著者
平川 信幸
出版者
別府大学
雑誌
芸術学論叢 (ISSN:09143149)
巻号頁・発行日
vol.15, 2004-02-14

別府大学文学部芸術文化学科30周年記念
著者
根立 研介 中村 俊春 平川 佳世 安田 篤生 稲本 泰生 深谷 訓子 劔持 あずさ 松岡 久美子 宮崎 もも 中尾 優衣 田中 健一
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

美術史の転換期の問題は、何を強調するかで、美術史の語り方が大きく変わってくることもある。本研究は、従来美術史で語られてきた枠組みを再検討するための試みである。特に、大きな成果は、通常日本の古代末期に登場したとされてきた彫刻の和様の問題である。近年の日本史学の成果を取り入れると和様の成立は、中世初期とすることが可能かと思われ、和様は日本の中世期を貫く重要な様式であったことなどを明らかにした。また、この和様の成立には、中国の唐から宋への転換期の問題も深く関わることを明らかにした。
著者
吉留 浩 佐藤 健一郎 長友 博文 水田 隆史 佐藤 邦彦 古野 鶴吉 上野 貞一 平川 今夫 安部 二生
出版者
日本茶業技術協会
雑誌
茶業研究報告 (ISSN:03666190)
巻号頁・発行日
no.111, pp.1-13, 2011-06

'はるのなごり'は,1986年に宮崎県総合農業試験場茶業支場において埼玉1号'を種子親,'宮崎8号'を花粉親として交配した中から選抜し,2008年に品種登録出願し,公表されたやや晩生の煎茶用品種である。1998年から2006年まで'宮崎25号'の系統名で16場所で系適試験.2場所で特性検定試験(もち病,裂傷型凍害)が実施された。その結果,炭疽病及び輪斑病に抵抗性を有し,晩生で収量及び品質が優れることから普及に移し得ると判断され,2008年10月20日に種苗法に基づく品種登録出願を行い,同年12月19日に公表された。'はるのなごり'の特性の概要は次のとおりである。1)一番茶の萌芽期は,'やぶきた'より4日程度,摘採期は3日程度遅いやや晩生品種である。2)樹姿はやや開張型,樹勢はやや強,株張りは'やぶきた'より大きい。3)耐病性は,炭疽病には強,輸斑病にはやや強,もち病には中である。4)クワシロカイガラムシに対する抵抗性は中で,'やぶきた,かなやみどり'より優れる。5)耐寒性は,赤枯れにはやや強,裂傷型凍害にはやや弱~中である。6)収量は'やぶきた'より多い。7)煎茶品質は,'やぶきた'と同程度で,'かなやみどり'より色沢,香気が優れている。
著者
宿久 修 小宗 静男 君付 隆 川口 博 平川 直也 小宮山 荘太郎
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.43, no.5, pp.584-589, 1997-09-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
7

両側の耳硬化症と診断した42歳女性に右アブミ骨手術を行つた. 興味深いことに, すべての耳小骨は固着し, 病理学的に硬化病変が証明された. 初回のアブミ骨手術の際には, ツチ骨頭部・キヌタ骨短脚を上鼓室より剥離し, テフロンピストンをキヌタ骨長脚と卵円窓に留置した. しかし, 聴力の改善がなかつた. 2回目の手術でツチ骨頭部. キヌタ骨を摘出し, テフロンピストンを鼓索神経にかけ卵円窓に留置したところ, 聴力は改善した.
著者
新井誠也 平川豊 大関和夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. 情報学基礎研究会報告
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.1-8, 2013-09-19

マイクロブログサービスの Twitter が注目を集めている.Twitter が持つ特徴の 1 つにリアルタイム性に優れていることが挙げられるが,近年ではその特徴を生かし,実世界で起きているイベントを Twitter から観測しようとする研究が活発に行われている.本研究では,列車の遅延というイベントに焦点を当て,鉄道利用者から発信されるツイートをもとに各路線の列車の運行状況を判断するシステムを提案する.加えて,リアルタイム性の観点からシステムの有効性を確認する.遅延検出の閾値を,実際の遅延発生時における単位時間当たりのツイート数と各路線・各時間帯の鉄道利用者数を考慮して定める.その結果,鉄道会社の公式運行情報よりも早く列車遅延の第一報を配信可能としたことを示す.
著者
佐久川 弘 新垣 雄光 増田 直樹 三宅 隆之 智和 正明 平川 剛
出版者
公益社団法人大気環境学会
雑誌
大気環境学会誌 (ISSN:13414178)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.84-93, 2005-03-10
参考文献数
40
被引用文献数
3

