著者
古川 修
出版者
養賢堂
雑誌
機械の研究 (ISSN:03685713)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.1-8, 2008-01
著者
武田 友孝 石上 惠一 青野 晃 高橋 伸尚 星野 浩之 高山 和比古 宮田 正則 月村 直樹 佐藤 武司 島田 淳 早川 譲吉 大木 一三
出版者
一般社団法人 日本顎関節学会
雑誌
日本顎関節学会雑誌 (ISSN:09153004)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.254-267, 1991-11-25 (Released:2010-08-06)
参考文献数
35

顎関節は, 蝸牛, 耳小骨などの聴生感覚器および聴覚伝導路と発生学的, 解剖学的および神経生理学的に関連が深く, 顎関節症など咀嚼系の異常が聴覚系に多大な影響を及ぼしていることが推察される。そこで, 当教室で行っている顎口腔系状態と全身状態との関連に関する研究の一つとして, 外耳への音刺激により, 早期に上行性聴覚路より誘発される活動電位で, その起源が明瞭なところから, 異常の局在診断に有用とされ, 神経学的検査などに用いられている聴性脳幹反応に注目し, 本研究に応用している。今回, 著者らが, 顎関節症患者と健常者の聴性脳幹反応について, 比較検討を行ったところ, 聴関節症患者では, 健常者に比ベピーク潜時の延長およびピーク潜時の左右差が認められた。従って, 顎関節症患者は, 顎口腔系のみならず, 聴覚系および脳幹などにも影響を及ぼしている可能性が大であり, 今後さらに, これらについて詳細に究明していくとともに, 顎関節症の診査, 診断および治療にあたって, これらの領域との関連にも十分な注意を払うことが必要と考えられる。また, 顎口腔系機能の障害と全身機能との関係について, 多方面から検討を加えていくことも必要であると思われる。
著者
前田 光一 喜多 英二 澤木 政好 三笠 桂一 古西 満 森 啓 坂本 正洋 辻本 正之 竹内 章治 濱田 薫 国松 幹和 奥 大介 樫葉 周三 成田 亘啓
出版者
The Japanese Association for Infectious Diseases
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.68, no.10, pp.1223-1228, 1994

ムチン様glycoproteinを産生するIshikawa細胞の培養系を用いて緑膿菌の温度感受性 (Ts) 変異株によるバイオフィルムモデルを作成し, エリスロマイシン (EM) のバイオフィルム形成抑制効果を検討した.本細胞培養系において緑膿菌Ts変異株は培養開始10日目で通常約40個/well前後のmicrocolony (バイオフィルム) を形成したが, EMは0.2μg/mlの濃度から細胞への菌付着およびバイオフィルム形成を抑制し得た.この系の培養上清中のglycoprotein量は1μg/ml以上のEM濃度で, またelastase, exoenzymeA量は2μg/ml以上のEM濃度で抑制された.以上から細胞培養系での緑膿菌によるバイオフィルム形成抑制効果がEMに存在することが示唆された.また菌体外酵素産生を抑制するEM濃度以下でバイオフィルム形成抑制およびIshikawa細胞からのglycoprotein産生抑制がみられたことから, EMのバイオフィルム抑制効果は細胞側因子への作用の関与がより大きいものと考えられた.
著者
原 信之 大田 満夫 古川 次男 吉田 猛朗 井口 潔
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.441-448, 1982-09-30 (Released:2011-08-10)
参考文献数
14
被引用文献数
2

127例の肺癌手術例を対象にして術後呼吸困難に及ぼす術前術後因子を検討した.肺葉切除104例中42%は術後呼吸困難がなく, 49%は軽度, 8%は中等度, 1%は重症であった.全肺摘除23例では, 軽度48%, 中等度35%, 重症17%であった.術後の呼吸困難の程度は, 術式, 術後肺機能, 気道感染の有無に強く影響された.全肺摘除患者に運動負荷試験を行ったが, いつれの症例も運動能力の低下があり, 軽度の負荷に対しても換気量, 酸素消費量, 心拍数は著明に増加した.
著者
西村 睦 古牧 政雄
出版者
独立行政法人物質・材料研究機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

重水素透過誘起元素生成反応で用いられてきた複合膜の重水素透過特性を明らかにした。ガス透過法で、圧力が高いほど生成物の収率が向上することを明らかにした。電気化学的に重水素透過した試料をSIMSおよびICP-MS法で分析し、133Csから質量数139,140,141,142の物質への変換を示唆する結果が得られた。またWをイオン注入した複合膜においては、質量数190の物質への変換を示唆する結果が得られた。
著者
古山 周太郎 奈良 朋彦 木村 直紀
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.361-366, 2012-10-25 (Released:2012-10-25)
参考文献数
5
被引用文献数
2

本研究では、岩手県気仙郡住田町の3か所の応急仮設住宅団地を対象に、団地で実施されているコミュニティ支援活動の実態と、入居者のコミュニティ活動の状況や活動への評価を明らかにすることを目的とした。研究方法は、仮設支援協議会の各組織が実施している活動の日誌の分析と、入居者を対象としたアンケート調査分析である。研究の結論は次の通りである。まずコミュニティ支援活動は、多数の組織の連携により実施され、目的や支援組織のかかわりかたで9つに分類できた。その活動の傾向は時期によって変化している。活動に参加した程度は年齢によって差がみられた。仮設団地でのコミュニティ支援活動は住民から一定の評価を得ており、住民同士や支援者との交流機会の提供とともに、住民に気分転換等の精神的な効果を与えていた。
著者
古相 正美
出版者
中村学園大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2000

