著者
松下 佳代
出版者
京都大学
巻号頁・発行日
2003-03

平成12-14度科学研究費補助金(基盤研究(B)(1))研究成果報告書 課題番号:12480041 研究代表者:松下佳代 (京都大学高等教育教授システム開発センター助教授)
著者
長谷川 渡 松下 裕
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.25, pp.117-117, 2009

本論文の目的は次の推測が正しいかどうか確かめることである.すなわち,ピリオド3までの都市景観において,第2ピリオドで景観の変化を与える必要がある.実験の結果,暖色基調の景観において,明度や彩度のレベルでの変更が有効であることが示される.また,各ピリオドで刺激の選考順位が異なるため,ピリオドごとに評価値を算出し,色彩決定を検討する必要性が示される.
著者
本多 直人 松下 吉樹
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.75, no.4, pp.701-703, 2009 (Released:2009-10-09)
参考文献数
18
被引用文献数
4 5

海中を潜行するエチゼンクラゲをスキューバ潜水により追跡し,深度変化を計測することで,遊泳速力を求めた。傘径 0.6~1.6 m の 14 個体の遊泳速力は,最小 0.07 ms-1,最大 0.17 ms-1 であった。傘径を B とすると,遊泳速力=0.1 B s-1,一拍動あたりの推進距離=0.25 B の関係が求められた。傘径 1~1.5 m の大型個体でも遊泳速力は約 0.1~0.15 ms-1 となるため,対馬暖流の流軸上や強い潮流の中では,流向と逆方向への移動はできないと推測される。また,エチゼンクラゲの遊泳速力は,ほとんどの場合に漁獲対象とする魚類の遊泳速力より小さいと推測される。
著者
米田 健 林正薫 松下 温
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.36, pp.59-65, 1993-05-14

さまざまな分散マルチメディアアプリケーションの共通基盤となるマルチメディア論理デバイスモデルの設計と実装について報告する.そのモデルでは,マイク,スピーカ,カメラ,ウインドウ,ファイル,ネットワークチャネル,オーディオミキサをすべて統一的に論理的なデバイスとして扱い,各デバイスを容易に生成,削除,結合することができる.デバイス同士は1対1,1対多,多対1,多対多と柔軟に結合することができる.またデバイス間の結合の際に必要となるマルチメディアネゴシエーションについても述べる.提案されるモデルを用いてプロトタイプ会議システムを構築し,マルチメディア論理デバイスモデルの有用性を確認した.To develop distributed multimedia applications easily and efficiently, a multimedia logical device model is proposed in which not only cameras, microphones and speakers but also files, windows and network channels are uniformly treated as logical devices. According to the model, a MMC (Multimedia Control) server which runs as a user-level process on a UNIX system is implemented. The MMC server provides logical device operation services such as creating, destroying, connecting, disconnecting, and using such device operation services, a prototype multimedia teleconferencing system is developed and it is proved that MMC can supports a wide range of distributed multimedia applications.
著者
市村 哲 間下 直晃 伊藤 雅仁 宇田 隆哉 田胡 和哉 松下 温
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.70-79, 2005-01-15
被引用文献数
1

