著者
柴原 弘明 世古口 英 竹下 祥敬 鈴木 伸吾 森本 美穂 稲熊 幸子 森 陽子 工藤 壽美代 太田 由美 西村 美佳 植松 夏子 今井 絵理 西村 大作
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.523-528, 2013 (Released:2013-06-29)
参考文献数
10

【緒言】フェンタニル貼付剤による色素沈着の報告は現在までにみられない. 【症例】43歳, 男性. 直腸がん術後再発に対して, セツキシマブ+イリノテカン療法後, パニツムマブ+FOLFIRI療法を施行した. がん疼痛に対して, フェンタニル貼付剤(フェントス®)投与し, 再発部位に後方からの放射線療法を行った. 経過中, 胸部と腹部のフェンタニル貼付剤の貼付部位に色素沈着がみられた. 貼付中止後, 4カ月でほぼ消失した. 【考察】色素沈着の機序として, フェンタニル貼付剤による接触皮膚炎後の炎症後色素沈着である可能性が高い. 正確な機序の解明のためには, パッチテスト・皮膚生検が望ましい. 【結論】フェンタニル貼付剤投与時には, 色素沈着に留意する必要がある.
著者
古荘 玲子 渡部 潤一
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会秋季講演会予稿集 日本惑星科学会2007年秋季講演会予稿集
巻号頁・発行日
pp.5, 2007 (Released:2008-04-28)

彗星スペクトルには親分子から光解離した準安定状態酸素O(1S)やO(1D)が遷移する際の禁制線[O I]が観測される。彗星が太陽から1AU付近にある場合、O(1S)やO(1D)の主な親分子はH2Oであるとして、[OI]はH2OのトレーサとしてH2O生成量の推定などに用いられてきた。しかしO(1S)やO(1D)の親分子はH2O以外にもCO2などが考えられ、光解離でO(1S)やO(1D)を生じる分岐比は親分子毎に異なる。これに着目し、地上では観測困難なCO2をH2Oに対する量比として推定する手法を開発した。
著者
古川 巌
出版者
The Japanese Society of Snow and Ice
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.3-7, 1963
被引用文献数
1

The author investigated how much snow (m<SUP>3</SUP>) one man can remove in a day with a shovel.<BR>The efficiency depends upon the snow-quality and the height and distance to deposit the shovelled snow.
著者
今村 均 西田 郁子 牧 憲司 森本 彰子 古谷 充朗 上田 秀朗 坂本 淑子 曽我 富美雄 内上 堀征人 木村 光孝
出版者
一般財団法人 日本小児歯科学会
雑誌
小児歯科学雑誌 (ISSN:05831199)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.732-742, 1993-09-25 (Released:2013-01-18)
参考文献数
27
被引用文献数
2

著者らは小児における歯牙の測色にビデオディジタイザーとコンピュータを応用することを考えた.しかし,本機材はコンピュータグラフィック用に開発されたもので測色値は保証されない.今回の実験では機材の特性を調査し設定方法について検討した.1)機材の電源投入後30分以上経過して測定値が安定した.2)HPV2コマンドではカラーレベルが3,γ 補正値が4のとき10YR7/3の基準信号を良好に測定した.これは,HV-HP-S013012コマンドに相当した.3)ビデオカメラの設定を次のようにすると良好な結果が得られた.(1)シャッタースピード:1/60S(2)絞り:F3.4以上またはオート設定(3)ゲイン:+6dB(4)ホワイトバランスまずカメラを横壁に向ける.次にホワイトレンズキャップを付けピントを最大にぼかす.ワンプッシュホワイトバランスボタンを押す.4)無彩色を取り込んだ測色値の特性は非直線的で理論値と一致しなかった.5)計測値を理論値に近づける数学的補正の基本式にK×M1/3+A(K,Aは定数)を用いると良好な補正値が得られた.
著者
古川 一郎
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では、日系ブランドに対する中国消費者の「嫌いだけど買う」という、言説と行為の矛盾を説明する論理的フレームを構築し、データによる検証を行った。結論は以下の通りである。(1)嫌いだけど買うという言説と行為の矛盾は、反日という社会規範が引き起こしている。(2)実際は、中国消費者は日系ブランドが好きだから購入しているが、言説と行為の矛盾にほとんど無自覚である。(3)人々の対話は、社会規範の影響を受けている。この社会規範は対人関係の性質により大きく異なり、したがって対話の内容は相手により大きく異なる。「面子」という中国社会の規範の影響が大きく作用するとき、常に相手によって対話の内容が変わる。
著者
雑古 哲夫
出版者
関西大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

