著者
堀之内 武 渡辺 知恵美 塩谷 雅人 石渡 正樹 小高 正嗣 西澤 誠也
出版者
北海道大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2007

本研究では, 地球流体科学における数値データのネットワーク利用を促進し, 同分野での情報爆発問題の解決に資するための共通基盤ソフトウェアGfdnaviを開発している. 平成20年度は以下を実施した.数値データと知見情報の融合的なデータベース化 : 昨年度開発した, データ解析で得られた可視化結果等をもとに科学的な知見を文書化しアーカイブし研究や情報公開に役立てる機能を, 強化した. 数値データおよび解析履歴と密接に結びついたブログ/Wikiによる共同研究という, 新しいスタイルでの共同研究をサポートするための提案と基礎開発を行った.Gfdnaviの相互検索・横断利用 : 昨年度より, Gfdnaviのオーバレイネットワークを構築し, 横断的にデータや知見を検索・利用するための手法を研究している. 本年度は, プロトタイプ実装を行った.次年度実装に向けた基礎研究 : 筑波大で開発された, httpベースのファイルアクセスライブラリにおいて地球流体データを扱う際のボトルネックを検討した. その結果今後の改良により, 特別なサーバソフトなしに, Web上に置かれただけの地球流体データをGfdnaviで扱えるようにできる見通しを得た. また, これまで用いていたSOAPによるWebサービスから, リソース志向のRESTfulなWebサービスに切り替えるための検討を行い開発に着手した(今後に継続).実利用の拡充と応用開発 : 2009年に打ち上げが予定されている環境観測衛星SMILESのデータ公開および科学チーム検証サーバにGfdnaviが採用されることになり, 人工衛星データむけの対応を行った(継続).
著者
堀内 桂輔
出版者
大分医科大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1994

1 ケージドATPパルス光分解法をもちいて、硬直状態においたスキンドファイバ筋標本を等尺的に収縮させ、張力の経過を記録した。温度は一定、8℃。実験の主眼は、カルシウムイオン(Ca)濃度を種々に変えたときの張力経過の違いを調査することであった。2 ATP光遊離で張力はまず必ず低下し、その経過はCa濃度によらなかった。Ca濃度が充分に高い(pCa<5.8)ときは、その短い弛緩のあとに張力が定常プラトーにのぼった。Ca濃度が中間(7.0<pCa<6.0)であるとき、初期弛緩の後の張力上昇は、まず定常レベルを一過性に越えてその後に定常レベルへ向かって減少するという経過を示した。この一過性収縮における張力上昇のハーフタイムにはCa濃度が高いほど長いという性質があった。3 中間Ca濃度において観察した一過性収縮は次のような簡単な反応モデルで模倣できることが分かった。R+ATP→Q、X←→Q←→A、ただしR、X、Aはそれぞれ硬直、弛緩、収縮の状態、Qは「収縮前状態」であり、Ca制御はXQ間遷移にのみ働くとする。4 ケージドCaやケージド燐酸の実験における張力過渡応答へCa濃度の効果を予測する上でも、ここに提案したモデルが有意義であることが分かった。光分解液にADPを添加しておくと、ATP遊離における収縮のCa感受性が高まることが分かったが、これは上記モデルでは理解できないことであった。
著者
堀江 一之 高橋 賢 川口 春馬 町田 真二郎
出版者
東京大学
雑誌
特定領域研究(B)
巻号頁・発行日
1998

