著者
寺本 英央 定免 良太 田中 文明 池田 充貴 桐生 倖成 松下 幹弥 前中 寛裕 代 盼 陆 书龙 内田 史朗
出版者
宇宙太陽発電学会
雑誌
宇宙太陽発電 (ISSN:24321060)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.8-11, 2018-04-01 (Released:2018-04-06)
参考文献数
6

L-SSPSにおける光電変換効率の向上を目的として,太陽電池に入射するレーザ光の波長依存性の検討を行った.バンドギャップエネルギーの異なるInGaP,GaAs,InGaAsP,InGaAsの4つの単セル太陽電池と,それぞれのバンドギャップに対応した異なる波長の半導体レーザを複数用意し,その変換効率を調べた.その結果,いずれの太陽電池でもバンドギャップエネルギーよりも約100meV高いレーザ光を照射した時に最も変換効率が高くなることが分かった.
著者
松下 修門
出版者
京都大学
巻号頁・発行日
2009-03-23

新制・課程博士
著者
長沼 祥太郎 杉山 芳生 澁川 幸加 浅川 裕子 松下 佳代
出版者
京都大学高等教育研究開発推進センター
雑誌
京都大学高等教育研究 (ISSN:13414836)
巻号頁・発行日
no.25, pp.13-24, 2019

本研究の目的は、学習者自身によるパフォーマンス評価の評価結果は妥当な評価に近づきうるかどうかを明らかにすることである。本研究ではまず、「市民的オンライン推論能力」を素材として、パフォーマンス課題とルーブリックを開発した。先行研究を参考に、回答を客観的に判断可能な箇所を課題に組み込み、ルーブリックとの対応関係を明確化して採点しやすさを追究した。次に、ある私立大学の学生90名がパフォーマンス課題に取り組み、ルーブリックを用いて自己評価・相互評価を行った。分析では、これらの学生の自己・相互評価の結果を課題作成者による評価結果と比較し、それらの一致度(一致率・相関係数)を算出した。その結果、いずれも高い一致度を示した。本研究は、学習者自身の自己評価や相互評価は、評価方法や対象とする能力によっては、より専門的な鑑識眼を持った採点者と大きな齟齬なく採点できることを示した。このことにより、パフォーマンス評価の実行可能性を高める上で、学習者自身の採点結果を使用できる可能性が示唆された。
著者
中山 志郎 松下 章子 市場 茂樹 矢部 博樹 永井 謙一
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.157-161, 1992 (Released:2009-04-24)
参考文献数
13

副腎皮質ホルモン不応性の特発性血小板減少性紫斑病に対する漢方製剤の効果を検討した。全例にまずツムラ補中益気湯を投与し,無効例にはツムラ柴苓湯,ツムラ人参養栄湯,ツムラ加味帰脾湯の順に変更して投与した。各漢方製剤別の有効率は補中益気湯で20.0%, 柴苓湯で20.7%, 人参養栄湯で5.5%, 加味帰脾湯で6.7%。全40症例の総合効果は12例(30.0%)で有効であり,またこの内8例での効果は6カ月以上持続した。漢方製剤の作用機序をインターロイキン-6やインターフェロンの産生との関連より論議した。
著者
渡部 欣忍 新井 通浩 竹中 信之 松下 隆
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.993-996, 2013-10-25

大規模コホート研究を含む臨床研究の結果では,低出力超音波パルス(LIPUS)照射による遷延癒合・偽関節の治癒率は67~90%と報告されている.しかし,①偽関節が萎縮型である,②骨折部に不安定性がある,③主骨片間の間げきが8~9mm以上である,という特徴をもつ遷延癒合・偽関節にはLIPUSの効果が低い.これに該当する遷延癒合・偽関節に対しては,LIPUSは偽関節手術後の補助療法として使用するのがよいと考えている. 現行の健康保険制度では,骨切り術や骨延長術に対してはLIPUSを術直後から使用することができない.ランダム化比較臨床試験の結果では,LIPUS照射により延長仮骨の成熟が促進されることが証明されている.骨延長術の術後早期からLIPUSが保険適用されることを期待する.
著者
松下 哲明
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.1-10, 2019 (Released:2019-01-20)
参考文献数
29
被引用文献数
1

熊本地震では風評被害の低減に向け,観光客に対する助成制度(ふっこう割)が実施された.多くの観光客が利用したことが報じられているものの,施策の効果は定量的に評価されていない.そこで本研究は九州各県の宿泊観光統計を用い,ふっこう割が観光客の回復過程に及ぼした影響を分析した. その結果,熊本県と大分県は同じ割引率であったものの,熊本県は大分県よりも観光客の増加が少なかったことを示した.観光資源,宿泊施設,道路網など被害の有無が影響を及ぼした要因として考えられる.また,熊本県,大分県以外の地区は,復旧トレンドを大きく変化させるほどの影響は認められなかった.このような分析結果は予算規模,対象地区,割引率,割引期間など制度設計の改善に向けた基礎資料として有用と考える.
著者
本田 新九郎 富岡 展也 木村 尚亮 大澤 隆治 岡田 謙一 松下 温
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.1472-1483, 1998-05-15