バイオフィードバックトレーニングは,競技者が目に見えない精神性を電気信号として捉らえ,精神状態を即時に映像として映しだし,映し出された映像と身心の変化を対比させ,身体状況と精神状況の関わりを認識させることにより,身体を抑制,精神をコントロールし,不必要な筋緊張の出現を抑え,競技成績の向上を目的として考案したトレーニングである。バイオフィードバックトレーニングを実施した競技者の大会成績は、弓道は2011年度に第59回全日本学生弓道選手権大会男子団体戦で準優勝の成績を上げた。日本拳法では2011年度第56回全日本学生選手権大会男子団体5位、女子団体戦優勝、全日本拳法女子個人戦ではトレーニングを行った女子学生が,社会人も含めた全日本総合選手権大会で個人優勝した。
著者
鈴木 庄亮 ROBERTS R.E. LEE Eun Sul. ORLANDAR Phi 町山 幸輝 BLACK Thomas 小林 功 山中 英寿 BUJA Maximil SHERWOOD Gue 倉茂 達徳 土屋 純 BURKS T.F. 伊藤 漸 BUTLER Patri 中島 孝 石川 春律 SHERWOOD Gwendolyn BURKS F.thomas THOMAS Burks 森下 靖雄 ROBERTS R. E 鈴木 守 LEE Eun Sul 古屋 健 JUDITH Crave RONALD C. Me GUENDOLYN Sh 大野 絢子 GEORGE Stanc 城所 良明 近藤 洋一 PAUL Darling 三浦 光彦 村田 和彦
出版者
群馬大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1993

