著者
松下 秀夫
出版者
社団法人 日本繊維機械学会
雑誌
繊維工学 (ISSN:18838731)
巻号頁・発行日
vol.20, no.8, pp.P612-P620, 1967-08-20 (Released:2010-09-27)
参考文献数
47
著者
古林 万木夫 松下 裕昭 真岸 範浩
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.104, no.9, pp.647-651, 2009 (Released:2016-02-10)
参考文献数
22
被引用文献数
1

日本における醤油の消費量の減少に歯止めをかけるため,醤油の機能性(魅力)をPRすることも一方策と考えられる。日本の国民の約3人に1人が何らかのアレルギーに発症しているといわれるほど,アレルギーは国民病として社会問題化している。そこで,副作用の心配のない,食品由来の抗アレルギー剤の開発が望まれている。さらに,成人女性の約10%は鉄欠乏性貧血であり,約40%は貧血予備軍といわれ,栄養上大きな問題となっている。今回は特にヒト臨床試験において,醤油に約1%含まれる醤油多糖類(SPS)に抗アレルギー作用と免疫調節機能,および鉄吸収促進効果のあることを解説いただいた。
著者
岡棟 亮二 宮下 浩二 谷 祐輔 太田 憲一郎 小山 太郎 松下 廉
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2016, 2017

<p>【はじめに,目的】</p><p></p><p>臨床において胸郭へのアプローチが肩関節機能の改善に奏功することは多い。実際,胸郭は肩複合体の構成要素であり,肩挙上に伴い胸郭の前後径,横径拡大が生じることが報告されている(花村ら1977)。しかし,その胸郭拡大が制限された際の肩関節運動の分析は十分になされていない。本研究の目的は,胸郭拡大制限が肩前方挙上運動に与える影響を三次元動作分析で明らかにすることである。</p><p></p><p>【方法】</p><p></p><p>対象は肩関節に疼痛のない男子大学生19名(20.0±1.3歳)とした。体表のランドマーク上に反射マーカを貼付した。その後,胸郭拡大制限の有無の2条件で立位両肩前方挙上運動を動画撮影した。胸郭拡大制限は,最大呼気状態の胸郭の肩甲骨下角直下と第12胸椎レベルに非伸縮性コットンテープを全周性に貼付するという方法で行った。撮影動画から動画解析ソフトにより各反射マーカの三次元座標値を得た後,宮下らの方法(2004)に準じて角度算出を行った。算出角度は肩屈曲角度(肩最大前方挙上時の体幹に対する上腕のなす角度),肩甲骨後傾角度,肩甲上腕関節(GH)屈曲角度とした。胸郭拡大制限の有無の2条件における各角度を,対応のあるt検定を用いて比較した。また,対象ごとに胸郭拡大制限の有無による肩甲骨後傾角度およびGH屈曲角度の増減を検討した。</p><p></p><p>【結果】</p><p></p><p>肩屈曲角度は制限なし148.9±16.3°,制限あり141.0±15.5°で有意差を認めた(p<0.01)。肩甲骨後傾角度は制限なし56.1±11.4°,制限あり53.3±11.6°で有意差を認めた(p<0.01)。GH屈曲角度は制限なし91.2±15.1°,制限あり89.7±14.5°で有意差はなかった(p=0.44)。対象ごとに胸郭拡大制限の有無による肩甲骨後傾角度およびGH屈曲角度の増減を検討すると,制限なしに比べ制限ありで(a)肩甲骨後傾角度が減少し,GH屈曲角度が増加(7例),(b)肩甲骨後傾角度が増加し,GH屈曲角度が減少(4例),(c)肩甲骨後傾角度,GH屈曲角度ともに減少(8例)の3パターンに分類された。</p><p></p><p>【結論】</p><p></p><p>肩甲骨の運動は胸郭の形状に影響を受けるといわれる。肩挙上時,胸郭には拡大運動が生じるため,胸郭の形状も変化すると考えられる。本研究においては,胸郭拡大制限により肩前方挙上に伴う胸郭の形状変化が妨げられたと推察される。その結果,肩甲骨運動が制限され,肩屈曲角度の減少につながったと考えた。しかし,肩甲骨,GHの動態を対象ごとに分析すると,胸郭拡大制限によりいずれかの動きを増加させ代償を行うパターン(a,b)と,いずれの動きも制限されるパターン(c)が存在し,その動態は対象により様々であった。肩関節障害発生の面から考えると,パターンaのような代償方法はGHへの負担を増加させるためリスクが高いことが推察される。不良姿勢,胸郭周囲筋群の作用,加齢による肋軟骨の骨化などにより胸郭拡大は制限されるが,その際の対象ごとの肩甲骨,GHの動態の違いが肩関節障害の発生リスクと関連する可能性がある。</p>
著者
倉片 憲治 久場 康良 口ノ町 康夫 松下 一馬
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.215-222, 1998-08-15 (Released:2010-03-12)
参考文献数
17
被引用文献数
5 3

