著者
新井 俊希 安江 俊夫 北村 和也 島本 洋 小杉 智彦 ジュン スンウク 青山 聡 HSU Ming-Chieh 山下 雄一郎 角 博文 川人 祥二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.40, no.12, pp.21-24, 2016-03-04

サイクリック系3段ADCを用いた画素サイズ1.1μmの3,300万画素240枚/秒3次元積層構造CMOSイメージセンサを開発した.裏面照射型で3次元積層構造を,ハイブリッドスタッキング技術を用いることで,画素部とアレイ状に配置したAD変換器を画素エリア内部で接続した.3段パイプラインのサイクリック-サイクリック-逐次比較AD変換器により,変換時間周期を0.92μsに高速化した.3段AD変換器の構成とハイブリッドスタッキング技術により,3,300万画素において240枚/秒の高フレームレートを初めて実現した.画素速度7.96ギガ画素/秒の高速読み出しを実現しつつ,ランダムノイズ3.6電子とセンサ消費電力3.0ワットを達成した.
著者
新井 竜治
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.62, 2015

明治・大正・昭和戦前期の東京市芝区の「家具の図面屋の草分け的存在」であった木村貞は、東京家具之友社から発行された『西洋家具圖案カタログ』(1929・30年)において、顧客・家具商・家具職人の間の意思疎通を図るための家具図として、投影図の三面図を使用している。その主なものは「正面図・側面図」であり、台物家具等のみ三面図全部(正面図・側面図・平面図)を用いている。更に印影を施すことによって、正面図・側面図を立体的に見せている。そしてこの作画法は、東京市芝区の後久洋家具店や三越百貨店家具加工部においても見られた。それから木村貞は、東京家具之友社発行の『新國風家具圖案カタログ』(1936・37年)において、その約半数に印影を施した擬似2消点透視図を新たに導入している。それ以外については、印影が施された投影図の「正面図・側面図」又は「正面図のみ」を使用している。これらは顧客が洋家具の概観をより理解し易いようにするための対応であった。
著者
若菜 勇 佐野 修 新井 章吾 羽生田 岳昭 副島 顕子 植田 邦彦 横浜 康継
出版者
日本生態学会
雑誌
日本生態学会大会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.517, 2004

淡水緑藻の一種マリモは,環境省のレッドデータブックで絶滅危惧I類に指定される絶滅危惧種で,日本では十数湖沼に分布しているといわれている。しかし,生育実態はその多くで明らかではなかったため,過去にマリモの生育が知られていた国内の湖沼のすべてで潜水調査を行い,生育状況と生育環境の現状を2000年に取りまとめた(第47回日本生態学会大会講演要旨集,p.241)。その中で,絶滅危惧リスクを評価する基準や方法について検討したが,新規に生育が確認された阿寒パンケ湖(北海道),西湖(山梨県),琵琶湖(滋賀県)ではマリモの生育に関する文献資料がなく,また調査も1度しか行うことができなかったため,個体群や生育環境の変化を過去のそれと比較しないまま評価せざるを得なかった。一方で2000年以降,阿寒ペンケ湖(北海道)ならびに小川原湖(青森県)でも新たにマリモの生育が確認されたことから,今回は,過去の生育状況に関する記録のないチミケップ湖を加えた6湖沼で複数回の調査を実施して,個体群や生育環境の継時的な変化を絶滅危惧リスクの評価に反映させるとともに,より客観的な評価ができるよう評価基準についても見直しを行った。その結果,マリモの生育面積や生育量が著しく減少している達古武沼(北海道)および左京沼・市柳沼・田面木沼(青森県)の危急度は極めて高いことが改めて示された。また、1970年代はじめから人工マリモの原料として浮遊性のマリモが採取されているシラルトロ湖(北海道)では,1990年代半ばに47-70tの現存量(湿重量)があったと推定された。同湖における年間採取量は2-2.5tで,これはこの推定現存量の3-5%に相当する。補償深度の推算結果から判断して,現在のシラルトロ湖における資源量の回復はほとんど期待できず,同湖においては採取圧が危急度を上昇させる主要因になっている実態が明らかになった。
著者
新井 達太 四津 良平
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.379-388, 2012

