著者
太田 麻美子 小原 愛子 運天 尚美 權 偕珍
出版者
一般社団法人 アジアヒューマンサービス学会
雑誌
Journal of Inclusive Education
巻号頁・発行日
vol.7, pp.16-25, 2019

文部科学省(2019)は、2017年から次期学習指導要領に関する周知・徹底を行っており、それに伴い小・中学校においては「カリキュラム・マネジメント」の観点を取り入れた次期学習指導要領に即した教育課程の改善等が少しずつではあるが、行われてきている。 本研究では、沖縄県内の知的障害を主とする特別支援学校において、教育課程の改善を行った2017年度及び2018年度の授業を、特別支援教育成果評価尺度(Special Needs Education Assessment Tool; 以下、SNEAT) (Han, Kohara & Kohzuki, 2014)を用いて評価する。そうすることで、教育課程及び指導内容の改善が児童生徒にどのような効果を与えるのかを検討することを目的とした。
著者
太田 成男 大澤 郁朗 金森 崇 麻生 定光
出版者
日本医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

ミトコンドリアに局在するアルデヒド脱水素酵素ALDH2は、エタノール代謝においてアセトアルデヒドから酢酸への反応を触媒する。その一塩基置換の遺伝子多型であるALDH2^*2はドミナント・ネガティブに働き、ALDH2活性を抑制する。我々は、ALDH2^*2が晩期発症型アルツハイマー病(AD)の危険因子であり、ALDH2^*2をもつ健常人集団の血清には、過酸化脂質がより多く蓄積していることを示した。過酸化脂質は、毒性の強いアルデヒド類である4-ヒドロキシ-2-ノネナール(4-HNE)に自然に変換されることから、4-HNEがALDH2の標的基質であることを想定した。すなわち、ALDH2酵素活性が低下すると4-HNEが蓄積し、毒性を発揮すると想定した。この想定を証明するために、マウス型ALDH2^*2遺伝子をPC12細胞に導入し、ALDH2活性をドミナント・ネガティブ低下させた。そして、ALDH2活性欠損株に酸化ストレスを与えると、4-HNEの蓄積と細胞死が促進されることを証明して、この仮説が正しいことを証明した。すなわち、ALDH2は酸化ストレスへの防御機構として働いていることが示唆された。次に個体レベルにおいてALDH2活性の欠失が及ぼす影響を調べるため、アクチン・プロモーター下にマウスのALDH2^*2を挿入し、トランスジェニック(Tg)マウスを作製した。3系統のTgマウスについて解析したところ、骨格筋において、過酸化脂質の分解物であるマロンジアルデヒドと4-ヒドロキシアルケナールが蓄積していた。しかも、筋繊維は生後直後正常であり、age-dependentの筋繊維の萎縮であることを見いだした。そこで、ALDH2欠損マウスでは、酸化ストレスが亢進されていることが推定された。さらに、ALDH2欠損筋繊維では、ミトコンドリア脳筋症の指標であるragged-red-fiberとミトコンドリアの凝集が認められた。このTgマウスでは、ALDH2^*2によりALDH2活性が抑制され、酸化ストレスによって生じるアルデヒド類の解毒能が低下した結果として筋萎縮が生じたものと考えられる。ragged-red fiberが出現したことから、ミトコンドリア脳筋症のモデル動物となる可能性がある。
著者
藤川 浩 和宇慶 朝昭 楠 淳 野口 やよい 橋本 由美 太田 建爾 伊藤 武
出版者
Japanese Society of Food Microbiology
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.41-44, 1996-06-20 (Released:2010-07-12)
参考文献数
11
被引用文献数
2

一般消費者からの苦情品および製造・販売業者から収去品として集あられた市販ミネラルウォーター292件 (90銘柄) について微生物性異物を調べた.その結果, 異物として45検体 (20銘柄) から真菌, 14検体 (10銘柄) から細菌の菌塊が検出された.検出された真菌の種類としてはPenicillium属が極めて多く, 次いでAcremonim属, Cladosporium属などであった.一つの銘柄から複数の菌種が検出されたものもみられた.また真菌性異物の認められた試料では細菌汚染は低かった.
著者
太田 雅夫 金丸 輝雄 西田 毅
出版者
JAPANESE POLITICAL SCIENCE ASSOCIATION
雑誌
年報政治学 (ISSN:05494192)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.105-177,en2, 1965-11-25 (Released:2009-12-21)

