著者
望月 浩志 大谷 優 大森 沙江子 吉田 美沙紀 渡辺 楓香 藤山 由紀子 新井田 孝裕
出版者
公益社団法人 日本視能訓練士協会
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.73-79, 2018 (Released:2019-03-08)
参考文献数
15
被引用文献数
1

【目的】斜視や弱視で通院中の患児における三歳児健康診査(以下、三歳児健診)の判定状況を調査した。【対象および方法】斜視や弱視によりA病院に通院中の患児30名(男16名・女14名、年齢9.1±3.2歳)の保護者に、三歳児健診で眼科医療機関への受診(3次健診)を勧められたか、勧められなかった場合の眼科受診のきっかけについて聞き取り調査を行った。調査結果と患児の視機能の関係を検討した。【結果】30名中24名(80.0%)は三歳児健診で3次健診を勧められていなかった。勧められなかった24名のうち斜視は15名で、内訳は内斜視5名、外斜視2名、間欠性外斜視7名、上斜視1名であった。24名のうち弱視は13名(斜視と重複含む)で、内訳は屈折異常弱視4名、不同視弱視5名、斜視弱視4名であった。斜視15名の眼科受診のきっかけは、保護者の気づきや保育園や幼稚園教員の指摘11名、保育園や幼稚園、小学校での健診を含む3歳以降の健診4名であった。斜視弱視を除く弱視9名の受診のきっかけは、保育園や幼稚園教員の指摘2名、3歳以降の健診7名であった。【考按】所管する市町村によって携わる医療職や健診内容に差があるが、本調査では斜視や弱視を有する患児の80.0%は三歳児健診で3次健診を勧められていなかった。1次および2次健診の精度向上をめざし、屈折検査の導入などの視機能異常の検出方法の改善や視能訓練士などの眼科専門職の参加が必要であると考える。
著者
熊崎 祐介 多木 俊裕 小谷 淳二 尾崎 史朗 新井田 佳孝 美濃浦 優一 西森 理人 岡本 直哉 佐藤 優 中村 哲一 渡部 慶二
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 C (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.J104-C, no.12, pp.352-359, 2021-12-01

本論文では,高効率なGaN基板上GaN HEMTのデバイス開発と動作実証を行った.GaN基板の利用により結晶欠陥を大幅に低減し,電流コラプス現象が抑制できることを確認した.また,結晶成長前にウェットケミカル処理を施すことで,基板表面のコンタミを除去し,結晶成長後の基板/エピ界面のSi不純物を低減することに成功した.Si不純物の低減により寄生損失を抑制し,2.45 GHzにおいて効率82.8%と極めて高い値を達成した.これは,同周波数帯にて報告されている異種基板上GaN HEMTの効率と比較して高い値であり,GaN基板上GaN HEMTの優れたポテンシャルを示す結果であるといえる.
著者
新井 義夫 上谷 長俊
出版者
社団法人日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.15, no.152, pp.291-293, 1966-05-15

The colored smoke trails from jet planes are generated by volatilizing colored smoke oils with hot exhaust gases from the jet engines. The colored smoke oil is a slurry, which is a mixture of selected dye with petroleum base oil. The colored smoke oil is a non-Newtonian fluid subject to the following power law. S=η' D^n where S is the shearing stress, D the rate of shear, η' the consistency index, and n the flow-behavior index. The following experimental equations were derived at low rates of shear. η'=η_0 exp (kC) (k>0) n=exp (-k'C) (k'>0) where η_0 is the viscosity of the base oil, C is the concentration of the dye, and k and k' are the constants to the kinds of dyes.
著者
新井 順子
出版者
日本矯正歯科学会
雑誌
日本矯正歯科学会雑誌 (ISSN:0021454X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.p266-275, 1976-12
被引用文献数
4
著者
奈良 昌治 新井 康通 小松本 悟 谷 源一
出版者
公益社団法人 日本人間ドック学会
雑誌
健康医学 (ISSN:09140328)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.120-124, 1996-08-30 (Released:2012-08-27)
参考文献数
10
被引用文献数
2

我々は栃木県警察管内における自宅入浴事故死と温泉入浴事故死の2群に分けて,平成5年と平成6年について統計的に考察を行うことができた。自宅入浴事故死279例,温泉入浴事故死55例を対象とした。温泉入浴事故死は男性に多く,比較的壮年層に多かった。入浴事故死はいずれも冬期に多く,夏期に少ない傾向にあった。温泉入浴では自宅入浴に比べ,基礎疾患を持たない入浴突然死の割合が有意に高かった。
著者
大塚 敏之 高木 均 豊田 満夫 堀口 昇男 市川 武 佐藤 賢 高山 尚 大和田 進 徳峰 雅彦 堤 裕史 須納瀬 豊 新井 弘隆 下田 隆也 森 昌朋
出版者
The Kitakanto Medical Society
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.50, no.6, pp.517-522, 2000-11-01 (Released:2009-10-15)
参考文献数
11

