3 0 0 0 OA 米の比熱

著者
山田 豊一
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.31-33, 1984 (Released:2008-11-21)
参考文献数
11

The specific heat of Japanese rice at different stages of milling was measured. The specific heat of rough rice was measured by an adiabatic calorimeter, husked rice by a modified ice calorimeter and fully milled rice by a twin calorimeter. Their specific heat values were slightly lower than foreign rices. The relationship between the specific heat of rough rice and moisture content is indicated by the following regression equation: C=0.0112 W+O.217, moisture content 9.8% to 23% where C is specific heat (cal/g °C) and W is moisture content (%). For husked rice and fully milled rice, measurements were made in lower ranges of moisture content. The relationship between the specific heat and moisture content was indicated by two segments with one break, and the regression equations were: For husked rice (Nihonbare), C=0.117+0.240, moisture content below 9.2%, C=0.00805 W+0.272, moisture content 9.2% to 14%, For husked rice (Koshihikari) C=0.0109 W+0.234, moisture content below 9.2%, C=0.00803 W+0.262, moisture content 9.2% to 15%, For fully milled rice (Koshihikari) C=0.0121 W+0.217, moisture content below 9.4%, C=0.00801 W+0.255, moisture content 9.4% to 15.5%.
著者
山田 豊
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.7, no.3, pp.129-133, 2023-08-01 (Released:2023-10-11)
参考文献数
19

女性の手にイレズミを施し、それが、『女性のあこがれの象徴』だった。そんな普通の日々が、ある日を境に、180°逆転し、悪と化してしまった。入れているものは警察に検挙され、入れていることに恥ずかしさを感じるようになった。1899年(明治32年)に禁止令が発令され、沖縄の女性の手からハジチが消滅した。その沖縄の失われた文化について、デジタルアーカイブの必要性を考える。
著者
五十嵐 康人 大河内 博 北 和之 石塚 正秀 吉田 尚弘 三上 正男 里村 雄彦 川島 洋人 田中 泰宙 関山 剛 眞木 貴史 山田 桂太 財前 祐二 足立 光司 中井 泉 山田 豊 宇谷 啓介 西口 講平 阿部 善也 三上 正男 羽田野 祐子 緒方 裕子 吉川 知里 青山 智夫 豊田 栄 服部 祥平 村上 茂樹 梶野 瑞王 新村 信雄 渡邊 明 長田 直之 谷田貝 亜紀代 牧 輝弥 佐藤 志彦
出版者
気象庁気象研究所
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2012-06-28

初期の放射性Cs放出には従来想定されていた水溶性サブミクロン粒子に加え,直径数μmの不溶性粗大球状粒子が存在することを初めて明らかにした。典型的な里山では再飛散由来のCs濃度は,都市部での結果と異なり,夏季に上昇し,冬季には低かった。夏季のCs担体は大部分が生物由来であることを初めて見出した。放射性Csの再飛散簡略スキームを開発し,領域エアロゾル輸送モデルを用いて森林生態系からの生物学的粒子による再飛散,ならびに事故サイトから継続する一次漏えいも含め,フラックス定量化-収支解析を行った。その結果、他のプロセス同様、再飛散は、地表に沈着したCsの減少や移動にほとんど寄与しないことがわかった。
著者
水野 正雄 山田 豊章
出版者
The Ceramic Society of Japan
雑誌
Journal of the Ceramic Society of Japan (日本セラミックス協会学術論文誌) (ISSN:09145400)
巻号頁・発行日
vol.97, no.1131, pp.1334-1338, 1989-11-01 (Released:2010-08-06)
参考文献数
11
被引用文献数
1 3