平成5年度に、医学教育全般、基礎医学、看護教育、大学院教育及び病院管理を中心に相互の調査研究を実施した。これをうけて平成6年度は臨床医学教育、臨床病理・検査医学、教育技法を中心に相互訪問し、資料作成提供、説明とヒアリング、見学と討論及びセミナー開催を行なった。(1)日本側大学: 群馬大学及びその医学部、生体調節研究所(前内分泌研究所)、及び医療短期大学部。研究分担者は各部局の長および医学部教務担当教授、内科、外科、臨床病理の教授。(2)相手校: 州立サキサス大学健康科学センターヒューストン校(H校と略す)およびその医学部、公衆衛生学部、看護学部、医療技術学部、及び生物医学大学院。研究分担者は教務担当副医学部長を代表として各部局の教務関係教官。(3)渡米した教官: 中島孝(医学部教務担当、病理学)、小林功(内科学、臨床検査医学、団長)、山中英寿(外科学)、及び倉茂達徳(医短、臨床病理学)の4教授。(4)訪日した教官: 教務担当副医学部長PMバトラ-女史(医、小児精神医学、団長)、Mブヤ(医、病理学主任教授兼医療技術学部教授教授)、PMオルランダー(内科学)、及びCTブラック(外科学)の4教官。(5)研究分担者会議を日米7回開催し、研究の概要説明、研究計画実施手順、資料収集、研究討論、などを行った。(6)前年度のサキサス大学訪日団の報告書の修正、入力、整理、翻訳を行い学内関係者に回覧し、意見を求めた。(7)渡米・訪日期日: それぞれ、6月6-13日と10月22-29日。(8)渡米団の活動: 前年度訪日したH校副学長、医学部長から歓迎の意を表された。目的とする卒前卒後の臨床医学教育訓練を中心テーマとして、予定されたプログラムにそって、資料提供、説明、見学、討論が行われた。すなわち、ヒューストン校の概要、医学部カリキュラム、医学部卒後教育、臨床病理学教育及び施設、学習資源センター、医学総合図書館、教育関連病院、学生相談システム、学生評価、教官採用評価昇進等について見学と討論が行われた。(9)訪日団の活動: 日本の医学教育及び群馬大学医学部における卒前卒後の医学教育訓練について、内科外科臨床教育を中心に各研究分担者が用意した資料にもとづいて説明し、討論した。附属病院内科外科外来病室及び臨床病理中央検査部で詳細な現地見学聴取討論をし、卒後臨床教育の観点から学外の大学関連病院および開業医2ヵ所を見学した。医学教育セミナーを開催し、H校の4教官がそれぞれの立場から具体的な医学教育の方法、内科診断学教育、一般外科の実習、臨床病理学の教育、問題解決型学習および標準患者による臨床実習の方法について説明と話題提供をした。(10)報告会と報告書: 渡米した4教授による調査研究の公開報告会を7月12日に開催し、報告書の提出を得た。今年度訪日した4教官の報告書入手中。(11)本事業の意義について: 双方の教官は、相互訪問し各自の医学教育システムを最大限わかってもらえるよう努めた。相互訪問で視察と討論を行うことにより相互の文化的背景にまで及ぶほど理解が深まった。とくに西欧社会はこれまでわざわざアジアを理解しようとすることは少なかったので、テキサス大学教官にとっては国際理解のいい機会になった。米教官の一人はこのような試みに研究費を出す日本政府は米政府より将来優位に立つかもしれないと述べた。(12)日本にない米医学教育システムの特色: 入学者選抜は約15倍の学士である志願者に対して1.5時間におよぶ面接口頭試問を含む、PhD教官による基礎科学と医師による臨床医学の接続がうまくいかない、カリでは行動科学・プライマリケアが重視されている、問題解決型学習が定着している、カリにゆとりがあり積極的な自己学習を期待している、標準患者による具体的で実際的な診断学教育が行われている、学生当たりの教官の数が5割程度多い、卒後医学教育が「医局」でなく一定のプログラムの下に行われ専門医等の資格に至るようになっている、臨床検査技師教育はより専門分化している、等である。
著者
古田 尚輝
出版者
成城大学
雑誌
成城文藝 (ISSN:02865718)
巻号頁・発行日
vol.197, pp.100-75, 2006-12
著者
古和田 雪 館 正弘 川上 和義 菅野 恵美
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

NKT細胞はT細胞とNK細胞の特性を併せ持つユニークな細胞であり、様々な疾患の制御に深く関わっている。本研究ではマウス創傷治癒モデルを用いて創傷治癒過程におけるNKT細胞の役割に注目し解析を行った。NKT細胞を欠損したJα18KOマウスでは、WTマウスと比べ創傷治癒が遅延した。この遅延は、WTマウス由来のNKT細胞を20~30%程度含む肝臓単核球集団(LMNC)を移植されたJα18KOマウスで回復した。また、WTマウスにNKT細胞を活性化させるα-GlaCerを投することにより創傷治癒が促進した。これらの結果より、NKT細胞が皮膚創傷治癒過程において重要な役割を担うことが明らかとなった。
著者
山田 賢 山根 春香 及川 大地 友永 省三 古瀬 充宏
出版者
日本ペット栄養学会
雑誌
ペット栄養学会誌 (ISSN:13443763)
巻号頁・発行日
vol.11, no.Supplement, pp.19-20, 2008-07-11 (Released:2012-09-24)
参考文献数
1

飼料由来のチアミンを欠乏させたマウスに,過剰なグルコースを腹腔内投与することで,マウスの学習行動にどのような影響が出るかを検証した。オープンフィールド試験において,立ち上がり回数をパラメーターとすると,チアミン欠乏により学習成績は低下した。しかし,移動距離についてはチアミン欠乏マウスにグルコースを投与することで24時問後に移動距離は減少し学習成績が改善されるという結果になった。また屠殺後,大脳皮質と海馬を摘出し,神経伝達物質であるモノアミン類およびそれらの代謝産物を測定した。今回の学習成績と神経伝達物質の間に相関はなかった。また,立ち上がり回数と移動距離は異なる反応を示したことから,栄養の影響は行動の種類によって違い,二つの行動は別々のメカニズムで制御されている可能性が示唆された。
著者
光橋 義陽 畠山 潤 大武 義人 古川 睦久
出版者
THE SOCIRETY OF RUBBER SCIENCE AND TECHNOLOGYY, JAPAN
雑誌
日本ゴム協會誌 (ISSN:0029022X)
巻号頁・発行日
vol.78, no.3, pp.98-102, 2005-03-15
被引用文献数
1 4 3

