著者
工藤 雄一郎 小林 謙一 山本 直人 吉田 淳 中村 俊夫
出版者
名古屋大学
雑誌
名古屋大学加速器質量分析計業績報告書
巻号頁・発行日
vol.19, pp.79-84, 2008-03

第20回名古屋大学年代測定総合研究センターシンポジウム平成19(2007)年度報告<第2部> Proceedings of the 20th symposiumon on Chronological Studies at the Nagoya University Center for Chronological Researchin 2007 日時:平成20 (2008)年1月10日(木)~11日(金) 会場:名古屋大学野依記念学術交流館 Date:January10th-11th, 2008 Venue:Nagoya Uhiversity Noyori Conference Hall
著者
渡辺 克樹 高井 裕司 赤羽 浩一 山本 直克
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.97, pp.1-6, 2014-06-20

カーボンナノチューブ(CNT)は可飽和吸収などの光学的特徴を有しており、新規光デバイスへの利用が注目されている。CNTの特性はその構造に起因するため、構造を自由に制御する事が可能になれば、その光デバイスのより高性能化が期待される。我々はCNT構造の制御方法の一つとしてLASER ASSIST法を提案し、その詳細について検討を行っている。また、本研究ではFeやNi触媒を用いてCNTの作製を行い、触媒に対するCNT構造の比較検討を行った。AFMによって、触媒粒子の観測を行い、CNTの直径に起因する触媒の粒径の測定を行った。その結果、LASER ASSIST法により触媒の粒径が小さくなることが観測され、直径の細いCNTの合成に効果的であることが期待される。実際に、ラマン分光測定によるCNT直径の観測結果から、CNTの直径が小さくなることが確認された。したがって、LASER ASSIST法を用いることで、光デバイスで利用される小口径のCNTが作製できることが明らかとなった。
著者
吉岡 佑毅 山本 直克 赤羽 浩一 川西 哲也 外林 秀之 高井 裕司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. R, 信頼性 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.180, pp.51-56, 2012-08-16
参考文献数
11

新たな光周波数資源の開拓は,将来の光情報通信容量拡大の基盤技術となる.我々は,光情報通信応用を目的とした新周波数帯域としてT-band (1000-1260nm)とO-band (1260-1360nm)に注目し,この帯域で動作する光ゲインデバイスの研究開発を推進している.今回,GaAs基板上にInAs/InGaAs量子ドットを積層させたものとInAs/InGaAs量子ドット上のギャップ層を制御し変調量子ドット構造を持たせた二種類の光ゲインチップを作製した.この光ゲインチップを外部共振器機構に組み込み波長可変光源を構築した.結果,ゲイン材料にInAs/InGaAs量子ドットを用い広帯域利得を得ることで1.2μm-1.3μm帯で動作する広帯域波長可変光源の開発に成功した.
著者
山本 直美 登喜 和江 澁谷 幸 矢田 眞美子 澁谷 幸 日坂 ゆかり 山添 幸
出版者
千里金蘭大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本研究は、無症候性脳血管障害患者のQOL支援する包括的看護活動の探求を目的とした。方法1は、未破裂脳動脈瘤で自然経過観察患者の生活体験に注目した。その結果、『動脈瘤を忘れる』『生活を変えない』『病気ではない』という認識の一方で、患者の背景ごとに特有な体験も明らかになった。方法2は、脳卒中看護に関わる看護師91名に質問紙調査を実施した。看護師は未破裂脳動脈瘤の発見を良い傾向と認識し、自然経過観察患者の「心理的サポート」「生活改善」に関心が高いことが分かった。結果より、看護師と患者の認識には若干の乖離を認めた。今後は看護プログラムの個別化や医療と患者のつながりを維持するシステムの検討が示唆された。
著者
山本 直彦 布野 修司
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.67, no.556, pp.265-272, 2002
被引用文献数
1 1

