著者
大谷 杉郎 子洪 〓 太田 悦郎
出版者
炭素材料学会
雑誌
炭素 (ISSN:03715345)
巻号頁・発行日
vol.1986, no.127, pp.162-170, 1986
被引用文献数
6

Thermosetting resins named COPNA resin were prepared by heating polycondenced armotic compounds (Aro) with 1, 4-benzenedimethanol (PXG) and p-toluensulfonic acid as a catalyst. Aro used were pyrene/phenanthrene (7/3 in molar ratio) mixture (PP), napth-alene and coal-tar pitch. The COPNA resins were heat-treated between 200 and 2500&deg;C to examine their carbonization behaviors. Major/results obtained are:<BR>(1) The COPNA resins derived from PP or naphtalene with an amount of PXG above 1.0 in PXG/Aro molar ratio decomposed first thermally around 450&deg;C. Thus, the methylene bridges in the COPNA resins were broken down around 450&deg;C. The pitch-based COPNA resin exhibited the weight loss over a wider temperature range.<BR>(2) Carbon yields from the COPNA resins increased with both increasing, molecular weight of raw Aro and the cross-linkage density. They were 38 and 60 wt% for the naphthalene (PXG/Aro=1.25 in molar ratio) based-and the pitch (PXG/Aro=2.0 in molar ratio) based-COPNA resins respectively. The PP-based one showed an intermediate value between them.<BR>(3) The COPNA resins after heating to 2500&deg;C gave X-ray parameters corresponding to those for the non-graphitizable carbon. hitizability of those resins improved with the increasing molecular weight of Aro and/or the decreasing molecular ratio of PXG/Aro.
著者
束原 史華 影山 志保 太田 実 諸岡 信久
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.69, 2017

<br><br>目的 甘酒はアミノ酸などが豊富に含まれ、飲む点滴という異名を持つ日本特有の甘味飲料である。現代の日本では冬に温かくして飲まれることが多いが、江戸時代には夏バテ防止に飲む冷やし甘酒が多かった。しかし甘酒には独特の風味があり甘酒が苦手という人も多くいる。そこで甘酒が苦手な人でも飲めるように甘酒と様々な三次機能を持つ牛乳を混合し飲みやすくした飲料を検討した。この飲料は夏の暑い時期、栄養補給ができるバランスの良い栄養飲料として位置付けることをねらった。 <br><br>&nbsp;<br><br>方法 福島県の太田酢店の甘酒と酪王乳業の普通牛乳を使用し、糖度計(ASONE APAL-1)、pH測定器(HORIBA SENSOR)、K⁺測定器(HORIBA B-731)、Na⁺測定器(HORIBA B-722)、Ca⁺&sup2;測定器(HORIBA B-751)、塩分測定器(HORIBA C-121)を用いた成分検査と官能検査の結果から配合を検討した。また、配合が定まった飲料の添加物についての検討を行った。<br><br>&nbsp;<br><br>結果 甘酒と牛乳の混合比率に関する官能検査では甘酒40%、牛乳60%の比率が最も高評価であった。次にこの比率をもとに試料を水で希釈した所、甘酒20%、牛乳30%、水50%の試料が官能検査では最も高評価であった。この試料の成分分析結果は、Brix 13.8%、pH6.3、Na⁺150 mg/kg、K⁺570 mg/kg、Ca⁺&sup2;110 mg/kg、NaCl 0.02 g/mlだった。次にこの試料にNaClを添加したが、味がくどくなったためCaCl₂に変更し、試料に添加した。その結果CaCl₂添加の試料はNaCl添加の試料よりも後味がさわやかになった。CaCl₂添加試料の成分分析の結果はBrix 11.1%、pH5.5、Na⁺210 mg/kg、K⁺750 mg/kg、Ca⁺&sup2;350 mg/kg、NaClとして0.02 mg/100mlであった。
著者
大門 啓志 呉 敏 杉田 智和 引地 康夫 松原 孝至 太田 敏孝 可児 良弘
出版者
無機マテリアル学会
雑誌
Journal of the Society of Inorganic Materials, Japan
巻号頁・発行日
vol.8, no.293, pp.283-288, 2001