In the phase diagram study on the system Ga2O3-Sm2O3, the liquidus and eutectic temperatures were measured from the cooling curves of specimens by the specular reflection method with a heliostat type solar furnace. Quenched specimens from the melt were examined by X-ray diffractometry and chemical analysis. In the system, four compounds were found; garnet-type 3Sm2O3⋅5Ga2O3, perovskite-type SmGaO3, monoclinic 2Sm2O3⋅Ga2O3 and orthorhombic 3Sm2O3⋅Ga2O3. These compounds, showed no phase transition during repeated heating and cooling cycles. The compound 3Sm2O3⋅Ga2O3 was found to melt incongruently at 1755±20°C. The lattice parameter were determined to be a0=12.431Å for 3Sm2O3⋅5Ga2O3, a0=7.658Å, b0=10.856Å, c0=11.560Å, β=109.240 for 2Sm2O3⋅Ga2O3 and a0=11.400Å, b0=5.515Å, c0=9.070Å for 3Sm2O3⋅Ga2O3. The solidification points of 3Sm2O3⋅5Ga2O3 and 2Sm2O3⋅Ga2O3 were determined as 1680±20°C, and 1708±20°C, respectively. The phase diagram shows three eutectic points at 1555°C, 1640°C, and 1690°C with 22.5, 55, and 70mol% Sm2O3 composition, respectively. A high temperature phase diagram for Ga2O3-Sm2O3 system was proposed.
著者
水野 正雄 Alain ROUANET 山田 豊章 野口 哲男
出版者
公益社団法人 日本セラミックス協会
雑誌
窯業協會誌 (ISSN:00090255)
巻号頁・発行日
vol.84, no.971, pp.342-348, 1976-07-01 (Released:2010-04-30)
参考文献数
7
被引用文献数
20 27

La2O3-Y2O3系の液相線を, ヘリオスタット式太陽炉を用い鏡面反射法により冷却曲線を求め, これより算定した. 熔融後急冷した試料をX線回折および偏光顕微鏡により検討した.この系の凝固点の測定結果を示し, また液相線下において40-73mol% La2O3組成間にLaYO3固溶体領域が観察された.他の相はLa2O3固溶体, La2O3+LaYO3固溶体, LaYO3+Y2O3固溶体およびY2O3固溶体であった.各配合組成の試料を1300℃-1700℃に加熱処理, および熔融した試料からLaYO3の単一相が観察された.LaYO3 (m.p. 2040±15℃) は高温X線回折を行った結果, 1450℃附近において斜方晶系〓単斜晶系に可逆転移することを認めた.La2O3-Y2O3系の高温平衡状態図を提案する.
著者
山田 豊大 阿原 一志
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2019論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.122-125, 2019-11-01

不完全情報ゲームの 1 種であるトレーディングカードゲーム(TCG)は,デッキ(ゲームに使用するカードセット)を各プレイヤーが一定のルール化で自由に作成できるなど,囲碁や将棋,その他ボードゲームにはないゲーム要素が特徴である.したがって、強い,または人間らしいエージェントの作成等の研究は人間の意思決定過程の解明等に有意義であると考えられる.本稿では,『エージェントの個性に合わせたデッキを構築することが可能である』という仮説の実証のため,単純な TCG のプラットフォームをオリジナルに実装した.その上で遺伝的アルゴリズムによって個性のあるエージェント作成し,異なる個性のデッキを扱わせた際の挙動について観察した.さらに,そのエージ ェントの盤面評価をさらに良いものにするためにニューラルネットワークを用いたエージェントについても考察した.
著者
山田 豊大 阿原 一志
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2018論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.128-132, 2018-11-09

不完全情報ゲームの1種であるトレーディングカードゲーム (TCG) は,デッキ(ゲームに使用するカードセット)をプレイヤーが選択できるなど,囲碁や将棋,その他ボードゲームにはないゲーム要素が特徴であり,強い,又は人間らしいエージェントの作成等の研究には意義があると考えられる.本稿は,単純化されたTCGで,デッキ作成,またエージェントの構築に関する知見を得ることを目標とし,その第一段階としてランダムに与えられたデッキに対してニューラルネットワークを用いた強化学習の有効性について考察した.
著者
山本 多香子 田村 葉子 中島 優子 黒木 美智子 山田 豊子
出版者
京都市立看護短期大学
雑誌
京都市立看護短期大学紀要 (ISSN:02861097)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.89-94, 2010-05-31

A 看護短期大学3 年生を対象に「輸液・輸液ポンプ管理」の臨地実習(以降実習)前学内演習,および受け持ち患者の輸液(抗生物質)準備を実施した.演習後の学生レポート結果では【輸液準備に対する知識と練習不足の自覚】【確認行為の自覚】【看護技術体得に対する動機づけ】【作業環境に対する意識付け】【輸液ポンプ管理への理解】【輸液療法中の患者への配慮】の6 カテゴリを形成した.実習後のアンケート結果では『実習にむけて練習した』28 名,『一つ一つ作業順序を確認した』42 名,『作業環境を整えた』33 名であった.『輸液ポンプ使用中患者を受け持った』は38 名であり,そのうち『アラーム音が鳴った経験』30 名,『アラーム音の原因を確認できた』27 名であった.実習前の学内演習において輸液・輸液ポンプ管理に関する知識・技術の確認は,実習にむけて学習の動機づけとなり,実習中の確認行動につながり意義があったといえる.
著者
谷本 和紀 入交 重雄 関 雅之 葛城 有希子 山田 豊 木下 真孝 三島 伸介 倭 正也
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.105, no.5, pp.866-873, 2016-05-10 (Released:2017-05-10)
参考文献数
4