Primary concern of this paper is kampongverbetering (kampong improvement in Dutch East Indies), which was to have significant influence on postcolonial improvement. Major findings in this paper consist of following points. 1. Examination into the kampongverbetering implemented in Dutch East Indies reveals that postcolonial improvement known as KIP apparently owes its basic ideas to its predecessor. 2. Accomplishments of kampongverbetering supervised by the central government show close resemblance to the items prescribed by detailplan, which was the forthcoming driving force of the contemporary city-planning act. 3. Kampong Sidodadi, one of the first kampongs improved in Surabaya in 1929,turns out to be still inhabited by Madurese as it was in the colonial period despite constant change of the residents. 4. Observance of building lines in Sidodadi had been closely related to the drainage gutters installed both in colonial and post colonial period.
著者
山本 直三
出版者
日本情報経営学会
雑誌
情報系 : OA学会論集
巻号頁・発行日
no.2, pp.93-105, 1992-03-25

地球の資源は無限であって,人間が掃き出す汚濁が自然と浄化されるという考えは,もはや通用しない.52億(国連統計90年7月)もの人口を抱えるようになったいま,資源は有限であり,環境破壊は人類を滅亡するとされるようになった.とくにペーパーの大量消費が森林資源を食い潰し,その廃棄物が環境を破壊することは,由々しき問題となっている.こんなときOAシステムがかえってペーパー洪水を引き起こす元凶とさえ報道されている.1991年9月には,東京都庁は,都内企業に対して,それぞれ30%のOA用紙節約を要請したという.OAがむしろこのような問題を解決する有力な手段となるようでなければならないときが来ている.この論文では,OAの推進において,電子メディアを適用して,すぐれたオフィスシステムを編成することが基本的課題となっており,その結果として必然的にペーパーレスが実現されていくことを論ずるとともに,ペーパーレスの推進の阻害となる要因を論じることにした.OAの推進において,OA機器およびOAシステムを取り入れること自体は,あくまで手段にすぎなく,効率的かつ効果的なオフィスシステムを創造することが主目的であることはもちろんである.この主目的を果たすためには,すぐれた機能を持つ電子メディアを活用して,ペーパーの束縛から逃れ,電子メディアの大海に出ることである.しかし,ペーパーは数千年にわたり長く使われていて,人々の生活に浸透して,我々はそこはかとなく親しみを感じ,人間的な手応えを感じている.これは紙のよさであり,いま直ぐには捨て切れないものがあろう.この現実を考えて,電子メディアを含めた中で,ペーパーのすぐれた特性をシステムの中にうまく組み入れていくという考え方も大切なのであるが,ペーパーとしての新しい効用を見直すことも必要となる.ペーパーは全廃するのではなく,それなりにその機能を巧みに活用することが大切だという考え方となれば,ペーパーレスというよりもペーパーセービングという言い方のほうが適切かもしれない.OAシステム設計では,コンピューターネットワーク,ワークステーション,電子ファイルなどの装置を利用してシステムを構成する.そこでは電子メディアが多用されるが,ペーパーメディアも構成要素として組み込むことになる.OAの推進のためには一段とOA機器が発達し,ネットワークなど,インフラストラクチャーの整備が進む必要がある.これと合わせて,キータッチメソッドやディスプレイの使用など,個人のOAリテラシィの学習が進まないといけない.これは個人の問題意識や学習意欲が必要であるから,なかなか浸透しないであろう.これらの未熟な状態が,OAの推進およびペーパーレスの隘路ともなっている.ペーパーとまったく同じように電子メディアに親しみを感じるようになるには,人間の学習も大切だが,ヒューマンインターフェースが一段と進むことが望まれる.社会制度の問題もある.ペーパーにどっぷりと漬かっているような教育制度も検討を要する.現在の制度をそのまま踏襲すれば,新しいリテラシィが育つには,かなりの年月を要するだろう.
著者
長谷川 信美 西脇 亜也 平田 昌彦 井戸田 幸子 飛佐 学 山本 直之 多炭 雅博 木村 李花子 宋 仁徳 李 国梅 SCHNYDER HANS 福田 明 楊 家華 郭 志宏 李 暁琴 張 涵 李 海珠 孫 軍 宋 維茹 ガマ デチン NAQASH J&K Rashid Y KUMAR Ravi AUERSWALD Karl SCHÄUFELE Rudi WENZEL Richard 梶谷 祐介 小田原 峻吾 平川 澄美 松嶺 仁宏 佐野 仁香 長谷川 岳子 坂本 信介 樫村 敦 石井 康之 森田 哲夫
出版者
宮崎大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-11-18