マイクロ波やラジオ波を用いた凝固療法は肝癌に対する局所療法として広く行われるようになってきた.今回, 我々はマイクロ波やラジオ波による凝固効果を, イヌ及びブタを全身麻酔下に開腹した後肝臓にそれぞれの電極針を穿刺し通電することにより検討した.イヌを用いた実験では, 肉眼的にAZWELL社製マイクロ波, RITA社製ラジオ波及びBOSTON社製ラジオ波で凝固範囲が異なった.組織学的には, いずれも辺縁部に直後では出血を, 5日後では肉芽組織の形成が認められ明らかな差はなかった.ブタを用いた実験では, RITA社製ラジオ波のみの解析であるが, 組織学的に通電直後と6時間後では辺縁部に出血が見られ, 7日後では辺縁部に肉芽組織の形成が認められた.また, 通電時間による凝固範囲内の組織学的所見には差がなかった.したがって, 生体において, マイクロ波とラジオ波ともに良好な凝固効果が得られると考えられた.
著者
斎藤 昭彦 丸山 仁司 新井 正一 橋本 光康 金場 敏憲 岩谷 力
出版者
国際医療福祉大学
雑誌
国際医療福祉大学紀要 (ISSN:13424661)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.35-43, 1998-12-25

この研究の目的は,MR画像から1)生体の大腿四頭筋全体あるいは個々の筋の各高位における筋断面積および筋容積を求め,臨床応用のための基礎データを提供すること,2)最大筋断面積や筋容積と,等運動性筋トルクとの関係性を検討し,最大断面積,筋容積といった筋形態学的情報から等運動性筋トルクの推定の可能性を探求することであった.健常大学生20名のMR画像から右大腿四頭筋の筋断面積および筋容積を求めた結果,大腿四頭筋の最大筋断面積は43±12.7cm^2,筋容積は1055±353cm^3であり,最大筋断面積と筋容積との間には相関係数0.981の高い相関が認められた.また,最大筋断面積,筋容積と,等運動性筋トルクとの間にも高い相関が認められ,MR画像からの形態学的情報である大腿四頭筋の最大筋断面積および筋容積から等運動性筋トルクの推定が可能であった.
著者
新井 庭子 分寺 杏介 石原 侑樹 松崎 拓也 影浦 峡
出版者
計量国語学会
雑誌
計量国語学 (ISSN:04534611)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.144-159, 2017-09-20 (Released:2019-01-11)
参考文献数
38

本研究では,小学校と中学校の理科教科書を対象に,語彙と構文の観点からテキストの複雑さを構成するパラメータを予測し,小・中間でそのパラメータで表現できるギャップがあることを示す.中学校に適応できないいわゆる小・中ギャップは,生活面と学習面から研究されてきたが,教科書等の教材のテキストの相違がもたらすギャップに着目した研究はない.本研究はこの点を背景に,テキストの表現形式に具体的にどのような差があるのかを,小・中ギャップに関連する段階の教科書を対象に明らかにするものである.分析の結果,小・中の教科書には特に係り受け関係の複雑さに顕著な差があることが明らかになった.
著者
田端 祥太 新井 崇俊 本間 健太郎 今井 公太郎
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.459-466, 2020-10-25 (Released:2020-10-25)
参考文献数
20
被引用文献数
1 2

本研究は重み付きシュタイナー問題の発見的解法を開発する.重み付きシュタイナー問題は平面上の与点を連結するグラフの辺の総コストを最小化する問題である.本研究で構築する解法は,ランダムドロネー網を用いて連続平面を離散化し,与点のボロノイ図の双対グラフに含まれる全域木を探索する.木の辺は,ランダムドロネー網上の重み付き最短路で与えられる.近似解の形状と解の総コストの観点から,本手法が既往の重み付きシュタイナー木の発見的解法より厳密解に近い解が得られることを示す.さらに,重みの変化に対する木の形状の不連続な変化を把握する.最後に本手法を,新たな旅客,貨物輸送手段として期待されている大型ドローンの航空路網に適用し,本手法の実用性を検証する.
著者
戸田 浩子 米倉 基裕 真野 恭平 山口 徳之 新井 和俊
出版者
愛知県農業総合試験場
雑誌
愛知県農業総合試験場研究報告 = Research bulletin of the Aichi Agricultural Research Center (ISSN:03887995)
巻号頁・発行日
no.51, pp.39-46, 2019-12

切り花ハボタンの日持ち性に関わる基礎的な要因を解明するとともに、生産者が取り組める出荷前処理技術を検討した。生け水に水道水を用いると日持ち日数が約9日であったが、抗菌水だと14日以上と長くなった。ハボタンは自然に老化する過程ではエチレンが老化にほとんど関与していないとみなされる作物であり、生産者によるチオ硫酸銀錯塩(STS)の出荷前処理は不要と考えられた。観賞期間中に問題となる下位葉の黄化、落葉の抑制には収穫直後のベンジルアミノプリン(BA)の瞬間浸漬又はジベレリン(GA3)の吸水による出荷前処理が有効であることが明らかとなった。