本論文では,PC の操作画面やアプリケーション画面をほぼリアルタイムに配信するWeb システムのための伝送量圧縮手法「Interframe Compression Method for HTML Push-out」(ICMHP)を提案する.著者らが実装したQuickBoard は,PC のデスクトップ画面をスナップショット画像として画像ファイルに保存し,これをHTTP でWeb サーバからWeb ブラウザに擬似プッシュ転送するWeb システムであるが,ICMHP はこのような情報プッシュ型Web システムに適した伝送量圧縮手法である.ICMHP は,プラグインやActiveX 等のプラットフォームに依存したコンポーネントを用いることなく実装できることが特徴である.このため,汎用的なWeb ブラウザや,PDA 等に搭載されている簡易Web ブラウザにPC 画面を配信する際に用いることが可能である.本論文では,実際の教育現場の要求を観察した結果について報告し,この観察結果に基づいて作成したプロトタイプシステムについて述べる.We developed "Interframe Compression Method for HTML Push-out" (ICMHP), a method integrating interframe compression mechanism used in video compression technology with web-server-side technology, delivering computer-screen images to standard web browsers, or even PDA portable web browsers. This paper describes a QuickBoard web-server system that implemented ICMHP scheme. The system allows users to deliver computer-screen images of any application to more than 100 web browsers running on various devices in quasi-real-time. That no client software except a standard web browser is needed for the user's PC is an important feature of the system. This paper describes the implementation and evaluation of the prototype we developed.
著者
細田 昌良 小松 敏美 松下 美幸
出版者
一般社団法人 日本環境感染学会
雑誌
日本環境感染学会誌 (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.140-144, 2008 (Released:2009-02-12)
参考文献数
5

流行性角結膜炎(EKC)は接触伝播し,しばしば院内感染を引き起こす.2006年7月から9月に眼科病棟のない当院でEKCが流行した.入院患者4名,職員2名,外来患者7名の計13名の発症があり,当院感染対策委員会は,アウトブレイクと判断した.院内の対策として,感染者の隔離,患部処置法の指導,環境の消毒などの接触感染対策の強化を行い,感染職員には出勤停止を指示した.更に,職員全員への啓発を目的に,院内へのポスター掲示や警告文書回覧を行った.EKC患者が発生した特別養護老人ホームへは当院の認定ICDが,接触感染対策と新規EKC発症の監視を指導した.また,院外の発症に対しては,地域内の保育園がEKC感染の媒介になっている可能性があり,当院から当該保育園へ患児の登園停止や集団生活での接触感染対策を指導した.更に,家庭内や教育現場での感染拡大を防ぐために地域社会全体への啓発活動を実施した.行政保健師を中心にEKCへの啓発番組を制作し,地域内ケーブルテレビで2週間放映した.これらの対策の結果,院内・院外ともEKC流行は終息した.行政と地域メディアの協力を得た,地域社会へ向けた感染対策は有用であった.感染制御に携わる医療従事者は,地域社会での感染対策活動にも指導的立場で臨むことが必要である.
著者
白水 菜々重 松下 光範 花村 周寛
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J97-D, no.1, pp.3-16, 2014-01-01

本研究の目的は,通い慣れた場所や見慣れた風景に対する認識を異化し,新たな気づきを促すことによって,その環境に対する認識の深化や新たな発見を促す仕掛けを確立することである.その実践として,大学生を対象にキャンパスを「楽園」に見立てたガイドマップを作成させるワークショップをデザインした.ガイドマップを作成する過程にはフィールドワークや情報の収集が含まれており,これらを通じて知識が得られるような仕掛けが施されている.本論文では,学生らのキャンパスに対する意識や理解の変化について考察するために,ワークショップの事前と事後にキャンパスに対する印象を尋ねるアンケートとキャンパスの認知地図を描画させるテストを実施した.その結果,学生らのキャンパスに対する印象は改善されたが,一方で認知地図に変化は見られなかった.
著者
永野 由祐 中田 真一 上田 浩三 松下 浩一 高橋 和昭
出版者
Japanese Society of Animal Science
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.85, no.2, pp.139-143, 2014