中国とインドにおいて、放牧方式の違いが高山草原生態系へ及ぼす影響について調査を行った。東チベット高原では、暖季放牧地が寒季放牧地よりも植物種数が多く、種数密度と地上部現存量は低かった。土壌成分は、2012年と2004年間に差はなかった。牧畜経営では、ヤクが財産から収入源への位置づけに移行する動きが見られた。また、クチグロナキウサギの生息密度と植生との関係について調査した。インドの遊牧民調査では、伝統的な放牧地利用方法により植生が保全されていることが示された。衛星画像解析では、植生は日射、気温、積雪日数等に左右され、経年的な劣化も示された。ヤク尾毛の同位体元素組成は地域と放牧方式等で異なった。
著者
永井 美之 審良 静男 菅村 和夫 柳 雄介 吉開 泰信 堀井 俊宏 光山 正雄 山本 直樹
出版者
独立行政法人理化学研究所
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2001

本特定領域は感染と宿主応答の分子論的な最高度の基礎研究を推進し、感染症制御のための技術を開発することを目的とする。総括班は本特定領域研究の目的を厳正かつ遅滞なく達成するために組織された。総括班は班員に理論的、実質的なガイドラインを提示し、且つ、彼らの成果を評価したが、単に研究の質を問うのみではなく、微生物学と免疫学のように異なる研究分野の研究者間の共同研究を支援してきた。そのため、総括班は毎年全体班会議を開催した。会議では各班員が各年度の研究成果を報告し、その評価を受けた。さらに、総括班は、遺伝子操作マウスの作成、霊長類を用いた研究の支援を行うとともに、若手研究者を育成するために、沖縄フォーラムをはじめとする種々の会議を主催した。平成16年、17年度は顕著な研究成果を上げつつある45研究課題を計画研究とし、公募研究課題は100課題を採択した。研究期間中に審査制度のある国際的学術雑誌に3,993編の掲載または掲載確定の論文が公表された。特にImpact Factor (IF)が高いとされるNatureに27編、Scienceには17編が掲載または掲載確定された。その他、IF 10.000以上の一般学術誌では、EMBOに35編、JEMに101編、PNASに87編が掲載または掲載が確定された。これらの研究業績には微生物学者と免疫学者の共同研究による優れた業績も少なからず含まれている。また、これらの業績は総括班が共催する「あわじしま感染症・免疫学国際フォーラム」(平成14年、15年)において発表された。平成17年度には国際シンポジウム「Molecular Bases Underlying Microbial Infections and the Host Responses」を開催し、5年間の成果を発信した。さらに、基礎研究の成果を社会に還元するため、抗マラリア薬N86化合物とDNA/センダイベクター骨格のAIDSワクチンの前臨床試験及び、SE36マラリアワクチンと抗エイズ薬CCR5阻害剤(AK602)の第I相臨床試験を実施した。
著者
山本 達之 山本 直之 安藤 正浩 秋吉 英雄 伊村 智 工藤 栄
出版者
島根大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

