著者
村田 雅人 向井 喜彦 田口 佳男 堀田 昌直
出版者
社団法人溶接学会
雑誌
溶接学会論文集 : quarterly journal of the Japan Welding Society (ISSN:02884771)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.134-139, 1991-08-05
被引用文献数
7

Intensity of secondary electron induced by incident electron beam depends on a degree of inclination of surface. In the present work, 3-dimensional image for fracture surface was tried to constitute by applying this secondary elecron property with improved type SEM equipment which had four secondary electron detectors to remove a image distortion caused by observating direction. As the results, we could obtain 3-dimensional image and measured direction depth of fracture surfaces by real time treatment with 32 bit personal computer. In the case, the calculation time for one fractograph analysis was about only 5 minutes.
著者
吉成 啓子 齋藤 兆古 岩崎 晴美 友末 亮三 松前 祐司 堀井 清之
出版者
白百合女子大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2001

スポーツ動作の解析は,高速度カメラ,筋電図,加速度計などを用いて行われてきた.しかし,その手法は比較研究が中心であり,「熟練者の動作」=「巧みな動作」という主観的・経験的議論にとどまることが多い.そこで本研究では,スポーツ動作としてテニスのサーブを選択し,画像の固有パターン認識手法を用いて,「巧みな動作」を科学的・客観的に判断することを試みた.その結果,テニスのサーブ・フォームにおける上級者と初級者の本質的相違が,画像の固有パターン認識手法によって抽出可能である,ということが明らかになった.方法,結果,考察の要点をまとめると次のようになる.「方法」スポーツ動作の中の不変量を,画像の固有パターン認識手法を用いて定量化することを検討した.被検者は,上級者として男子テニス選手1名,初級者としてテニス歴半年未満の男子1名の合計2名とした.各被検者は,縦状に緑,赤,青の3色に色分けされたウェアを着装し,最大努力のフラット・サーブを行った.サーブ動作を測方に設置したデジタルビデオカメラを用いて毎秒30コマで撮影した.「結果と考察」テニスのサーブにおいては,フォワード・スウィングの際の脊柱を中心とした身体の回旋速度を大きくするために,テイクバック時に上体をいったん後方に捻り,"タメ"を作ることが重要であるとされている.上級者初級者とも,赤・青・緑の色の部分のみを取り出した画像を解析した結果,3次元空間画素分布表示の場合は色の少ない部分はグラフ上に表示されず,こうした動きの本質的な相違のみを表示できるということが分かった.このことは,画像の固有パターン認識手法が,従来主観により論じられてきた「巧みな動作」を客観的に検討する手法として有効である,ということを示している.
著者
上芝 秀博 金井 孝夫 植木 キク子 亀山 和子 堀 貞夫 小山 生子
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.282-282, 1991-03-25

第9回学内病理談話会 平成2年11月10日 東京女子医科大学南別館2階大会議室
著者
河口 洋一郎 橋本 康弘 堀 聖司 原田 隆宏 米倉 将吾
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

本研究では、鑑賞者と投影画像に対してスクリーン自体が凹凸運動によって連続的・有機的かつダイナミックに反応する事が可能な、新しい映像装置システムの開発、および展示実験を通した評価を行った。スクリーンの形状は、連結・分割可能で自立可能なことから日本の伝統的な什器「屏風」の形状を目標とした。H17年度においては、まず凹凸スクリーン上に投影するCG画像生成、および、レンチキュラー方式による立体視CG画像の生成に関する研究・試作を行い、鑑賞者の動作・視線の変化に応じて画像が変容する屏風の視覚効果について実験を行った。また、並行して凹凸反応するスクリーンの概念設計のための基礎研究を行い、格子状に並べた直動アクチュエーターによってスクリーンの凹凸形状を制御する駆動システムの動作実験を繰り返し、実機制作のための知見を得ることができた。続くH18年度においては、小型エアシリンダによってスクリーン表面の凹凸を駆動するシステムの実装を行った。完成した凹凸スクリーンはACM-SIGGRAPH2006のアートギャラリー部門にエントリーして受理され、国際大会の会場にて展示、発表を行い、大きな成果を収めることができた。H19年度においては、スクリーンのコンテンツとして流体と生物的造形物の相互作用シミュレーションが非常に効果的であったため、コンテンツの作成に重点を置いて研究を行った。また、大規模な展示をACM-SIGGRAPH2007において行い、この新しい画像装置システムが観衆に対してどのような影響を与えるか、定性的な実験を行った。H20年度においては、スクリーンにより提示される立体感と、実際の立体物に対する立体感との比較を行うため、幾つかの立体物を構築し、印象の差異を中心に定性的に比較した。さらに、ASIAGRAPH 2008, ACM-SIGGRAPH2008アートギャラリー等に出品し、広く成果報告を行った。
著者
小形 岳三郎 堀口 尚 松井 三和 大坪 理恵子
出版者
茨城県立医療大学
雑誌
茨城県立医療大学紀要 (ISSN:13420038)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.89-99, 2001-03