新井達太先生は, 日本の心臓外科の黎明期に, 東京女子医科大学の榊原 仟先生のもとで学び, 国産の人工心臓弁SAM弁を開発し, 世界に先がけて弁付き同種大動脈を用いた右室—肺動脈のjump graftの動物実験に成功されました. また, 世界で初めてA型単心室の隔壁形成術に成功し, その患者さんは40年を超えた今も元気で暮らしておられます. 今回は新井先生に, 本誌編集委員の四津良平先生が, 当時の成功談, 失敗談を交えたさまざまなエピソードをおうかがいしながら, 外科医として歩んできた道をお話しいただきました.
著者
上村ゼミナール 上村 信幸 小池 真央 遠藤 楓也 新井 崚太 高田 雄太郎 山杢 海 滝澤 樹 東 美菜萌 七尾 玲音 安曽 晃平 吉沢 瞳 関根 聡志
出版者
国士舘大学政経学部附属政治研究所
雑誌
国士舘大学政治研究 (ISSN:18846963)
巻号頁・発行日
no.12, pp.109-126, 2021-03

目 次1 はじめに2 スタディツアーの概要3 スタディツアー初日の活動4 パヤタスでのフィールドワーク5 路上教育フィールドワーク6 むすびにかえて
著者
新井 浩文
出版者
地方史研究協議会
雑誌
地方史研究 (ISSN:05777542)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.100-107, 2022-02
著者
新井 康平
出版者
公益財団法人 牧誠財団
雑誌
メルコ管理会計研究 (ISSN:18827225)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.39-46, 2021 (Released:2022-03-08)
参考文献数
14

日本企業において,リーン生産の諸要素が工場・事業所の会計・経理担当者が必要としている会計知識に与える影響を探究することが,本論文の目的である。具体的には,群馬県の工場・事業所を対象とした郵送質問票調査に基づいた分析を実施した。分析結果からは,管理会計を複雑化するのではなく,簡略化された戦略管理会計実務を実施するために会計知識が必要とされることが明らかとなった。
著者
新井 鐘蔵
出版者
日本家畜臨床学会 ・ 大動物臨床研究会・九州沖縄産業動物臨床研究会
雑誌
産業動物臨床医学雑誌 (ISSN:1884684X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.1-16, 2019-04-30 (Released:2019-06-18)
参考文献数
33
被引用文献数
1

牛への濃厚飼料多給に起因するエンドトキシンの体内動態と第一胃運動,第四胃運動の変化と肝臓への影響について検討した.まず,ホルスタイン種雌牛を用いて圧ペン大麦を主体とした濃厚飼料多給を行ったところ,亜急性第一胃アシドーシスを生じた.第一胃液Lipopolysaccharide LPS)濃度は,飼料変換1 日後に約4 倍に増加し,14 日後には約23 倍に増加した.濃厚飼料多給前の末梢血液中にはLPS は検出されないが,濃厚飼料多給2 日後にはLPS 濃度が3.8 ± 5.2 pg/mℓと検出され,5 日後には12.7 ± 8.6 pg/mℓに増加した.第一胃運動の収縮力は,濃厚飼料多給2 日後に70 ± 10 % と有意に低下して鼓脹症を発症した.第一胃運動の収縮力は,14 日後には52 ± 2 % まで低下した.第四胃運動の収縮力は,濃厚飼料多給2 日後に60 ± 8 % と有意に低下した.牛に肝臓バイオプシーを実施したところ,濃厚飼料多給14 日後には肝臓に巣状壊死が認められ,28 日後には肝臓に出血巣が認められる牛もいた.次に,第一胃粘膜バリアと血中へのLPS の移行との関係について検討した.5 頭の健康なホルスタイン種去勢牛に濃厚飼料を多給し,軽度の第一胃アシドーシスを作出したところ,3 頭に第一胃不全角化症(パラケラトーシス)が発症し,2 頭の第一胃粘膜は正常であった.第一胃パラケラトーシスを発症した牛では,末梢血液中にLPS が検出され肝臓に巣状壊死が認められた.一方,第一胃粘膜が正常な牛では,末梢血液中にLPS は検出されず肝臓に病変は認められないことから,血中へのLPS の移行には第一胃粘膜の損傷が重要であることが示唆された.さらに,ホルスタイン種去勢牛にLPS を1 回静脈内投与して第一胃運動,第四胃運動および肝臓への影響について検討した.LPS 投与1 時間後に第一胃運動と第四胃運動が停止した.LPS 投与9 時間後に末梢血液中からLPS が検出されなくなり,同時に胃運動の再開も認められた.LPS 投与7 日後の肝臓に巣状壊死が認められた.以上のことから,牛の第一胃アシドーシスに伴い生じる第一胃運動や第四胃運動の抑制,並びに肝障害の要因としてLPS の血中への移行が重要な役割を果たしている可能性が示唆された.
著者
都筑 和泰 笠井 滋 守屋 公三明 鈴木 成光 新井 健司
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌ATOMOΣ (ISSN:18822606)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.229-233, 2009 (Released:2019-06-17)

