著者
本井 滋 三須 俊彦 中田 洋平 松本 隆 八木 伸行
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.1, pp.133-139, 2007-01-12
被引用文献数
2

2007年度中に開始予定のサーバー型放送では,メタデータを利用したサービス提供が検討されている.このような中,映像解析によるイベント検出技術,及び検出されたイベントをメタデータとして映像データに付与する,メタデータ自動付与システムの研究・開発が進められている.本稿は,サッカー映像から抽出した選手位置情報などの特徴量を用い,コーナーキック等の生起を検出するイベント検出法を提案する.これまで,手作業により作成されたルールによるイベント検出法などが提案されてきた.本研究では,イベント検出技術の高度化を目的とし,ベイズ学習に基づく隠れマルコフモデルを適用する.また本稿では,Jリーグ・サッカー試合の映像を用いて,提案アルゴリズムによるイベント検出の可能性を検証する.Home-server-based broadcasting is scheduled to launch by April 2008 in Japan.In the broadcasting, several services with metadata are also planned.Therefore, some researches have been focused on event detection methods and systems to add detected events as metadata to movie data. This paper proposes a novel event detection method with players' positions extracted from movie data of soccer games. In the proposed method, a hidden Markov model with a Bayesian framework is used for automatic event detection, while a conventional method used rules made by hand. The proposed method is tested against movie data set of J-league soccer games.
著者
原田 佳澄 木村 圭佑 岩田 研二 河村 樹里 古田 大貴 坂本 己津恵(MD) 松本 隆史(MD) 櫻井 宏明 金田 嘉清
出版者
東海北陸理学療法学術大会
雑誌
東海北陸理学療法学術大会誌 第28回東海北陸理学療法学術大会
巻号頁・発行日
pp.85, 2012 (Released:2013-01-10)

【目的】 回復期リハ病棟で歩行を含む日常生活活動が改善し退院に至るも、退院後の不活動により再入院という例が存在する。しかし、回復期リハ病棟退院後の活動量を定量的に測定した研究報告は少なく、具体的な予防策がない。そこで、活動量の計測方法として使用される歩数計に注目した。本研究の目的は回復期リハ病棟退院前後における歩数の変化を明らかにし、入院時、退院後の運動指導に役立てるものである。今回は活動量計を用いて入院時から退院後3か月間の活動量の変化について経過を追った一症例を報告する。【方法】 症例は70歳代女性で当院回復期リハ病棟の入院患者である。左被殻出血を発症、右片麻痺を呈し、発症30日後当院回復期リハ病棟に転院し、発症115日後自宅退院となり、週2回の頻度で当院通所リハ短時間利用を開始した。評価より、当院入院時SIAS-m3-4-4-4-3、退院時SIAS-m5-4-5-5-4であった。移動手段は、入院時病棟内歩行器歩行自立、入院2週間後院内歩行器歩行、病棟内T字杖歩行自立、入院1か月後院内T字杖歩行自立、退院後屋内は独歩自立、屋外はT字杖歩行自立となった。また、退院後の目標歩数を退院直前の平均歩数5,000歩とした。計測は、パナソニック社製アクティマーカーを非麻痺側腰部に装着して行った。計測期間は、入院時、入院1か月後、入院2か月後(退院直前)、退院1か月後、退院2か月後、退院3か月後に各4日間、入院時は9時~17時、退院後は9時~就寝まで計測を行った。今回は各期間4日間の平均歩数のみとし、データ解析は、アクティマーカー解析ソフトを用いて行った。 本研究は当院倫理委員会の承認を得て行い、対象者には口頭にて十分な説明を実施し、書面にて同意を得た。【結果】 9時~17時までの平均歩数は、入院時2,609±521歩、入院1か月後5,168±317歩、入院2か月月後(退院直前)4,636±1,034歩、退院1か月後3,135±435歩、退院2か月後2,684±853歩、退院3か月後3,360±1,076歩であった。退院後の17時~就寝までの平均歩数は、退院1か月後595.5±8歩、退院2か月後1,475±16歩、退院3か月後2,392±27歩であった。【考察】 先行研究では、回復期リハ病棟入院中の平均歩数は、2,483歩(9時~17時)と報告している。今回、入院中の平均歩数は先行研究を上回っていた。また、退院1か月後の歩数が減少した理由は、冬季であったため屋外での活動が減少し、屋内中心の活動になったと推察された。そのため、気候や天候に合わせて対応可能な指導が必要になる。また入院時より定期的に歩数計測を行うことで、運動に対する動機付けができモチベーション維持につながったと推察された。退院後、17時以降に歩数の増加がみられた理由は、入院生活は非日常的な生活であり、退院後の活動時間と相違があったと推察された。そのため、退院後の1日の生活リズムに合わせて、運動指導を行っていくことが必要である。【まとめ】 活動量を意識させる上で、入院中より歩数計を使用し、目標歩数の設定、及び病棟と共通の活動量指標としての活用が重要である。今後は、対象者を増やし、退院後の活動量を維持するために必要な退院時の活動量、また退院後の介護保険サービスの種類、頻度を明らかにし、リハビリ介入の頻度調整に繋げていく。
著者
近藤博人 松本 隆一 柴山 守 山田 奨治 荒木 義彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.6, pp.1-8, 2003-01-24
被引用文献数
8