A commercial hydroxyapatite, which has been regarded as a powder with low sinterability, was ground by four kinds of wet ball-milling in order to improve the sinterability. The effect of the grinding on the sinterability was investigated by comparing the four methods. When the powder was ground under water as a dispersion media, fine particles generated by the grinding cohere to reconstruct aggregates, then milling effects disappear. The fine particles without reconstructed aggregates can be obtained by ball-milling under ethyl alcohol as a dispersion media. The grinding efficiency can be improved by using balls with a high true density. The sizes of aggregates were diminished to 0.1-0.2&mu;m by ball-milling using nylon coated iron balls. The powder ground by the nylon coated iron ball was formed into disks and then heated at 1200&deg;C for 1 h. The bulk density of the sintered body was >98% of the theoretical density.
著者
太田 晶二郎
出版者
吉川弘文館
雑誌
日本歴史 (ISSN:03869164)
巻号頁・発行日
no.446, pp.p74-78, 1985-07
著者
綿貫 理明 萩尾 重樹 太田 信夫 恩田 彰 綿貫 理明
出版者
日本超心理学会
雑誌
超心理学研究 (ISSN:1343926X)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.108-117, 1997-11-25 (Released:2017-08-09)

The symposium of the 29th annual conference was hels on the topic of "Memory and Parapsychology". S.Hagio presented his experiments of investigating parapsychological effects in associative memory process, referring to the three important results by previous researchers. N.Ohta, who is the Japanese authority of episodic memory, introduced his experiments of the word-completion test he made to see a priming effect. His results show that the reproduction of the once-learned word is better when together with a low-associated concomitant word than a high-associated one. A.Onda discussed the omnipresent and transcendent field of transmitting information from his background of creativity psychology. O.Watanuki discussed the memory hierarchy and ultra-high density recording technology of computers and its relation to parapsychology. Active discussions were developed on the topics of episidic memory, the memory process and creativity, the subliminal effect, and so forth.
著者
太田 伸生
出版者
医学書院
雑誌
臨床検査 (ISSN:04851420)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.770-771, 2017-06-15

世に金満家の話は珍しくないが,よい金持ちとイヤな金持ちがあるものだとは,私たち貧乏人のひがみも混じった感想である.ディケンズの『クリスマス・キャロル』に出てくるケチンボ経営者Scrooge氏がクリスマスの夜に幽霊に諭されてよい金持ちに変わる話には子ども心にも残った教訓である.よい金持ちというのはどんな人たちかと考えてみると,私財に固執せず,必要な場面で金離れよく寄付を惜しまないで,余計な口は挟まないのが理想の1つであろう.今回は,よい金持ちが1人の大寄生虫学者を育てた逸話を紹介したい. 私は母校の同窓会誌に時々,駄文を寄稿しているが,あるとき,山口左仲という寄生虫学者を紹介してみようと思った.基礎医学の人間は暇があることに加えて偏執狂の傾向があり,私も彼について資料を集め,また長野県の生家を訪ねて取材のまねごとまでやって山口左仲についての拙文を書き上げたのである.左仲という人は昭和20〜30年代にかけて活躍した寄生虫学者であり,地球上の動物の寄生虫をともかく調べまくって,詳細な図譜とともに寄生虫の大カタログを書き上げたすごい人である.たいがいの寄生虫は左仲の本に載っている.左仲は医者でありながら京都帝大の理学部で学位を取得した本格的な寄生虫学者であり,その記述はあくまでも科学的に精緻である.
著者
内田 直希 東 龍介 石上 朗 岡田 知己 高木 涼太 豊国 源知 海野 徳仁 太田 雄策 佐藤 真樹子 鈴木 秀市 高橋 秀暢 立岩 和也 趙 大鵬 中山 貴史 長谷川 昭 日野 亮太 平原 聡 松澤 暢 吉田 圭佑
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2019年大会
巻号頁・発行日
2019-03-14