神奈川県伊勢原市大山(標高1252m)の南側斜面で主としてみられるモミ枯れの要因である大気汚染の影響を評価するため, 阿夫利神社下社(標高約700m)において大気中の過酸化水素(HOOH)および有機過酸化物(ROOH)濃度を1998年8月23日〜8月26日に2〜3時間毎に測定した。過酸化物の測定には蛍光法を用い, カタラーゼとの反応速度の相違を利用した分別法により, HOOHとROOHs(総量)を測定した。また, 同時に気温, 湿度, 日射, オゾン(O_3), 窒素酸化物(NO, NO_2), 風向, 風速の測定も行った。HOOHの濃度範囲は0.8-4.0ppbvであり, 昼間高く, 夜間低い日周変化を示した。O_3濃度は, 3.1-70ppbvであり, HOOHと同様な日周変化を示し, HOOH濃度との正の相関が見られた。ROOHsは, 0.6-2.2ppbvでこの期間推移したが, その日変化はHOOHと逆の傾向があり, 昼間の光化学反応および夜間の化学反応の両方を考慮する必要がある。これらの結果から, 大山では昼間はHOOHがO_3と同様に光化学的に発生し, ROOHsも何らかの反応を通して生成する可能性が示唆された。両過酸化物とも高濃度に存在するので, モミ枯れとの関連性を今後調査する必要がある。
著者
平川 全機
出版者
北海道大学 高等教育推進機構 高等教育研究部 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.47-56, 2013-06

Theme setting is important for science communications. But in many cases, it is not interactively. That is one reason to think people science communications are forced to accept scientific conclusions. Interactivity is an important key word on science communications. So I organized The Round Table Discussion in Okkope , a new type of science communication. In this Round Table Discussion, the participants can choose theme. The theme chose by the participants was “we want to eat products from our town”. It is not scientific theme but social issue. But scientific issues are necessary to discuss about this theme. We discussed about social issues from scientific theme. But this new type science communication is discussing scientific issues from social theme. This type of science communications is based on people’s own life. It is important to add this type of science communication.
著者
平川 守彦
出版者
琉球大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

「亜熱帯における島嶼型アグロフォレストリーシステムに関する研究」の一環として下記の通りの成果を得た。本研究の実験現場は,今なお,大戦時の不発弾が多数存在するため機械による造成はひじょうに危険である。そのため蹄耕法(不耕起造成)により野草地を利用している。しかし,自生する野草は放牧牛にとって嗜好性が悪く,また,栄養価や再生力も劣るため改善する必要がある。その改善策として,短草型牧草であるセントオーガスチングラス(St.Augustine grass)の導入を試みた。方法は,(1)過放牧後(草高約5cm)(2)火入れ後(3)裸地(地際除草)の区画に30×40cmのセントオーガスチングラス張芝を植え,積算優占度,草量の推移を調査した。その結果,セントオーガスチングラスの積算優占度は,火入れ区において常に70%を維持していたのに対して,裸地区・過放牧区においては低く,20%であった。乾物重は火入れ区,裸地区,過放牧区の順に多かった。火入れ区以外は雑草の占める割合が高かった。以上のことから,火入れ後に張芝を植える方法が,雑草の侵入を防ぎ,セントオーガスチングラスの生育に良い効果をもたらすことがわかった。今後はセントオーガスチングラスの生育を長期間調査し,その牧草の導入が野草地の造成を可能にすることができるかどうかを調べる必要がある。また,アヒルと食肉鶏を利用したウコン畑の雑草防除を比較行動学的に調べた結果,両家禽ともウコンより雑草を好んで採食するため除草作業の一役を担うことがわかった。しかし,アヒルでは休息行動が多くみられ,踏み倒し行動による雑草防除,一方,食肉鶏では,探査行動が多く,つつきによる防除が認められた。
著者
平川 一臣 原口 強
出版者
日本活断層学会
雑誌
活断層研究 (ISSN:09181024)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.20, pp.i-ii, 2001-06-30 (Released:2012-11-13)
参考文献数
1
著者
安井 浩樹 網岡 克雄 青松 棟吉 阿部 恵子 平川 仁尚 倉田 洋子 野田 雄二 植村 和正
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.289-293, 2011-10-25 (Released:2013-03-25)
参考文献数
5
被引用文献数
1

