著者
高井 光 芝原 友幸 村上 俊明 林 みち子 門田 耕一
出版者
日本獸医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 = Journal of the Japan Veterinary Medical Association (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.105-108, 2005-02-20
参考文献数
21
被引用文献数
7

石川県内の乗馬クラブにおいて, 10歳のサラブレッド去勢馬が沈うつ, 発熱, 転倒を伴う運動失調を呈したため, 2003年6月, 安楽死処置が施された. 剖検時, 右側腎臓には, 2個 (おのおの約5×5×3cm) の硬固感を有する, 灰白色, 融合性肉芽腫性腫瘤が認められた. 病理組織学的に, <I>Halicephalobus gingivalis</I>による多発性肉芽腫性腎炎が認められ, 類似病変が脳, 浅頸リンパ節にもみられたことから, 本症例を国内3例目の<I>Halicephalobus</I>感染症と診断した. 当該乗馬クラブでは, 2000年3月に国内2例目の発生があったことから, 腎臓由来線虫の形態と環境土壌試料由来のものを比較した. 土壌試料には, 多様な形態を持つ多数の線虫が認められた. そのいくつかは腎臓由来線虫と一致した. 土壌中に多数の線虫が存在することより, 環境に存在する自由生活性の<I>Halicephalobus</I>が馬の感染源となる可能性が示唆された.
著者
村上 英治
出版者
名古屋大学
雑誌
名古屋大學教育學部紀要. 教育心理学科 (ISSN:03874796)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.iii-iv, 1983-12-24

国立情報学研究所で電子化したコンテンツを使用している。
著者
市川 玲子 村上 達也
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.112-122, 2016
被引用文献数
3

<p>パーソナリティ障害(PD)は対人関係機能の障害によって特徴づけられ,その根底にアタッチメント・スタイルの影響が指摘されてきた。先行研究において,境界性・自己愛性・演技性・依存性・回避性PDと不適応的なアタッチメント・スタイルとの関連や,これらの精神的健康への影響について明らかにされているが,媒介プロセスについては検討されていない。そこで本研究は,不安定的なアタッチメント・スタイルが,これと関連するPDを媒介して精神的健康に及ぼす影響について検討することを目的とした。調査対象者は298名の大学生であり,各PD傾向,2次元から構成されるアタッチメント・スタイル,抑うつに関する項目に回答した。共分散構造分析と媒介分析の結果,境界性・回避性PD傾向が2種のアタッチメント・スタイルと抑うつの間を媒介することと,演技性PD傾向は見捨てられ不安と抑うつの間を媒介して抑うつの低さに寄与することが示された。</p>

1 0 0 0 OA 低血圧症

著者
村上 正中
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.266-267, 1966-10-10 (Released:2014-11-22)
著者
深澤 龍一郎 村上 裕章 長谷川 佳彦 稲葉 一将 山下 竜一
出版者
名古屋大学
雑誌
挑戦的研究(開拓)
巻号頁・発行日
2018-06-29

本研究は、札幌(北海道大学)、名古屋(名古屋大学)、大阪(大阪大学)、福岡(九州大学)に研究拠点を設け、平成30年度から令和3年度までの合計4年間、全国各地の行政不服審査会の答申を収集・整理・分析することを主な手法として、行政不服審査会の審理を継続的観察の対象とすることにより、目下のところブラックボックス化している行政不服審査の審理原則を実証的に解明しようとするものである。
著者
村上 真幸 中堀 義郎
出版者
日本測地学会
雑誌
測地学会誌 (ISSN:00380830)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.303-309, 1986

国土地理院では,地震予知観測の一環として,重力の経年変化を求めるための重力測量を実施している.本稿では1982年から1986年にかけて実施した4つの重力点における絶対重力測定の結果を報告する. 測定に使用した装置は佐久間式可搬型絶対重力計で投げ上げ法を採用している.この装置は,国際度量衡局(BIPM)とJaeger社により開発され,1980年に国土地理院に導入された後,改良を加えられてきたものである. 国土地理院は絶対重力測定の一方で,ラコスト重力計による相対重力測定を水準測量と同時に実施している.これにより,全国的な重力網を構成し,かつ,重力の相対変化と地殻の上下変動のデータを蓄積してきている.今回の観測により,この重力網に絶対的な基準を与えることが可能となった.今後,1年に2~3点の絶対測定を4~5年周期で繰り返し実施することにより,重力の絶対変化を検出して地震予知に貢献することが期待される. 現在までに,絶対測定は筑波,柿岡,鹿屋,新十津川の4点で行われている.絶対重力値はいずれも0.01mgalより良い精度で決定されている.絶対測定と同時期に,ラコスト重力計を使って重力の鉛直勾配も決定して,絶対重力値の補正を行っている. 筑波の絶対測定値を,中川他(1983)による相対測定の結果を利用して,米国デソバーで複数の外国の機関によって行われた絶対測定値と比較した.その結果,それぞれの値は良く一致することがわかった.また,柿岡においては,我々の測定と相前後して緯度観測所による絶対測定が行われた.これにより,国内で初めて異なる装置による絶対重力値相互の直接比較が行われたことになる.この比較の結果,両者の間には0.067mgalという有意な差が見い出された.
著者
黒石 裕樹 村上 真幸 海津 優
出版者
The Geodetic Society of Japan
雑誌
測地学会誌 (ISSN:00380830)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.63-74, 1992

