著者
牛山 聡 東山 三樹夫 飯塚 昌弘 平田 能睦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響
巻号頁・発行日
vol.93, no.527, pp.39-44, 1994-03-22
被引用文献数
49

Fourier解析による波形分析では信号の周期性を仮定するため、波形が単一正弦波であっても観測区間の位置や長さによって分析結果が異なると言う問題がある。本稿は、時間窓の影響を受けない概周期関数を用いた一般調和解析によって、定常的とは限らないPiano音や音声信号の分析を試みる。その結果、(1)過渡的な信号が短時間に切り出した区間ごとの分析合成によって概周期関数のモデルで表現できる、(2)短時間内に生じるわずかな周波数変動を概周期関数に基づく一般調和解析によって分析できる、ことを実証する。
著者
福田 拓章 寺田 隆彦 平田 能睦 東山 三樹夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, 1995-09-05

筆者等は、先に一般調和解析(GHA)による非定常信号の周波数解析法を提案した。本報告では、GHA手法を歌声のピッチ抽出に応用する可能性を検討する。
著者
梶 克彦 平田 圭二 長尾 確
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.127, pp.33-38, 2004-12-12
被引用文献数
7

現在、プレイリスト(楽曲推薦リスト)の生成技術は、ユーザを楽曲配信サービスや楽曲の購入サイトに誘導することができるため音楽業界の活性化につながる有力な手段の一つと考えられている。本研究では、楽曲の類似度、ユーザ嗜好の類似度を判別するために、歌詞とアノテーションを利用し、視聴時のユーザの状況にあわせたプレイリストを生成する仕組みを提案する。またプレイリスト中の気に入った曲などをフィードバックすることにより、インタラクティブに好みのプレイリストを作成することができる。このようなプレイリスト作成のやり取りから、ユーザごとに嗜好、状況に関する特徴量を変化させ、個々のユーザの嗜好、かつそのユーザが置かれた状況に合った選曲ができるように適応していくことができる。Automatic playlist generation is one of the powerful intermediaries for music providing services. Many people can be promoted to music contents. In this paper, we propose a playlist generation scheme. Be using lyrics and annotation, musical similarity and user's similarity is found. Then it generates a plylist according to a user's preference and situation. Additionally, the user can provide a feedback such as a favorite music and whether the playlist is recommendable. The system transform the characteristic values concerning the user's preference and situation so that it adapts to each user.
著者
長岡 朋人 平田 和明 大平 里沙 松浦 秀治
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
Anthropological science. Japanese series : journal of the Anthropological Society of Nippon : 人類學雜誌 (ISSN:13443992)
巻号頁・発行日
vol.116, no.1, pp.25-34, 2008-06-01
被引用文献数
1 6

中世人骨の形態的特徴の研究は,当時の人々の姿かたちを明らかにし,日本人の身体形質の時代的な移り変わりを解明するために重要である。本研究の目的は,中世人骨の四肢骨長に基づき身長推定を行うこと,中世人骨の身長推定に適切な推定式を検証すること,日本人の身長の時代的な移り変わりを再検討することである。資料は,鎌倉市由比ヶ浜南遺跡出土中世人男性59体,女性52体の上腕骨,橈骨,大腿骨,脛骨である。まず,各四肢骨長に基づき男性6種類,女性3種類の身長推定式から平均推定身長を求めた。次に,身長推定式を評価するために,男性6種類,女性3種類の各方法について,4長骨に基づく推定値の差異を分散分析で検討した。4長骨に基づく身長推定値の差異が小さい式は,男性では藤井の式,Trotter and Gleserのモンゴロイドの式,女性では藤井の式,佐宗・埴原の式であり,これらの式は中世人骨の身長推定に適していた。続いて,由比ヶ浜南遺跡の中世人骨に対して,藤井の大腿骨最大長の式に基づく身長推定を行い,他集団との比較を行った。その結果,男性では弥生時代人,古墳時代人との間に1%水準の有意差を認め,また,女性では弥生時代人との間に1%水準の有意差を,古墳時代人と近代人との間には5%水準の有意差を認めた。日本人の平均推定身長は古墳時代から明治時代の間に低くなる傾向が再確認された。<br>
著者
岡 隆治 印鑰 史衛 森 善樹 伊藤 真也 沖 潤一 長谷川 浩 吉岡 一 平田 哲 片桐 一
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.16, no.6, pp.597-603, 1984-06-25 (Released:2013-05-24)
参考文献数
26