高齢者の聴覚特性に適合した報知音を検討するために, 現在市販されている家電製品の報知音の測定を行った. その結果, 以下の3点が問題として明らかとなった: (1) 4000Hz付近の高い周波数の音が多用されている. これらの音は聴力の低下した高齢者にとって聞き取りにくいものであり, より低い周波数の音の使用が望まれる. ただし, 家庭内で生じる環境音は低域の成分が相対的に強いため, 報知音の周波数を下げることによって, それらの音にマスクされて聞き取りにくくならないよう注意する必要がある. (2) 非常に小さな音を用いた製品がある. 高齢者の聴力に合わせた, 適切な音量設定が必要と考えられる. (3) 互いに似通った音色や鳴らし方のパターンが多いため, どの製品の音が鳴ったのかが区別しにくい. そのために混乱をきたす可能性があると考えられる.
著者
松下 記代美 山田 秀和 荒金 兆典 川田 暁 手塚 正 今野 元博
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.2, no.5, pp.462-465, 2003 (Released:2012-01-06)
参考文献数
10

48歳,女性。45歳時に子宮筋腫のため当院婦人科にて腹腔鏡下膣式子宮全摘出術を受けた。約3年後の平成10年5月頃より臍部の腫瘤に気付いた。臨床的に臍部に1.6 cm大のやや硬い境界明瞭な桃紅色の結節を認め,皮下に連続性の硬結を触れた。腹部エコーと腹部CTの画像診断によって,腫瘤が腹膜と連続していることが確認された。当院第2外科の協力のもと全身麻酔下に開腹,腫瘤摘出をおこなった。組織学的には表皮直下から腹膜まで連続性に膠原線維の不規則な増生と線維芽細胞の増殖が認められた。臨床経過,臨床症状および組織学的所見より腹腔鏡下手術後に生じた臍部のケロイドと診断した。今後,内視鏡子宮全摘術の増加するにつれて,臍部のケロイドの発生も増加することが予想される。
著者
本田 新九郎 富岡 展也 木村 尚亮 岡田 謙一 松下 温
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.38, no.7, pp.1454-1464, 1997-07-15

本稿では,在宅勤務の問題点である,コミュニケーションの機会の減少からくる個人の心理負担,社会からの疎外感を解消した仮想オフィスシステムについて述べる.システムでは,オフィス内での自然なインフォーマルコミュニケーションの実現のために,コミュニケーションの支援技術であるアウェアネスの概念を発展させた「位置アウェアネス」を考慮した.位置アウェアネスの実現に際しては,3次元仮想空間内に社員の座席を設けた「大部屋メタファ」に基づく仮想オフィスを構築した.このことにより,これまで考えられていなかったコミュニケーションの空間依存性を考慮したより自然なインフォーマルコミュニケーションが実現された.また「アウェアネススペース」という新たな概念の導入により,コミュニケーション空間とパーソナルスペースの確保の両立をはかった.個室ベースのシステムとの比較による評価から,在宅勤務における問題点解消について良好な結果を得た.
著者
伊藤 啓 伊藤 大介 齊藤 泰司 松下 健太郎 江連 俊樹 田中 正暁
出版者
日本混相流学会
雑誌
混相流 (ISSN:09142843)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.118-124, 2020-03-15 (Released:2020-04-02)
参考文献数
11
被引用文献数
1

