著者
藤本 潔 羽佐田 紘大 谷口 真吾 古川 恵太 小野 賢二 渡辺 信
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2018, 2018

1.はじめに<br><br>マングローブ林は、一般に潮間帯上部という極めて限られた環境下にのみ成立することから、温暖化に伴う海面上昇は、その生態系へ多大な影響を及ぼすであろうことが予想される。西表島に隣接する石垣島の海面水位は、1968年以降、全球平均とほぼ同一の年平均2.3mmの速度で上昇しつつある(沖縄気象台 2018)。すなわち、ここ50年間で11.5cm上昇した計算となる。近年の上昇速度が年10mmを超えるミクロネシア連邦ポンペイ島では、マングローブ泥炭堆積域で、その生産を担うヤエヤマヒルギ属の立木密度が低下した林分では大規模な表層侵食が進行しつつあることが明らかになって来た(藤本ほか 2016)。本発表は、本年2月および8月に西表島のマングローブ林を対象に実施した現地調査で見出された海面上昇の影響と考えられる現象について報告する。<br><br>2.研究方法<br><br>筆者らは、西表島ではこれまで船浦湾のヤエヤマヒルギ林とオヒルギ林に固定プロットを設置し、植生構造と立地環境の観測研究を行ってきた。今回は、由布島対岸に位置するマヤプシキ林に新たに固定プロット(幅5m、奥行70m)を設置し、地盤高測量と毎木調査を行った。プロットは海側林縁部から海岸線とほぼ直行する形で設置した。地盤高測量は水準器付きポケットコンパスを用い、cmオーダーで微地形を表記できるよう多点で測量し、ArcGIS 3D analystを用いて等高線図を作成した。標高は、測量時の海面高度を基準に、石垣港の潮位表を用いて算出した。毎木調査は、胸高(1.3m)以上の全立木に番号を付し、樹種名、位置(XY座標)、直径(ヤエヤマヒルギは最上部の支柱根上30cm、それ以外の樹種は胸高)、樹高を記載した。<br><br>3.結果<br><br> 海側10mはマヤプシキのほぼ純林、10~33mの間はマヤプシキとヤエヤマヒルギの混交林、33~50mの間はヤエヤマヒルギとオヒルギの混交林、50mより内陸側はほぼオヒルギの純林となっていた。70m地点には立ち枯れしたシマシラキが確認された。立ち枯れしたシマシラキは、プロット外にも多数確認された。<br><br> マヤプシキは直径5㎝未満の小径木が46%、5~10cmが37%を占める。20m地点までは直径10cm未満のものがほとんどを占めるが、20~33mの間は直径10cmを超えるものが過半数を占めるようになる。最大直径は23.3cm、最大樹高は5.7mであった。ヤエヤマヒルギはほとんどが直径10cm未満で、直径5cm未満の小径木が74%を占める。最大直径は47m付近の13.8cm、最大樹高は5.7mであった。オヒルギは直径5cm未満の小径木は少なく、50~70mの間では直径10cm以上、樹高6m以上のものがほぼ半数を占める。最大直径は19.9cm、最大樹高は11.1mに達する。<br><br>地盤高は、海側林縁部が標高+28cmで、内陸側に向かい徐々に高くなり、45m付近で+50cm程になる。45mより内陸側にはアナジャコの塚であったと思われる比高10~20cm程の微高地が見られるが、一般的なアナジャコの塚に比べると起伏は小さい。この林の最も内陸側には、起伏の大きな現成のアナジャコの塚が存在し、そこではシマシラキの生木が確認された。立ち枯れしたシマシラキはアナジャコの塚であったと思われる起伏の小さな微高地上に分布していた。<br><br>4.考察<br><br> シマシラキはバックマングローブの一種で、通常はほとんど潮位の届かない地盤高に生育している。立ち枯れしたシマシラキはアナジャコの塚上に生育していたが、近年の海面上昇に伴いアナジャコの塚が侵食され地盤高を減じたため、冠水頻度が増し枯死した可能性がある。船浦湾に面する浜堤の海側前縁部にはヒルギモドキの小群落が見られるが、近年海岸侵食が進み、そのケーブル根が露出していることも確認された。このように、全球平均とほぼ同様な速度で進みつつある海面上昇に対しても、一部の樹種では目に見える形での影響が現れ始めていることが明らかになった。<br><br>参考文献<br>沖縄気象台 2018. 沖縄の気候変動監視レポート2018. 藤本潔 2016. 日本地理学会発表要旨集 90: 101.
著者
細谷 英一 橋本 佐由理 原田 育生 小野澤 晃 上田 繁
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.49, no.8, pp.2742-2756, 2008-08-15
被引用文献数
1