本稿では,3次元返想空間を利用した在宅勤務環境を提供する仮想オフィスシステムValentineについて述べる.Valentineは,地理的に分散したユーザをネットワーク上に仮想的に構築したオフィスに出勤させ,そこで他のメンバの雰囲気・気配を伝達し,コミュニケーションを支援するシステムである.物理的なオフィスは存在せず,ユーザはすべて仮想オフィスに通うことを想定している.遠隔地にいる他の社員の気配を伝達するために,「周辺視ビュー」および「効果音」を実現し,アウェアネスの提供を行った.またアウェアネスの過度な提供が効率的な個人作業の妨げとなることから,ユーザの「集中度」を定義し,集中度に応じたアウェアネス提供環境を実現した.集中度は「キーボード,マウスの利用頻度」「椅子を動かす頻度」という2つの要素からシステムで自動検出され,作業環境に反映される.評価実験を行った結果,気配の伝達および集中度に応じた環境の提供について,良好な結果を得た.
著者
坂井 恵子 奥山 治美 島崎 弘幸 片桐 雅博 鳥居 新平 松下 隆 馬場 駿吉
出版者
Japanese Society of Allergology
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.37-43, 1994-01-30 (Released:2017-02-10)
被引用文献数
1

血漿総脂質とリン脂質におけるリノール酸の割合がアトピー患者の方が同年齢の健常者より有意に多く, オレイン酸は少なかった. トリアシルグリセロール(中性脂質)分画ではn-3/n-6比がアトピー患者で有意に低かったが, n-6系列のγ-リノレン酸やアラキドン酸の割合は両群間に有意な差が認められなかった. 以上の結果より, アトピー患者でデルタ6-不飽和化酵素活性が低下している根拠はみられなかった. むしろ, 身体のアレルギー反応性を抑制するには食事脂質のn-3/n-6比を上げることが有効である可能性を論じた.
著者
松下 智子
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.76, no.5, pp.480-485, 2005-12-25 (Released:2010-07-16)
参考文献数
16
被引用文献数
4 2

Narrative approach suggests that finding or creating meaning in one's own negative experience is important, and one of psychotherapeutic goals may be making it possible for the person to tell his/her in experience to others in a more positive way than otherwise. On the other hand, recent studies of self-disclosure have suggested that disclosure of negative experience could be harmful to well-being or interpersonal relationship of the person. This study investigated the relationship between ways of finding meaning in negative experiences and hesitation in self-disclosure. A questionnaire about negative life experience was administered to 210 undergraduates. Results indicated that there were four different ways of finding meaning in negative experiences, and four factors of the hesitation could be classified into those having interpersonal and intra-personal negative implications. Believing that a negative experience had negative effects on life led to stronger hesitation in self-disclosure. Interpreting a negative experience positively led to less intra-personal hesitation. And holding no hope or optimistic perspective about a negative experience led to stronger interpersonal hesitation in self-disclosure.
著者
小野原 健一 吉多 仁子 田澤 友美 松下 茜 河原 邦光 橋本 章司
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.483-488, 2015-07-25 (Released:2015-09-10)
参考文献数
9
被引用文献数
2

【目的】TRCReady MTB/MAC(TRC法)は転写-逆転写協奏反応(transcription reserve transcription concerted reaction; TRC反応)を原理とし,自動で核酸の精製,増幅,検出を行う新しい抗酸菌検出法である。結核菌およびMAC検出におけるTRC法と,当院で実施しているコバスTaqMan MTB/MAI(PCR法)を比較検討した。【期間・対象・方法】2012年11月から2013年7月までにPCR法による結核菌同定依頼があった135検体(培養陽性49,陰性86),MAC同定依頼があった107検体(培養陽性64,陰性43)を対象としてTRC法とPCR法を施行し,培養結果との相関および測定時間を比較した。【結果】結核菌検出で培養との一致率は,TRC法95%(感度90%,特異度98%),PCR法94%(感度88%,特異度98%),MAC検出での一致率は,TRC法96%(感度97%,特異度95%),PCR法97%(感度98%,特異度95%)であった。NALC-NaOH処理後の検体から測定結果が出るまでに要した時間は,TRC法約50分,PCR法約210分であった。【まとめ】自動化されたTRC法はPCR法と同等の検出性能を有し,簡便に短時間で結果が得られる結核および肺MAC症の迅速診断に有用な検査法であると考えられた。
著者
杉谷 繁樹 野口 耕司 松下 睦 下地 昭昌 柴田 博次 赤星 義彦
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.987-989, 1989-08-25

抄録:22歳男子で両側性に長母趾屈筋腱腱鞘炎があり,右側は狭窄性腱鞘炎が著明で疼痛を伴った弾撥現象及びlockingを生じたため腰麻下に腱鞘切開術を施行して良好な結果を得られた.手術時所見は他の報告例のほとんどが示すように,踵骨載距突起下の線維性pulley内で腱は著明に変性して紡錘状に肥大しており,これが弾撥現象の原因と推察された.また変性部位には比較的新しいと思われる縦断裂を認めた.この弾撥現象は14歳頃に発現しており,この発生機転には明らかにスポーツの関与(短距離走)が考えられ,長母趾屈筋腱が繰り返しbowstringの作用を受けたため腱の変性を生じたものと推察される.主にクラシックバレエによる障害として同様の報告が散見されるが,他のスポーツを含めて一種のスポーツ障害として本障害を念頭に置く必要があろう.
著者
蓮 行 松下 佳代 田口 真奈 平田 オリザ 斎藤 有吾 安藤 花恵 芝木 邦也 川島 裕子
出版者
大阪大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

高等教育機関における教育への演劇的手法の活用に関して、特に看護分野での活用事例を分析し、プログラムの設計指針を構築することができた。さらに、事例分析の結果と作成した設計指針から、主に看護分野を対象としたロールプレイの手法を用いた教育プログラムである「模擬健康相談」を提案し、看護学部におけるモデル授業の実施と評価も行なった。その結果、プログラムの有用性の実感には課題が残ったものの、参加者が楽しんでプログラムに参加しており、また、看護師として患者に対応することの難しさを実感したことが示唆された。