当初の計画では、近世全体を網羅するだけの御会和歌資料を収集し、その分析を行なう。それらをもとに御会開催年月日・御会出席者・歌題・講師・読師・奉行等の御会データベースを作成し、さらに、関連資料データベースを作成するという予定であった。資料の収集に関しては、宮内庁書陵部や国会図書館を始めとした図書館において、主な御会和歌資料を収集することができたが、一点が40冊などといった大部のものであるため、完全に近世全体を網羅することはできていない。しかし、数年間の空白期間はあるものの、近世の初期から最後までに渡る資料は収集できている。御会データベースは、当初の予定を途中で変更して、全文入力に切り替えたために、作業は遅く、現在において公開できる状態には至っていない。そこで、今年度の成果報告としては、とりあえず、御会名・御会開催年月日・掲載資料名・天皇・院を記載した簡略御会和歌データベースを作成し、近世のく全体を網羅することにした。関連資料については、現在判明している御会和歌資料についてのデータベースを作成し、これも報告書に掲載した。まだまだ不十分で、これもまた、経過的な資料としてまとめたもので、今後とも補充していく予定である。以上が現在における研究成果であるが、大部の資料であるため、この研究をもとにして、今後もライフワークとして資料収集、データベース入力作業を継続していき、できるだけ早い時期に御会データベースを公開していきたい。今後は、そのために、他の研究者との相互協力が必要となると思われる
著者
福島 洋介 今井 謙一郎 古株 彰一郎 坂田 康彰 都丸 泰寿 依田 哲也
出版者
社団法人 日本口腔外科学会
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.333-335, 2010-05-20 (Released:2013-10-19)
参考文献数
13

Paraquat-diquat products are used as herbicicides, but are toxic to humans, even in small amounts.These products mainly damage the lungs, liver, and kidneys. To treat intoxication resulting from ingestion of paraquat-diquat products, gastric lavage, intestinal lavage, forced diuresis, and blood purification are generally performed, or a laxative or an adsorbent may be used. However the associated mortality rate is approximately 70 %. A 51-year-old woman put a paraquat-diquat product accidentally into her mouth, but immediately spit it out. Spontaneous pain developed in the oral cavity after 2 days, and she visited our hospital 4 days later with this pain as the chief complaint. Erosive lesions had developed from the oral cavity to the pharynx, and the patient had severe haphalgesia and odynophagia. The patient was given a diagnosis of oral chemical injury and was immediately hospitalized to control the pain and monitor general condition. Blood examinations revealed acute renal failure. Four sessions of hemodialysis were performed. The patient's general health status improved, and the pain in the oral cavity subsided. She was discharged after 17 days.
著者
矢部 光一 村上 要一 西田 里織 関口 正保 古濱 和久 御領 政信 岡田 幸助
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.63, no.8, pp.867-872, 2001-08-25
被引用文献数
1 14 11

ニューキノロン系抗菌剤ofloxacinの5, 10および20mg/kg/dayを雄の3ヵ月齢の幼若犬に8日間反復経口投与し, 関節症誘発に対する無影響量と血清および関節軟骨内濃度を調べた. 肉眼的に, 上腕骨および大腿骨関節軟骨に水疱形成を特徴とした関節症が10および20mg/kg/day投与群でみられた. しかし, 5mg/kg/day投与群ではこれらの変化は全く認められなかった. 病理組織学的には, 水疱は関節軟骨中間層の空洞として認められ, 空洞周囲では軟骨細胞の壊死, それに引き続き軟骨細胞のクラスター形成が観察された. 薬物動態解析では, 最高血清中濃度(C_<max>)および血清中濃度下面積(AUC_<0-24>)が用量依存的に増加したが, これらは単回および反復投与時には明らかな差異は認められず, 薬剤の蓄積性がないことが示唆された. なお, 最終投与2時間後におけるofloxacinの関節軟骨内濃度は血清中濃度の1.8 (day 2)から2.0 (day 8)倍の値を示した. 以上の結果より, 本実験条件下では, 幼若犬におけるofloxacinの8日間反復経口投了時の関節症誘発に対する無影響量は5mg/kg/dayであり, そのC_<max>, AUC_<0-24>および関節軟骨内濃度はそれぞれ3.4μg/ml, 35.1μg・hr/mlおよび7.0μg/gであった. したがって, 血清中ofloxacin濃度より関節症の発現が予測できると考えられた.
著者
久野 覚 齋藤 輝幸 飯塚 悟 岩田 利枝 望月 悦子 加藤 信介 佐古井 智紀
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究の目的は、一日および年間を通じた実験により、外界の変化とそれに伴う住宅内環境の変化および人間の行動・心理の変化を捉え、地球環境保全の時代にふさわしい住宅のあり方について検討することである。温熱環境については環境計測と被験者実験による生理・心理反応の把握、数値流体力学を用いた夏季通風時における室内温熱・気流環境と人体温熱生理状態の予測、換気方式の違いによる室内環境への影響評価、光環境については居住者の光環境調整行動による照明用電力削減効果とLED照明によるメラトニン抑制効果等、新しい評価法の提案を行った。夏期通風時における人体熱収支については従来の定説を覆す成果を上げた。