古文書画像を対象にした翻刻支援システムの構築を行っている。本稿では、文字認識の対象となる標題画像の射影ヒストグラムから推定した探索範囲に対して、文字パターン辞書から取り出した文字パターンを探索範囲内の最大文字幅で正規化しテンプレートとしてマッチングを行う、切り出しを前提としない認識手法について述べる。本手法を用いた実験では、近世の借金等証文類を中心にした『伏見屋善兵衛文書』(約1 900点、大阪市立大学所蔵)から200標題(及び、辞書に存在しない文字、又はサンプル数の少ない文字が含まれる標題を除く151標題)を対象として認識実験を行い、翻刻結果とする候補文字の抽出を行った。結果は、認識後の候補文字の抽出における認識率は、59.5%(69.7%)の結果であった。そこで設定に失敗した探索範囲を分析し、文字パターン辞書に含まれる特異な形状をもつ文字種に対する正規化、および先頭文字における適切な探索範囲を再設定する改良によって、候補文字の抽出においては70.4%(83.1%)の結果が得られた。We have developed a transliteration assisting system which recognizes the character in the document written by calligraphic brush in the historical materials.This paper describes new recognizing scheme which tries to recognize the character without segmentation in the search area estimated from the projection histogram in a title image. A template image, which is a character pattern image extracted from the character pattern dictionary, before template-matching is normalized to be adjusted to a width of character pattern in the searching area after extracting from the dictionary. In an experiment for recognizing 200 titles(151 titles for eliminating them with few character patterns in the dictionary) in the Fushimiya Document, the recognizing rate was 59.5%(69.7%). Furthermore, in the experiment by improving the appropriate normalization for some characters with special shape, and the connection for joining divided searching areas at first character in title image, the result of the recognizing rate was 70.4%(83.1%).
著者
梶原 志保子 徳永 隆治 松本 隆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.77, no.3, pp.408-419, 1994-03-25
被引用文献数
4

本論文は,「いかにして時系列データのみから未知力学系の分岐係数を推定し,その分岐図を再構成するか」というカオス的力学系のための新しい逆問題を設定し,非線形短期予測手法およびKarhunen-Loeve変換に基づく一つの解法を提案する.本手法は,推定対象となる力学係の情報は系数を含めすべて未知と仮定する.また,その有効性および可能性は2係数エノン写像族および3係数ロジスティック・ディレイドロジスティック写像族への適用結果で示される.最後に,この逆問題を基礎にしたいくつかのカオス応用を議論する.
著者
田邉 新一 秋元 孝之 岩下 剛 堤 仁美 松本 隆
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

人間の快適性、建物の室内環境制御及びエネルギー消費の効率化、空調システムの運用性能向上を考慮した統合制御の最適化を目的とした。環境要素をVRとHDRを用いて提示することの有効性、建築に有用な臭気評価法の提案と性能試験、高顕熱型空調のエネルギー対比快適性能の優秀性を示した。また、個別分散システムを対象とニューラルネットワークを用いた冷媒物性値近似法を提案・出力精度を評価した。空調シミュレーションにおいて、オープンソース化と再利用性を高めるためオブジェクト指向言語を用いたスケジューラ抽象化及びモジュール形式シミュレーションを制作し有効性を検証した。
著者
松本 隆 野口 正雄
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学 (ISSN:03759253)
巻号頁・発行日
vol.37, no.9, pp.882-886, 1973-09-05 (Released:2010-10-07)
参考文献数
54
著者
亀谷 学 大塚 修 松本 隆志
出版者
弘前大学人文社会科学部
雑誌
人文社会科学論叢 (ISSN:24323519)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.123-154, 2020-02-28

本稿は西暦9 世紀(ヒジュラ暦3 世紀)の後半に著作活動を行ったイブン・ワーディフ・ヤアクービーの著書『歴史al-Ta’rīkh』の日本語訳注である。連載の第一回となる今回については、解題にて著者および彼の著した『歴史』についての解説、そして、その第一部にあたる古代史部分のうち、アダムからノアとその子孫に至る人々の記述の訳注となる。なお、解題については亀谷が、第一回の日本語訳注部分については大塚が、それぞれ元となる原稿の作成を担当し、それをメンバー三人によって修正を加えたものである。
著者
安田 久美子 村松 大吾 松井 淳 松本 隆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.384, pp.53-58, 2007-12-06
参考文献数
3
被引用文献数
1