今年度は、昨年度から引き続き行ってきている単一色素を含む両親媒性高分子ユニマーの光化学ホールバーニングの研究に加えて、(1)高効率発光デンドリマーの合成とその単一微粒子分光および、(2)蛍光法による刺激応答性微粒子の単一微粒子観察とその評価を行った。前者については、コアにジフェニルアントラセン、表面にピレンを有する2世代のデンドリマー分子を合成した。溶液中337nmの光で主にピレンを励起した場合、デンドロンではピレンのエキシマー蛍光が観測されるが、デンドリマーではピレン由来の発光は全くみられず、コアからの発光のみが観測された。デンドリマー稀薄溶液から基板上に作成した凝集体微粒子は、溶液中よりも短い寿命を示した。また溶液中、凝集体いずれの場合も、エネルギー移動に由来する発光の立ち上がりは観測されず、エネルギー移動が非常に高速に起こると結論した。後者については、表面にpoly(N-isopropylacrylamide)(PNIPAM)を有し、環境に応じて粒径を変化させるコアシェル型微粒子のゲル内部もしくはヘア末端に、蛍光プローブであるダンシル基を導入し、シェル層のミクロな極性・粘性を評価した。水-アセトン混合溶媒中での微粒子の粒径は、通常の(コアシェル型でない)PNIPAMゲルと同様の挙動を示した。しかし、プローブ周囲の極性・粘性を反映する蛍光ピーク波長は、水中で微粒子とゲルとでは大きく異なり、微粒子のプローブ周囲が疎水的であると示唆された。水-メタノール、水-DMSO混合溶媒系でも同様の結果となった。共焦点レーザー走査型蛍光顕微鏡により、微粒子個々の観察を行ったところ、コアに相当する部分がシェル層より明るい像が得られた。以上の結果より、疎水性プローブであるダンシル基は、水中ではポリスチレンコア近傍に寄り集まると考えられる。
著者
山田 利明 三浦 国雄 堀池 信夫 福井 文雅 舘野 正美 坂出 祥伸 前田 繁樹
出版者
東洋大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1991

平成3・4年度にわたる研究活動は、主に分担課題に対しての研究発表と、提出された資料の分折・カード化などを行い、分担者全員にそれらのコピーを送付して、更なる研究の深化を図った。それぞれの分担者による成果について記すと、山田は、フランスにおける道教研究の手法について、宗教研究と哲学研究の2方法とに分けて論じ、坂出は、フランスの外交官モーリス・クランの漠籍目録によって、フランスの中国宗教研究の歴史を論じ、舘野は、道家思想にあらわれた時空論のヨーロッパ的解釈を論じ、田中は、中国仏教思想のフランスにおける研究法を分折し、福井は、フランス所在の漠籍文献の蔵所とその内容を明らかにし、さらに、堀池は近安フランスの哲学者の中にある中国思想・宗教の解釈がいかなるものかを分折し、前田は、フランスの宗教学者による宗教研究の方法論を論じ、三浦は、フランスのインド学者フェリオザのヨーガ理解を分折し、宮沢は、フランス発行の『宗教大事典』によって、フランスにおける中国宗教研究の理解を論じた。以上の所論は『成果報告書』に詳しいが、総体的にいえば、フランスの東洋学が宗教に着目したのは、それを社会現象として捉えようとする学問方法から発している。二十世紀初頭からの科学的・論理的学設の展開の中で、多くの研究分野を総合化した形態で中国研究が発達したことが、こうした方法論の基盤となるが、それはまた中国研究の視野の拡大でもあった。本研究は、フランスの中国宗教研究を、以上のように位置づけてみた。つまり、フランスにおける中国宗教の研究についての観点が多岐にわたるのは、その研究法の多様性にあるが、しかしその基盤的な立脚点はいずれも、社会との接点を求めようとするところにある。
著者
二文字 理明 堀 智晴
出版者
大阪教育大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1986

(概略)昭和61年度, 昭和62年度にわたり大阪府下全域, 奈良県の一部において研究授業を10数例実施した. 各校で各1学級に協力を依頼し, 各学級あたり1日1時限×3日, 計3時限実施した. 総計では30数カ日に及ぶ期間実施したことになる. 研究授業の1クール(3日間毎)に研究会又は反省会を開き, 授業内容の吟味, 反省等, 総括的な討議を行った.(方法)事前に指導案, 座席表の収集および, 当該の教材の研究を行うほか, 学級毎の個別の状況について事情聴取を行うことなどを原則とした. 全記録を2台のビデオカメラで収録し, 音声の記録のため1台の録音器を併用した. 同時に, 教員の発問, 児童の発言を速記した. このような一連の記録を授業後, 再生しながら検討分析を行なった.(結果)本研究の当初の, 基本的な狙いは, 健常児が障害児を深く理解するための「授業モデル」を構築することにあった. 具体的な実践事例を定着したことで一定の意味を有すると思われる. ただ実践例が, 各校で予想以上に別々のものになってしまい, 同一テーマによる複数事例を比較検討することが必ずしも十分できなかった. この点は今後の同趣旨の事例の集積を俊たなければならない. 本研究の内容における重点的テーマは次の通りであった.(1)自主教材の内容を実践に即して点検する. (2)教員の教育方法を総合的に観察しながら, 教育方法上の問題点を明らかにする. (3)健常児における「障害児」理解を深めるための試行を重ね, 健常児における反応を分析する. (1)の点では, 自主教材の内容の限界, ああるいは問題点がいくつか明らかになった. (2)の点では, 教材から離れて主体的にフリーに発言させるための学級集団の構成の態様にいくつかの傾向のでてくることも判明した. (3)の点については, 実践例のいくつかのパターンの報告にある程度言及することができた.
著者
藤井 正博 早坂 康隆 堀江 憲路
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.114, no.3, pp.127-140, 2008-03-15 (Released:2009-02-24)
参考文献数
48
被引用文献数
5 9

