ばら疹 3 例と極めて多彩な臨床像を呈していた。ほぼ全例に対してアモキシシリン内服治療を選択し,ほぼ全例で STS 抗体価の速やかな低下とともに臨床的治癒が得られた。なお,今回は晩期梅毒を除いた集計とした。梅毒の多彩な臨床症状と梅毒血清反応の複雑な動きを十分理解することは皮膚科医の大きな責務であり,病院内において今後ますます主導的役割を果たすことが求められる。 (皮膚の科学,18 : 139-143, 2019)
著者
福留 功二 塚原 隆裕 守 裕也 山本 誠
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
熱工学コンファレンス講演論文集 2020 (ISSN:2424290X)
巻号頁・発行日
pp.0142, 2020-10-09 (Released:2021-03-17)

Direct numerical simulations (DNSs) were performed to study the dissimilarity between the heat and momentum transfer of turbulent spot structures developing in a laminar plane Couette flow. The turbulent spot was generated by pair vortices, and the Reynolds and Prandtl numbers were 450 and unity, respectively. Three types of computational domains were examined to reveal the effect of the spot development on the dissimilarity. As a result, we confirmed that the effective heat transfer state is obtained for developing a turbulent spot rather than a fully developed state. It attains the maximum when the turbulent spot grows the half size of the computational domain. Moreover, much effective heat transfer state was obtained for developing in streamwise direction rather than in spanwise direction.
著者
安原 隆雄 伊達 勲
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1093-1104, 2021-09-10

Ⅰ はじめに 脳神経外科手術では,手術部位感染(surgical site infection:SSI)がほとんど起こらない血管内治療を除くと,開頭術,穿頭術,脊椎脊髄手術,経鼻内視鏡手術,水頭症手術,小児脳神経外科手術,その他,さまざまな術式においてSSIを完全に制御することは困難である. 本稿では脳神経外科領域のSSIについて,まず,2018年と2019年に行われた本邦のアンケート調査結果および,脳神経外科領域に関して2020年に追補された『術後感染予防抗菌薬適正使用のための実践ガイドライン』の内容を簡潔にまとめる.次いで,脳神経外科領域で扱う医療材料について,新しい素材も含め,SSIに関する報告を示す.最後に,脊椎脊髄領域のSSIと予防,ならびに頭蓋底切除を伴う手術におけるSSI予防について,われわれの考え方・取り組みを紹介する.
著者
堀 勇治 永野 義彰 福原 隆 寺本 修二 谷口 宏
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.7, pp.1408-1413, 1987-07-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
15
被引用文献数
11

水あるいはアルコール存在下のDBUは,CO2を可逆的に吸収してDBUの炭酸塩あるいは炭酸水素エステル塩を生成した。また,この塩は温和な条件下でアルキル化剤と反応し,好収率で炭酸ジアルキルを生成した。一方,水とCS2とDBUの(モル比2:3:4)混合物を,80℃ に加熱すると,1モル当量のCO2を発生して,2モル当量のDBUのトリチオ炭酸塩が生成し,さらにこれはアルキル化剤と反応して,好収率でトリチオ炭酸ジアルキルを生成した。これらのCO2とCS2の場合の反応の相違は,生成するS-イオンの求核性がO-イオンよりも大きいためと考察した。
著者
古谷野 さとみ 籏持 淳 山崎 雙次 石川 准子 北原 隆 成田 博文 近藤 直樹 増川 克典
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.494-499, 2010-09-15 (Released:2010-11-19)
参考文献数
11
被引用文献数
11 13

角層のセラミド(Cer)は,皮膚のバリア機能や保湿機能に重要な役割を果たしており,乾癬やアトピー性皮膚炎においては,角層の機能低下にともなうCerの減少が知られている。そこで,乾癬における角層Cerの詳細解析を行い,アトピー性皮膚炎との比較を行った。その結果,乾癬皮疹部においては,健常と比較して総Cer量が顕著に減少しており,このうちCer[NDS],Cer[NH],Cer[NP],Cer[AH],Cer[AP],Cer[EOS],Cer[EOH],Cer[EOP]の顕著な減少と,Cer[NS]とCer[AS]の顕著な増加が認められた。ヒト角層に存在する11クラスのCerのうち7クラスにおいては,Cerの短鎖化(短鎖成分の増加と長鎖成分の減少)が認められた。このような角層におけるCer異常は,アトピー性皮膚炎角層で認められたものと一致した。また,乾癬皮疹部で認められたCer異常の一部は,無疹部においても認められ,表皮におけるCer代謝異常が病態形成に及ぼす影響や,角化異常との関連が推察された。
著者
近藤 諒平 田安 義昌 佐々木 奈美 福原 隆志
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.711-716, 2021 (Released:2021-10-20)
参考文献数
18
被引用文献数
1