砕氷艦しらせが,H24,25年度の2か年連続して接岸に失敗したために,南極昭和基地周辺でのリアルタイム分光分析の実施を断念せざるを得なかった。このため,夏隊期間中の研究計画のうち,比較的遂行が容易な研究計画は実施されたが,本研究計画遂行の前提となるヘリコプターが,物資輸送に専念することとなったためである。そこで,生体固体の採取を断念して,すでに確保されていた死亡個体解剖学的研究を中心に計画を変更し,アデリーペンギン眼のガングリオン細胞分布の様子と種間差に関する基礎的データを得ることができた。
著者
山本 直樹 戸田 常一
出版者
広島大学
雑誌
広島大学マネジメント研究 (ISSN:13464086)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.171-177, 2005-03-19

本稿は,「いつまで経っても完成しない」という広島市の都市づくりについて,その背景にある問題の本質を,リスクマネジメントの視点から探ることを目的とした論稿である。広島駅前市街地再開発事業を具体的な事例として取り上げ,硬直的なリスク処理,不正確なリスク範囲の認識,さらには曖昧なリスク分担を事業の遅延を引き起こす要因として分析した。さらに,広島駅前地区の戦災復興の過程について,類似地区である大阪市上六地区との比較を通じて検証した結果,行政主導の閉鎖的なリスク処理の実態が明らかとなった。そして,こうしたリスクに適切に対応するためのリスクマネジメントの必要性と,それを実現する市民と行政の間のリスクコミュニケーションの重要性を指摘した。
著者
藤岡 裕己 山本 直克 赤羽 浩一 川西 哲也 高井 裕司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.403, pp.81-84, 2010-01-21

レーザダイオードや発光ダイオードなどの光半導体デバイスにおいて、出力光の光波制御は光通信や計測分野において重要な課題である。我々は、デバイス表面への微細構造加工による光波制御を目的として新デバイス構造の検討を行っている。従来デバイスでは活性層上部に非常に厚いクラッド層を有しており、表面構造からデバイス内部を伝搬する光波へ有効な影響を与えるためには高アスペクト比な加工が必要であった。そこで、我々は、活性層上部のクラッド層を極端に薄くした半導体ハーフクラッド構造を提案し、低アスペクト比で簡便な表面微細加工による光波制御を目指す。本論文では半導体ハーフクラッド構造とその作製プロセスおよび、半導体ハーフクラッド光源のデバイス特性について報告する。
著者
藤岡 裕己 山本 直克 赤羽 浩一 川西 哲也 高井 裕司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PN, フォトニックネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.401, pp.81-84, 2010-01-21
参考文献数
5

レーザダイオードや発光ダイオードなどの光半導体デバイスにおいて、出力光の光波制御は光通信や計測分野において重要な課題である。我々は、デバイス表面への微細構造加工による光波制御を目的として新デバイス構造の検討を行っている。従来デバイスでは活性層上部に非常に厚いクラッド層を有しており、表面構造からデバイス内部を伝搬する光波へ有効な影響を与えるためには高アスペクト比な加工が必要であった。そこで、我々は、活性層上部のクラッド層を極端に薄くした半導体ハーフクラッド構造を提案し、低アスペクト比で簡便な表面微細加工による光波制御を目指す。本論文では半導体ハーフクラッド構造とその作製プロセスおよび、半導体ハーフクラッド光源のデバイス特性について報告する。
著者
宗宮 弘明 山本 直之 後藤 麻木 吉野 哲夫
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究によって、新たに23種の発音魚が記載された。マツカサウオ(キンメダイ目マツカサウオ科1種)、カマキリ(カサゴ目カジカ科1種)キントキダイ科魚類(7種)、キンチャクダイ科魚類(11種)、コトヒキ(スズキ目シマイサキ科1種)、イシダイとイシガキダイ(スズキ目イシダイ科2種)などが発音器を持つことが正確に記載された。マツカサウオ、カマキリ、コトヒキ、イシダイとイシガキダイは後頭神経を使って鳴き、キントキダイ科魚類とキンチャクダイ科魚類は脊髄神経を使って鳴くことがわかった。とくに、キンチャクダイ科魚類では、7属26種のうちサザナミヤッコ属(6種)とアブラヤッコ属(5種)だけが発音することもわかった。いずれの発音魚類も後頭神経か脊髄神経のどちらか一方だけを使って鳴き、両方の神経を使って鳴く魚種は観察されなかった。
著者
大谷 眞二 山本 直子 佐藤 尚喜 松波 馨士 岡本 幹三 黒沢 洋一
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.185-191, 2012 (Released:2012-07-18)
参考文献数
12