茨城県民を対象にHelicobacter pylori (H.pylori)感染に起因する胃炎のプロフイルを知る目的で, 県内の広域中小医療機関にて施行された胃炎1291例, 胃びらんまたは胃潰瘍365例の生検材料を対象に, 病理形態的に細分類し, H.pylori菌の検出率を検討した。菌検出率は胃炎が54%,胃びらん(活動期)が87, %胃潰瘍(活動期)が65%であった。胃炎各型の菌検出率は, 軽度胃炎0%, 単純性胃炎17%, 表層性胃炎54%, 活動性胃炎98%, びらん性活動胃炎96%, 再生性胃炎52%, 化生胃炎17%, 萎縮性胃炎18%であった。この菌検出率の結果と年齢的発症率から検討した結果, 胃炎は次の3グループに分けられた。第一のグループ(軽度, 単純性胃炎)は,H.pylori感染とは無関係な胃炎で, 発症頻度は少く, 年齢とは無関係に一定の頻度にみられた。第二のグループ(表層性, 活動性, びらん性, 再生性胃炎)は, H.pylori感染と密接に関係する胃炎で, 20才以後年齢とともに増加し, 50才以降では胃炎の過半数を占めた。第三グループ(化生性, 萎縮性胃炎)は, H.pylori菌検出は低率であったが, その大部分が第ニグループの胃炎の終末像を示唆する病理像を示し, 第二のグループの増加とはやヽ遅れて年齢とともに増加した。以上, 茨城県民の壮年期以降にみられる胃炎の大部分はH.pylori感染に基づくことが示唆された。
著者
堀越 淳 生越 重章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.271, pp.61-65, 1999-08-26
参考文献数
1

1999年5月16日から5月19日にHouston, Texas, USAで開催された第49回IEEE VTC'99-Springの報告を行う。IEEE Vehicular Technology Conferenceはこれまで(1994年Stockholm, Swedenの特例はあったが)北米大陸で年1回5月に開催されていた。近年の移動通信の急激な進展により発表件数は毎年増加しており、昨年のToronto, Canadaでは参加者1000人に達せんとするほどの急増ぶりであった。このような状況のもと、今年より春(VTC-Spring)、秋(VTC-Fall)の2回開催となり、VTC'99-SpringはTexas州Houstonで開催された。今大会はIMT-2000標準に関して3月末以降に残された課題に関する関心の大きさを象徴してか、参加者は700人を超えて、やはり盛況であった。ここでは、各トラックで発表された研究動向を報告する。
著者
堀川 幸稔
出版者
紙パルプ技術協会
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.8, pp.1198-1201, 2005 (Released:2006-08-25)

現在, 製紙工場では様々な用途に粘着テープが使用されている。粘着テープでは貼り付けた直後に接着強度を発現することから, 作業の自動化, 作業時間の削減などに有効である。製紙工場で使用される粘着テープは, 損紙としてパルパーに投入される可能性があることから, 水溶性 (水分散性) という他の業界, 用途にはない特殊な特性が必要とされている。水溶性 (水分散性) 粘着テープを設計する際には粘着剤の設計が最も重要である。水溶性 (水分散性) は他の多くの特性と相対する関係にあり, 例えば耐熱性を向上しようとした場合に水溶性 (水分散性) は低下する場合がある。製紙工場で使用される粘着テープは, その用途に要求される特性と水溶性 (水分散性) を両立させなければならない点でその設計が非常に難しい。水溶性 (水分散性) については各テープメーカー, 各製紙会社にてそれぞれの評価方法が実施されているが, 今回はこの一例をあげるとともに, 水溶性 (水分散性) を中心とした製紙工場で使用される粘着テープの技術について説明する。
著者
坂元 薫 堀川 直史 柴田 収一 渡辺 雅晴
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.53, no.9, pp.1020-1021, 1983-09-25