10歳時に心臓カテーテル造影検査にて原発性肺高血圧症と診断した症例が経過中に,血小板減少,血管内溶血などのまれな合併症状を呈し,診断確定後2年8カ月の経過でうっ血性心不全のため死亡した1例を経験した.病理組織学的には,肺小動脈の内膜の肥厚が著明でありPlexiform lesionも認められた.肝臓ではうっ血とグリソン鞘および中心静脈を中心とする線維症を認めた.これまで原発性肺高血圧症に血小板減少症を合併したという報告はあるが,血管内溶血や肝線維症を合併した症例はほとんどなくきわめて貴重な症例と考えられ報告した.
著者
平田 圭二 東条 敏 浜中 雅俊 松原 正樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.20, pp.1-8, 2014-08-18

本発表では,現在我々が進めている計算論的音楽理論に関するプロジェクトについて述べる.我々が提案する計算機の存在を前提とした音楽の意味論とその意味論に基づいて構築された音楽に対する代数的な計算体系について,ゴール,設計思想を議論し,これまでの研究成果を紹介し,今後の課題や展望を述べる.
著者
平田 邦夫 上條 謙二郎 升谷 五郎
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会論文集 (ISSN:13446460)
巻号頁・発行日
vol.53, no.614, pp.123-129, 2005 (Released:2005-05-20)
参考文献数
3

Idle spin phenomena were observed at rapid transient phase in liquid hydrogen pumps for rocket engines. Failure analyses were conducted and evaluation equations to estimate the shift of the operation point of the pump were derived in this paper. It was revealed that rapid fall of hydrogen flow rate resulted in decrease of pump efficiency which caused excessive temperature rise up to the saturation of the pump fluid.
著者
平田 修造
出版者
東京工業大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では液体π共役分子と高分子材料からなる伸縮性のゲル状材料を開発し、この材料を活性層とし、伸縮性陽極と液体陰極からなる太陽電池を作成した。ゲル状材料は通常の固体高分子半導体の1/100以下の弾性率と100倍以上の歪みを示した。このゲル状材料を活性層に用いたデバイスの光電変換効率は非伸縮時には0.01%であった。通常のπ共役高分子とフラーレンからなる固体材料を活性層として用いた太陽電池では20%以上の歪みに対して変換効率が大きく低下した。一方で、本ゲル状材料を用いたデバイスでは、100%の歪みに対して特性の劣化は観測されなかった。
著者
平田 佐智子 中村 聡史 小松 孝徳 秋田 喜美
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

「近畿圏出身者はオノマトペの使用頻度が他地域よりも高い」という素朴理論に対して、発言者の出身地域によってオノマトペ使用頻度が実際に異なるのかどうかを検討した。データとしては、過去20年分の国会会議録の発言内容に含まれるオノマトペと、発言者の出身地情報を用いた。その結果、オノマトペ全体としては地域差があまり見られないが、ある種類のオノマトペにおいて顕著な地域差が見られることがわかった。
著者
山本 太郎 千葉 直子 植田 広樹 高橋 克巳 平田 真一 小笠原 盛浩 関谷 直也 中村 功 橋元 良明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 : IEICE technical report (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.124, pp.41-47, 2011-07-05

我々はインターネットの利用における安心について研究を行っている.初期グループインタビューの結果により,我々は「安心」そのものではなく,より認識し易い「不安」にまずは着目することとし,不安発生モデル仮説を立てた上で,東京都における訪問留置方式による質問紙調査,10ヵ国における国際電話比較調査,在日外国人グループインタビューを実施してきた.また,具体的なネットサービスに関するWebアンケート調査についても実施・分析中である.本論文では,これまでの取り組みのまとめとして,それらの概要について紹介する.
著者
鹿又 伸夫 与謝野 有紀 平田 暢 野宮 大志郎 織田 輝哉 稲葉 昭英 太郎丸 博 高瀬 武典
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1996

