著者
原田 信
出版者
早稲田大学
巻号頁・発行日
2017

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著者
原田信一
出版者
駒澤大学
雑誌
駒澤大學文學部研究紀要 (ISSN:04523636)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.147-194, 1994-03
著者
原田 信男
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.96, pp.393-414, 2002-03

古代や近世のような統一権力の場合とは異なり,地域的な分権制を原則とする中世社会では,国郡を単位とするような大規模な土木工事が,行いにくい政治的環境下にあった。こうした中で,小稿では中世東国において,どのように耕地の開発が行われ,どのような災害が惹き起こされていたかを問題としたい。まず中世村落における開発については,これまで指摘されたような山間部の谷田を中心とするものではなく,平地部の沖積地においても早くから開発が行われていた。例えば鎌倉期には,幕府や荘園領主が局地的に労働力を動員して,利根川などの沖積低地悪水地帯にも人工的に提防が築かれている。洪水という災害から集落と耕地を守る人工提防の造築を行うとともに,用水路を確保しつつ水田開発の進展が,領主側の強い意志によって図られたのである。なお人工堤防や用水路などの土木工事に関する技術や知識は,寺院の僧侶たちによって主に伝えられたと考えられる。一方災害については,会津盆地の『塔寺八幡宮長帳』『異本塔寺長帳』や,富士山北麓の『妙法寺記』(『勝山記』)など,地域的に連続した史料が残る。これらから中世東国における災害の性格をみれば,近年流行している気象変動論に基づく小氷期による冷害が主体なのではなく,風水害が最も多く時には早害なども加わり,さらには疫病などが蔓延して被害者が増大したことが窺われる。さらに中世における飢饉は,異常気象や天変地異などによる自然の災害に加えて,それぞれの地域における人為的な収奪の問題も大きかったが,基本的には地域ごとの自然発生的な要素が極めて強かった。確かに中世社会においては,統一的な権力によって大規模な開発が進められたわけではなく,自然現象を克服する技術は相対的に低かった。しかし,代わりに全国規模の経済・流通システムに組み込まれ,藩単位で飢饉に追い込まれる近世に較べれば,被害の程度も比較的小規模に留まりえたものといえよう。
著者
狩俣 恵一 西岡 敏 小嶋 賀代子 真下 厚 又吉 光邦 照屋 誠 田場 裕規 浦本 寛史 原田 信之 又吉 光邦
出版者
沖縄国際大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-10-31

昔話・伝説・歌謡・芸能は、言葉による伝達の他に、音声・表情・ゼスチャーなどが伴う。特に、口頭伝承が豊かな沖縄の伝統文化は、身体表現による伝達の割合が大きい。しかし、伝承の〈時〉と〈場〉の変化とともに、伝統的な〈様式〉と〈精神性〉は変容してきた。なかでも、古典音楽の琉歌や古典芸能は、近代演劇の影響を受けて、〈声〉〈音〉〈身体〉は大きく変容した。したがって、琉歌・組踊・古典舞踊の琉球王朝文化については、琉球士族の言葉と身体様式、その精神性に焦点をあてて研究を進めた。
著者
原田 信之
出版者
新見公立短期大学
雑誌
新見公立短期大学紀要 (ISSN:13453599)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.171-155, 2001-12-25

岡山県には北部地方を中心に後醍醐天皇にまつわる伝説が非常に多く残っている。それらの伝説の成立には,後醍醐天皇隠岐遷幸という歴史的事実が関与している。後醍醐天皇(一二八八〜一三三九)は,元弘の変の失敗により隠岐に流されることになり,元弘二年(一三三二)三月七日京都を出発し,美作国院庄をへて,四月上旬頃隠岐に着いたという。『太平記』巻四,『増鏡』,『花園天皇宸記』等の記述から,後醍醐天皇が元弘二年三月七日に京都を出発し中国地方を通って四月上旬頃隠岐に着いたことは確かなようであるが,史実上の遷幸の道筋は不明と言わざるをえない。この,遷幸の道筋がよくわからないことが,中国地方における後醍醐天皇伝説の伝承状況を複雑にし,遷幸伝説の広範な分布をもたらす大きな役割を果たしたと推定される。本稿は岡山県新見市に伝承されている事例を中心として,唐松の「位田」「皆籠」「唐地屋敷」という地名と「鞍掛け岩」「馬蹄石」「こおもり穴」などの伝説,草間の「馬繋」という地名と「駒繋柿」の伝説,豊永の「赤馬」という地名,千屋の「実」「成地」「入野」「花見」「休石」「明地峠」という地名など,今でも土地に伝えられている地名由来説話や関連伝説の検討を通して,後醍醐天皇隠岐遷幸伝説の影響力と伝承の実態について考察した。
著者
田口 洋美 佐藤 宏之 辻 誠一郎 佐々木 史郎 三浦 慎悟 高橋 満彦 原田 信男 白水 智 佐藤 宏之 辻 誠一郎 佐々木 史郎 原田 信男 白水 智 三浦 慎悟 神崎 伸夫 前中 ひろみ 高橋 満彦 岸本 誠司 中川 重年 梶 光一
出版者
東北芸術工科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本研究が開始された翌年平成18年度においてクマ類の多発出没が発生し、捕殺数は約5000頭、人身事故も多発した。本研究はこのような大型野生動物の大量出没に対する対策を地域住民の歴史社会的コンテクスト上に構築することを主眼とし、東日本豪雪山岳地域のツキノワグマ生息地域における狩猟システムと動物資源利用を「食べて保全」という市民運動へと展開しているドイツ連邦の実情を調査し、持続的資源利用を含む地域個体群保全管理狩猟システムの社会的位置づけとその可能性を追求した。
著者
鈴木 修司 天野 久仁彦 原田 信比古 田中 精一 林 恒男 鈴木 衛 羽生 富士夫 平野 宏
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.416-421, 2004-04-01
被引用文献数
5

