著者
平川 和正
出版者
日本水産増殖学会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.157-163, 1990

1) チリ南部のアイセン・フィヨルドに放流されたシロザケ幼魚の餌料環境特性を明らかにするため, 胃内容物組成, 主要餌料生物の分布性状およびそれらの相互関係が野外採集試料に基づき調べられた。<BR>2) 胃内容物は動物プランクトンの他に陸棲昆虫 (成虫, 幼虫) および表在性底棲動物から構成されるが, 動物プランクトンはフィヨルドに隣接するカナルで主要餌となった。<BR>3) 動物プランクトンのうち, 大型かいあし類4種 (<I>C.chilensis</I>, <I>C. patagoniensis</I>, <I>R. nasutus</I>および<I>M. lucens</I>) , 特に成体雌はフィヨルド出口からカナルで常食される餌として量的に重要であることが明らかとなった。<BR>4) フィヨルドおよびカナルにおけるこれらかいあし類の成体雌の日周鉛直移動習性と海洋構造との関連から, カナルでは放流幼魚と大型動物プランクトン浮上集団との遭遇がより円滑に行なわれつつあるものと推察された。
著者
平川 毅彦 土橋 敏孝 武田 誠一
出版者
新潟青陵大学・新潟青陵大学短期大学部
雑誌
新潟青陵学会誌 (ISSN:1883759X)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.11-18, 2010-03
被引用文献数
1

本研究は新潟市中央区に居住する55 歳から59 歳の男女を対象としたアンケート調査データに基づき、これから高齢者となる世代をいかにして「元気高齢者」にしていくのか、その課題を検討したものである。調査結果から以下のようなことが明らかにされた。65 歳以降の生活で、「収入」「自分の健康や病気」「家族の健康や病気」に不安を持っている。現在の生きがいは「友人との交流」「家族との団らん」「就労」が中心で、65 歳以降は「友人との交流」「家族との団らん」「趣味のサークル活動」を想定している。地域生活に関しては、近隣と「あいさつを交わす程度」であり、半数近くが地域活動に参加したことがない。65 歳を迎えたその日から「高齢者」に、そして地域に貢献する「元気高齢者」となることは不可能である。しかし準備段階世代のデータを見る限り、現時点における地域社会との関係性は強いものではない。「元気」、更には地域社会の在り方そのものに関する議論も含めた検討が必要である。
著者
平川 雅彦 安藤 俊幸
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第13回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.83-88, 2016 (Released:2016-11-17)
参考文献数
6

自動ブレーキの周辺技術を自動ブレーキの特許情報のテキストマイニングを用いて調べた。周辺技術は中心に位置する自動ブレーキより最も遠い所に位置し、その代表として歩行者認識技術を解析候補とし、特徴技術の抽出を行った。 始めに歩行者認識技術に関してその動向を技術間の距離を図化できる非計量多次元尺度法で調べた。対象物の認識技術では自動ブレーキでは表面化しなかったセミミリ波レーダが抽出でき、周辺技術も重要であると認識した。次に、歩行者認識を適切に分類すれば、その中に代表的な特徴語が現れると考え、分類方法を検討した。その結果、認識センサなど意味的分類が最適な分類で、その中に代表的な特徴語を抽出できた。また、分類できなかった残渣を非計量多次元尺度法で図化することにより、予測アルゴリズムの利用、歩行者の特徴点解析など萌芽的な特徴技術を見つけることができた。
著者
平川 祐弘 Sukehiro HIRAKAWA
出版者
大手前大学・大手前短期大学
雑誌
大手前大学人文科学部論集 = Otemae journal of humanities (ISSN:13462105)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.163-183, 2005

