著者
石田 志朗 本池 慶 岡本 育子 山川 和宣 渡辺 智康 安藤 哲信 鈴江 朋子 岡野 善郎
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.285-290, 2014-05-10 (Released:2015-05-10)
参考文献数
5

Amitiza® is available as an oval, soft gelatin capsule containing 24 μg of lubiprostone dissolved in a medium-chain triglyceride. Lubiprostone is a chloride channel activator indicated for the treatment of chronic idiopathic constipation in adults. Although Amitiza® capsules should be swallowed whole and not broken apart or chewed, the capsules have been administered by a simple suspension method to recipients unable to ingest food or drugs orally. The administration of Amitiza® capsule suspension through nasoenteric feeding tubes has not been investigated. Therefore, we evaluated whether the capsules are appropriate for administration through nasogastric tubes. The capsules disintegrated and dispersed after 10 min in 30 mL of hot water at 55°C. The suspension was transferred into a syringe or suspension bottle and passed through nasoenteric feeding tubes (8 Fr) without obstruction. Lubiprostone levels in each sample were determined by liquid chromatography/mass spectrometry. More than 93% of the lubiprostone was contained in suspension with flash solution through the feeding tubes administered through both the tubes. In conclusion, this study suggests that Amitiza® capsules can be administered to patients by a simple suspension method through nasoenteric feeding tubes.
著者
植田 康次 井上 みさと 岡本 誉士典 神野 透人
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本毒性学会学術年会 第43回日本毒性学会学術年会
巻号頁・発行日
pp.P-199, 2016 (Released:2016-08-08)

マンガンはヒトにおける必須微量元素の一つであるが、過剰曝露により神経系への影響を特徴とする中毒症状を引き起こす。その症状はパーキンソン病に似ていることからマンガン性パーキンソニズムとも呼ばれ、両者の発症機序には部分的な共通項が予想される。パーキンソン病に関与するドパミンを含むカテコールアミンの酸化体であるアミノクロムには神経障害作用があると考えられているが、その障害機序は明らかになっていない。神経細胞が遺伝子発現阻害により緩慢な細胞死を誘導されるという報告などから、われわれはマンガンとカテコールアミンの相互作用が遺伝子発現に及ぼす影響について検討した。 ドパミンおよびアドレナリンは塩化マンガン存在下において速やかに消失し、アドレナリンからは酸化体であるアドレノクロムの生成増加を確認した。T7 RNAポリメラーゼを用いた再構成RNA合成系において、アドレノムロム、あるいはマンガンとアドレナリンの混合液が濃度依存的にRNA合成を阻害したことから、マンガンによって加速生成したアドレノクロムがRNA合成反応を阻害したと考えられる。鋳型DNAよりもRNAポリメラーゼをアドレノクロムで前処理した方が強くRNA合成が阻害されたため、作用標的としてポリメラーゼが予想される。ヒト細胞でのグローバルな転写への影響を評価するため、新生RNA鎖へのエチニルウリジン取り込み活性をクリックケミストリーを介した蛍光アジド標識により測定する実験系を構築している。ファージと真核生物のRNAポリメラーゼの間の進化的な保存度は低いが、同様の阻害効果がみられた場合、活性部位近傍への作用の可能性も考えられる。
著者
岡本 源太
出版者
美学会
雑誌
美学 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.43-54, 2007-03-31 (Released:2017-05-22)

Dans La chambre claire, Roland Barthes essaie de theoriser sur le ≪realisme photographique≫ (le mot ≪realisme≫ etant a entendre au sens philosophique, et non artistique), autrement dit sur le lien de la Photographic a la realite. Ce lien n'est pas seulement denie (la Photographic n'a pas de realite, mais de l'arbitraire), mais aussi surinterprete (la realite de la Photographic ne consiste que dans la vraisemblance), pour autant que la Photographic est produite et regardee a travers differentes mediations. Or ce deni aussi bien que cette surinterpretation ne font que meconnaltre le realisme photographique tel qu'il est concu par Barthes. Car, selon lui, la Photographic se met en rapport avec la realite par l'intermediaire de la verite de l'image, et la verite, qui se trouve dans la ressemblance, le lignage et l'air, est inseparable des souvenirs et des passions du sujet qui voit une photo. Avec cette theorie du realisme photographique, Barthes tente de sortir de la conception qui oppose l'image au reel, alors que la meme conception marque largement la societe moderne. Si cette conception est toujours dans l'air, comme le fait remarquer d'ailleurs Jacques Ranciere, le realisme photographique de Roland Barthes n'en parait pas moins actuel.
著者
岡本 健
出版者
日本情報経営学会
雑誌
日本情報経営学会誌 (ISSN:18822614)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.59-71, 2012-05

This paper present how to manage Tourism Resource (TR) in Tourist Leading Contents Tourism (TLCT). This research adopts analysis of two cases of Anime Pilgrimage, in particular, dealing with Town Washimiya as Sacred Place for “Lucky ☆ Star” and Town Toyosato as Sacred Place for "K-ON!". As a result, Area Expansion Model (AEM) and Area Concentration Model (ACM) as TR in TLCT are proposed.
著者
岡本 康秀 小渕 千絵 中市 健志 森本 隆司 神崎 晶 小川 郁
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 (ISSN:24365793)
巻号頁・発行日
vol.125, no.7, pp.1092-1103, 2022-07-20 (Released:2022-08-11)
参考文献数
36
被引用文献数
2