終末期がん患者における輸液量と呼吸困難・気道分泌との関連性を明らかにすることを目的として後ろ向き研究を行った. 悪性新生物により死亡した138例を対象とし, 死亡前1週の輸液量1,000 ml/日以下の少量群85例と1,001 ml/日以上の多量群53例に分けて呼吸困難と気道分泌の有無を比較した. また, これらの症状に影響のある因子を多変量解析で求めた. 呼吸困難と気道分泌は多量群の64.2%, 52.8%にみられ, 少量群(32.9%, 15.3%)と比較して有意に高値であった. 呼吸困難に関連していたのは肺病変(オッズ比3.55), 輸液1,001 ml/日以上(3.54), オピオイド投与(0.40)で, 気道分泌では肺病変(7.29), 輸液1,001 ml/日以上(4.43), 食事摂取(0.31)であった. 過量な輸液が呼吸器症状に影響を及ぼすことが示唆され, 1,000 mlを超えない輸液が1つの目安と考えられた.
著者
山本 直人 小田 寛貴
出版者
名古屋大学
雑誌
名古屋大学加速器質量分析計業績報告書
巻号頁・発行日
vol.13, pp.167-169, 2002-03
被引用文献数
1

これまで5年間にわたって,土器型式が明確な縄文土器に付着した炭化物を試料に,タンデトロン加速器質量分析計による炭素14年代測定をおこなってきている(山本1997;1998;1999,山本・小田2000;2001)。これまでの研究を継続して今年度(2001年度)も測定を実施してきており,その結果を報告するものである。今年度に測定したのは2遺跡9点で,採取した試料の詳細は表1に,測定の結果は表2にしめすとおりである。今年度の測定にあたりましては,野々市町教育委員会の吉田淳氏,國學院大學栃木短期大学の小林青樹氏にお世話になりました。明記して謝意を表する次第です。
著者
山本 直人 小田 寛貴
出版者
名古屋大学
雑誌
名古屋大学加速器質量分析計業績報告書
巻号頁・発行日
vol.12, pp.215-219, 2001-03
被引用文献数
2

これまで4年間にわたって,石川県内の縄文時代の遺跡を対象にして,土器型式が明確な縄文土器に付着した炭化物を試料に,タンデトロン加速器質量分析計で放射性炭素年代測定をおこなってきている(山本1997;1998;1999,山本・小田2000)。今年度(2000年度)もこれまでの研究を継続して測定を実施してきており,その結果を報告するものである。今年度に測定したのは2遺跡11点で,珠洲市野々江(NNE)遺跡については遺漏があったので,ここで報告するものである。採取した試料の詳細は表1に,測定の結果は表2にしめすとおりである。今年度の測定にあたりましては,珠洲市教育委員会の平田天秋氏,野々市町教育委員会の吉田淳氏と布尾和史氏にお世話になりました。明記して謝意を表する次第です。また,これまでに測定をおこなってきたなかで,信頼性の高い測定値をぬきだして作製したのが,表3と表4である。なお,表4も表2同様,括弧内の数値はAMS^<14>C年代の平均値を較正した値であり,括弧外の数値は較正後の誤差範囲をしめている。井口II式の後半と八日市新保式の古いところは時間的にかさなって,並存するのではないかと一部では考えられてきたが,測定値はその可能性を示唆しており,今後類例を増加させて考察していきたい。