ハーンの『因果話』は松林伯円の『百物語』を基に英語で再話した怪談だが、嫉妬した女の手が、死後も相手にくっついたまま離れないという恐ろしい話である。ハーンは原作者と違って平和な風景の中で話を始めることで怪談の効果的な結びをきわだたせた。アイルランドの怪談作家ルファニュもThe Handという作品で白い手という身体の一部分の神出鬼没を描いたが、その手が出没する動機が説明されておらず、そこに読者の側の不満が残る。読者は怪談の中でも合理性のある話の筋を求めているからである。超自然的な現象であろうともハーンの『因果話』には女の嫉妬という動機があった。同様にモーパッサンのLa Mainにも復讐という動機が超自然的な、切断され、鎖に繋がれた手による相手の殺害を説明している。モーパッサンの『手』を読むと、その中に用いられた蜘蛛のイメージをハーンが『百物語』を再話する際にも用いたことが知られる。ちなみにハーンはモーパッサンの『手』の英訳者でもある。
著者
平川 泰彦 藤澤 義武 中田 了五
出版者
森林総合研究所
雑誌
森林総合研究所研究報告 (ISSN:09164405)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.31-41, 2003-03
被引用文献数
16

水戸市の旧林木育種センター育種素材保存園に植栽されていた約30年生のスギの精英樹クローン、563クローン1060個体を対象に基礎材質を調べた。供試木のクローンは、関東育種基本区(関東、甲信、東海地方及び福島県と岐阜県)に成育していた精英樹から接ぎ木または挿し木により育成されたものである。供試木の地上高約1.8m部分から約50cm長さの短尺丸太を採取し、年輪幅、晩材率、密度、生材含水率、心材率、心材色、無欠点小試験体の曲げヤング係数と曲げ強度、仮道管長および仮道管の二次壁中層のミクロフィブリル傾角を調べた。また、地際から1.8m長の丸太の動的ヤング係数を調べた。個体間の変動係数は、心材の生材含水率、外側10年輪の年輪幅、晩材率およびミクロフィブリル傾角で30%以上と特に大きく、丸太の動的ヤング係数と小試験体の曲げヤング係数では17.5%と25.6%でやや大きく、密度、心材率、心材色及び仮道管長では15%以下と小さかった。本研究で示したスギ精英樹クローンの材質変動は、日本全国におけるスギの若齢造林木のそれをほぼ表しており、スギの間伐材の利用で問題になっている心材の高含水率や丸太の低ヤング係数に関しては、育種による改良効果が期待できるものと考えられる。
著者
木下 信博 日高 滋紀 塚本 裕二 山崎 伸一 平川 和生 松永 勝也 小野 直洋 志堂寺 和則
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.C0873-C0873, 2007

【目的】高齢化の進行に伴って、変形性膝関節症(以下膝OAと略す)は頻繁に見られる疾患であり、病状が進むと機能的障害を残し日常生活に支障をきたすことが多く、今後高齢者の増加に伴い大きな社会問題になってくる可能性が大きい。膝OAについて、新潟大学大森教授らは、正常な膝伸展時に起こる下腿の外旋:screw home 運動(以下SHMと略す)が膝OAのステージが高くなるに従って出現が低値となっており、ステージ4に至っては、逆SHMが出現していると報告している。このSHMの異常が膝関節の関節軟骨に対する大きなshear stressになっている可能性が大きいと思われる。そこで我々は、九州産業大学大学院の松永教授らとの研究で、健常者と膝OAで歩行時のSHM機能の違いを検討した、更に患者の1日の歩行数の変化もここに報告する。<BR>【方法】大腿と下腿の回旋角度を測定するための装置として、トランスミッタより磁界を発生させ、レシーバはポヒマス社製を使用した。実験は3.5km/hの速度でトレッドミルの上を2分間歩行した、最初の1分間は練習歩行期間とし、残り1分間の内45歩分のデータを解析対象とし、レシーバの位置は大腿部では大腿骨外顆で、下腿部では腓骨小頭とした。そこで本研究では、大腿に対する下腿の回旋角度の傾向を測定することとし、SHM靴(大腿に対する下腿の回旋を促す機能付き靴)の有効性を検証した。<BR>【検証靴の概容】SHM機能が付いていない通常の靴と、立脚期にSHMを発生させるため、靴底に外旋方向の回転トルクを発生させるスクリュー状の弾性体が装着されている靴で比較をおこなった。<BR>【対象】対象者は、膝に障害がない健常者2名と当院に受診中の軽度膝OA患者2名とした。1日歩数の対象者は軽度膝OA患者24名で、SHMなし、1mm、4mmの靴で比較した。<BR>【結果】<BR>結果その1:グラフは縦軸に大腿に対する下腿の回旋を示し、横軸は踵接地からの経過時間を表す。更に、黒の実線が通常の靴で、その他の破線がSHM靴である。これによると健常者における大腿・下腿の回旋運動では、踵接地からスムーズな外旋運動がみられた。<BR>結果その2:軽度膝OA患者2名では踵接地より内旋傾向が見られ、その後に外旋運動が確認された。<BR>結果その3:一日歩数の変化を見ると、SHM1mm群では変化がなく、SHMなし群で若干の歩数の増加が見られたが、SHM4mm群では、3ヶ月目、6ヶ月目と経時的に増加が見られた。<BR>【考察】オープン カイネティックでの下腿の回旋運動は周知の事実だが、歩行時のクローズド カイネティックでの検証を試みた、結果より歩行中で下腿部に外旋の力を伝えることで、膝OA患者の立脚相前期での過度な内旋を抑制する結果となった。我々はこのことによってSHM靴が膝OAに対する効果を発揮し、QOLを改善し歩行距離を伸ばしていると考えられ、このことは、引いては膝OA患者さんが歩行を続けることによって、健康増進につながると思われる。
著者
吉田 実 平川 雅章 堤 千秋 立石 真理 中島 和博 岡部 昌之 末安 正典 吉川 学 中尾 泰史 伊藤 善規 大石 了三
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.189-195, 2003-04-10 (Released:2011-03-04)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