九州東部野津原地域の基盤岩類は,高温低圧型変成岩からなる朝海ユニットの上位に,蛇紋岩からなる超苦鉄質岩ユニットを介し,非変成砕屑岩類からなる日方ユニットが重なるナップ構造で特徴づけられる.朝海ユニットの変成分帯,および黒雲母とザクロ石の化学組成から,朝海ユニットの変成作用は,荷尾杵花崗岩の貫入による接触変成作用であることが明らかとなった.その変成条件は荷尾杵花崗岩近傍で約610℃,2 kbarと見積もられる.また,荷尾杵花崗岩のジルコンのSHRIMP U-Pb年代は134.7±2.8 Ma(2σ)を示す.日方ユニットは朝海ユニットにおける荷尾杵花崗岩の接触変成作用による熱構造を切っていること,また,上部白亜系大野川層群に不整合に覆われることから,ナップ運動は荷尾杵花崗岩の貫入(約135 Ma)以降,大野川層群の堆積開始前(セノマニアン: 約100 Ma)の期間に生じたと考えられる.
著者
松永 泰義 山森 一人 阿部 亨 堀口 進
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSE, 交換システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.674, pp.111-116, 2000-03-09

マルチメディア通信は大きな帯域幅を必要とするため, 限られた帯域を効率よく利用するための帯域制御方式の研究が現在盛んに行われている.我々は, WFQ(Weighted Fair Queuing)法に帯域要求量の最大値と最小値を用いたWFQMM(WFQ with the Maximum and Minimum bandwidth)法による公平な帯域割り当て法を提案した.本稿では, 待ち行列のM / M / sモデルを用いたシミュレーションを行い, WFQMM法の性能について議論した.その結果, 帯域制御を行わない場合に比べて安定した満足度が得られ, 帯域予約開始までの待ち時間を削減できた.また, 詳細なパケット通信シミュレーションにより, WFQMM法を用いて予約を行ったストリームは, 帯域制御を行わずに帯域予約を行った場合に比較してパケットの遅延を小さくすることができた.
著者
松永 泰義 山森 一人 阿部 享 堀口 進
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.676, pp.111-116, 2000-03-09

マルチメディア通信は大きな帯域幅を必要とするため, 限られた帯域を効率よく利用するための帯域制御方式の研究が現在盛んに行われている.我々は, WFQ(Weighted Fair Queuing)法に帯域要求量の最大値と最小値を用いたWFQMM(WFQ with the Maximum and Minimum bandwidth)法による公平な帯域割り当て法を提案した.本稿では、待ち行列のM / M / sモデルを用いたシミュレーションを行い, WFQMM法の性能について議論した.その結果, 帯域制御を行わない場合に比べて安定した満足度が得られ, 帯域予約開始までの待ち時間を削減できた.また, 詳細なパケット通信シミュレーションにより, WFQMM法を用いて予約を行ったストリームは, 帯域制御を行わずに帯域予約を行った場合に比較してパケットの遅延を小さくすることができた.
著者
谷川 智秀 堀 修
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.46, pp.215-216, 1993-03-01