2006年の総合エネルギー調査会電気事業分科会原子力部会報告(原子力立国計画)などにおいて,2030年以降に発生すると予想される代替需要に備えるため,「次世代軽水炉を開発すべきである」ということが指摘されてきた。これを踏まえ,2006~2007年度にはフィージビリティスタディ(FS)を実施し,2008年4月には,(財)エネルギー総合工学研究所を中核機関として実際の開発に着手した。現在,「世界最高水準の安全性と経済性を有し,社会に受け入れられやすく,現場に優しい,国際標準プラント」の実現に向け,技術開発を推進している。

1 0 0 0 OA 折たく柴の記

著者
新井白石 著
出版者
青山堂
巻号頁・発行日
1911
著者
泉 庄太郎 新井 肇 田中 英樹 小林 保博 西原 美知子 信澤 邦宏
出版者
群馬県水産試験場
雑誌
群馬県水産試験場研究報告 (ISSN:13421085)
巻号頁・発行日
no.12, pp.24-25, 2006-03

コイヘルペスウイルス病(KHV病)は持続的養殖生産確保法で特定疾病に指定されており、養殖場で発生した場合には、まん延防止対策として発生飼育池中のコイ(Cyprinus carpio)を全量処分することが望ましいとされている。群馬県では平成16年にKHV病が初めて発生し、各地の養殖場や天然河川でコイが大量斃死して産業的にも水圏環境的にも甚大な被害が続いた。しかし、コイが天然水域中にも普遍的に生息している魚類であることなどから感染源の特定にいたる事例は希である。このことはKHV病発生によって養殖コイの全量処分後、コイ養殖を再開する際に、養殖業者の心理的不安を増大させており、本県コイ養殖産業のKHV病被害からの復興に大きな障害となっている。そこで、本試験ではKHV病発生水域におけるコイ養殖再開の可能性を探索することを目的として、KHV病既発生養殖場でのKHVフリーのコイを用いた飼育試験を行った。
著者
吉田 司 芝 修一 小山 義明 新井 義昭 鈴木 輝明
出版者
日本水産工学会
雑誌
水産工学 (ISSN:09167617)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.205-210, 2004-02-27
参考文献数
9
被引用文献数
2

Seasonal changes of Zostera marina L and physical environment factors (underwater irradiance, Sandybottom quality etc.) were examined off Miya in the Mikawa Bay, Aichi Prefecture, from 2000 to 2001 Japan.Z. marina forming seagrass beds grew densely from February to June, and declined from July to October.While a large number of juveniles geiminated from their seed started to appear toward the middle ofOctober, and Z. marina grew densely again in the following spring. Most of the Z. marina off Miya was annual.Vertical distribution range of Z. marina beds were from D.L. +0.5m to -1.6m depth. From the site irradianceconditions in the seagrass bed, the deepest bottom of Z. marina possible growth was estimated to beD.L.-1.8m. The high temperature in the summer was the important cause that the Z. marina beds weredecreased. Surface layer of the bottom was reductive conditions enough to germinate. These observationssuggest that Z. marina of annual plant requires calm environmental conditions as one of the required suitableconditions for successful seagrass bed formation.
著者
尾原 裕康 野中 康臣 宮嶋 雅一 新井 一
出版者
日本脊髄外科学会
雑誌
脊髄外科 (ISSN:09146024)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.217-222, 2010 (Released:2017-05-11)
参考文献数
24

