著者
宇野 達也 小圷 成一 平田 廣則
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.118, no.3, pp.326-332, 1998-03-01 (Released:2008-12-19)
参考文献数
15

We propose a new ANN learning algorithm based on hierarchical clustering of training data. The proposed algorithm first constructs a tree of sub-learning problems by hiearchically clustering given learning patterns in a bottom-up manner and decides a corresponding network structure. The proposed algorithm trains the whole network giving teacher signals of the original learning problem to the output units, and trains sub-networks giving teacher signals of the divided sub-learning problems to the hidden units simultaneously. The hidden units which learn sub-learning problems become feature detectors, which promote the learning of the original learning problem. We demonstrate the advantages of our learning algorithm by solving N-bits parity problems, a non-liner function approximation, iris classification problem, and two-spirals problem. Experimen-tal results show that our learning algorithm obtains better solutions than the standard back-propagation algorithms and one of constructive algorithms in terms of the learning speed and the convergence rate.
著者
矢澤 櫻子 寺澤 洋子 平田 圭二 東条 敏 浜中 雅俊
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告音声言語情報処理(SLP)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.32, pp.1-6, 2012-01-27

本稿では Eugene Narmour が提唱した暗意実現モデルを用いたメロディ構造分析と,その結果について報告する.暗意実現モデルではある音列とある音列同士の関係を連鎖構造と定義されている.我々は与えられたメロディから連鎖構造を抽出するシステムを実装し,実際に暗意実現モデルにおいて定義されている連鎖構造が発生するかを確認した.This paper describes a melody analysis based on Implication-Realization Model(IRM), which was proposed by Eugene Narmour. In IRM, The relation between a tone series and some tone series is defined as chain structure. We mounted the system which extracts chain structure from the given melody, and checked whether the chain structure actually defined in IRM would occur.
著者
越久 仁敬 岡田 泰昌 平田 豊 池谷 裕二
出版者
兵庫医科大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

吸息活動は、延髄内のpre-Botzingercomplex(preBotC)という場所で起こる。従来の説では、呼吸リズムはpreBotCの神経細胞(ニューロン)が作り出しており、脳のもう一つの主要な構成細胞であるグリア細胞は、ニューロン周囲の細胞外環境を維持する程度の役割しか演じていないと考えられていた。本研究において、我々は、吸息時に活動するニューロンに先行して活動を開始するアストロサイト(グリア細胞の一種)を発見した。ニューロン活動のみを抑えるフグ毒のテトロドトキシンを投与すると、ニューロン活動および呼吸神経出力は消失したが、これらのアストロサイトの周期的な自発活動は残った。さらに、光を照射すると細胞を活性化させるイオンチャネルであるチャネルロドプシン2を、アストロサイトにのみ発現させた遺伝子改変マウスを用い、preBotC領域のアストロサイトを光照射で興奮させると、吸息性ニューロンの活動を惹起させることができた。これらの結果は、アストロサイトがpreBotC領域において呼吸リズム形成に積極的に関与していることを示唆している。
著者
平田 昌弘 HIRATA Masahiro
出版者
食品資材研究会
雑誌
New Food Industry
巻号頁・発行日
vol.53, no.6, pp.73-81, 2011

インドには,ユーラシア大陸においてインドのみにしか観られない乳加工技術がある。ライム汁(植物有機酸)を凝固剤にしてチーズを加工したり,加熱濃縮系列群の乳加工を採用したりと,大変珍しい技術が存在している。また,乳製品の菓子である乳菓にも種類が多い。鴇田の報告(1992)からも分かるように,類似した乳加工技術や乳製品がインドでは多種多様に発達している(図1)。新しい乳菓を開発しようとしている菓子職人,和食と乳製品との融合を図ろうとしている開発者には,ぜひインドを訪問されてみられるとよい。斬新なアイデアが得られることであろう。 本稿と次号Vol.53 No.7ではインドの都市と農村での事例を中心にして,乳製品の種類とその加工法,そして,利用のされ方について紹介する。インド乳製品の多様性の整理を試みるために,本稿では類型分類法として,乳のみを素材とした乳製品と添加物を付加した菓子的な乳製品とを区別するために,乳のみを原材料として加工した乳製品を「乳のみの乳製品」,乳を主な材料にし,砂糖やナッツ類などを添加して加工した菓子様乳製品を「乳菓」として区別する。「乳のみの乳製品」には,酸乳,バター,チーズ,バターオイル,バターミルク,クリームなどを含み,その製造工程は乳のみを原料とした加工技術により構成される。一方,「乳菓」を加工する工程は,「乳のみの乳製品」に添加物を付加し,乳製品を様々な菓子に加工する乳加工技術となる。本稿では,インドの複雑な乳製品の土台となる「乳のみの乳製品」について先ずは報告する。http://www.newfoodindustry.com/information/cn11/cn17/pg259.html
著者
平田 次三郎
出版者
至文堂
雑誌
国文学解釈と鑑賞 (ISSN:03869911)
巻号頁・発行日
vol.16, no.7, pp.42-45, 1951-07
著者
伊牟田 直輝 中村 薫 平田 八郎
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿児島大学水産学部紀要 (ISSN:0453087X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.p61-67, 1994-12