東京女子医科大学学会第253回例会 昭和58年5月19日 東京女子医科大学本部講堂
著者
荒木 仁子 篠崎 理恵子 堀川 博朗 降矢 熒
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.53, no.9, pp.1020-1020, 1983-09-25

東京女子医科大学学会第253回例会 昭和58年5月19日 東京女子医科大学本部講堂
著者
鷲田 祐一 三石 祥子 堀井 秀之
出版者
社会技術研究会
雑誌
社会技術研究論文集 (ISSN:13490184)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.1-15, 2009 (Released:2010-05-14)
参考文献数
10
被引用文献数
7 6

本研究では, 8つの代表的な科学技術研究開発領域と, 「スキャニング」手法を用いて作成された近未来における社会変化シナリオとの「交差点」で発生する多様な社会技術問題を議論することを目的とした. 各専門領域における有識者が「スキャニング」データベースを用いて, 生活者視点での社会変化シナリオを構築することで, 他の技術普及予測があまり取り扱わない外部性要素をうまく取り込むことができた.
著者
新谷 昌人 佐野 修 高森 昭光 堀 輝人 寺田 聡一 山田 功夫 山田 功夫
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究の目的は、長期地殻変動観測の高精度化に必要と考えられる数百m~数kmの空間スケールにおける観測手法を、普遍的な長さ基準である「量子標準」を用いた方法により実現することにある。神岡地下施設および犬山観測壕においてレーザー伸縮計による定常観測を実施し、神岡地下施設においては2光波干渉計、弾性波応力計、絶対長干渉計の複数の手法による同時観測を行った。その結果、長基線化が容易な2光波干渉計が有望な手法であることが示された。
著者
堀 原一 久米 弘洋 多田隈 理
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.40, no.9, pp.657-658, 1970-09-25

第2回冠動脈疾患研究会 昭和45年5月16日 東京女子医科大学付属日本心臓血圧研究所医局
著者
江崎 保男 馬場 隆 堀田 昌伸
出版者
Yamashina Institute for Ornitology
雑誌
山階鳥類学雑誌 (ISSN:13485032)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.67-79, 2007

1996年~1999年の繁殖期に長野県北東部のブナ林において,個体識別した森林性ホオジロ類であるクロジ個体群の繁殖生態,特になわばりと行動圏について調査した。成鳥雄は若鳥雄よりも有意に早く渡来し,雌は最初の雄よりも6~10日遅れて渡来した。1999年には12羽の雄が出現し10羽が定着した。これら定着個体はすべて雌を獲得し繁殖した。雄間の闘争行動は5月初めから5月15日まで高い頻度で観察されたが,その後急激に減少した。1999年のソングエリアは雄間の闘争が激しかった5月15日以前には,一部の隣接雄間でかなり重複していたが,5月16日以降ほぼ完全に分離し,調査地全域に隙間なく分布していた。1999年に定着した雄10羽のうち6羽は1998年以前より調査地内のほぼ同じ場所で定着・繁殖していた個体であり,クロジの雄がなわばりへの強い帰還性をもつことが明らかになった。ソングエリアとは異なり,かれらの行動圏は繁殖期をとおして大きく重複していた。1999年に調査地内で23個の巣を発見した。雄を特定できた17巣のすべてで,雄親は繁殖地内に定着した10雄のいずれかであった。つがい数より多い巣が発見されたが,雄が特定された17巣のうち16巣では雌親も特定された。雄のなわばり内に複数の巣が発見された場合には,いずれも最初の営巣に失敗した同一つがいが再営巣した結果であった。また,雄親が特定できなかった6巣についても,上記のつがいの再営巣あるいは,調査地に隣接するペアのものと考えて矛盾がなかった。このことから,クロジが社会的な一夫一妻であることが示唆された。
著者
三浦 軍三 岡本 敏雄 堀口 秀嗣 篠原 文陽児 児島 邦宏 井上 光洋
出版者
東京学芸大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1985