沈み込み帯研究のフロンティアである前弧の海域下において,防災科学技術研究所は新たに日本海溝海底地震津波観測網(S-net)を構築した.S-netは東北日本の太平洋側の海岸から約200kmの範囲を海溝直交方向に約30km,海溝平行方向に50-60km間隔でカバーする150点の海底観測点からなり,その速度と加速度の連続データが,2018年10月より2016年8月に遡って公開された.観測空白域に設置されたこの観測網は,沈み込み帯の構造およびダイナミクスの解明に風穴をあける可能性がある.本発表ではこの新しいデータを用いた最初の研究を紹介する.まず,海底の速度計・加速度計の3軸の方向を,加速度計による重力加速度および遠地地震波形の振動軌跡を用いて推定した.その結果,2つの地震に伴って1°以上のケーブル軸周りの回転が推定されたが,それ以外には大きな時間変化は見られないことがわかった.また,センサーの方位は,5-10°の精度で推定できた.さらに得られた軸方向を用い,東西・南北・上下方向の波形を作成した(高木・他,本大会).海底観測に基づく震源決定で重要となる浅部の堆積層についての研究では,PS変換波を用いた推定により,ほとんどの観測点で,350-400mの厚さに相当する1.3 – 1.4 秒のPS-P 時間が観測された.ただし,千島-日本海溝の会合部海側と根室沖の海溝陸側では,さらに堆積層が厚い可能性がある(東・他,本大会).また,雑微動を用いた相関解析でも10秒以下の周期で1.5 km/s と0.3 km/sの2つの群速度で伝播するレイリー波が見られ,それぞれ堆積層と海水層にエネルギーを持つモードと推定された(高木・他,本大会).さらに,近地地震波形の読み取りによっても,堆積層およびプレート構造の影響を明らかにすることができた.1次元および3次元速度構造から期待される走時との比較により,それぞれ陸域の地震の海溝海側での観測で3秒程度(岡田・他,本大会),海域の地震で場所により2秒程度(豊国・他,本大会)の走時残差が見られた.これらは,震源決定や地震波トモグラフィーの際の観測点補正などとして用いることができる(岡田・他,本大会; 豊国・他,本大会).もう少し深い上盤の速度構造もS-netのデータにより明らかとなった.遠地地震の表面波の到達時間の差を用いた位相速度推定では,20-50sの周期について3.6-3.9km/sの位相速度を得ることができた.これはRayleigh波の位相速度として妥当な値である.また,得られた位相速度の空間分布は,宮城県・福島県沖の領域で周りに比べて高速度を示した(石上・高木,本大会).この高速度は,S-netを用いた近地地震の地震波トモグラフィーからも推定されている.また,このトモグラフィーでは,S-netの利用により海溝に近い場所までの速度構造がよく求まることが示された(豊国・他,本大会).雑微動解析によっても,周期30秒程度の長周期まで観測点間を伝播するレイリー波およびラブ波を抽出することができた.これらも地殻構造の推定に用いることができる(高木・他,本大会).また,海域の前弧上盤の構造についてはS-net 観測点を用いたS波スプリッティング解析によって速度異方性の特徴が明らかになった.プレート境界地震を用いた解析から,速いS波の振動方向は,海溝と平行な方向を向く傾向があり,マントルウエッジの鉱物の選択配向や上盤地殻のクラックの向きを表している可能性がある(内田・他,本大会).プレート境界においては,繰り返し地震がS-net速度波形によっても抽出できることが示された.プレート境界でのスロースリップの検出やプレート境界の位置推定に役立つ可能性がある(内田・他,本大会).さらに,S-net加速度計のデータの中には,潮汐と思われる変動が観測されるものもあり,プレート境界におけるスロースリップによる傾斜変動を捉えられる可能性があるかもしれない(高木・他,本大会).以上のように,東北日本の前弧海洋底における連続観測について,そのデータの特性が明らかになるとともに,浅部から深部にわたる沈み込み帯の構造や変動についての新たな知見が得られつつある.これらの研究は技術的にも内容的にもお互いに密接に関わっており,総合的な解析の推進がさらなるデータ活用につながると考えられる. 謝辞:S-netの構築・データ蓄積および公開に携わられた皆様に感謝いたします.
著者
太田 真人 花房 諒 岡留 剛
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