This paper is a report on the field-survey of the voting behaviour and the political consciousness of the citizens of Kyoto, the First Constituency of Kyoto Prefecture, expressed in the 30th General Election of the members of the House of Representatives which took place on 21st November, 1963.As is well-known, compared with the previous Election which was fought with the U. S. -Japanese Security Treaty as the centre of political issues, the points at issue were not clear in the last, 30th Election, and the reason for the Election not being sufficiently understood among the nation, the campaign remained on a low key from the beginning to the end. Correspondingly, the voting ratio in the whole country was 71.1%, which was the second lowest since the end of the Second World War, the first being 67.9% in 1947.In the city of Kyoto, which forms the First Constituency of Kyoto Prefecture, 58.2% was recorded, which is lower than the average of the whole country by 12.9% and is within the lowest-voting group in the country.The result was the elections of two Liberal-Democrats (Ministerial Conservatives), one Communist, one Socialist and one Democratic-Socialist. Therefore in the new political map of Kyoto, there are two Conservatives against three “Reformists, ” the Conservatives having obtained 42% of the votes cast and the Reformist parties 58%. The Communist candidate came out at the top of the members elected. Thus, the Reformist forces are strong in this constituency. The reformist tendency in the political climate of Kyoto has long been pointed out, together with the emphasis of the classical character of this city, especially in connection with its cultural characteristics.Are we to regard this Reformist tendency of Kyoto as being the same as the tenacious strength of the Reformists in large cities, such as Tokyo and Osaka, where the organized forces, with workmen in large and small factories and white-collars as the centre, constitute their support? Or, is there any particular phenomenon in the case of Kyoto, peculiar to it and different from other regions?Further, how far are the citizens of Kyoto conscious of objective recognition of circumstances and subjective selection of value which form the two criteria of political consideration imposed upon the modern “citizens”? Upon these premises and bearing these problems in view, the writers have arranged into order the relation between voting behaviour and political consciousness based on various materials. These materials specifically include those of voting precentage and abstention, choice ox candidates —its reason and motives— points at issue, and so on. The paper lays stress on the description of the actual reality of Kyoto, and does not adopt the method of abstracting a general proposition out of the pattern in this case.
著者
安西 春幸 高木 国失 太田 博俊 大橋 一郎 高橋 知之 中島 聰聰
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.21, no.8, pp.2094-2098, 1988 (Released:2011-08-23)
参考文献数
19
被引用文献数
5 4

未分化型腺癌の組織型を示す隆起型早期胃癌は少く, 単発早期胃癌手術症例1, 150例中10例であった. 性別, 占居部位, 深達度は分化型腺癌の隆起型に比較し, 明らかな差はないが, 平均年齢でやや若い傾向にあった.組織学的に隆起形態を3型に分類した. A: 表層粘膜の癌発育によるもの一6例8B: 表層粘膜のみならず, 粘膜下層への癌浸潤を認めるもの-3例. C: 粘膜層より, 粘膜下層での癌浸潤が著明であるもの-1例. Aはsignet-ring cell carcinoma (sig), Bはpoorly differentiateded enocarcinoma (por), Cはmuconodular adenocarcinoma (muc) がそれぞれ多い傾向にあった. 予後は隆起型分化型腺癌同様, 良好であった.
著者
洪 明真 太田 慧 杉本 興運 菊地 俊夫
出版者
首都大学東京 大学院 都市環境科学研究科 観光科学域
雑誌
観光科学研究 (ISSN:18824498)
巻号頁・発行日
no.11, pp.35-43, 2018-03-15