本文では,客観視点型遠隔講義システムを提案するとともに,被験者実験を通じてその有効性を評価した結果について報告する.提案システムは,遠隔地で撮影された映像に透明度を与え,実時間で半透明重畳した映像を合成するミラーインタフェースと,仮想的に同一の共有空間にいるユーザを客観視点から撮影したような映像を提供する共有空間設計を組み合わせることにより,ユーザに同一空間で対話しているような印象を提供して自然な対話を誘発することができる.この結果,グループ演習をタスクとする実験を通じて,視線理解容易性,対話容易性,同室感などにおいて,テレビ会議を用いた演習より高い評価を得た.また,提案システムは,市民サービス講座の場を利用した実証的実験においても有効性を示し,講座として直接対面方式の講座に匹敵する効果があったことも確認できた.A remote lecturing system that creates transparent remote images and superimposes them on each other using a mirror interface is proposed. This system allows a lecturer and his or her students to view their own appearance in a virtual shared space from an objective viewpoint. Experimental results from social skill lectures with exercises requiring student involvement showed that the proposed system made it easier to recognize gazings between individuals compared with conventional videoconferencing systems. It also improved communication between the remote lecturer and the local students. Another verification experiment performed as a public service trial also gave consistent results, proving that the lectures using the proposed system were equally as effective as ones held in the same real space.
著者
小野 慶治 柏木 征三郎
出版者
社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析療法学会雑誌 (ISSN:09115889)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.189-193, 1990

免疫不全状態にある透析患者のB型肝炎ワクチンに対する不良な抗体産生が従来からの筋注法を皮内接種に変える事によって改善されるのか検討した。<br>HBs抗原・抗体陰性の透析患者35名を三群に分け, 第I群 (14名) には組換えワクチン5μgを隔週に皮内接種し, 第II群 (13名) はワクチン2.5μgを隔週に5回, 続いて毎週皮内に接種した. 第III群の残り8例は10μgを4週毎に三角筋に5回注射し, 続いて5μgを隔週に皮内注射した. これらのワクチンは抗体陽転化まで与えた.<br>第III群での筋肉注射後の抗体産生はきわめて悪く, 16週目でわずか37.5%の抗体陽性率しか得られなかった. しかし, 皮内接種へ変更後抗体陽転率は著しく高くなった. 一方ワクチン5μgが皮内接種された第I群の成績は良く, 更に第II群でも2.5μgの投与間隔を半分に短縮することにより良好な抗体産生が得られた. つまり. 少量のワクチンを皮内に接種する事により対象の透析患者全例で26週 (6か月) 以内に抗体陽転が認められた. これは透析患者に対するB型肝炎ワクチン接種後100%の抗体産生を得た世界最初の報告である.<br>しかし, 最高抗体値は全般に低く予防効果を示す10mIU/m<i>l</i>よりは高いものの, ワクチン接種中止後抗体価の低下してくる例もあり, 今後, 経時的に抗体価を測定しワクチンを再接種する配慮も必要である.
著者
小野 秀樹 松本 欣三 太田 茂
出版者
東京大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1988