In the design study on sodium-cooled fast reactors, .it is important to investigate the gas entrainment (GE) phenomena in detail. In fact, a lot of analytical, experimental and numerical studies have been conducted to clarify the onset condition of GE and some GE onset models have been proposed. However, few studies on the modeling of entrained gas flow rate has been conducted due to the difficulty on modeling the gas bubble entrainment at a free surface, which is accompanied by complicated free surface deformation. In this paper, the authors propose a mechanistic model to predict the entrained gas flow rate by a free surface vortex. The model contains the theoretical equation of transient gas core elongation and the empirical equation of critical gas core length for gas bubble detachment. The mechanistic model is applied to predict the entrained gas flow rate in a simple GE experiment. As a result, the predicted results show qualitatively good agreement with the experimental results of the entrained gas flow rate. Therefore, it is confirmed that the proposed mechanistic model can predict the entrained gas flow rate by a free surface vortex.
著者
松下 泰幸
出版者
一般社団法人 日本エネルギー学会
雑誌
日本エネルギー学会機関誌えねるみくす (ISSN:24323586)
巻号頁・発行日
vol.96, no.4, pp.495-500, 2017-07-20 (Released:2018-03-30)
参考文献数
37

Klason lignin is generated by acid hydrolysis of woody materials with 72% sulfuric acid as a residue. This procedure is useful not only for the determination of lignin content but also for the production of sugar from woody biomass. In the acid saccharification process, Klason lignin is yielded as a byproduct. One of the key points in developing the acid saccharification process is to find the effective ways to utilize Klason lignin. In this review, the chemical conversion of Klason lignin into functional materials, such as surfactants, dispersing agents, bioactive agents was discussed.

1 0 0 0 OA 衛生百話

著者
松下禎二 著
出版者
博文館
巻号頁・発行日
1920
著者
松下 佳代
出版者
京都大学高等教育研究開発推進センター
雑誌
京都大学高等教育研究 = Kyoto University Researches in Higher Education (ISSN:13414836)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.67-90, 2019-12-01

本稿の目的は、汎用的能力を分野固有性と汎用性の関係から捉えること、さらには、先端事例としてミネルヴァ大学のカリキュラムの特徴を明らかにすることを通して、大学教育における汎用的能力の概念とその育成について再考することにある。本稿ではまず、汎用性を「分野固有性に依らない汎用性」「分野固有性を捨象した汎用性」「分野固有性に根ざした汎用性」「メタ分野的な汎用性」という4つのタイプに分類した。このうち、「分野固有性を捨象した汎用性」は見かけの汎用性であり、教育目標にはなりえない。残る3つのうち、「分野固有性に依らない汎用性」と「分野固有性に根ざした汎用性」は対照的な立場にある。前者は、汎用的能力の存在を前提とし、それをリスト化・目標化して育成しようとするのに対し、後者は、能力を基本的には分野固有のものとみなし、それが活用の文脈を広げることで汎用性を徐々に獲得していくと考える。4番目の「メタ分野的な汎用性」は、「分野固有性に根ざした汎用性」を土台として得られる俯瞰性である。続いて、このうち能力の汎用性についての最も強い主張であると考えられる「分野固有性に依らない汎用性」に焦点をあて、その典型例であるミネルヴァ大学の目標・カリキュラム・評価を検討した。ミネルヴァの取組は、学習転移の起こりにくさを根拠に能力の汎用性を否定する主張に対するチャレンジであり、カリキュラムマップとは異なるやり方でカリキュラムの体系化を図る方法を提示した点で注目されるが、日本の大学にそのまま採り入れることは困難である。最後に、日本の大学においては、ミネルヴァの成果を部分的にふまえながら、「分野固有性に根ざした汎用性」を追求することが提案された。
著者
松下 勝
出版者
Japan Association for Quaternary Research
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.273-278, 1989-03-31 (Released:2009-08-21)
参考文献数
38
被引用文献数
1 1