To examine artificial pellets as a substitute for feed of the larval firefly Luciola picticollis, feeding experiments were conducted with commercial prawn pellets for 190 days. About 100 larvae just after hatching were accommodated into a 5l polyurethane stock tank provided with pebbles, aeration and filtration apparatus, and fed with living snails Semisulcospira libertina. Before beginning of feeding experiments, 20 individuals as the control and 10 individuals as the first experiment were sampled from the stock and transferred into each 1l tank provided with aeration and only a stone as a shelter. They were fed with the snail meat or pellets. After 60 days, two groups of 10 individuals were added to the feeding experiment as the second and third. Mean plus S.D. of the control body length was 17.7±6.5mm in 190 days. That of the first experiment was 4.6±0.7mm in 80 days. That of the second or third experiment was 10.3±3.4mm or 7.4±1.8mm each in 130 days. Means plus S.D. of the body weight at 2, 3, 4, 5, 6, and 7 instars of the control were 3.1±0.1mg, 6.9±0.1mg, 11.6±1.0mg, 44.7±1.4mg, 74.3±17.8mg, and 196.8±74.7mg. Those at 2, 3, 4, and 5 instars of the experimental group were 2.1±0.3mg, 4.2±0.8mg, 6.5±0.5mg, and 19.8±6.2mg. The pellets were able to maintain growth of firefly larvae, though they were not nutritionally excellent. From the binocular observation of larval feeding on pellets, maxillae were found to elongate and function in like manner of a drill.1)カワニナの代替にクルマエビ用の配合餌料を用い,ゲンジボタル幼虫の餌料飼育試験を行なった。 2)カワニナ餌区(対照区)を1つ,配合餌料区(実験区)を3つ設定し,190日間飼育実験した。実験期間中水温は,12°Cから27°Cの範囲で変化した。 3)平均体長±標準偏差は,対照区において190日目で17.7±6.5mm,実験1区は80日目で4.6±0.7mm,実験2区と実験3区は,各130日目で10.3±3.4mmと7.4±1.8mmであり,カワニナの方が配合餌料より早い伸びを示した。しかし生存率は逆に後者の方が良かった。 4)平均体重±標準偏差は各齢毎の測定で,対照区;2齢3.1±0.1mg,3齢6.9±0.1mg,4齢11.6±1.0mg,5齢44.7±1.4mg,6齢74.3±17.8mg,7齢196.8±74.7mg,実験区;2齢2.1±0.3mg,3齢4.2±0.8mg,4齢6.5±0.5mg,5齢19.8±6.2mg,となり齢数が加わるにつれて増加した。同時に体重の個体差も増加が示された。 5)配合餌料はカワニナ餌より成長効果が劣った。しかし,配合餌料でも摂餌は持続し成長も少なからず示されたこと,また生存率はカワニナ餌よりも良かったこと,等から本配合餌料は代用餌としての可能性を残す。 6)ゲンジボタル幼虫の摂餌行動上,従来不明であった小腮の役割に関して新知見を得た。
著者
平田 未季
巻号頁・発行日
2015-03-25