We examined the procedures for dispensing tablets or capsules that are not approved for crushing after checking the basis for such non-approval regarding 108 medicines introduced in our hospital. The problems are summarized as 1) a reduction in the pharmacological efficacy, 2) lowering the compliance due to a bitter taste or unpleasant odor, 3) dispersing hazardous powder, and 4) a disappearance of the efficacy of improved formulation such as for enteric coating.The taste of the ground tablets or capsules that are indicated to not be crushed was examined and compared with various concentrations of quinine hydrochloride powder in 8 healthy volunteers who showed a normal response to a bitter taste. Thirty-one out of 43 drugs were found to be tolerable to the taste, in which 13 drugs were less bitter than 0.5% quinine hydrochloride powder. However the other drugs either induced numbness or had a pungent taste and unpleasant odor, which were also considered to become the major reasons for nonapproval for crushing. Therefore, we found that several tablets have no serious problems, when they are dispensed after grinding. On the other hand, a number of hygroscopic medicines and anticancer agents tended to easily disintegrate in water. As a result, they can be prescribed by suspending them in water immediately before taking them. Our findings suggest that several tablets or capsules that are non-approved for crushing may thus be dispensed without any serious problems after crushing or disintegrating them in water. Therefore, our present findings may offer some useful information on the countermeasures for dispensing tablets and capsules that are not approved for crushing.
著者
平川 秀治 南 典政 江崎 正
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会年次大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.34, pp.163-167, 2006

IEC(International Electrotechnical Commission: 国際電気標準会議)のTC 100(Technical Committee No.100)で進めているAVマルチメディア機器のホームネットワーク関連技術の標準化についての報告。テレビ、ホームビデオサーバ、ロケーションフリーテレビなどホームネットワークの動向を紹介、DLNA, ECHONETなどTC 100におけるAVネットワークアプリケーションの標準化について述べる。ホームネットワーク関連の標準化に関わっている他の標準化機関、ITU-R、ITU-T、ISO/IEC JTC 1/SC 25と協調しつつ進めている。
著者
中村 有吾 丸茂 美佳 平川 一臣 澤柿 教伸
出版者
日本第四紀学会
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.39-49, 2008-02-01 (Released:2009-03-26)
参考文献数
22
被引用文献数
2 2