71歳,男性.前腕および下腿の皮膚硬化を自覚し,近医を受診した.全身性強皮症を疑われて当院を紹介された.皮膚硬化を認めたが,四肢末梢の皮膚は保たれ,抗核抗体や各種自己抗体は陰性であり,全身性強皮症(systemic sclerosis:SSc)と合致しない点も認められた.皮膚生検を施行し,病理組織学的にはSScと矛盾しない結果であった.経過中に皮膚のgroove signを認め筋膜炎脂肪織炎症候群(fasciitis-panniculitis syndrome:FPS)を疑い,皮膚から筋まで一塊(en bloc)に生検を施行し,FPSの確定診断に至った.非典型的なSSc疑似症例では,FPSも鑑別診断に挙げる必要がある.
著者
水野 正雄 山田 豊章 野口 哲男
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
窯業協會誌 (ISSN:18842127)
巻号頁・発行日
vol.86, no.996, pp.359-364, 1978-08-01
被引用文献数
2 14

ヘリオスタット式太陽炉を用いて試料を溶融後急冷し, その冷却曲線から試料の凝固点を求め, Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub>-Dy<sub>2</sub>O<sub>3</sub>系の液相線を決定した. 溶融後急冷した試料についてX線回折及び化学分析を行い生成相を調べた.<br>ガーネット構造の3Dy<sub>2</sub>O<sub>3</sub>・5Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub>, ペロブスカイト構造のDyAlO<sub>3</sub>及び単斜型の2Dy<sub>2</sub>O<sub>3</sub>・Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub>の単一相は, 1600℃に加熱処理した試料と溶融後急冷した試料のいずれにも観察された.<br>溶融後急冷して得られた3種の化合物の格子定数は, 3Dy<sub>2</sub>O<sub>3</sub>・5Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub>: <i>a</i><sub>0</sub>=12.034Å DyAlO<sub>3</sub>: <i>a</i><sub>0</sub>=5.204Å, <i>b</i><sub>0</sub>=5.308Å, <i>c</i><sub>0</sub>=7.413Å 2Dy<sub>2</sub>O<sub>3</sub>・Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub>: <i>a</i><sub>0</sub>=7.403Å, <i>b</i><sub>0</sub>=10.487Å, <i>c</i><sub>0</sub>=11.143Å β=108.68°であった.<br>これらの化合物は高温X線回析を行った結果, 結晶転移は認められず安定相である.<br>3Dy<sub>2</sub>O<sub>3</sub>・5Al<sub>3</sub>O<sub>3</sub>, DyAlO<sub>3</sub>及び2Dy<sub>2</sub>O<sub>3</sub>・Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub>の凝固点は, それぞれ1920±20℃, 2000±20℃及び1954±20℃であった.<br>Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub>-Dy<sub>2</sub>O<sub>3</sub>系における共晶点は, Dy<sub>2</sub>O<sub>3</sub>が18mol% (1760℃), 42mol% (1890℃), 60mol% (1920℃) 及び79mol% (1830℃) 組成で認められた.<br>Dy<sub>2</sub>O<sub>3</sub>の冷却曲線は, 冷却の過程において凝固点と固相における構造変化を示す4個の発熱ピークが認められた.<br>これらの結果から, Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub>-Dy<sub>2</sub>O<sub>3</sub>系に対する高温平衡状態図を推定した.
著者
山田 豊 長谷部 次教 柳谷 知之 直原 和哲 石塚 正之 安原 征治 石原 守
出版者
公益社団法人 低温工学・超電導学会
雑誌
低温工学 (ISSN:03892441)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.86-91, 1993-02-25 (Released:2010-02-26)
参考文献数
12
被引用文献数
3 7

Superconducting properties of Bi-Pb-Sr-Ca-Cu-O superconducting bulk fabricated by intermediate cold isostatic pressing (C. I. P.) process have been investigated, and heat leakage per a bulk lead pair from 77K to 4.2K has been evaluated. The critical current density of the tubular bulk, approximately inner diameter 10-30mm and 200mm long, was indicated more than 1, 000A/cm2 at 77K under self-magnetic field, and at 4.2K was indicated as about 2, 000A/cm2 under 15T. The reasons for improvement of Jc are the formation of high Tc single phase and highly aligned microstructure of the bulk. The heat leakage per a pair of the bulk leads from 77K to 4.2K has been measured to be 0.16W at DC 800A and considered to be less than one-tenth of that of 800A-class conventional gas-cooled current leads.
著者
中村 正斗 山田 豊 美齊津 康民
出版者
Japanese Society of Animal Science
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.64, no.10, pp.964-970, 1993
被引用文献数
2