未利用海藻ノコギリモクの乾燥粉末給与が鶏卵品質に及ぼす影響を産卵ステージの異なるニワトリを用いて調査した.飼料としては,トウモロコシ─大豆粕を主体とした市販の採卵鶏用飼料とこの飼料の40%を籾米と置換した飼料を用いた.供試鶏として,産卵最盛期または廃棄直前の国産鶏と産卵後期の外国産鶏を用いた.卵黄中ヨウ素濃度は産卵時期や使用したニワトリの種類にかかわらず,ノコギリモク添加区で無添加区に比較して増加した.卵黄中<i>β</i>-カロチン濃度は国産鶏を用いた試験において,ノコギリモク添加区で無添加区に比較して増加した.また,ノコギリモク添加による卵黄中<i>β</i>-カロチン濃度の増加は,籾米混合飼料を使用した時に顕著であった.卵殻厚は,廃棄直前鶏に籾米混合飼料を給与した時に,ノコギリモク添加による増加が観察された.一方で,外国産鶏へのノコギリモク添加給与は,卵殻厚に影響を及ぼさなかったが,卵殻強度の有意な上昇が認められた.以上のことから,ノコギリモクは採卵鶏において卵黄中ヨウ素および<i>β</i>-カロチン濃度を増加させ,産卵後期におけるニワトリの卵殻質を改善させる有用な未利用資源となる可能性が示された.
著者
松下 和夫
出版者
口腔病学会
雑誌
口腔病学会雑誌 (ISSN:03009149)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.169-169, 1984-03-31 (Released:2010-10-08)
参考文献数
1
著者
永井 美之 速水 正憲 内山 卓 足立 昭夫 山本 直樹 塩田 達雄 長澤 丘司 松下 修三 生田 和良
出版者
東京大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1995

本研究は延べ約80名の研究者を、1。HIVの複製機構、2。病態のウイルス学的基盤、3。病態の免疫学的基盤、4。エイズの動物モデル、5。感染と病態の制御の5つの柱のもとに組織し、細胞、モデル動物、そして自然宿主であるヒトのレベルでのHIV感染機構の解明、感染に対する宿主応答の実体の解明をとおして、エイズ発症の仕組みを理解するとともに感染発症の阻止と治療のための新しい方法を開発することを目指した。3年間の取り組みの結果、HIVの複製過程におけるウイルスの各蛋白と細胞分子との新しい特異的相互作用の発見とその実体解明、病態進行速度と密接に関連するウイルスゲノムの特異的変異と宿主側蛋白および遺伝子多型の同定、ウイルス排除のための細胞傷害性T細胞エピトープの同定、HIV複製に必須のヒト因子を導入したマウスの開発、ヒト細胞移入SCIDマウスによるHIV感染評価系の確立、ウイルス病原性研究のためのサルモデルの開発、ウイルス特異的反応およびウイルスと細胞の特異的相互作用を標的とする新しい抗ウイルス候補剤の発見および開発、などの多くの成果をあげた。その結果、細胞レベルから個体レベルにわたって、感染と病態を制御する新たな局面の数々が分子レベルで解明されるとともに、それに基づくエイズ制御の新しい戦略を示唆することができた。今後の重要課題の一つとして、高リスク非感染者、長期未発症者などの解析により、HIV感受性と病態進行を決定する宿主の遺伝的基盤と免疫学的基盤の解明がある。また、多剤併用療法奏効例の解析による免疫能再構築の実体解明も重要である。さらに、エイズのすざましい世界的拡大に対処するために、ワクチン開発の取り組みの強化は必須である。
著者
桑原 守正 松下 和弘 吉永 英俊 安芸 雅史 藤崎 伸太 香川 征
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.5-8, 1992-01

1)心不全・高血圧などの血中HANP濃度を上昇せしめる因子がなければ,血中HANP濃度は腎機能の悪化と相関して高値をとることはない.2)透析患者の血中HANP濃度はいずれも有意に上昇しているが,年齢,透析期間とは相関しない.3)透析による除水の量に従って血中HANP濃度は有意に低下する.4)心不全・高血圧などの合併症のない3群G4の透析患者で,CTRが50%以上の者は50%未満の者より透析後でも血中HANP濃度は有意に高かった.透析患者における血中HANP濃度の上昇は循環血液量の増加を反映していると考えられる.従って臨床的には血中HANP濃度は,透析患者における至適体重(D.W.)を決定するための良い指標となりえることが推定された