フェニルエチルアミン(PEA)は生体内に存在する微量アミンであり,精神機能と関わりがあると考えられている。その化学構造や薬理作用は覚醒剤のものと類似している。これらの薬物は様々な薬理作用を発現するが,作用と立体構造の関係は不明である。著者らはすでに、これらの薬物は脊髄反射の系において,少量では下行性ノルアドレナリン神経の終末よりノルアドレナリンを放出させることにより、単シナプス反射(MSR)を増強し、高用量ではセロトニン受容体へ作用することによってMSRを抑制することを示している。本研究においては、ノルアドレナリン放出作用・セロトニンアゴニスト作用と立体構造との関係について実験した。PEAのフェニル基とアミノ基窒素が近い形で固定されていると考えることができるノミフェンシンおよびマジンドールは下行性神経からのノルアドレナリン放出により、MSRを増強した。さらにMSR増強作用と腺条体の〔^3H〕マジンドール結合阻害作用の間には良い相関があった。PEAのフェニル基とアミノ基窒素が遠い形で固定されている2-アミノテトラリン類はセロトニンアゴニスト作用によりMSRを抑制した。光学活性体についてはR体に活性があった。これらの結果から,PEAおよび覚醒剤のノルアドレナリン放出作用は、フェニル基とアミノ基が近い形のコンフォメーションの時に生じ、セロトニンアゴニスト作用は遠い形のコンフォメーションの時に生じることが示唆された。以上、単純な系であり定量的な実験が可能な脊髄反射を用いて得られた結果ではあるが、この解釈は運動量増加作用(脳でのノルアドレナリン放出による)および幻覚作用(脳でのセロトニン_2アゴニスト作用による)にもあてはまるものと考えられた。
著者
北井 洋人 小野里 雅彦 田中 文基
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.89-90, 2020

<p>人間と産業用ロボットが共同して行う組立作業の計画案を,動作シミュレーションにより検討・評価が可能な設計・計画支援環境の構築法の開発を本研究の目的とする.本報告では,実際のロボットと同様のシステムを用いてモデルの制御を行うことで,作業者とロボットモデル間の相互作用を導入する.これにより,ロボットモデルとハンドモデルの干渉を検知し強制停止するなど,実際の発生事象に対応したシミュレーションを可能とする.</p>
著者
小野 賢二 野口 宏典
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.129, 2018

<p>東日本大震災では、津波により青森~千葉県にわたる太平洋沿岸の海岸防災林で、林帯地盤の損壊・沈下・流出、樹木の倒伏・流失など壊滅的被害が発生した。特に、地盤高が低く地下水位が高い箇所では根張りが十分でなく、津波により樹木が根返りして流木化した。林野庁が諮問した「東日本大震災に係る海岸防災林の再生に関する検討委員会」は「今後の海岸防災林の再生について」とする提言を取り纏めた。現在は、この方針を踏まえ、海岸防災林の復旧・再生が取り組まれている。本企画シンポジウムでは、海岸防災林の復旧・再生現場から、現在の状況を紹介し、顕在化してきた課題を概説して、樹木の生育基盤として用意された造成土に関わる問題点を整理する。併せて、1990年代から低湿地対策として盛土工を伴う海岸防災林を造成してきた千葉県の事例や、埋立地に公園造成を進めてきた東京都海の森公園予定地(2020年東京オリンピック会場)の事例を紹介する。前述の提言には「広葉樹の植栽等についても考慮することが望ましい」とも言及されている。ここでは四国海岸林に成林する広葉樹林とクロマツ林の状況を紹介し、海岸林での広葉樹の活用のあり方についても議論する。</p>
著者
小野 祥太郎 谷津 元樹 原田 実
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.471-472, 2020-02-20

本研究では、自由記述回答と選択肢回答の両部分が存在する回答データ(商品アンケートや不具合申告など)において、自由記述部分に存在するオノマトペを検出し、選択肢回答部分との対応関係を分析・表示する機能をテキストマイニングシステムSTMに実装した。このために、「擬音語・擬態語4500 日本語オノマトペ辞典」(編者 小野正弘)の意味分類別索引の分類を基に4つの大カテゴリ、12の小カテゴリを「擬音語・擬態語であらわされる様態」の下位概念としEDR電子化辞書に登録し、さらに2625概念、3750語のオノマトペをこれらの各カテゴリ下に分類配置し、日本語意味解析システムSAGEで抽出できるようにした。これにより、オノマトペと選択属性ごとの頻度を表示できるようになり、それを利用することで自動車の不具合原因の特定などに貢献できると考えられる。
著者
新川 栄二 永塚 光一 村田 祐樹 小野 多美子 細田 正恵 木下 聖子 渥美 雅保
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第35回全国大会(2021)
巻号頁・発行日
pp.2Xin507, 2021 (Released:2021-06-14)