In order to elucidate the degradation behavior of NBR caused by high concentration chlorine water, NBR samples corroded in 200ppm chlorine water and in pure water were analyzed by means of EPMA, FT-IR and XPS. The degradation process of the NBR corroded in high concentration chlorine water is considered as follows: (1) an α-H of the butadiene double bond in NBR molecule is subject to substitution by chlorine; (2) the chlorinated NBR abstracts an α-H in another NBR molecule to cause the elimination of HCl, which generates polymer radicals; (3) the polymer radicals thus produced add to polybutadiene double-bonds in the other NBR. It is concluded that residual chlorine reacts with NBR by chlorination and oxidation mechanisms and that these reactions lead to hardening and degradation of NBR through the increase in the crosslinking density.
著者
渡辺 哲史 岸本 正典 藤原 博史 和田 修己 古賀 隆治
出版者
一般社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学術講演大会講演論文集 第17回エレクトロニクス実装学術講演大会
巻号頁・発行日
pp.38, 2003 (Released:2003-10-14)

一般的に、電磁放射の大部分を占めているのはコモンモード放射である。このコモンモード放射は様々な原因で発生すると考えられえているが、その要因の一つとして、グランド面が不完全であることが挙げられる。近年のプリント回路基板で多用されるマイクロストリップ構造では、帰路となるグランド面が重要な役割を果たしており、この幅が狭い場合には大きなコモンモード電流を生じる。我々は、これまでにコモンモード電流の発生メカニズムを電流配分率と呼ばれるパラメーターを用いて予測する手法を提案し、単純な形状のプリント回路基板において、予測と測定値が一致することを確認した。今回は、複数の形状変化を伴うやや複雑なグランド形状の場合についても同じコモンモード放射の予測手法が適用可能であることを示す。
著者
古市 裕一
出版者
日本キャリア教育学会
雑誌
進路指導研究 : 日本進路指導学会研究紀要 : bulletin of the Japanese Society for Study of Career Guidance (ISSN:13433768)
巻号頁・発行日
no.14, pp.1-7, 1993-11-01

The present study aimed at investigating student's motives for entrance into university and value orientation. Two kinds of inventories were administered to a sample of 1,103 undergraduates : 260 from Faculty of Education (E), 210 from Faculty of Letters (L), 206 from Faculties of Law and Economics (L-E), 224 from Faculties of Sciences, Engineering and Agriculture (S-E-A), and 203 from Faculties of Medicine, Dentistry and Pharmacy(M-D-P). One of the inventories was constructed for assessing the motives and the other for value orientation. Factor analysis was applied to the correlation matrix of the motive items and four factors were extracted: No Purpose-Compliance, Enjoyment, Pursuit of Knowledge, and Licence-Employment. Two-way of analyses of variance, with each scale score for the motive factors extracted above as dependent variable and faculty and sex as factors, yielded the following results : (1) The male students of L-E, S-E-A, and M-D-P scored higher on the No Purpose-Compliance scale than those of L and E. On the other hand, the female students of L and E scored higher than those of S-E-A. (2) The students of M-D-P and S-E-A had a stronger motive to pursue Knowledge than those of L-E, E, and L. (3) The students of M-D-P and E had a stronger motive for Licence-Employment than those of L, L-E, and S-E-A. Hayashi's Quantification Method of the 3rd Type was applied to the value orientation items. Based on the result, all the subjects were classified into four types : Egocentric, Indifferent, Heteronomous, and Serious. The relationships of the four motive factors to the four types of value orientation were as follows : (1) The students of Indifferent type scored highest on the No Purpose-Compliance scale. (2) The students of Serious and Heteronomous types had a stronger motive to pursue Knowledge than those of Indifferent and Egocentric types. (3) The students of Egocentric type had the weakest motive for Licence-Employment.