同腹の繁殖雌豚を2種の飼養方式で3年間飼育し,発情と産子成績を比較した.12頭のランドレース×大ヨークシャーの雑種雌豚を育成期(平均体重>60kg)から5回の妊娠•分娩期を通じてストールで単飼または豚房内で3頭ずつ群飼した.各区に同腹豚を無作為に配置し,育成期から発情を毎日調べ,性成熟後2回目の発情および離乳後の初回発情に人工授精または自然交配を行なった.供試豚はすべて,同一の繁殖ステージには同一の飼料を個別給与した.初回発情時の日齢および体重,受胎時の日齢および体重,分娩時の日齢および分娩後の体重,産子数および離乳頭数,子豚の出生時体重および離乳時体重,離乳時の子豚の育成率および離乳後の発情再帰日数について初産から5産まで調べた.平均初回発情日齢は,群飼豚がストール飼育豚よりも24.5日早かった.初回発情から2回目の発情までの平均発情周期は,群飼豚(22.2日)がストール飼育豚(26.0日)よりも有意に短かった(P<0.05).初回交配時の平均体重は,ストール飼育豚(137.2kg)が群飼豚(123.8kg)よりも有意に重かった(P<0.05),平均産子数と離乳頭数は,群飼豚でそれぞれ9.6頭および8.7頭,ストール飼育豚でそれぞれ11.0頭および9.4頭であった.群飼豚の子豚の出生時の平均体重(1.55kg)はストール飼育豚のそれ(1.32kg)よりも有意に重かった(P<0.01).群飼豚の子豚の離乳時の平均体重(7.43kg)はストール飼育豚のそれ(6.37kg)よりも有意に重かった(P<0.01).群飼豚の子豚の離乳時の平均育成率(96%)はストール飼育豚のそれ(88%)よりも有意に高かった(P<0.05).群飼豚の離乳後の平均発情再帰日数(10.8日)はストール飼育豚のそれ(41.0日)よりも有意に短かった(P<0.01).ストール飼育豚では運動器障害と流産の発生が認められた.
著者
山田 豊一 川口 俊春
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.8-15, 1972-04-25
被引用文献数
5

1.1966年10月3日,ホルスタイン種未経産牛にラジノクローバ,サブクローバ,イタリアンライグラス,オーチャードグラス,バヒアグラスの種子を給与し,約4日間パドック内で放牧し,経時的に排糞中の種子量(回収量),回収種子の活力,糞面からの出芽数などを調べた。またパドック内の排糞の一部をシバ草地に散置し,これからの出芽を長期にわたり調査した。2.種子の糞中回収は給与後12時間の時点ですでにみられ,36〜60時間で最高に達し,その後減少するものの84〜93時間においてもなお僅かながら続いた。3.種子の回収率を草種についてみると,バヒアグラスが最高で,イタリアンライグラスとサブクローバがこれに次ぎ,オーチャードグラスとラジノクローバが最も低かった。4.回収種子について発芽試験を行なった結果,発芽率そのものではイタリアンライグラスとラジノクローバが高く,以下バヒアグラス,オーチャードグラス,サブクローバの順となった。また発芽率と静止種子率の合計ではバヒアグラスとラジノクローバが高く,イタリアンライグラスが中聞で,オーチードグラスとサブクローバが低かった。5.シバ草地での糞面出芽調査成績から,各草種とも1頭あたり10,000粒が採食されたとして,1kg糞よりの出芽数を求めたが,給与後約1ヵ月においてイタリアンライグラス9.6,ラジノクローバ1.7,サブクローバ,オーチャードグラスとも0.4,バヒアグラス0.2となり,さらに越冬後の1967年5月にはそれぞれ,3.5,3.4,0.3,0.2,0となった。発芽適温を失したバヒアグラスを別として,排糞播種効果の高いのはイタリアンライグラスとラジノクローバであった。
著者
山田 豊通
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.49, no.7, pp.428-430, 2000-07-01