低精度センサーが多数配置され,高精度センサーが少数(またはゼロ)配置されている複数の地理的領域における物理量の空間分布の推定手法を提案する.本研究は,ドリフトを含む低精度センサーの観測値は誤差が大きく,疑似教師データとし,正確な物理量の空間分布は未知なため教師なし学習になる.提案手法により,高精度センサーを少数有する領域に対して,高精度センサーの観測値に基づき,領域内に配置された低精度センサーのバイアスを補正し,物理量の空間分布を推定する.また,高精度センサーが存在しない領域は,同じクラスタ内の情報を共有するマルチタスク学習方法により,領域内の物理量の空間分布を高精度に推定する.いくつかの実験で,提案手法が物理量の空間分布を正確に推定することを示す.
著者
太田 博道
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.41, no.11, pp.1018-1030, 1983-11-01 (Released:2010-01-22)
参考文献数
119
被引用文献数
3 4

Recently, organic syntheses are directed toward very complex compounds and hence the development of highly selective reactions is required. Thus, it becomes increasingly important to utilize enzymatic reactions as key steps in organic synthesis. This article reviews the recent topics in microbial and enzymatic oxidations of organic compounds and their application to the synthesis of physiologically active compounds. The application of the biological systems are classified into types of reactions including, a) oxidation of saturated C-H bonds, b) oxidation of unsaturated bonds, c) oxidation of alcohols, d) oxidation of sulfides. Emphasis is placed to the chemo-, regio-, and stereo-selectivities of the reactions. Reductive reactions containing C-C bond formations are also described briefly.
著者
太田 達也
出版者
慶應義塾大学法学研究会
雑誌
法学研究 (ISSN:03890538)
巻号頁・発行日
vol.70, no.9, pp.85-122, 1997-09

資料はじめに受刑者の平均収容人員新受刑者女子受刑者死刑確定者社会化教育少年未決拘禁者再入者率仮出獄・釈放前帰休レミッション端正施設における事故保護観察対象者矯正施設の数矯正施設の収容定員と収容状況矯正施設における設備矯正施設の職員おわりに
著者
太田 博道
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.46, no.8, pp.726-741, 1988-08-01 (Released:2010-01-22)
参考文献数
199
被引用文献数
15 13

Microbial and enzymatic transformation of synthetic substrates is attracting much attention as a useful method in synthetic organic chemistry. In this article, recent developements in this field are reviewed, dividing into three major sections which include oxidation, reduction and hydrolysis reactions. Methods for increasing the selectivity of some reactions are also described. Emphasis has been placed to the formation of optically active compounds, because enzymes are able to catalyze asymmetric reactions under mild conditions.
著者
小又 昭彦 蓬田 勝之 中村 祥二 太田 忠男 井澤 靖子
出版者
園藝學會
雑誌
園芸學會雜誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.429-434, 1989
被引用文献数
1 7

ツバキ属の花の香気成分について解析を行ったところ以下の結果を得た.<br>1. ツバキ属の花の香気成分として, Linalool oxide のフラン体とピラン体, Linalool, Methyl benzoate, Methyl salicylate, Phenyl ethyl alcohol, Benzaldehyde Benzyl alcohol, Acetophenone を解析した.<br>2. これらの花の官能評価結果とヘッドスペース成分分析結果よりツバキ属の香気を4つに分類することができた.<br>3. 香気分類と形態的分類との間には相関が見られ, 成分的に見ると, Acetophenone はサザンカ節特有の成分であることがわかった. また香気からもハルサザンカは, ヤブツバキとサザンカの自然交雑種であることを裏付けていると思われた.
著者
小又 昭彦 蓬田 勝之 中村 祥二 太田 忠男 井澤 靖子
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR HORTICULTURAL SCIENCE
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.429-434, 1989 (Released:2007-07-05)
参考文献数
6
被引用文献数
6 7

ツバキ属の花の香気成分について解析を行ったところ以下の結果を得た.1. ツバキ属の花の香気成分として, Linalool oxide のフラン体とピラン体, Linalool, Methyl benzoate, Methyl salicylate, Phenyl ethyl alcohol, Benzaldehyde Benzyl alcohol, Acetophenone を解析した.2. これらの花の官能評価結果とヘッドスペース成分分析結果よりツバキ属の香気を4つに分類することができた.3. 香気分類と形態的分類との間には相関が見られ, 成分的に見ると, Acetophenone はサザンカ節特有の成分であることがわかった. また香気からもハルサザンカは, ヤブツバキとサザンカの自然交雑種であることを裏付けていると思われた.
著者
太田道貞 著
巻号頁・発行日
vol.[7], 1000