先天性胆道拡張症分流術後26年を経過して発症した肝内胆管癌の1例を経験したので報告する.症例は46歳の男性で,1975年先天性胆道拡張症戸谷分類IVaにて肝管空腸Roux-Y吻合を施行された.2001年3月心窩部痛,背部痛にて近医受診し,肝腫瘤と肝門の胆管狭小を認め当院紹介入院となった.CTでS4に30mm大の腫瘤と肝十二指腸間膜周囲リンパ節腫大を認めた.ERCPで膵胆管合流異常,遺残膵内胆管内に多数の結石を認めた.閉塞性黄疸の進行でPTCD施行し,胆管造影で尾状葉,右前区域,後区域胆管根部に不整な狭窄を認めた.血管造影で左肝動脈,門脈左枝の狭窄を認めた.以上より肝内胆管癌で左肝管から尾状葉,右前区域,後区域胆管根部および左肝動脈,左門脈へ浸潤と診断した.拡大左葉尾状葉切除で切除可能と判断し開腹したが,肝転移,肝十二指腸間膜へ浸潤高度で切除不能のため胃空腸吻合術とした.術後肝不全の進行で約1か月後死亡した.

1 0 0 0 OA 王圻傳略述

著者
原田 信
出版者
早稻田大學中國文學會
雑誌
中國文學研究 (ISSN:03850919)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.44-57, 2007-12-31 (Released:2016-11-21)
著者
中村 生雄 岡部 隆志 佐藤 宏之 原田 信男 三浦 佑之 六車 由実 田口 洋美 松井 章 永松 敦
出版者
学習院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

本研究では、日本および隣接東アジア地域の狩猟民俗と動物供犠の幅広い事例収集を通じて、西洋近代率会において形成された「供犠」概念の相対化と批判的克服を行ない、東アジアにおける人と自然の対抗・親和の諸関係を明らかにすることを目的とした。言うまでもなく、狩猟と供犠は人が自然にたいして行なう暴力的な介入とその儀礼的な代償行為として人類史に普遍的であるが、その発現形態は環境・生業・宗教の相違にしたがって各様であり、今回はその課題を、北海道の擦文・オホーツク・アイヌ各文化における自然利用の考察、飛騨地方の熊猟の事例研究、沖縄におけるシマクサラシやハマエーグトゥといった動物供犠儀礼の実地調査などのほか、東アジアでの関連諸事例として、台湾・プユマ(卑南)族のハラアバカイ行事(邪気を払う行事)と猿刺し祭、中国雲南省弥勒県イ族の火祭の調査をとおして追求した。その結果明らかになったことは、日本本土においては古代の「供犠の文化」が急速に抑圧されて「供養の文化」に置き換わっていったのにたいして、沖縄および東アジアの諸地域においては一連の祭祀や儀礼のなかに「供犠の文化」の要素と「供養の文化」の要素とが並存したり融合して存在する事例が一般的であることであった。そして後者の理由としては、東アジアにおけるdomesticationのプロセスが西南アジアのそれに比して不徹底であったという事実に加え、成立宗教である仏教・儒教の死者祭祀儀礼や祖先観念が東アジアでは地域ごとに一様でない影響を及ぼし、そのため自己完結的な霊魂観や死後イメージが形成されにくかった点が明らかになった。またく狩猟民俗と動物供犠とに共通する「殺し」と「血」の倫理学的・象徴論的な解明、さらには、人間と自然とが出会うとき不可避的に出現する「暴力」の多面的な検証が不可欠であることが改めて確認された。
著者
岡室 博之 港 徹雄 三井 逸友 安田 武彦 高橋 美樹 堀 潔 原田 信行 本庄 裕司 福川 信也 土屋 隆一郎 加藤 雅俊 濱田 康行 村上 義昭 鈴木 正明 柴山 清彦 島田 弘 池内 健太 西村 淳一
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

2007年1月以降の新設法人企業に対して、2008年11月以来4回の継続アンケート調査を実施し、特に研究開発型の新規開業企業の創業者の属性や資金調達・雇用、研究開発への取り組みと技術成果・経営成果等について独自のデータセットを構築した。それに基づいて、新規開業企業の研究開発に対する創業者の人的資本の効果(資金調達、技術連携、イノベーション成果)を計量的に分析した。さらに、政府統計の匿名個票データを入手して自営開業について統計的分析を行い、アンケート調査に基づく分析を補完した。また、知的クラスターに関するアンケート調査と訪問調査を実施し、クラスター政策と新規開業・イノベーションの関連等を考察・分析し、国際比較を交えて関連政策の評価を行った。