北海道東部,知床半島のほぼ中央に位置する羅臼火山は,過去約2,200年間のうち3時期にマグマ噴火したことが知られており,それぞれ降下テフラ(Ra-1 : 500~700 cal BP, Ra-2 : ca. 1,400 cal BP, Ra-3 : ca. 2,200 cal BP)および火砕流を噴出した.これら羅臼起源のテフラは,いずれも斜方輝石および単斜輝石を含むなど鏡下での特徴が類似するが,脱水ガラス屈折率は異なり,識別が可能である.羅臼火山の南西約4.5kmに位置する天頂山火山から約1,900年前に噴出した天頂山aテフラ(Ten-a)は,多量の石質岩片のほか,フレーク状火山ガラス,斜長石,斜方輝石などの本質物質を含む.その火山活動はマグマ水蒸気噴火だったと推定される.Ten-aの噴出量は約0.02km3である.羅臼岳の南~南南西方向約5km付近,標高500~750mの地域には,羅臼湖など多数の沼沢地や湿原が点在する.複数の湿原での掘削調査の結果,駒ヶ岳c1テフラ(AD1856),樽前aテフラ(AD1739),駒ヶ岳c2テフラ(AD1694),Ra-1,摩周bテフラ(774~976 cal BP),Ten-a, 一の沼火山灰の存在と層序が明らかになった.そのほか,知床半島の南部には,摩周起源の摩周lテフラ(ca. 13,000 cal BP)が分布する.
著者
大城 政一 及川 卓郎 平川 守彦
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.6, pp.645-648, 1992-06-25 (Released:2008-03-10)
参考文献数
12

絶食下のヤギにおける反芻行動について検討を行なった.実験にはザーネン雑種成雌ヤギ3頭を供試した.自由採食期における1時間当りの吐出回数と反芻時間は24時間でほぼ一定していた.絶食期第1日における1時間当りの吐出回数と反芻時間は絶食後5時間に著しい増加を示したが,絶食期第2日と第3日では24時間一定していた.反芻時間は自由採食期で329.8分/日を示し,絶食期第1日の反芻時間は自由採食期に137%に増加したが,第2日は59%,第3日は22%に減少した.吐出回数は自由採食期で334.5回/日であったが,絶食期第1日は自由採食期の130%,第2日は156%と増加した.第3日は89%で自由採食期に近い値に回復した,絶食期における1反芻当りの休止時間を除く反芻行動は絶食期第1日において自由採食期と同じ値を示したが,第2日と第3日には顕著に減少した.
著者
太田 陽子 松田 時彦 平川 一臣
出版者
日本第四紀学会
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.109-128, 1976-10-30 (Released:2009-08-21)
参考文献数
28
被引用文献数
14 9

The Noto Peninsula, which projects northeastwards from central Japan is the largest peninsula in the area along the Sea of Japan. This peninsula mostly consists of low relief erosion surfaces and marine terraces truncating the Neogene rocks. Many active faults which displace these geomorphic surfaces as well as alluvial fans are observed as shown in Fig. 1. Figures 2 to 12 represent the detailed topographies and profiles near and across the active faults. All the active faults are expressed as clear fault scarps or scarplets, and most of them are reverse faults with upwarping of the terrace surfaces on the upthrown side.Active faults in this peninsula are classified into three types according to their bearing on geomorphic development. Type I is the first order active fault which resulted in the differentiation of mountain blocks as indicated in Fig. 1. Bijosan I, II and Sekidosan Faults belong to this type. Ochi Depression delineated by these faults at both margins is a kind of ramp valley in a restricted sense rather than graben, as shown in Fig. 13. Fault scarplets at younger uplifted fans (L1) indicate the faulting has still continued until recently. Type II is the second order fault, represented by large scale height difference of marine terraces, and caused subdivision of each mountain block. Togigawa and Sakami Faults belong to this type. All the other active faults except those mentioned above belong to type III, which has resulted in local deformation of marine terrace surfaces. Faults of this type are usually less than 2km in length and less than 20m in vertical displacement. It is especially interesting that the seaward portion of terrace surfaces generally upthrust against their inland parts. Therefore, active faults of type III can be easily recognized by such an abnormal inland-facing scarplet on terrace surface.Active faults in this area are listed in Table 3. It is noticed that the rate of faulting is always more than 10cm/1, 000 years in types I and II, while it is usually less than that in type III. The amount of vertical displacement even in type III is, however, thought too large to be caused by a single earthquake, so that repeated faultings must be considered.Direction of principal axis of maximum compressive stress is N40-60°W, which is inferred from the frequency distribution of trend of active reverse faults shown in Fig. 14. Fault mechanism of a destructive earthquake of 1933 shows also a maximum pressure direction of approximately E-W, probably with a reverse faulting. The direction above mentioned is almost the same as that in the inland areas of central Japan. It is noteworthy, however, that there is a clear difference in fault type between the Noto Peninsula and the other areas of central Japan where strike-slip active faults predominate.
著者
平山 琢二 福田 真 平川 守彦
出版者
公益財団法人 山階鳥類研究所
雑誌
山階鳥類学雑誌 (ISSN:13485032)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.1-8, 2013-09-30 (Released:2016-03-24)
参考文献数
17