本研究は、2000年前後から年前後から通言語的な研究において指示詞分析導入され始めた注意 (attention)という概念と、会話の推意(conversational implicature)理論の2つを用いて、日本語指示詞体系の意味的特性(semantics)することを目的とする。 指示詞は、その解釈が発話場面の物理的な文脈情報に依存する直示用法(deictic use)と、指示において物理的な文脈情報を必要としない非直示用法 (non-deictic use)を持つ。直示用法とは 、指さしジェスチャーを伴い、発話場面で知覚可能な物理的対象を指す用法である(Diessel 1999, Levinson 2004等)。一方、非直示用法には、談話・テクスト内の言語的対象を指す照応用法(anaphoric use)や、話し手の記憶領域内の対象を指す想起用法(recognitional use)等が含まれる。言語哲学的研究(Bühler 1934)や、意味論的研究(Lyons 1977)においては、直示と照応では、直示の方が本来的で原始的な用法であり、直示から照応が派生したということが前提として共有されている。この考え方は指示詞研究でも共有されており、Fillmore(1971, 1982)、Anderson and Keenan(1985)、Levinson(1983, 2004)等の言語類型論的な指示詞研究では、指示詞のプロトタイプ的な用法は直示用法であり、照応用法を含む非直示用法は直示用法から派生した周辺的な用法として扱われている。それに加えて、85の言語サンプルをもとに世界の指示詞体系を記述したDiessel(1999)は、直示用法の文法化によって非直示用法が生じたことを示す3つの経験的な根拠も挙げている。それは、多くの言語において直示用法のための指示形式は非直示用法のための指示形式と比べ形態的に無標であるという類型論的根拠、子どもの言語習得過程において直示用法が非直示用法に先行して現れるという発達心理学的根拠、そして、複数の言語において直示用法から非直示用法が文法化によって派生した過程を示す資料が存在するという通時的根拠である(同上,p. 7-8, 110-114)。本研究では、彼らの主張に基づき、指示詞においてより基本的なのは直示用法であると考え、コ系、ソ系、ア系の意味的特性の検証において直示用法を分析対象とする。本研究の分析対象である日本語指示詞の直示用法については、国語学・日本語学の分野において佐久間(1936,1951)以来、数多くの記述的研究が行われており、様々な事実が明らかにされている。一方、通言語的な指示詞研究においては、上述の通り、近年、注意や共同注意(joint attention)という学際的概念や、語用論における会話の推意理論を取り入れた研究が現れ、その理論的枠組みは大きく発展しつつある。しかし、日本語指示詞に対してこのアプローチを用いた研究はいまだ見られない。本研究では、注意概念と推意理論という通言語的な枠組みを用いて日本語指示詞の直示用法を分析し、この理論的枠組みを用いることで国語的・日本語学がこれまでに日本語指示詞について明らかにした事実を説明することができると同時に、従来の研究では指摘されるにとどまっていた問題、及びこれまでその重要性が認識されていなかった問題が解決できることを論じる。本章の構成は以下の通りである。まず、1.1節で直示表現としての指示詞の意味的特性を説明する。次に、1.2節で本研究の分析対象である日本語指示詞の直示用法に関する先行研究を概観し、本研究が取り組むべき問題点を明らかにする。1.3節では、1.2節で紹介した先行研究の分析手法における問題点を指摘し、本研究が用いる分析手法を示す。最後に、1.4節で本研究の構成と概略を述べる。
著者
上甲 覚 沼賀 二郎 藤野 雄次郎 増田 寛次郎 平田 蘭子 前田 平生
雑誌
日本眼科學会雜誌 (ISSN:00290203)
巻号頁・発行日
vol.99, no.10, pp.1181-1185, 1995-10-10
参考文献数
20
被引用文献数
5
著者
小澤 清水 石井 茂 平田 公典 広瀬 正宜
出版者
日本農薬学会
雑誌
Journal of Pesticide Science (ISSN:1348589X)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.175-178, 1986-05-20 (Released:2010-08-05)
参考文献数
8

Cyano-(6-phenoxy-2-pyridyl)methyl trans-3-(4-t-butylphenyl)-2,2-dimethylcyclopropanecarboxylate の4種の光学異性体を合成した. このエステル体の殺ダニ活性および殺虫活性の発現は, 酸部分の絶対配置に大きく依存するが, アルコール部分の絶対配置にはほとんど依存しないことが判明した. 一方, このエステル体の対応するcis体には殺ダニ活性は認められなかった.
著者
小澤 清水 石井 茂 平田 公典 広瀬 正宜
出版者
日本農薬学会
雑誌
Journal of Pesticide Science (ISSN:1348589X)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.169-174, 1986-05-20 (Released:2010-08-05)
参考文献数
21
被引用文献数
1 1

Cyano-(6-phenoxy-2-pyridyl)methyl trans-3-aryl-2,2-dimethylcyclopropanecarboxylates の殺ダニ活性について定量的な構造活性相関の解析を行なった. 酸部分のフェニル基のパラ位の置換基について Hansch-Fujita 法による解析を行なった結果, 適当な疎水性を有し, かつα位に分岐を有する置換基, たとえば tert-ブチル基が殺ダニ活性に有効であることが判明した. 本化合物は殺ダニ活性に加えて, さらに農園芸上有害な昆虫の防除にも有効である.
著者
平田 令子 大塚 温子 伊藤 哲 髙木 正博
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会誌 (ISSN:13498509)
巻号頁・発行日
vol.96, no.1, pp.1-5, 2014
被引用文献数
5

スギ挿し木コンテナ苗の植栽後2年間の地上部と地下部の成長を裸苗と比較した。植栽時のコンテナ苗の苗高と根量は裸苗よりも小さかった。2生育期間の伸長成長量は苗種間で差はなく, 結果として, コンテナ苗の苗高は裸苗よりも低いままであった。また, 植栽後の根量の増加もコンテナ苗の方が少なく, コンテナ苗の優位性は確認できなかった。T/R比 (地上部/根乾重比) は両苗種とも植栽後に低下したことから, 両苗種ともにプランティング・ショックによる水ストレスを受けたと考えられた。ただし, コンテナ苗のT/R比は裸苗より早く増加したことから, コンテナ苗の方が水ストレスからの回復が早いと推察された。本調査からは, コンテナ苗が水ストレスから早く回復する利点を持つと推察されたが, それは, 裸苗の苗高を上回るほどの伸長成長量にはつながらなかったことが示された。現時点では, 下刈り回数の省略に対して過度の期待を持ってコンテナ苗を導入することは危険であると考えられた。