〔目的〕回復期リハビリテーション病棟入院患者の入院3週間以内の初回評価情報から,退院時の歩行自立を予測するための予測チャートを作成すること.〔対象と方法〕当院回復期リハビリテーション病棟に入院した患者163例を対象として,初回評価時の身体機能,認知機能,バランス能力,日常生活自立度から退院時の歩行自立を予測するための決定木を求めた.〔結果〕初回評価時の最大歩行速度,Hasegawa Dementia Rating Scale-Revised(HDS-R),Berg Balance Scale(BBS)が有意な予測因子として抽出され,退院時の歩行自立を予測するための決定木が得られた.〔結語〕認知機能が低下した患者を含めた回復期リハビリテーション病棟入院患者の退院時歩行能力は,初回評価時の最大歩行速度,HDS-R,BBSを組み合わせることで予測できることが示唆された.
著者
稲垣 翔太 持山 志宇 引原 隆士
出版者
The Royal Society
雑誌
Royal Society Open Science
巻号頁・発行日
vol.8, no.7, 2021-07

電力パケットのパワープロセッシング --デジタル化・量子化された電力の論理処理と誤り訂正を可能に--. 京都大学プレスリリース. 2021-07-26.
著者
藤原 隆二
出版者
日本結晶学会
雑誌
日本結晶学会誌 (ISSN:03694585)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.220-222, 1977-05-31 (Released:2010-09-30)
参考文献数
11
著者
齋藤 直樹 佐藤 隆智 小笠原 隆倫 佐藤 俊之
出版者
一般社団法人 日本フルードパワーシステム学会
雑誌
日本フルードパワーシステム学会論文集 (ISSN:18803121)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.102-108, 2012 (Released:2014-10-25)
参考文献数
17
被引用文献数
4 1

In this paper, we propose a pneumatic rubberless artificial muscle. The working principal is the same as a general McKibben artificial muscle. The rubberless artificial muscle uses an air bag made of an aluminum vapor-deposition polyester film instead of a rubber tube. The rubberless artificial muscle consists entirely of non-elastic materials. Therefore, it is necessary to design the muscle in consideration of the geometrical relationship. An expression for the design of the rubberless artificial muscle is derived. We confirmed the validity of this expression through the evaluation of a prototype. Furthermore, we examined input/output characteristics and isotonic contraction characteristics and isometric contraction characteristics of the rubberless artificial muscle as fundamental characteristics through the experiment. We confirmed that the rubberless artificial muscle efficiently converted inner pressure into generated force and contraction displacement compared with the general McKibben artificial muscle. The biomechanical characteristics of the rubberless artificial muscle are the same as a human muscle.
著者
吉田 正 氏原 隆
出版者
愛知教育大学体育教室
雑誌
愛知教育大学体育教室研究紀要 (ISSN:02884712)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.17-25, 2000-03-10

本研究では、ビジョントレーニングを実施した選手の心理的内面にどのような変化が起こったのかを検討し、合わせてビジョントレーニングがバレーボールのパフォーマンス向土にどのような影響を与えるかという目的で、本学女子バレーボール選手4名を被験者とし、約2ヵ月のトレーニングを行ない、次のような結果を得た。(1)ビジョントレーニング前と後の視機能変化において、KVA動体視力、DVA動体視力については改善がみられた。また、ビジョントレーニングの数字読みトレーニングのタイムに向上がみられた。(2)トレーニング期間中の試合での 1)スパイク決定率 2)ブロック成功率 3)サーブレシーブ返球率 4)スパイクレシーブ返球率などのパフォーマンスについては、大きな変化はなかった。(3)内省報告においては、4名の被験者すべて、ビジョントレーニングがバレーボールに必要ということを認め、確実にプレーがプラスに変化してきたことを報告した。