著者
木村 和子 谷本 剛 坪井 宏仁 吉田 直子
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、カウンターフィットドラッグ(偽造薬)について、グローバル化の現状を発展途上国(カンボジア)側から検証した。その結果、先進国と発展途上国における偽造ターゲットは同じだが、実際の偽造薬の発生は、具体的製品、地域とも当該国の流通状況を反映していた。また、発展途上国では、品質不良医薬品の蔓延が非常に深刻であり、製造・流通環境の改善が喫緊であることが明示された。
著者
吉田 由紀 中嶌 信弥
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.14, pp.35-40, 1999-02-05
被引用文献数
6

規則音声合成技術を用いて,MIDI対応の歌声合成システムを開発した.Standard MIDI Fileを利用して入力された楽譜から,各音符のピッチと時間長を自動的に抽出後,付与された歌詞を音素系列に分解,波形編集型音声合成法により歌声を合成,その後,MIDIと同期を取りBGMと合成された歌声を同時に出力する.本システムの特徴としては,単に音符に歌詞を当てはめて歌声を出力するだけではなく,歌詞入力時に,パワー調整や声質変換などの情報を付加することができ,歌声を自由に演出できる点があげられる.さらに,歌詞を付与するトラックを複数用意することで,ハーモニやデュエットなども実現可能とした.We developed a singing voice synthesis system, CyberSingers, based our high-quality text-to-speech synthesis (TTS) technology. Given a standard Musical Instrument Digital Interface (MIDI) file as input, the pitch and duration of each musical note in the input file are extracted automatically. The phoneme series of the typed-in lyrics are passed to the CyberSingers TTS module to synthesize a singing voice. After synthesizing vocal parts of a score, CyberSingers generates an intermediate data that includes timing information. By referring to this timing informed by a MIDI player, CyberSingers supports several options such as power modulation, a voice changer function, and multi-vocal feature. CyberSingers adds a new function to desktop-music technology.
著者
宮島 啓子 吉田 仁 熊谷 信二
出版者
公益社団法人 日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.74-74, 2010 (Released:2010-04-08)
参考文献数
17
被引用文献数
5 12

内視鏡消毒従事者におけるオルトフタルアルデヒドへの曝露状況:宮島啓子ほか.大阪府立公衆衛生研究所衛生化学部生活環境課―目的と方法:最近,内視鏡消毒剤として,グルタルアルデヒドの代替品としてオルトフタルアルデヒド(OPA)の使用が増えてきている.我々は,消毒従事者のOPA曝露状況と健康影響を明らかにするため,内視鏡洗浄室17ヶ所において作業環境調査と質問紙調査を行った.これらの内視鏡洗浄室には,スコープの消毒に浸漬槽を用いる9ヶ所の手動洗浄室と自動洗浄機を用いる8ヶ所の自動洗浄室がある. 結果:スコープ消毒時のOPA曝露濃度は,自動群(中央値:0.35 ppb,範囲:ND-0.69 ppb)と比較し,手動群(中央値:1.43 ppb,範囲:ND-5.37 ppb)で有意に高かった.同様に,消毒液交換時も,自動群(中央値:0.46ppb,範囲:ND-1.35 ppb)よりも手動群(中央値:2.58ppb,範囲:0.92-10.0 ppb)の方が有意に高かった.消毒従事者の勤務時間中の平均曝露濃度は,手動群では0.33-1.15ppb(中央値0.66ppb),自動群では0.13-1.28ppb(中央値0.33 ppb)であり,手動群でOPA曝露が高い傾向が見られた.OPA製剤のみを使用していた女性の消毒従事者80人における消毒作業に関連した自覚症状愁訴率は,皮膚症状10%,眼症状9%,呼吸器症状16%,頭痛3%であった. 考察と結論:これらの結果は,消毒従事者のOPA曝露レベルを低減するために,自動洗浄機導入が望ましいことを示唆している. (産衛誌2010; 52: 74-80)
著者
森山 正和 宮崎 ひろ志 吉田 篤正 竹林 英樹 足永 靖信 成田 健一 依田 浩敏 土井 正一
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
no.15, pp.199-202, 2002-06-20
被引用文献数
2