医薬データ等の増加に伴って創薬分野における機械学習を用いた研究が盛んに行われている.特にタンパク質と薬剤のインタラクションを予測することやインタラクション部位を解析することは新薬開発において有用である.本研究では,タンパク質に付いている糖鎖に着目し,薬剤と糖タンパク質のインタラクション予測において,薬剤情報,アミノ酸配列情報,糖鎖情報の3つの組み合わせを入力とする相互アテンションニューラルネットワークを構築した.提案モデルは,入力として受け取った情報からそれぞれのエンコーダーを介して特徴ベクトルを抽出し,それらを連結したのちにインタラクションの有無の判別を行う.モデルの構造は糖鎖が糖タンパク質と薬剤の反応を仲介するプロセスを表現しており,糖鎖と薬剤のアテンションをとったのちに薬剤とアミノ酸配列のアテンションをとる.予測の過程で得られた2つのアテンションを解析することにより,インタラクションにおける糖タンパク質と薬剤の関係を糖鎖と薬剤,薬剤とアミノ酸配列という2つの側面から分析する.
著者
多田 直樹 南 豊彦 中川 のぶ子 浜野 巨志 小野 あゆみ 井野 千代徳 金子 明弘 山下 敏夫
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.18-23, 2004-01-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
22
被引用文献数
1

顎関節症にはさまざまな全身症状の合併が認められ、中でも耳閉塞感をはじめとする耳症状の合併は古くから報告されているが、その成因に関してはいまだに明確ではない。今回われわれは顎関節症患者76名を対象として、まず耳閉塞感を訴えた患者の割合を算出し耳閉塞感の有無それぞれの中で顎関節症のI型からIV型まで分類した。次に耳閉塞感を伴う顎関節症患者に対して耳管機能検査を施行した。その結果耳閉塞感を訴えた症例が44名 (57.9%) で、耳閉塞感を訴えなかった症例は32名 (42.1%) であった。また耳閉塞感のあった症例での顎関節症の分類はIII型が最も多く、I型、IV型はわずかであった。一方耳閉塞感のなかった症例は耳閉塞感のあった症例と比較してIII型がわずかで1型が大きな割合を占めていた。耳管機能検査は耳閉塞感を伴う顎関節症患者44名中37名に施行した。その結果37名中23名 (65%) が開放パターン、1名 (3%) が狭窄パターン、13名 (32%) が正常パタ-ンであった。今回の検討結果から顎関節症に伴う耳閉塞感の原因は耳管開放症によるものと思われた。
著者
飯塚 春尚 小野里 康博 蘇原 直人 石原 弘 小川 哲史 伊藤 秀明 柿崎 暁
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
雑誌
Progress of Digestive Endoscopy (ISSN:13489844)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.94-95, 2008-06-15 (Released:2013-08-02)
参考文献数
3
被引用文献数
1 1

CO2送気と通常送気で大腸ESD時穿孔・穿通した症例を経験した。直腸Rbの歯状線にかかるLST-Gを通常送気で行い術後レントゲンで後腹膜気腫,皮下気腫に気づいた。術後発熱,炎症反応上昇を認めたが保存的加療し軽快。CO2送気で上行結腸LST-NGをESD中に穿孔しクリップ縫縮し,術後異常所見を認めなかった。腸管外に漏れた送気量,腸液量に違いがあるがCO2送気は通常送気と比較し大腸ESDの安全性を高める一つの方法と思われた。
著者
福井 豊 合田 修三 片岡 史知 小野 斉
出版者
日本緬羊研究会
雑誌
日本緬羊研究会誌 (ISSN:03891305)
巻号頁・発行日
vol.1991, no.28, pp.1-4, 1991