1)地域の医療・介護現場における医師,薬剤師,看護師,介護士などの多職種連携推進を考えるワークショップを行った.2)「地域における多職種連携に必要なものとは?」,「地域における多職種連携を妨げている要因とは?」,「地域における多職種連携を妨げている要因への対策」についてディスカッションを行った.3)重要な課題として,コミュニケーション,情報共有,リーダーシップ,その他が抽出され,その他には,医療・介護の制度面の改善の他,多職種連携の意義の明確と共有が挙げられた.
著者
岩崎 正吾 平川 一臣 澤柿 教伸
出版者
Tokyo Geographical Society
雑誌
地學雜誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.109, no.1, pp.37-55, 2000-02-25
被引用文献数
14 7

Late Quaternary glacial fluctuations in the Esaoman-Tottabetsu Valley, inthe northern Hidaka Range, central Hokkaido were reconstructed based on stratigraphy of glacial landforms and sediments. By mean of tephrochronology, the two previously known stadials of the Last Glacial Stage, the Poroshiri and Tottabetsu Stadials, were reassessed. Shikotsu 1 tephra overlain by the terminal moraine of the Poroshiri Stadial at the river bed of 850m a. s. l. indicates that the glacier reached its maximum at around 40ka (Oxygen Isotopic Stage 3: OIS-3). This advance should have been initiated in the preceding cold period of 01S-4. Kuttara 6 tephra (86 ka) in the proglacial outwash deposits indicates that a glacier fluctuated in the vicinity of the cirque bottom even in the relatively warm period of the early Last Glacial Stage (01S-5b). Contrary to this stadial, the glacial and proglacial deposits including Eniwa a tephra (18 ka) show that the glacial advance during the Tottabetsu Stadial (LGM) in this region was restricted within the cirque bottom. The penultimate glaciation, named the Esaoman Glaciation in this study, was suggested by the discontinuously traceable remnant bed topography along the river basin. These features recommend that the glacial advance of this stage reached at 750m a. s. l., lower than during the Last Glacial Stage.
著者
龍岡 文夫 舘山 勝 平川 大貴 渡辺 健治 清田 隆
出版者
国際ジオシンセティックス学会 日本支部
雑誌
ジオシンセティックス論文集 (ISSN:13446193)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.205-210, 2009 (Released:2010-01-22)
参考文献数
11
被引用文献数
4 7

GRS一体橋梁は、従来形式の橋梁を「構造工学の立場から改良した一体橋梁は連続桁とRC竪壁(壁面工)が一体の一体橋梁(Integral bridge)」と「地盤工学の立場から改良したGRS擁壁を橋台とした橋梁」を合体させたものである。GRSは、Geosynthetic-Reinforced Soil(ジオシンセティックス補強土)を意味する。GRS一体橋梁の構造的特徴は、連続桁・壁面工と壁面工背面に定着したジオシンセティックスで補強した盛土の一体化である。支沓の省略と連続桁の使用により建設・維持費が削減される一方、構造的に安定化している。すなわち、竪壁は多層補強材で支持された小支点間距離多支点支持の連続梁であるため構造が簡略化できる。盛土補強により、橋桁の温度収縮膨張に伴う水平繰返し変位による盛土の主働崩壊を防げ残留沈下を極小化し、常時の交通荷重による壁面工背後の盛土の沈下を防ぎ、壁面工は上昇した受働土圧に対して安定を保つ。橋桁・竪壁・補強盛土の全体系が一体構造であるため、耐震性も高い。施工上の特徴は、補強盛土の建設による盛土・支持層の変形が終了した後、剛で一体のRC壁面工を補強盛土と一体化になるように建設し、次に橋桁を壁面工と一体化するようにして建設する、と言う段階施工である。段階施工により、壁面近くの盛土は良く締固まり、壁面工と補強材の相対沈下による損傷を防ぎ、杭基礎の必要性が減じる。