1.異なる分野の調査データに適用するという研究目的については、歴史社会学、社会運動論、組織社会学、社会心理、社会行動などにかかわるデータの分析を行った。具体的には、農民暴動、ボランティア団体、社会的属性と意識、援助行動、携帯電話への不快感、出産意向などの分析をおこない、ブール代数アプローチが多様な分野およびテーマに応用可能であることを示した。2.調査方法の異なるデータへ適用するという研究目的については、事例データのみでなく、歴史的資料データ、既存データのメタ分析、クロス表データ、ヴィネット調査データ、手紙データなど多様な調査データへの応用方法を提示し、ブール代数アプローチを様々な調査データへ応用可能にした。3.理論の定式化および理論比較への適用という研究目的については、演繹的に理論モデルを構築する手法によって、役割概念を理論的に再定式化する成果が得られた。そこでは、役割の階統性・可視性による役割構造分析という、役割理論にたいする新たな分析を提示した。4.数理モデルとして拡張するという研究目的については、論理演算の明示化、確率モデルとの比較、真理表データの2値化基準の検討などを行い、数理モデルとして拡張していくための基礎的検討を行った。これらでは、データの多様性の欠如や、矛盾のある行などの方法論的問題にたいする対処策を提示した。以上のように本研究では、方法論的な基礎的検討(上記4.)、発展的応用方法の開発(上記2.および3.)、そして実質的研究への応用(上記1.)を行った。とくに実質的研究へ応用にかんしては、意識や行動における主観的論理や主観的状況定義にブール代数分析が有効であることがわかった。

2 0 0 0 OA 心療医典

著者
平田内蔵吉 著
出版者
木村書房
巻号頁・発行日
1932
著者
橋田 光代 片寄 晴弘 平田 圭二 北原 鉄朗 鈴木 健嗣
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.127, pp.67-72, 2008-12-12
参考文献数
5
被引用文献数
6

演奏表情付け研究における評価研究プロジェクトとして 2002 年よりスタートした Rencon プロジェクトでは,2008 年 8 月 25~27 日,音楽の知覚と認知に関する国際会議 ICMPC との共催で,第 7 回演奏表情付けコンテスト ICMPC-Rencon を開催した.今回,初めての試みとして,今回は,人間による手作業の修正を極力排除した自律システム部門と,人間による演奏表情付けを主目的としたシステムのための打ち込み部門とを設け,当日発表の新曲に制限時間つきで演奏生成させるという条件のもとでコンテストを実施した.また,エンターテイメントイベントとして 「観客に見せる」 ことに重点を置き,演奏生成処理の様子や制作者らへのインタビュー,自動ピアノでの再生といった,会場での演出に対する工夫も行った.本稿では, ICMPC-Rencon 実施概要について報告するとともに,実施内容に対する検討について述べる.Rencon (Performance Rendering Contest) is an annual international competition at which entrants present the computer systems they have developed for generating expressive musical performances and audience members and organizers judge the performances. At the ICMPC10, the competition consisted of an autonomous section (for evaluating the ability of the entered systems to generate performances autonomously) and a system-supported section (for evaluating human performances done using computer systems). In this paper, we report the overview of the competition and discuss some of our innovation such as stage-managing as an entertainment and developing an Internet voting system.
著者
嶋田 義仁 坂田 隆 鷹木 恵子 池谷 和信 今村 薫 大野 旭 ブレンサイン ホルジギン 縄田 浩志 ウスビ サコ 星野 仏方 平田 昌弘 児玉 香菜子 石山 俊 中村 亮 中川原 育子
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2009-05-11

家畜文化を有したアフロ・ユーラシア内陸乾燥地文明が人類文明発展の中心にあった。家畜は蛋白資源生産(肉、乳、毛、皮)に止まらない。化石エネルギー使用以前人類が利用しうる最大の自然パワーであった。移動・運搬手段として長距離交易と都市文明を可能にし、政治軍事手段としては巨大帝国形成を可能にした。これにより、旧大陸内陸部にグローバルな乾燥地文明が形成された。しかしこの文明は内的に多様であり、4類型にわけられ。①ウマ卓越北方冷涼草原、②ラクダ卓越熱帯砂漠、③小型家畜中心山地オアシス、④ウシ中心熱帯サヴァンナ、である。しかし海洋中心の西洋近代文明、化石燃料時代の到来とともに、乾燥地文明は衰退する。