本研究は東京都台東区上野地域おける行楽行動の要素を歴史地理学的な観点から検討したものである。江戸期にわたって刊行された名所案内記の挿絵と錦絵を用い,これらの視覚史料に描かれた江戸期の上野地域の描写対象を分析した。江戸上野地域は,新しい都市となった江戸を象徴する建造物を建設するため,地形的・文化的条件が合致する場所であった。そして,為政者による江戸の都市施設と遊覧場所として計画された上野地域の「東叡山」とその周辺には,当時の人々の行楽行動が現われていた。江戸上野地域の視覚史料から描写対象としての「人的要素(女性)」と「物的要素(衣食住関連の商業活動)」に注目したところ,江戸上野地域の行楽行動の要因は「東叡山」と「桜」は江戸上野地域における行楽行動の重要な要素となっていた。
著者
丸野 健一 太田 泰広 高橋 大輔
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

大振幅非線形波動を記述する偏微分方程式の解の構造を保存する差分スキームの構築法の確立とその数値計算法への応用に向けて、これまで離散化に成功していなかったタイプの非線形波動方程式(多成分系、3次元渦糸問題、水面波の数理モデル、水の土壌への浸透を記述する数理モデルなど)の解の構造を保存する離散化を行い、様々な方程式に対して自己適合移動格子スキームを構築することに成功した。さらに、それらを用いた数値計算の精度の検証を行い、自己適合移動格子スキームの有効性を示した。また、自己適合移動格子スキームと離散微分幾何学との関係についても詳しく調べた。
著者
中村 佳正 江口 真透 辻本 諭 小原 敦美 太田 泰広 広田 良吾
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

中村は正定値行列の空間上の算術平均演算と調和平均演算の繰り返しによって,与えられた正定値行列の平方根行列に2次収束する算術調和平均のアルゴリズムを定式化した.このアルゴリズムは情報幾何学的には空間の2点間の互いに双対な測地線上の中点をたどる算法という意味をもつ.小原は算術調和平均のアルゴリズムが定義される正定値行列空間を対称錘の空間上に拡張し,これらの平均演算が測地線の中点を定めるなど対称錘の空間の情報幾何構造を解明した.正定値が成り立たない場合,算術調和平均のアルゴリズムは一般に収束しない.近藤と中村は,算術調和平均のアルゴリズムの漸化式の一般項が行列式表示されることを発見した.可解なロジスティックマップについても同様な表示が見つかった.さらに,この表本式と系の可解性に基づいて,不変測度と積分計算によらずに,系のLyapunov指数が正となることを示した.さらに,中村と辻本はアルゴリズム機能をもつ離散時間可積分系のプロトタイプである離散時間戸田方程式(qdアルゴリズム)の並列化の研究を開始した.まず,2個のプロセッサーによる分散メモリ型並列計算機システムを構築し,qd表を左右に2分割してそれぞれのプロセッサーで並列に計算させることに成功した.この並列化によって3重対角行列の固有値計算時間が約60%に減少した.さらに,qd表の特性に注目して一部を斜め45度に分割することでさらに並列化効率が改善されることを確認した.以上の研究は可積分によるアルゴリズム開発の今後の研究において有用になるものと考えられる.
著者
藤井 輝也 表 英毅 太田 喜元
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.69, pp.99-104, 2007-05-24
参考文献数
17

広帯域移動通信において、アダプティブアレイアンテナ、MIMO等の空間処理技術を精度良く評価するためには、電波伝搬損失、電波伝搬遅延時間、電波到来角度を同時に扱える時間・空間電波伝搬モデル(時空間伝搬モデル)が不可欠である。本稿では、UHF帯及びSHF帯の測定結果に基づいて構築した時空間伝搬モデルの概要を紹介する。
著者
國廣 昇 太田 和夫
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
応用数理 (ISSN:24321982)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.218-225, 2008-09-25 (Released:2017-04-08)
参考文献数
21

2008年3月号に引き続いて,RSA暗号の格子理論に基づくいくつかの攻撃を紹介する.前回は,暗号の解読を1変数の法付きの方程式に帰着させ,この方程式を解くことによる攻撃のみを紹介した.本稿では,2変数以上の方程式に帰着される場合について紹介する.

1 0 0 0 OA どうぶつ

著者
太田二郎 著
出版者
ひばり書房
巻号頁・発行日
1951