今回の調査では,ヤンバルクイナの鳴き声の経時変化ならびに季節変化を観察し,ヤンバルクイナの活動との関連性について検討した。鳴き声は4~6月に特異的にkekソングを多く確認した。また,鳴き声の時間帯は季節によって異なり,3~6月は6~9時および15~18時にもっとも多く確認できたのに対し,8~10月は18~21時に多く,11~2月は12~15時に多かった。これらのことから,ヤンバルクイナの鳴き声の頻度ならびに時間帯は季節によって変化することが示唆された。また,ヤンバルクイナの発する「kekソング」は,4~6月の繁殖期に多く観察されたことから「kekソング」と繁殖行動の関連性が示唆された。
著者
平川 毅彦
出版者
日本都市社会学会
雑誌
日本都市社会学会年報 (ISSN:13414585)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.26, pp.5-20, 2008-09-12 (Released:2011-02-07)
参考文献数
32

The purpose of this article is to clarify possibility of the welfare in today's urbanized community.The community-based welfare theory by Shigeo Okamura examines such a problem adequately. When a senior citizen or a handicapped person receives a support of the daily life, relations with a social worker and the other supporters are important.However, it is controlled greatly whether inhabitants accept such an activity at the same time.The dual community theory brings prosperity both in urban sociology and in social welfare studies.
著者
上平 晶一 吉田 行雄 佐藤 佳弘 平川 隆一 山中 桓夫 井廻 道夫
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
雑誌
消化器内視鏡の進歩:Progress of Digestive Endoscopy (ISSN:03899403)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.62-64, 1999-08-15 (Released:2014-10-28)
参考文献数
10
被引用文献数
1 3

症例は49歳,女性。23年前からの嚥下困難が増悪したため,近医を受診した。上部内視鏡検査が施行されたが,食道入口部直下の膜様狭窄のため挿入できず,当センターを紹介受診した。血液検査にて鉄欠乏性貧血が,食道造影にて食道webが認められたため,Plummer-Vinson症候群(PVS)と診断された。鉄剤の内服治療が開始されるとともに,食道webに対して内視鏡的バルーン拡張術が施行された。1ヵ月後の上部内視鏡検査で食道狭窄は改善しており,嚥下困難も軽快していた。PVSは鉄欠乏性貧血に嚥下困難,舌炎,匙状爪などを呈する症候群で,高率に食道webを合併する。治療は鉄補充が基本であるが,食道webによる狭窄が高度な場合は,診断後,すみやかに拡張術が施行されることが多い。また,食道癌,後咽頭癌の合併頻度が高く,継続的な上部内視鏡検査が必要とされている。
著者
平川 新
出版者
愛知教育大学歴史学会
雑誌
歴史研究 (ISSN:02879948)
巻号頁・発行日
vol.60, pp.1-19, 2014-03-31
著者
平川 美晴 中北 正人
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会論文集 (ISSN:13446460)
巻号頁・発行日
vol.47, no.546, pp.267-271, 1999-07-05 (Released:2009-07-09)
参考文献数
6

The performance of the ion thruster depends on the discharge performance and the beam extraction, the former of which is significantly effected by the electron property such as density and energy, since ions are produced by ionization collisions between neutral atoms and electrons. In the microwave ion thruster, the discharge owes to the electron cyclotron resonance (ECR). Thus, the electron phenomenon in the microwave discharge chamber was numerically investigated by the particle simulation method. In our model, the electromagnetic wave is polarized circularly and propagates in the axial direction and electrons are moved in the microwave and static magnetic fields, colliding with neutral particles. Collision processes are taken into account by the Monte Carlo method. This simulation results show that some electrons can be heated enough to cause ionization collisions and that the density and energy distributions are peculiar to the microwave ion thrusters.