著者
菅原 真悟 新井 紀子
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第23回 (2009)
巻号頁・発行日
pp.3E3NFC21, 2009 (Released:2018-07-30)

情報共有や協調学習を支援するために、さまざまなWebベースの教育情報システムが開発され、教育現場に導入されている。これらのシステムは、学びの場におけるユーザ参加型ウェブサービスであるといえる。本研究では、学生がこのようなシステムをどのように活用するのかを分析すると共に、学生間のつながりや学習過程を可視化するツールを開発することで、学生の主体的な学びを引き出すことを目的としている。
著者
山本 龍生 阿部 智 大田 順子 安藤 雄一 相田 潤 平田 幸夫 新井 誠四郎
出版者
一般社団法人 口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.410-417, 2012-07-30 (Released:2018-04-06)
参考文献数
12

「健康日本21」の歯の健康に関する目標値「学齢期におけるフッ化物配合歯磨剤(F歯磨剤)使用者の割合を90%以上にする」の達成状況を調査した.  2005年実施のF歯磨剤使用状況調査対象校のうち,協力の得られた18小学校(対象者:8,490 名)と17中学校(対象者:8,214名)に対して,調査票を2010年に送付し,小学生の保護者と中学生自身に無記名で回答を依頼した.回収できた調査票から回答が有効な12,963名(小学生:6,789名,中学生:6,174名)分を集計に用いた. F歯磨剤の使用者割合は89.1%(95%信頼区間:88.6〜89.7%)(小学生:90.0%,中学生:88.1%,男子:88.0%,女子:90.2%)であった.歯磨剤使用者に限るとF歯磨剤使用者割合は92.6%(小学生:94.9%,中学生:90.2%)であった.F歯磨剤使用者の中で,歯磨剤選択理由にフッ化物を挙げた小学生(保護者),中学生は,それぞれ47.9%,15.8%であった.歯磨剤を使わない者の約3〜4割は味が悪いことを使わない理由に挙げていた. 以上の結果から,学齢期におけるF歯磨剤の使用状況は,2005年(88.1%)からほとんど変化がなく,「健康日本21」の目標値達成には至らなかった.今後はF歯磨剤の市場占有率の向上,歯磨剤を使わない者への対応等,F歯磨剤使用者の割合を増加させる取り組みが求められる.
著者
新井田 拓也 脇山 義史 高田 兵衛 谷口 圭輔 藤田 一輝 コノプリョフ アレクセイ
出版者
水文・水資源学会
雑誌
水文・水資源学会研究発表会要旨集
巻号頁・発行日
pp.360, 2021 (Released:2021-12-30)

本研究では,河川における137Cs動態および海域への影響を明らかにすることを目的として、福島県浜通り地域の3河川の下流域において出水時の採水を行い,懸濁態・溶存態137Csの濃度変化を記述するとともに,懸濁物からの137Cs溶脱を含めて海域への137Cs移行量を求めた.新田川原町地点,請戸川幾世橋地点,高瀬川高瀬地点において、2019年9月9~10日,2020年7月14~22日,2020年7月28~30日の出水イベント時に採水を行い、懸濁態・溶存態137Csの濃度を測定し、懸濁態137Cs流出量・溶存態137Cs流出量および懸濁物からの137Cs溶脱量を推定し,海域への137Cs移行量を求めた.懸濁物の137Cs濃度はいずれの河川においても有意な正の相関(p <0.05)を示し,溶存態137Cs濃度は新田川と請戸川で有意な正の相関(p <0.05) を示した.137Cs流出量は新田川で6.6~24 GBq,請戸川で1.9~8.8 GBq,高瀬川で2.8~13 GBqであった。このうち,懸濁態137Csからの溶脱量は0.19~2.8 GBqであり,溶存態として流出する137Csの量の0.8~15倍の値となった.海域への移行を考える上でも,懸濁態137Csの動態の理解が重要であることがわかった.
著者
定延 利之 ショモディ ユーリア ヒダシ ユディット ヴィクトリア エシュバッハ=サボー アイシュヌール テキメン ディルシャーニ ジャヤティラカ ドゥリニ ディルシャーラー=ジャヤスーリヤ 新井 潤 昇地 崇明 羅 米良 アントニー スサイラジ 柳 圭相 朴 英珠
出版者
社会言語科学会
雑誌
社会言語科学 (ISSN:13443909)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.113-128, 2018-09-30 (Released:2018-12-26)
参考文献数
40
被引用文献数
1