日常生活において, 複数人数での会話, 周囲に雑音がある中での会話, 電話での会話などで聞き取りが困難である場合, 難聴の自覚をもって耳鼻咽喉科を受診する. しかし聴覚検査で正常と診断される例では, 本人の聞こえの感じ方と検査結果に解離が見られ, 特にこのような聞こえの困難を自覚する例では聴覚情報処理障害が疑われる. しかし明確な診断基準がないためその診断には苦慮する. 今回そのような聞き取り困難例に対して聴覚心理・認知的検査の側面と背景要因の側面から検討を行った. 多くの聴覚心理検査がある中で今回, 両耳分離聴検査, 早口音声聴取検査, 方向感機能検査, 雑音下音声聴取検査である HINT-J が聞き取り困難の訴えを捉える有効な検査であることが分かった. 特に方向感機能検査や HINT-J は簡便な検査でありながらカクテルパーティー効果等実際の聞き取り困難さを評価できた. 一方,認知的側面では聴覚的注意検査や聴覚的記銘検査によって,注意機能やワーキングメモリが聞き取りに極めて密接に関係することが分かった. また, 背景要因としての ASD や ADHD 傾向のチェックも重要で, 潜在的なグレーゾーンを含めて聴覚に影響のあることを認識し, ほかの業種と連携しサポートも検討していく必要がある.
著者
高野 友喜 関山 忠孝 岡本 直樹 橋本 修
出版者
日本大学医学会
雑誌
日大医学雑誌 (ISSN:00290424)
巻号頁・発行日
vol.75, no.2, pp.92-94, 2016-04-01 (Released:2016-07-20)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

症例は36 歳女性.自宅玄関で防水スプレーを靴に噴霧し,約30 分後に呼吸困難,咳を生じた.同日当院を紹介受診し急性肺障害の疑いで入院となった.胸部レントゲン写真およびCT で両側肺野にスリガラス状陰影と斑状影,小葉間隔壁の肥厚を認めた.入院後にステロイド投与を行ったところ,症状,画像所見とも4 日間で改善した.肺拡散能は減少していた.退院後も悪化なく,防水スプレーの吸入が原因の肺障害と考えられた.
著者
岡本 隆
出版者
日本古生物学会
雑誌
化石 (ISSN:00229202)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.37-51, 1984

Nipponitesのら環のシミュレーションおよび標本の形態解析を行った結果, 次のような結論が得られた. (1) Nipponitesの巻きのパターンは全部で9つの係数を有する指数関数と三角関数の組み合わせによって説明することができる. (2) このパターンはx, y, zのどの成分についても原点を中心とした振動関数を示していて, しかも巻きの中心からら環中心までの距離Rの増加率が常に一定となるような, きわめて求心的な関数である. (3) Nipponites 3種(1変種)について, これらの変異を検討した結果, 巻きの基本的なパターンは種間でもほとんど一致していることが分かった. (4) これに対して種間変化の著しい形質は, i) ら環半径の長さに対する成長率とその初期値, ii) Uカーブの程度, iii) 変移点の現われる位置の3点である.これらの形質の違いは, "空間の占有率"に関して大きな差異を生じる原因となっている.
著者
冨澤 輝樹 木島 隆 二見 邦彦 高橋 清孝 岡本 信明
出版者
一般社団法人 日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.51-57, 2015-04-25 (Released:2017-08-10)
参考文献数
28

A genetic analysis of wild-caught tetsugyo from Yutori-numa Pond, Miyagi Prefecture, a long-finned fish of uncertain origin designated as a National Natural Monument in Japan, demonstrated that some specimens were hybrids of goldfish (Carassius auratus) and crucian carp (genus Carassius). Phylogenetic analysis of sequences from part of the D-loop region of mitochondrial and nuclear DNA of 87 Yutori-numa tetsugyo indicated that 66 belonged to the goldfish group and 21 to the Japanese crucian carp group, subsequent PCR-RFLP analysis of c-myc gene revealing three different restriction fragment digest profiles, 21 and 60 specimens possessing goldfish or Japanese crucian carp genes, respectively, and the remaining 6, both genes, indicating their hybrid origin.
著者
岡本 一毅 奥西 淳二 渡邉 幸彦 西原 豊 池田 雅裕
出版者
一般社団法人 日本環境感染学会
雑誌
日本環境感染学会誌 (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.68-72, 2010 (Released:2010-06-05)
参考文献数
12
被引用文献数
2 1

現在,アルコールベースの消毒薬は手指衛生において重要な役割を担っている.しかし,臨床的なニーズを充足できていない点も有している.その一つとして,近年その感染拡大が社会問題となっているノロウイルスなどのノンエンベロープウイルスに対する薬効が挙げられる.今回,我々はアルコールに有機酸と亜鉛化合物を組み合わせた処方を用いノンエンベロープウイルスに対する薬効(in vitro)と皮膚刺激性(in vivo)に着目した検討を行った.アルコールに有機酸を添加した処方では,ネコカリシウイルスに対して接触時間30秒以内に4 log以上の不活化効果を示したが,アデノウイルスに対しては消毒用エタノールと同程度の薬効であった.一方,アルコールに有機酸と亜鉛化合物を添加した場合,ネコカリシウイルスとアデノウイルスの両ウイルスに対して30秒以内に4 log以上の不活化効果を示し,消毒用エタノールよりも優れた薬効を示した.また,ウサギ皮膚を用いてこれら処方の皮膚刺激性試験を実施した結果,アルコールに有機酸と亜鉛化合物を組み合わせた場合,刺激をほとんど示さないことが明らかとなった.このように,アルコールに有機酸と亜鉛化合物を組み合わせた処方は,ノンエンベロープウイルスに対して従来にない有効性を示すと共に,スキンケアの観点から皮膚への刺激にも配慮した新しいアルコールベースの消毒薬を創出できる可能性が示唆された.

18 0 0 0 OA 一平全集

著者
岡本一平 著
出版者
先進社
巻号頁・発行日
vol.第9巻, 1930