The thermal environments of the three types of urban blocks were observed on the street in Osaka in the summer season. Air temperature and surface temperature of each urban block were high in comparison with Osaka Castle Park. Temperature differences of urban blocks in the daytime were bigger than those in the early morning. MRT was influenced by the sky and green cover ratio strongly, and in the street whose sky cover ratio was small that it was surrounded by a high-rise building MRT became small. And in the street whose green cover ratio was big by the street trees MRT was small compared with other streets. SET each urban block takes the influence of MRT strongly, SET of small, and it was improved as a thermal environment because the comparatively big amount of ventilation was secured in the street whose width was big like OBP (Osaka Business Park) in the daytime.
著者
吉田 仁美 伊藤 セツ
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.91-100, 2009 (Released:2011-08-30)
参考文献数
16

This research is limited to the female disabled persons whose hearing is impaired (Deaf Women), and considers the state of their family resource management that fosters their independence of life. The purpose of this research are twofold; (1) To clarify any difficulty regarding food, clothing or shelter in the lives of Deaf Women, and to explore the opportunity of life subject formation for such persons, and (2) To reconsider the "Domestic life" classification of the WHO's ICF. The research method is based on a questionnaire sent to Deaf Women by E-mail. The results are as follows: (1) The following were pointed out as problems in the lives of the deaf women who do not appear to be disabled to ordinary persons: practical household activities, conversation during meal time, child rearing, and community activities. It was part of questionnaire respondents to facilitate or overcome the difficulties. (2) It was clearly shown that it was impossible for the "Domestic life" classification of WHO's ICF to encompass the life needs of Deaf Women.
著者
馬瀬 春香 中谷 友香梨 吉田 侑矢 米澤 朋子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.426, pp.175-179, 2014-01-25

本稿ではユーザの精神負荷を吐露する対象としてぬいぐるみデバイスを提案する.意図的な吐露だけではなく,ユーザの落ち込んでいる時の無意識的な仕草(うつむき)をジェスチャ認識などを通じて認識し,SNSにぬいぐるみ自身のつぶやきを書き込む.コミュニティなどへの所属や参加を強要されることなく,ユーザに理解,共感,同情を示しながら他者との間接的なかかわりを促すことを狙う.
著者
馬瀬 春香 中谷 友香梨 吉田 侑矢 米澤 朋子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.426, pp.175-179, 2014-02-01

本稿ではユーザの精神負荷を吐露する対象としてぬいぐるみデバイスを提案する.意図的な吐露だけではなく,ユーザの落ち込んでいる時の無意識的な仕草(うつむき)をジェスチャ認識などを通じて認識し,SNSにぬいぐるみ自身のつぶやきを書き込む.コミュニティなどへの所属や参加を強要されることなく,ユーザに理解,共感,同情を示しながら他者との間接的なかかわりを促すことを狙う.
著者
吉田 典彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.86, no.5, pp.319-323, 2003-05-01
被引用文献数
4

ホームセキュリテイシステムは,最近の犯罪件数の増加と凶悪化,核家族化や都市化,高齢化の影響により,ここ数年は前年対比20%増で実施件数が増えている.新築やリフォームをきっかけに導入されるなど,「安全を買う」という意識も広がり,今やホームセキュリティは本格的な普及期を迎えたといえる.ここでは,日本のセキュリティの歩みとホームセキュリティ開発の背景,その仕組みと普及の要因,更には企業・家庭から,個人にまでその領域を広げたセキュリティの現状と今後について紹介する.
著者
濱田 政則 外崎 真理雄 吉田 雅穂 沼田 淳紀
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

本成果は、土木工学分野と森林分野の学際的な研究により、液状化・流動化対策として木材活用ができることを示した。具体的には、木材打設により液状化被害を低減できること、地中における木材の腐朽が発生する環境を明らかにし、さらに、木材を利用した場合の温室効果ガス削減効果を定量的に示し、地球温暖化防止対策として成立するための必要なシナリオを明らかにした。これらについて、ガイドラインとしてまとめた。
著者
牧野 淳一郎 船渡 陽子 中里 直人 和田 桂一 吉田 直紀
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