本稿は,音声言語が音声言語であるがゆえに有しがちな「非流ちょう性」に対して文法論の観点から光を当てるものである.非流ちょう性については,形態論の複雑度に基づく言語差がこれまでに指摘されている.本稿はそれとは別に,言語の膠着性の関与の可能性を指摘する.我々の膠着性仮説によれば,高い膠着性は形態素内部での延伸型続行方式のつっかえを許容しやすい.日本語の他,韓国語・シンハラ語・タミル語・中国語・トルコ語・ハンガリー語・フランス語の観察を通して,この仮説を提案する.
著者
米田 正明 土井 信幸 新井 克明 宮本 悦子 高橋 真吾 淺野 未代子 秋山 滋男
出版者
日本アプライド・セラピューティクス(実践薬物治療)学会
雑誌
アプライド・セラピューティクス (ISSN:18844278)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.49-58, 2022 (Released:2022-04-28)
参考文献数
18

地域包括ケアシステムの進展に伴い、在宅医療において薬剤の経管投与患者は今後増加することが予想され、経管投与患者・介護者への簡易懸濁法の指導および支援の重要性が高まると考えられる。本研究では、保険薬局の管理薬剤師を対象に、経管投薬支援料算定開始に伴う算定状況および経管投与患者への薬剤投与方法の実態を明らかにすることを目的に調査した。 結果、384薬局から回答を得た(回収率53.5%)、経管投薬支援料を算定しているのは2.1%(6/283薬局)と低く、簡易懸濁法の指導経験のある保険薬局も13.8%(47/341薬局)と低かった。患者に対して簡易懸濁法の指導経験のある保険薬局は、指導経験のない保険薬局と比較して、簡易懸濁法に不適切な薬剤に対して医師への処方提案を行った経験は14.9% (7/47)と有意に高かった。簡易懸濁法の習得方法は、「インターネット上のWebサイト」との回答が55.3 %と最も高い割合であった。Webサイト上の情報源は信頼性が低い場合があることに留意すべきである。今後、製薬企業がインタビューフォームやホームページなどで適正な情報開示を行うことが期待される。また、薬剤師が経管投与患者やその介護者に対し簡易懸濁法の適切な支援を行うためには、薬剤師会などが主体となり実技研修を行うとともに、信頼性の高い情報の集積と情報提供体制の強化を図り、実地研修の機会を増やすなどの対応が望まれる。
著者
宮嶋 雅一 下地 一彰 木村 孝興 新井 一
出版者
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.8, pp.564-573, 2017 (Released:2017-08-25)
参考文献数
11
被引用文献数
4 2

2014年11月にJNS Pediatricsに掲載された米国ガイドラインに基づいた小児水頭症の標準治療について概説する. このガイドラインでは以下の9つの臨床的課題が取り上げられている. すなわち, ①未熟児出血後水頭症の管理, ②脳室カテーテル留置における内視鏡, 磁場式ナビゲーション, 超音波の有用性, ③シャント術と内視鏡的第三脳室底開窓術の予後の比較, ④種々のシャントバルブによる治療効果の比較, ⑤抗生剤の術前投与の有効性の有無, ⑥抗生剤入りのシャントシステムと通常のシステムの比較, ⑦シャント感染の治療法, ⑧脳室穿刺部位と脳室カテーテル先端の留置位置の比較, ⑨脳室サイズの測定はシャント治療効果の判定となるか否か. これらの問題に対してシステマチックレヴューが行われ, エビデンスベースのガイドラインとして報告されており, それぞれの研究結果および推奨する方法が紹介されている.
著者
新井 正
出版者
THE JAPANESE ASSOCIATION OF HYDOROLOGICAL SCIENCES
雑誌
日本水文科学会誌 (ISSN:13429612)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.35-42, 2008 (Released:2011-03-25)
参考文献数
56