国土地理院が構築した日本重力基準網1975(JGSN75)は,わが国における全ての重力測定の基準値を提供してきた.この網は国際重力基準網1971に準拠しているが,絶対重力測定を全く含んでいない.国内では,近年重力測定が高精度かつ高密度に行われるようになり,基準となるJGSN75の,絶対値の精度の向上が求められるようになった.そこで,国土地理院では,絶対重力計を導入して重力網の高精度化を図ることとした.筆者らは,佐久間式絶対重力計を改良し,1985年以来全国12ヶ所の基準重力点において重力絶対値を決定してきた.それらの観測結果から,絶対重力測定は精度及び再現性とも10μGalよりも高いことが確かめられた.これらの基準重力点を骨格として, 全国約300点から成る一等重力網を構築し,第一回観測を1991年末までに終了した.北海道地区の一等重力網について試験的に行われた網平均結果から,この網全般にわたり,ほぼ10,uGalの精度で重力値が決定されることを確認している. 日本列島は,地震や火山噴火などの地殻活動が極めて活発な地域に位置している.それらの活動に伴う地殻上下変動の検出は,地震や火山活動の予知の研究において極めて重要な課題である.これまで,主に験潮や精密水準といった測量によって,相対的な上下変動の検出が行われてきた.これに対し,地殻活動に伴った重力変化は,地殻上下変動の絶対的な量について重要な情報を提供することが知られている.そこで,国土地理院では,絶対重力測定と一等重力測量を,一等水準測量と併せて5ないし7年を周期として繰り返し行うことを計画している.10μGa1の重力変化は,3~5cmの地殻上下変動に相当することから,一等重力網により,全国にわたり,地殻上下変動を数Cmの精度で監視することができる.また,一等水準測量結果との比較により,地殻上下変動のプロセスを解明することが期待できる.従つて,絶対重力測定に基づいた一等重力・水準網の確立により,地殻上下変動の高精度監視網が構築されたといえる.
著者
村上 覚 神谷 健太 鎌田 憲昭 山田 晋也
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.11, no.3, pp.315-320, 2012

ニホンスモモとウメの種間雑種'李梅'の安定生産に向けた知見を得るため,'李梅'の<i>S</i>-haplotypeおよび受粉品種について検討した.'李梅'の<i>S</i>-haplotypeを分析した結果,'李梅'の<i>S</i>-RNase遺伝子はサイモンスモモおよびウメからそれぞれ由来している可能性が高いと考えられた.サイモンスモモはニホンスモモの近縁種で,ニホンスモモと交雑和合性がある.これらのことから,'李梅'はウメだけではなくニホンスモモに対しても,<i>S</i>-haplotypeに関わらず,交雑和合性がある可能性が示唆された.実際にウメ,ニホンスモモ,アンズおよびモモ花粉を用い,'李梅'に人工受粉を行うとウメ,ニホンスモモおよびアンズ花粉では交雑和合性が確認された.特にウメ'宮口小梅',アンズ'平和'は花粉量が多く,花粉稔性が高いうえに,'李梅'と高い交雑和合性を示したので,人工受粉の花粉親として優れていると考えられた.このため,'李梅'においてはこれらの花粉を用いて人工受粉を行うことで,安定的に収量が確保できる可能性が示唆された.<br>
著者
戸崎 かをり 村上 多寿子 氏家 智恵美 加藤 洋子
出版者
特定非営利活動法人 日本医療マネジメント学会
雑誌
医療マネジメント学会雑誌 (ISSN:13456903)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.657-660, 2003

当院では平成13年7月9日にデイサージャリー (以下DSと略す) センターが開設された。日帰り手術を受ける患者の不安軽減と質の高いかっ均一なケアの提供のたあに、クリティカルパス (以下CPと略す) 導入とケアコーディネーターの配置がなされた。大きな特色として (1) 全疾患にCPを使用 (2) 外来にて入院予約の時点から退院まで、ケアコーディネーターが継続した関わりを持つことが挙げられる。CPシートの作成など、立ち上げまでの準備はスタッフが一丸となって行ってきた。また、笑顔で優しくをモットーに患者やその家族の方達の精神的な支えとなることを心掛けてきた。開設から1年が経過し、患者やスタッフの声から、DSにおいてCPとケアコーディネーターの役割が重要であると再確認できた。今後は新たな課題を検討すると共に、日帰り手術の良さをアピールし普及に努あたい。
著者
久田 嘉章 野田 五十樹 松井 宏樹 久保 智弘 大貝 彰 村上 正浩 座間 信作 遠藤 真 柴山 明寛 市居 嗣之 関澤 愛 末松 孝司 山田 武志
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.130-147, 2009
被引用文献数
1

本研究では、震災直後を想定し、地域住民と自治体との協働による速やかな被害情報の収集・共有を可能とする体制作りを行い、「まちなか発災対応型訓練」(町内に被災状況を模擬的に構築して行なう発災対応型訓練)を活用した震災対応力の向上と同時に、住民・自治体間の情報共有を可能とする防災訓練を実施した。協力頂いたのは愛知県豊橋市であり、住民・市職員による協働体制を構築するために、地域点検マップを作成する防災ワークショップと防災訓練を行なう活動を2005~2006年に実施した。地域点検マップによって地域の地震防災上の現況を把握し、実状に即した発災対応型の防災訓練を企画した。さらに防災訓練では、まず住民による「まちなか発災対応型訓練」を行い、その後で校区の避難所を拠点として地域被災マップを作成し、市の災害対策本部へ速やかに伝送した。一方、対策本部では市全域の被災像を把握し、延焼・避難・交通シミュレーション結果などから住民へ避難勧告の発令など、重要な情報を市から住民に伝達する訓練を行った。さらに自治体担当者を主とする訓練参加者にアンケート及びヒアリング調査を実施し、協働体制および訓練の有効性と今後の課題を確認した。

1 0 0 0 戦争要論

著者
村上啓作編述
出版者
東京都防衛協会
巻号頁・発行日
1968