1985年から1989年にわたり, 本学とS牧場で飼養されていたブールーラ・ドーセット種雌羊, 延べ89頭の繁殖成績を調査し, その繁殖性を検討した。また, 1990年11-12月に, 本種雌羊9頭を用いて, 3回の連続性周期における排卵数を腹腔内視鏡で検査した。得られた成績は次のとおりであった。<BR>1) 4月を除き, 年間を通して発情が回帰しており, 交配, 分娩が可能であった。<BR>2) 延べ89頭の内, 単子分娩が57頭 (64.0%), 双子分娩が32頭 (36.0%) で, 3子以上の分娩例は見られなかった。平均産子数は1.36であった。<BR>3) 子羊の生時体重は, 単子分娩で平均4.4kg, 双子分娩で平均3.0kgであった。また, 生後3ケ月までの子羊の生存率は, 平均90.9%であった。<BR>4) 排卵数を検査した9頭の内, 3個排卵した雌羊が1頭観察された。この雌羊は, "F+" 因子を有している可能性が示された。この他, 3回の検査のいずれにおいても2個排卵した雌羊が3頭存在した。
著者
元井 沙織 小野寺 敦子
出版者
目白大学
雑誌
目白大学心理学研究 = Mejiro Journal of Psychology (ISSN:13497103)
巻号頁・発行日
no.17, pp.1-10, 2021-03-31

本研究では,片づけ行動を促進する要因を明らかにするために,片づけ動機および実行機能が片づけ行動に及ぼす影響を検討した。さらに,片づけ行動の心理的効果を明らかにするために,片づけ行動がwell-beingに及ぼす影響についても検討した。大学生を対象に質問紙による調査を実施し,回答に不備のない525名を分析対象とした。仮説モデルに沿って,構造方程式モデリングを実施した。その結果,片づけ動機から片づけ行動に有意な正の影響がみられたことから,片づけ動機が高いほど片づけ行動が実行されていることが示唆された。また,実行機能から片づけ行動にも有意な正の影響がみられたことから,実行機能が高いほど片づけ行動が実行されていることが示唆された。さらに,片づけ行動からwell-beingに正の影響がみられたことから,片づけ行動がwell-beingを高めていることが示唆された。
著者
小野寺 進
出版者
弘前大学21世紀教育センター
雑誌
21世紀教育フォーラム
巻号頁・発行日
vol.11, pp.11-19, 2016-03-31

本稿は、中学から高校まで英語を学習してきた大学生で、上級者はもちろん、リスニングを苦手とする初級から中級レベルの英語学習者にとって、音読がリスニング向上に特に効果的であることと、その実践方法を紹介したい。英語音読はリーディングやスピーキングだけではなく、リスニングの能力向上にも有効である。そしてその実践方法が従来のネイティヴ・スピーカーの発音を復唱するのではなく、発音記号に基づいてすることで正しい発音を身につけることができ、さらに自力で学習ができるところを特徴としている。
著者
小野 顕正 黒木 聖司
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
スペース・エンジニアリング・コンファレンス講演論文集 (ISSN:09189238)
巻号頁・発行日
vol.2010, pp._D5-1_-_D5-4_, 2011

A Soka University pico-satellite "Negai" measures mere 10cm cube and weights just one kilogram. Its orbit is 300km with inclination of 30 degrees. In 30 days or so after launch it will be dragged by the air and it is burnt out to become a manmade shooting star when reentering to the atmosphere. People believe wishing upon a shooting star makes their dreams come true. The main mission is to carry children's dreams recruited from the public microfilmed to be loaded on the satellite. Hence it is called "Negai" or "Wish." The technical mission is to space prove the high functional information system with inside triple-redundant fault-tolerant soft-core CPU embedded in an FPGA and reliable picture transmission system. This paper emphasized on the technical mission as well as how we operated so short mission life operation with 30 degrees inclination.