既存の図面を計算機で有効に利用するために、スキャナから光学的に読みとった二値画像データをCADシステム等で扱えるグラフィッタデータ(ベクトルデータ)に自動的に変換するラスタ・ベクタ変換手法が種々提案されてきた。高品位なラスタベクタ変換を行なうためには、直線、円・円弧等の基本図形の効率的な抽出が重要となる。従来、円を抽出する方法としてHough変換を利用した方法をはじめ、種々の方法が提案されている。しかし、これらの方法には抽出する円の大きさの範囲が限定されていたり、メモリ・計算量が非常に大きくなったりするものや円弧抽出には適さないものがある。図形の交点で実際は一つの図形要素であるはずの円や円弧が途切れて複数の図形に分割されるといった問題もあった。今回、次のような特徴を持った円・円弧抽出手法について報告する。・抽出する円・円弧の大きさに制限がない。・図形の交差部において途切れない。本手法では、線図形の連続性を保存する細線情報と線図形の形を保存する輪郭線情報の両方を用いている。これにより接触・交差部においても安定して円弧を抽出することが可能になった。
著者
加藤 聡 堀内 匡 伊藤 良生
出版者
Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics
雑誌
知能と情報 : 日本知能情報ファジィ学会誌 : journal of Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.452-460, 2009-08-15
被引用文献数
5

自己組織化マップ(SOM)を用いたクラスタリングは,k-means法などと比較して,任意形状のクラスタ抽出を比較的容易に行えることが特長の「距離ベース」の手法である.一方,個々のデータ同士の距離に注目するのではなく,データ集合の分布の状態に注目した「分布ベース」のクラスタ抽出法があり,具体的にはベイズ型情報量基準(BIC)をk-means法のアルゴリズムに適用するx-means法などを挙げることができる.この情報量規準を用いたクラスタ抽出のアプローチは,SOMを用いたクラスタリング手法にも比較的容易に適用可能であると考えられる.そこで本論文では,SOMによって初期のクラスタ候補群を生成し,これらを情報量規準に基づく判定手法によって徐々に併合するクラスタリング手法を提案する.提案手法に対して,人工的に作成したデータセットおよびUCI Machine Learning Repositoryのデータセットを用いた評価実験を行い,SOMのみを用いたクラスタリングと比較して,より本来のクラスタ分割に近いクラスタリング結果が安定的に得られること,情報量規準としてはBICよりも赤池情報量規準(AIC)が提案手法には適していること,クラスタ数の自動推定が可能であることなどの知見を得た.
著者
堀田 昌英 榎戸 輝揚 岩橋 伸卓
出版者
社会技術研究会
雑誌
社会技術研究論文集 (ISSN:13490184)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.67-76, 2003 (Released:2009-08-19)
参考文献数
16
被引用文献数
4 4

本論文は多元主義的アプローチに基づいた政策論議の構造化手法を提案する. 議論の論理的及び言語学的構造を視覚的に表すことで議論の支援を行うシステムはこれまでも社会問題に適用されてきた. しかし議論支援システムを複雑な社会問題の理解に役立てるためには, 互いに対立する事実認識や価値観を抽出し, それらが同時に説得的であり得るような議論を既存の情報から再構築することが必要になる. 本研究で提案する手法は, 多数の議論や情報資源の中から特に複雑でかつ注目に値する一連の議論を抽出するための指針を与えるものである. 本手法は情報システムとして実用化され, 公共的な議論の支援に適用された. 本論文では事例研究の結果と社会技術システム論への含意について述べる.
著者
高橋 純 堀田 龍也 青木 栄太 森下 誠太 山田 智之
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.117-120, 2009
被引用文献数
2

教科書に準拠した算数科提示用デジタルコンテンツを活用した授業実践を行い,実物投影機を活用した授業との比較から,本コンテンツを評価した.その結果,提示用デジタルコンテンツを活用した授業では,実物投影機を活用した授業と同じレベルまで理解度が高まっていた.児童や教員を対象にしたアンケート結果では,両群共に4段階評価で平均3を越える高い評価であったが,両群を比較すれば,本コンテンツを活用した授業の方が高い評価であった.児童の楽しさや満足,教員の板書のしやすさといった項目で,より高い評価が得られていた.また,本コンテンツを活用した授業の方が,拡大提示にかかる操作時間は短く,数多くの指導場面で教科書の拡大提示が行われるといった授業の特徴も明らかとなった.
著者
宮村 摂三 堀 実 安芸 敬一 松本 英照 安藤 誠一
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
東京大学地震研究所彙報 (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, 1962-03