IT技術は情報化社会をもたらすが,その革新性ゆえに既存の秩序を崩壊させる.情報化社会を豊かなコミュニケーション社会とするには,新たな秩序の構築が不可欠である,情報化社会の特質を踏まえ,まずアクセシビリティの問題に触れ,安全の確保,人権の尊重,権利の保護の点からみた新たな秩序構築のポイントと留意すべき心構えについて述べる.
著者
奥津 文子 星野 明子 江川 隆子 荒川 千登世 横井 和美 本田 可奈子 山田 豊子 赤澤 千春 山本 多香子
出版者
滋賀県立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

リンパ浮腫セルフケア支援における携帯電話使用群・通常支援群共、6か月間に蜂窩織炎等の合併症を発症した者はいなかった。周囲径については、有意差は見られなかったが、インピーダンスによる水分量については、携帯電話使用群が有意に減少しており、浮腫が改善していることが分かった。セルフケア実施状況については、携帯電話使用群が有意に実施状況が高かった。抑うつ状態については、携帯電話使用群が有意に低かった。以上より、リンパ浮腫患者に対する携帯電話による支援は、セルフケア実施や継続、水分量の減少、および抑うつ症状の改善に有効であることが分かった。
著者
山田 豊和
出版者
千葉大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2010

今日の情報社会を支えているのは、ナノスケールの微小な磁石である。我々の身の回りのパソコンをはじめ、情報の記憶・書き込み・読み込みは、磁石のN極S極の向きを利用している。磁石の向きを読み取るために、磁気ヘッドを使う。磁気ヘッドは、2つの小さな磁石の間に金属などの無機物は挟んだものである。ひとつの磁石の向きは常に固定であり、他方は検出する磁石の向きにより、その方向を変える。この2つの磁石の間に電流を流しておくと、2つの磁石の向きが平行な場合電流は多く流れ、反平行では減少する。この効果は巨大磁気抵抗(GMR)効果と呼ばれる。これまで、磁気ヘッドは無機物で作られてきた。これに代わる新たな物質として有機物がある。我々は、インクなどの色素分子として広く普及・使用されてきているフタロシアニン分子を2つの小さな磁石の間にいれ、さらに単一分子を使用することで1ナノメートル(十億分の1メートル)の大きさのGMRヘッドを作成した。有機分子と磁石との電子スピン相関の解明を、スピン偏極走査トンネル顕微鏡(STM)を用いて行った。平成22年度は、コバルトナノ磁石の上につけた単一フタロシアニン分子(H2Pc)に、STM磁性探針(Co薄膜をコートしたW探針)を接触させ、この2つのコバルト磁石の向きが平行な場合と、反平行な場合の電子伝導測定を行ったところ、60%のGMR比を得た。有機分子の無い場合に比べて、1ケタ大きい値であった。有機分子を利用することで、無機物には無い新たな特性の発現を確認した。研究と並行して、ドイツ・カールスルー工大学から千葉大学へのSTM装置の移動を完了した。鉄ウィスカ単結晶上のマンガン膜を新たな基板として使用する。これを用いることで、弱い外磁場で容易に磁化方向を反転できる。外磁場印加のためのコイル系の設置、また磁性探針の向きを制御するための回転機構の取り付け・改造を行った。
著者
三上 正男 長田 和雄 石塚 正秀 清水 厚 田中 泰宙 関山 剛 山田 豊 原 由香里 眞木 貴史
出版者
気象庁気象研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

ダストの気候インパクトの定量的評価を高精度に行うことが出来るダストモデルの開発を、(1)発生過程の観測解析、(2)ダスト輸送途上の解析、(3)ダスト沈着量の観測解析と(4)ダストモデルの高度化のための技術開発により行った。(1)では、粒径別鉛直ダスト輸送量の評価法を確立し、ダスト発生モデルの検証を行い、スキームの最適化を行った。また(2)衛星及び地上ライダーの解析から、アジア域ダストがサハラ等に較べて高高度・長距離にわたって輸送される実態や、輸送中のダストでは粒径分布変化よりも内部混合の進行による形状変化が重要であることを明らかにした。さらに(3)乾性・湿性沈着観測ネットワークによる沈着フラックスの観測データを用いて、全球ダストモデルMASINGARの粒径分布とモデルのダスト発生過程の改良を行うと共に(4)高精度データ同化システムと衛星ライダー観測値を組み合わせ、全球ダスト分布の客観解析値を作成し、東アジアのダスト発生量のモデル誤差推定を行なった。また同同化システムにより、モデルの再現性を大幅に向上することが可能となった。これらにより、発生・輸送・沈着各過程を寄り現実的に再現できるモデルを開発することが出来た。