The Currarino triad was first described by Currarino et al as a combination of presacral mass, bony sacral defect, and anorectal malformation. Neuroanatomic malformations associated with this hereditary syndrome are anterior sacral meningocele, teratoma, tethered cord syndrome and Chiari malformation. In this paper the authors report four surgically treated cases of Currarino triad. The patients' age at first admission was between 1 month and 8 months, 3 patients were female and one was male. Initial symptoms were meningitis, periproctal abscess, constipation and abdominal mass. The indication for surgery was different in each case. The combination of the pathological findings of the presacral mass and the tethered cord in our cases were different in all patients. All patients showed tethered cord in our cases, although tethered cord was reported in only approximately 18% of the patients with the Currarino triad reported in the literature. The Currarino triad is categorized as a of hereditary abnormality but each case shows various combination of anomaly. It is therefore necessary to understand the condition of each individual case and to determine the proper strategy for treatment accordingly.
著者
石井 剛志 新井 映子 中山 勉
出版者
神戸学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

茶ポリフェノールの渋味の発現機構を生体成分との分子間相互作用の観点から解き明かすことを目的として研究を実施した。タンパク質(カゼイン)の凝集能やリン脂質膜への結合能を評価するための実験系を構築し、味認識装置やヒト官能試験の結果を基に解析・改良することで、新しい渋味の評価法を開発した。これらの評価法を用いてカテキン類やテアフラビン類の渋味特性を解析し、茶ポリフェノールの渋味の発現機構を提案した。
著者
新井 啓哲
出版者
THE CARBON SOCIETY OF JAPAN
雑誌
炭素 (ISSN:03715345)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.223, pp.232-243, 2006-06-15 (Released:2010-06-28)
参考文献数
55
被引用文献数
4 6
著者
野中 健一 新井 綾香
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2016, 2016

本研究は,ベトナム北部山岳地域に居住するタイ族,ザオ族の1年間の食事内容の記録の分析,また両民族への栄養摂取源に関する聞き取り調査を報告し,ベトナムの少数民族における動物性食物,植物性食物の摂取状況,貧困層と非貧困層の食物摂取の相違等を総合的に考察する. <br> 政府は農村においては月額400,000VND(約20ドル)以下の世帯を貧困層と位置付けており,ベトナムでは貧困層の70%を少数民族が占めるといわれており,その栄養改善が指向されている.少数民族の栄養改善は政府の政策の中でも最優先分野となっている。<br>調査の対象はイェンバイ省バンチャン郡の2コミューン(村)(ソンルアン/タイ族・ナムライン/ザオ族)であり,ハノイから北西部の山岳地帯に位置している.<br> 調査はソンルアン村にて90世帯(全体の13.0%),ナムライン村にて70世帯(全体の9.8%)を対象に実施した. 調査では各世帯が1日に食した食物(農産物及び非林野副産物)を種類別(肉魚類,昆虫類,穀類,野菜・果物類)に全て記録してもらい,1年間に食した頻度を記録する作業を行った.また,頻度の調査に加え,タイ族,ザオ族双方を対象としてフォーカルグループディスカッションを2度行い,年代における食事の変化や,特定の食物の種類など,日誌調査法や頻度の分析では得ることができない追加情報を得た.<br>調査の結果,動物性食物の摂取においては貧困層と非貧困層でその摂取状況に大きな差が出た.ザオ族の動物性食物摂取のうち,貧困層及び非貧困層の自然資源と農産物の比はそれぞれ29%・71%,16%・84%であり,動物性食物に関しては貧しければ貧しい程自然資源に栄養源を頼っていることが分かった.一方,植物性食物の摂取は貧困層,非貧困層に関わらず自然資源への依存度が非常に高い(41%~45%)結果となった.経済状況に関わらず,多くの野生副産物が食事に組み込まれており,微量栄養素の摂取源になっていることが示唆された. <br> さらに,①自然資源摂取状況,②植物性食物と動物性食物の摂取状況,③たんぱく源となる食物選択,④微量栄養素となる食物選択,⑤各食物の季節性の変化,⑥個人差の比較について分析と考察を進めていきたい。<br>