1961年8月19日岐阜,福井,石川3県境界付近に発生した北美浜地震にともなう余震群を,本震震央南南西30kmの岐阜県郡上郡八幡町において8月27日より約1ケ月間磁気テープ記録による多成分観測装置によつて観測した.辺長1kmにちかい3点観測によつて初詣の到来方向,みかけの速度をもとめ余震群の分布を現地でただちに推定することができたが,それによると余震域は本震震央の西方にひろがるごくせまい面積をしめ,深度はO~25kmの地殼内にかぎられることがわかつた.余震域の面積A(km2)は本震の規模(M=7.2)から宇津・関の公式logA=M-4で推定されるものにくらべいちぢるしくせまい.なお余震群以外の局地的小地震が観測されたことも注目にあたいする結果である.|After the Kita Mino (North Mino) Earthquake of August 19th, 1961, we hurried to Hachiman, Gujo County, Gifu Prefecture, Central Japan, about 30 kms south-east of the epicenter to observe its aftershock activity for several weeks. Tripartite stations were occupied, as shown in the map of Fig. 1, near the temporary observation room at Gujo High School and from Aug. 27th to Sept. 20th the observation were executed almost continuously.
著者
堀 準一
出版者
東京大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1993

既2年度に得られた、アンケート調査、咬合圧力結果に加え最終年度は、マウスガード装着有無による発声分析の資料収集分析を行った。これら得られた資料のまとめを行った。本研究の目的が、コンタクトスポーツにおけるマウスガードの必要性をその機能から確認することと従来多用されている既製品の歯科学的問題点を明らかにし、本来あるべき専門家(スポーツデンティスト)によるカスタムメイドマウスガードの必要性を検討することである。検討結果から、既製品の問題点として、従来の報告で示されている違和感と話しづらいの2項目が確認された。また、マウスガードの主な役割である異常な外力に対する衝撃減衰能についても、既製品のパンフレットに示されている製作方法に従うと、咬合接触点が不安定で、接触歯に非装着時より大きな力が加わり、ガードの役割をしていないことが明らかにされた。加えて、咬合圧力がある限られた領域に集中するため、マウスガードの破壊につながりやすいことも示された。発声については、一律の設計では、発声に大きな問題を訴える者も多く、すべての者が、後舌母音ならびに前舌母音の両関連音に問題を認め、アンケートによる問題点を明瞭に裏付ける結果を得た。これらを改善し、違和感のないマウスガードにて、マウスガードへの抵抗をなくしいままで以上に普及の計るには、カスタムメイドの必要性が明確且つ具体的に示されるとともに、カスタムメイドマウスガードの製作にあたり、設計において、個人的な要望を満たす学問的裏付けとなる検討の必要性も示された。
著者
工藤 寿美 堀 哲夫
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

我々はこれまでに鎖肛ブタ家系を構築し責任遺伝子の主座が15番染色体上にありGLI2遺伝子を候補遺伝子として同定した。本研究の目的はSNPをマーカーとしてGLI2遺伝子における連鎖解析を行い鎖肛発症に関連する領域を特定することである。DNAサンプル調整を行い遺伝子相同性を利用してGLI2遺伝子領域のSNPを同定した。ブタゲノム計画の進行により高速かつ大量のSNPタイピングを行う予定である。
著者
杉浦 秀一 山田 吉二郎 根村 亮 下里 俊行 兎内 勇津流 貝澤 哉 北見 諭 坂庭 淳史 川名 隆史 室井 禎之 渡辺 圭 今仁 直人 堀越 しげ子 堀江 広行 斎藤 祥平 山本 健三
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本研究の目的は、ロシア・プラトニズムという観点から19-20世紀のロシアの文化史の流れを再構築することである。本研究では20世紀初頭の宗教哲学思想家たちを分析し、彼らが西欧で主流の実証主義への対抗的思潮に大きな関心を向けていたこと、また19世紀後半のソロヴィヨフの理念はロシア・プラトニズムの形成に影響を及ぼしたが、彼以前の19世紀前半にもプラトニズム受容の十分な前史があったことを明らかにした。したがってロシア・プラトニズムという問題枠組みは、従来の19-20世紀のロシア思想史の図式では整合的に理解し難かった諸思想の意義を理解し、ロシア文化史を再構築するための重要な導きの糸であることを確認した。