授業録画ビデオテープは、全国の教育系大学・学部で制作・管理され、現在精力的に収集され、いくつかの大学・学部ではライブラリーとして体系的に保存・管理されつつある。これらのビデオテープは、教育に関する臨床的・実践的・実証的研究に不可欠な資料である。とりわけ授業分析・設計に関する研究、教科教育および教育実習の改善研究にとって貴重な素材として位置づけられ、その価値がますます高まりつつある。本研究はつぎの課題で研究を遂行した。1)分類カテゴリーの設定:授業録画ビデオテープには原則として"授業の指導案"を添付することとし、(a)そこに、授業に関する基本事項、(b)授業を特徴づける枠組、(c)さらにビデオテープの種別を設定する。したがって、データファイル構成としては、3次元構造をもつ分類力テゴリーを開発し、その試案の段階で、テープライブラリーをもつ3つの大学・学部の研究者と情報交換を行うとともに、専門家に対し意見をもとめ、分類カテゴリーの再構成をはかった。2)検索システムは、(ア)分類カテゴリー・システムにもとづく基本データ管理(イ)検索の2つのモジュールから構成され、マイクロコンピュータによるシステム開発を行った。3)検索システムの開発試行をふまえて、検索の適切性の視点から分類カテゴリー、とくに授業を特徴づける枠組について再検討する。あわせて、他の教育系大学・学部の研究者の協力を得て実験試行した。4)上記、1)、2)の分担課題にふまえ、検索システムのアセスメントと改善点(システムの柔軟性,拡張性,利用,流通等の視点)を明らかにし、総合的評価とシステムの再構築をはかった。
著者
加藤 由樹 加藤 尚吾 赤堀 侃司 Yuuki KATO Shogo KATO Kanji AKAHORI 東京工業大学 東京工業大学 東京工業大学 Tokyo Institute of Technology Tokyo Institute of Technology Tokyo Institute of Technology
出版者
日本社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会学会誌 = Journal of social informatics (ISSN:13440896)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.17-33, 2007-09-30

本研究では,電子メールに注目し,電子メールの書き手の性別が読み手の感情面に及ぼす影響について検討した。本研究では,実験Iと実験IIを実施し,それぞれで得られた結果を考察した。実験Iでは,電子メールの書き手の性別がわかっているときの読み手の感情面について分析した。また,実験IIでは,電子メールの書き手の性別がわからないときの読み手による書き手の性別判断と,読み手の感情面について分析した。両実験で得られた主な結果は,顔文字の使用が,性別の差の指標になっている可能性が示唆されたことである。そのため,提示されたメール文の書き手の性別とそのメール文の内容が,合っている場合に快感情を生じ,合っていない場合に不快感情を生じた。また,男性,女性の両被験者において,性別判断の結果に最も影響を及ぼしたのは,メール文における顔文字の有無であった。This study examined the influence of e-mail senders' gender on recipients' emotional aspects using university students, and it is twofold consisting of Experiments I and II. In Experiment I, the authors analyzed the emotional elements related to the e-mail readers with revealing the gender of writers. In Experiment II, the subjects were asked to identify the gender of e-mail writers; here further analysis was done on the ways the readers identified the gender of writers and the emotional elements related to the readers under such a condition. The major finding from the two experiments is the possibility of emoticons serving as index for gender identification. Actually, the existence of emoticons in the e-mails affected the subjects' gender identification most significantly regardless of the subjects' gender. In addition, when the subjects felt that the "assumed" gender of a writer suited the content of corresponding e-mail, pleasant/favorable emotions were generated, whereas when they didn't match, unpleasant/unfavorable emotions were caused.
著者
加藤 由樹 加藤 尚吾 赤堀 侃司
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.35-43, 2006
被引用文献数
2

本論文では,携帯メールにおけるコミュニケーションで喚起する感情の中で,特に「怒り」の感情に注目した.「怒り」の感情は,コミュニケーションで生じる感情的なトラブルに密接に関連する.従って,この感情について分析することで,感情的なトラブルを回避するための示唆を得ることが期待できる.本研究では,三つの調査を行った.調査Iでは,普段の携帯メールの使用における「怒り」の感情に関する経験を調査した.次に,調査IIでは,調査Iで得られた結果から,携帯メールにおける返信時間と「怒り」の感情について調べるために,携帯メールとパソコンによる電子メールとを比較する調査を行った.そして,調査IIIでは,携帯メールにおいて,顔文字の不使用および短いメール文が「怒り」の感情へ及ぼす影響を調べるために,これら二つの要因を操作したメール文を被験者に提示し,生じる感情を調査した.全体的な結果として,顔文字の有無以上に,短文で書かれた携帯メールの場合に,被験者は,「悲しみ」や「怒り」をより感じ,「嬉しさ」をより抑える傾向があり,短文かどうかの要因が,感情により影響を持つことが示唆された.