新しく開発した、衝突系、無衝突系双方に利用できるParticle-Particle Particle Tree法で使うことを考慮した重力多体問題専用計算機GRAPE-8を開発した。プロセッサチップ単体では40Gflops/Wと現在の汎用マイクロプロセッサの30倍以上の電力効率を実現し、システムとしても6Gflops/W程度を実現した。この結果、大規模な天体物理シミュレーションのために必要な電力コストを大きく削減できた。
著者
吉田 裕
出版者
早稲田大学法学会
雑誌
人文論集 (ISSN:04414225)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.21-67, 2014-02-20
著者
吉田 寛 柴田 邦臣
出版者
一般社団法人 社会情報学会
雑誌
社会情報学 (ISSN:21872775)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.29-36, 2014

2012年度に東日本大震災の被災地山元町で実施された「山元復興学校」は,ニフティ株式会社,河北新報社,そして山元町役場と連携した社会情報学会(SSI)の災害情報支援チームによるものであった。災害情報支援チームの活動は,当初,日本社会情報学会(JSIS)の研究活動委員会内・若手研究者支援部会の社会貢献活動として実施された。しかし,若手による研究促進の活動は,二つの日本社会情報学会(JASI & JSIS)が統合される以前から,両学会の若手が参加して合同で行われてきた若手研究支援活動の流れを汲むものである。この場所を借りて,学会における若手研究支援活動の経緯を紹介したい。
著者
吉田 章人
出版者
青木書店
雑誌
歴史学研究 (ISSN:03869237)
巻号頁・発行日
no.830, pp.35-43, 2007-08

1 0 0 0 OA 記憶録

著者
吉田雄吉 訳
出版者
正教会
巻号頁・発行日
1914
著者
大政 謙次 戸部 和夫 細見 正明 吉田 舞奈 小林 瑞穂
出版者
社団法人 環境科学会
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.33-42, 2000-02-29 (Released:2010-06-28)
参考文献数
30
被引用文献数
1

0.1~0.5,uLL-1のオゾン(O3)暴露下での15種の樹木の葉面におけるO3収着速度と蒸散速度,純光合成速度の同時測定を行った。また,芝地や土壌表面等のO3収着速度も調べた。 O3を暴露した15種のいずれの樹木においても,O3収着速度,蒸散速度および純光合成速度が低下した。このことは,O3暴露に伴って気孔の閉孔が引き起こされたことを示している。また,0.5,uLL-1のO3を6時間暴露した樹木の総O3収着量およびO3暴露終了時の純光合成速度の減少割合は,いずれも,樹種間で大幅に異なる値をとった。最も大きいO3収着量を示したポプラ(2.57kmolm-2(mo1/mol)-1)は,最も小さいO3収着量を示したヤマモモの7倍以上であった。また,サンゴジュ等では,O3暴露に伴う光合成速度の減少割合が数%程度であったのに対し,ポプラとポトスでは70%程度の減少が見られた。可視障害は,暴露後,ポプラ,ケヤキ,ヤマツツジの3種の植物にのみ現れた。樹木のガス交換速度の測定結果を簡易ガス拡散モデルによって解析したところ,樹木表面での吸着・分解は少なく,樹木によるO3収着のほとんどは,葉面の気孔を介しての吸収であると推察された。 黒ボク土表面のO3収着速度は,土壌含水率の増加とともに低下した。乾燥した黒ボク土表面の単位面積あたりのO3収着速度は,最も高いO3収着能力を示したポプラの単位葉面積あたりのO3収着速度に匹敵するものであった。このことは,緑地のO3収着能力を評価するうえで,土壌表面の寄与が無視できないことを示している。 以上の結果から,都市域における公園や宅地等における植被や土壌面は,O3による大気汚染の緩和に重要な役割を果たしていることがわかった。