ユーザが筆記する動作をウェブカメラで撮影し,その映像からオンライン署名の特徴を抽出し,認証に用いる手法を提案する.本システムの特長の一つは,汎用のウェブカメラを入力デバイスとして用いることにより,タブレットのような特殊な装置を必要としない点である.Sequential Monte Carloを用いて動画像データにおけるペン先位置を追跡することで,ペン先の軌跡情報(x,y座標データ)を取得する.取得した各データ間の距離を計算することで認証に用いる.本稿では,7名の被験者から収集した画像データによりオンライン署名認証初期実験を行い,認証に用いる真筆と偽筆の判別が可能であることを確認した.
著者
鎌田 基司 村上 克介 松本 隆仁 村瀬 治比古 諸見里 聰 増田 篤稔 洞口 公俊 向阪 信一
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会 全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.35, pp.159, 2002

モズクは健康食品として消費が伸びてきている。モズク養殖生産の効率化と安定化を図る上で、光環境の作用&middot;効果の解明が必要である。そこで光環境の基礎的知見を得るため、モズク盤状体の光合成特性について実験検討を行った。培養には40W3波長形蛍光ランプを用いた。光合成特性は光合成有効光子照度(PPFD)を0&sim;1000&mu;mol m<SUP>-2</SUP>s<SUP>-1</SUP>として測定した。実験検討の結果、日数の経過とともに盤状体の濃度は高まり、光の透過率が低くなった。高濃度のモズクは低濃度のモズクより低いPPFDで酸素発生速度が速くなる結果が得られた。モズク盤状体の光合成における最適な光飽和点は150&sim;300&mu;mol m<SUP>-2</SUP>s<SUP>-1</SUP>であった。今後、モズクの光合成特性の測定&middot;把握と併せて、補光設備を配設した実験用人工採苗水槽試作機での実験を重ねていきたい。
著者
松本 隆
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.62, no.8, pp.e21-e25, 2021-07-15

盗まれた個人情報は多様な犯罪者コミュニティに拡散されていく.筆者はデジタル・フォレンジック調査の中で,サイバー犯罪者が攻撃にかけるコストに注目し,盗まれた個人情報を売買するダークマーケットの調査を行った.その結果,氏名/性別/住所/生年月日など4情報が羅列された名簿データではなく,Fullzと呼ばれるような,複数の情報ソースを組み合わせた,より深く「他人になりすます」ための情報により高い値が付く傾向にあることが分かった.また,具体的な悪用のしやすさや,悪用者の安全性に考慮された「商品」が,ダークマーケットにおいてはより評価され,価格に反映されていることが分かった.
著者
松本 隆志
出版者
中央大学人文科学研究所
雑誌
人文研紀要 (ISSN:02873877)
巻号頁・発行日
vol.75, pp.229-254, 2013-10-10

ウマイヤ朝後期のイラク総督ハーリドは,『歴史』と『征服』の二史料間で,質量ともに大きく描かれ方が異なっている。本稿はこのハーリドに関する叙述を二史料間で比較検討したものである。その結果として,ハーリドに関する言及の多い『歴史』では,その理由が南北アラブの部族間対立の文脈に求められ,ウマイヤ朝末期の第三次内乱においてハーリドおよび部族間対立が原因の一つとして機能していることがわかった。他方,ハーリドへの言及が少ない『征服』では,部族間対立の文脈は見られず,第三次内乱はウマイヤ家の内部抗争として描かれていることがわかった。本稿で明らかとなった叙述傾向の相違は,両史料の叙述全体についても反映している可能性があるものと考える。
著者
松本 隆志
出版者
中央大学人文科学研究所
雑誌
人文研紀要 (ISSN:02873877)
巻号頁・発行日
no.75, pp.229-254, 2013

ウマイヤ朝後期のイラク総督ハーリドは,『歴史』と『征服』の二史料間で,質量ともに大きく描かれ方が異なっている。本稿はこのハーリドに関する叙述を二史料間で比較検討したものである。その結果として,ハーリドに関する言及の多い『歴史』では,その理由が南北アラブの部族間対立の文脈に求められ,ウマイヤ朝末期の第三次内乱においてハーリドおよび部族間対立が原因の一つとして機能していることがわかった。他方,ハーリドへの言及が少ない『征服』では,部族間対立の文脈は見られず,第三次内乱はウマイヤ家の内部抗争として描かれていることがわかった。本稿で明らかとなった叙述傾向の相違は,両史料の叙述全体についても反映している可能性があるものと考える。
著者
松本 隆信
出版者
慶應義塾大学附属研究所斯道文庫
雑誌
斯道文庫論集 (ISSN:05597927)
巻号頁・発行日
no.13, pp.p297-386, 1976-07

諏訪の本地一、「神道集」の金剛女物語ニ、「神道集」の甲賀三郎物語三、室町期以後の物語諸本四、諏方系と兼家系の関係五、金側女物語と甲賀三郎物語六、「諏訪大明神絵調」と「神道集」上野国関係諸神の本地(1) 児持山明神の本地(2) 赤城明神の本地(3) 伊香保明神の本地(4) 桃井郷八ケ権現の本地(5) 那波八郎大明神の本地
著者
松本 隆志
出版者
早稲田大学多元文化学会
雑誌
多元文化 (ISSN:21867674)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.一〇六-八七, 2017-02-28