In carrying out archaeological excavations and studies on remains of rice paddy fields, many problems cannot be solved without the help of the methods and techniques of natural science. Several such problems of considerable importance are detecting the sites, analyzing for what purpose they were used, clarifying the system for their utilization, establishing their chronology, estimating the harvest, determining the factors allowing for the existence of the rice paddy fields, their surrounding environment, and the effects of their cultivation on the natural environment.Observation of the soil section combined with pollen analysis has been successfully used in detecting the horizon of the site. Investigation of macro-remains of culture plants and other weeds contributed to recognition of the difference between rice paddy fields and dry agricultural fields, or to determining whether a rice field was dry or wet. Conventionally, in estimating a rice harvest, not only archaeological, but also bibliographical or agricultural methods have been applied. Analysis of plant opal, developed in recent years, reveals itself as a method superior to these conventional ones. To analyze the factors which made possible the establishment of the site, the methods mentioned above-for example, reconstruction of paleo-vegetation based on the pollen analysis-have been used. Recently, a method which could be referred to as micro-scale topographyenvironment analysis has been used successfully in investigating the relationship between rice field cultivation and topography and water supply.The number of branches of archaeology in which methods of natural science can be used successfully will increase also in the future. We should be aware, however, that analysis of archaeological material seldom yields any positive result unless the archaeologist, in consultation with the natural scientist, has a clear aim in utilizing such analyses. Establishing a data base to accumulate the archaeological data yielded by methods of natural science is necessary; such a data base may be useful for many disciplines in archaeological studies. More important, however, is the careful observation of sites in situ to establish the correct chronology of multi-layered archaeological sites and to estimate the time gap between succeeding layers, because the factors controlling the duration of cultivation of a rice field are multidimensional.
著者
鳥居 正人 松下 知世 松田 陽介 伊藤 進一郎
出版者
樹木医学会
雑誌
樹木医学研究 (ISSN:13440268)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.119-122, 2012-07-31

ブナ科樹木の萎凋病菌Raffaelea quercivoraに対する外国産コナラ属樹種の感受性を明らかにするため,Quercus palustris, Q. robur, Q. rubra,日本産アラカシの各種苗木に対して,多点・1点接種を行った.その結果,多点接種における対照,無処理木では枯死が確認されなかったが,接種木ではQ. rubraのみで枯死が確認され,その枯死率は42%であった.また,枯死率は樹種間で有意に異なった.1点接種の接種木においてQ. rubraの接種部横断面における変色域の割合は,アラカシのものに比べ,有意に高かった.以上の結果から,R. quercivoraは外国産のQ. rubraに対して病原性を有することが明らかとなった.
著者
鳥居 正人 松下 知世 松田 陽介 伊藤 進一郎 Masato Torii Tomoyo Matsushita Yosuke Matsuda Shin-ichiro Ito 三重大学大学院生物資源学研究科 三重大学生物資源学部 三重大学大学院生物資源学研究科 三重大学大学院生物資源学研究科 Graduate School of Bioresources Mie University Faculty of Bioresources Mie University Graduate School of Bioresources Mie University Graduate School of Bioresources Mie University
雑誌
樹木医学研究 (ISSN:13440268)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.119-122, 2012-07-31

ブナ科樹木の萎凋病菌Raffaelea quercivoraに対する外国産コナラ属樹種の感受性を明らかにするため,Quercus palustris, Q. robur, Q. rubra,日本産アラカシの各種苗木に対して,多点・1点接種を行った.その結果,多点接種における対照,無処理木では枯死が確認されなかったが,接種木ではQ. rubraのみで枯死が確認され,その枯死率は42%であった.また,枯死率は樹種間で有意に異なった.1点接種の接種木においてQ. rubraの接種部横断面における変色域の割合は,アラカシのものに比べ,有意に高かった.以上の結果から,R. quercivoraは外国産のQ. rubraに対して病原性を有することが明らかとなった.