City is one of the important anthropogenic modifications of land; therefore its hydrological aspects must be studied from the view point of environmental change. Extension of impermeable land surface modifies the runoff processes and water circulation of the area. City needs much clear water for the citizen and many kinds of activities, although the polluted water must be eliminated possibly soon. Therefore, urban hydrology should be studied from two stand points, namely, modification of runoff by built-up area and transport of municipal waters. In this article, these factors are explained based on examples in Tokyo area. It is also emphasized that cultural and historical aspects are also necessary to understand the water environment of a city.
著者
新井 慶之輔
出版者
一般社団法人 電気設備学会
雑誌
電気設備学会誌 (ISSN:09100350)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.108-111, 2018 (Released:2018-02-15)
参考文献数
1
著者
境 有紀 福川 紀子 新井 健介
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.9, no.5, pp.5_21-5_28, 2009 (Released:2011-06-13)
参考文献数
12
被引用文献数
3 3

地震発生直後の面的被害推定,あるいは,地震被害想定をより正確に行うことを目的として,建物の構造種別や層数などの建物種別を考慮に入れた建物群を人口データから構築することを試みた.具体的には,人口が集中する都市部ほど非木造建物,非木造高層建物が増えるのではないかと考え,建物種別を木造,9階以下の中低層非木造,10階以上の高層非木造の3つに分類し,1kmメッシュを対象として,関東圏3万メッシュから人口の大小,夜間人口と昼間人口の比を万遍なく網羅するように20メッシュを選んで調査を行い,そのデータを基に,メッシュ当たりのそれぞれの建物種別の棟数を国勢調査による夜間人口,昼間人口から推定する式を構築した.その結果,いずれの場合も高い精度でメッシュ人口からそれぞれのメッシュの建物種別の棟数を推定できることがわかった.ただし,団地など特殊なケースで,推定値が実際の棟数と異なり結果となり,その解決が今後の課題である.
著者
柄澤 秀親 柴﨑 広樹 糸日谷 剛 山下 慎一郎 新井 和吉
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.70, no.12, pp.896-903, 2021-12-15 (Released:2021-12-20)
参考文献数
15

Sand erosion is a phenomenon in which the collision of solid particles erodes a material surface. The rate of sand erosion is higher in carbon fiber reinforced plastics (CFRP) than in metallic materials. Therefore, CFRP requires a light and protective coating material. Herein, to improve the erosion resistance of CFRP, five polyurethane coated CFRPs with different glass transition temperatures were investigated at elevated temperatures, and a prediction formula of the erosion rate at the elevated temperatures was established. Furthermore, computational fluid dynamics was used to predict the surface temperature and erosion rate of fan exit guide vane (FEGV) when polyurethane coating was applied, and the coating thickness for FEGV in the erosion environment was estimated based on these predictions.
著者
中阪 航平 柄澤 秀親 國島 大 新井 和吉
出版者
学校法人 法政大学情報メディア教育研究センター
雑誌
法政大学情報メディア教育研究センター研究報告 (ISSN:18827594)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.54-57, 2021-07-08 (Released:2021-07-22)
参考文献数
6

In this study, in order to investigate the material physical properties that affect the delamination of CFRP, impact analysis was performed by changing four types of physical properties. The tensile strength, interlayer shear strength, and Mode I interlayer fracture toughness and Mode II interlayer fracture toughness were used as four kinds of material physical properties.
著者
柄澤 秀親 篠山 英恵 石橋 之宏 酒井 哲也 新井 和吉
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.87, no.902, pp.21-00145, 2021 (Released:2021-10-25)
参考文献数
13

The performance of a table tennis racket is often stipulated using an unique standard for the manufacturer. However, the performance criteria for restitution characteristics still have been unclear due to lack of qualitative evaluation by each manufacturer. For metal baseball bats, a formula that can easily estimate the coefficient of restitution (COR) for the bat has been proposed. Similarly, it is important to establish a method that can control the COR at the design stage for table tennis rackets. In this study, first, to understand the restitution characteristics of the table tennis ball used in the official game, an impact test was conducted on a pseudo-rigid wall at low to high velocity. Then, for 15 types of rackets, the COR of the racket body (with and without rubber) was measured. Additionally, the natural frequency and flexural rigidity of the racket body without rubber were measured. Furthermore, these experimental data revealed relationships between the COR and both of the impact velocity and natural frequency of the racket. A formula for the COR was derived similar to that for a baseball bat, and developed by considering the flexural rigidity. The effect of rubber on the COR was also investigated. Consequently, the effects of ball’s impact velocity, racket’s natural frequency and racket’s flexural rigidity on the COR of the racket were clarified. From these results, an equation that can estimate and control the COR of the racket at the design stage was developed.