著者
林 亮太 櫨原 弘貴 添田 政司 深見 桜
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集E2(材料・コンクリート構造) (ISSN:21856567)
巻号頁・発行日
vol.76, no.4, pp.332-348, 2020 (Released:2020-11-20)
参考文献数
45

九州地区における実構造物の実態調査を基に,劣化の顕在化に与える影響要因を明らかにした.次に,室内試験および実構造物から採取したコアを用いて透気係数と各種劣化因子に対する物質移動抵抗性との関係性を明らかにし,透気係数を軸として劣化が顕在化し易いか否かについて評価を行った.その結果,「水掛かりあり」の箇所は鉄筋腐食の進行が早く,腐食ひび割れの発生や錆汁,剥離等の外観変状が早期に顕在化し易いことが分かった.また,同構造物において劣化部と健全部で透気係数を測定したところ,各種拡散係数が同等であっても劣化部の透気係数は,健全部に比べて大きくなっていた.採取コアを用いた透気係数の測定によって,将来的に劣化が顕在化し易いか否かを評価する指標として適用できると考えられた.
著者
一林 亮 本多 満 鈴木 銀河 渡辺 雅之 野口 晃司 豊田 幸樹年 田巻 一義 籾山 浩一 原 規子 吉原 克則
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.593-601, 2019-08-31 (Released:2019-08-31)
参考文献数
14

目的:東京オリンピック・パラリンピック競技大会(以下,東京2020)に向けて,東京国際空港の利用客数の増加とともに,救急対応の質が求められる。われわれは空港における救急需要増加に対する方策を検討した。対象と方法:2014〜2015年にかけての空港からの搬送者を対象として東京消防庁の救急隊記録から,活動内容の解析を行った。結果:救急隊活動時間と空港内での活動時間を比較すると到着-接触時間,収容-出発時間が長く,国際線における収容-出発時間が延長し,2015年で17分を要した。考案:救急隊活動時間延長には救急医療体制に問題があると考えられる。到着-接触時間延長は空港の導線に問題があり,その間にfirst responderとしての職員の教育や空港内救急救命士などの介入が有用と考える。結語:東京2020に向けて救急活動における共通の課題として空港周辺医療施設,空港関係者で情報共有や対策作成が必要である。
著者
横林 亮平
出版者
法政大学大学院理工学研究科
雑誌
法政大学大学院紀要. 理工学・工学研究科編 (ISSN:21879923)
巻号頁・発行日
no.60, pp.1-8, 2019-03-31

The tensor data model is capable of detailed data representation and is compatible with data mining. However, there is a problem that the data volume becomes enormous and processing time is required. It is one solution to this problem to improve the efficiency of a series of data processing such as insertion, deletion, search of data in the secondary storage area. In this paper, we propose an serial search method using locality sensitive hashing. The hash technique is a search method that is hardly affected by the data amount, but there is a problem that the serial search can not be performed. By using locality sensitive hashing, we sequentially arrange similar data in the same block and improve efficiency by carrying out parallel processing for each block. We will also describe the efficiency of tensor data manipulation (especially data mining manipulation). Using locality sensitive hashing, realize high-speed multidimensional association rules extraction limited to partial data.
著者
寺本 由利子 小林 亮介 寺本 義隆 根尾 櫻子 代田 欣二
出版者
日本獣医皮膚科学会
雑誌
獣医臨床皮膚科 (ISSN:13476416)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.167-170, 2011 (Released:2011-10-19)
参考文献数
9

11ヵ月齢,避妊雌のチンチラが3度にわたる右肩部皮膚の潰瘍性病変を主訴に受診した。全身麻酔下にて病変部周囲を悌毛したところ皮膚は非常に脆弱で容易に傷つき皮膚伸展率が23.3%と高値を示した。裸出した皮下組織と体幹皮筋を切除・縫合し傷は癒合した。皮膚の病理組織検査では真皮における膠原線維の細片化や染色性の異常等が観察され,超微形態学的にも原線維の著しい配列の異常が観察された。関節を含め皮膚以外の異常は認められず臨床および病理所見より皮膚無力症と診断した。現在術後9ヵ月経過しているが皮膚病変を認めていない。
著者
小林 亮太 岡本 洋 山川 宏
雑誌
人工知能
巻号頁・発行日
vol.33, 2018-07-01
著者
林 亮 飯島 大典 森 隆治 大谷 忠
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2006年度精密工学会秋季大会
巻号頁・発行日
pp.223-224, 2006 (Released:2007-03-04)

関節内のはく離骨折の治療には金属製のスクリューは患者の関節に重大な障害を与えるため使用することができず,有効な治療法はないのが現状であった.患者の骨折治療において最も安全かつ有効な材料は患者自身の骨であり,患者自身の骨を用いて骨折部を固定するスクリューを手術室内にて加工することで,最も安全かつ患者への負担の少ない治療が可能になる.本講演では,関節内骨折を治療するための骨製スクリューを手術室内で加工する骨加工マイクロ工作機械とそのシステムの開発について報告する.

1 0 0 0 御恩と奉公

著者
林 亮勝
出版者
大正大学
雑誌
仏教史研究
巻号頁・発行日
vol.6, pp.110-117, 1972-03
著者
五十嵐 裕美 伊藤 博 一林 亮 坪田 貴也 吉原 克則 小泉 雅之 佐藤 秀之 山崎 純一 池田 隆徳
出版者
Japan Heart Foundation
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.S2_5-S2_10, 2012

症例は60歳代の男性, 未治療の高血圧の既往があり, 国内線の飛行機内で心肺停止となった.客室乗務員が自動体外式除細動器(AED)を装着し1回作動後に心拍が再開し, 羽田着陸後, 当センターに緊急搬送された.AEDの記録では心室細動(VF)を呈していた.JCSII-10, GCS E4V2M4, 瞳孔3mm大で左右差なく, 血圧212/mmHg, 脈拍111/分であった.心電図は洞調律で, V<sub>4~6</sub>誘導でstrain T波が認められた.脳保護目的で低体温療法が3日間施行された.復温後に意識状態は回復し, 神経学的後遺症は認められなかった.ACh負荷冠動脈造影で4-AVが完全閉塞となり, 冠攣縮性狭心症と診断された.心臓電気生理学的検査(EPS)でVFが誘発されたこともあり, 植込み型除細動器(ICD)が植え込まれ退院となった.2010年1月より当センターは羽田空港の航空会社と救急医療連絡会を行っている.同年10月に新国際線旅客ターミナルが開設し, 旅客数の増加が見込まれる.迅速な応急処置と救急処置で救急の輪が成立し, 社会復帰が可能となった症例であったので報告する.
著者
林 亮輔
出版者
九州地区国立大学間の連携事業に係る企画委員会リポジトリ部会
雑誌
九州地区国立大学教育系・文系研究論文集
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.No.16, 2015-10

民間経済活動が行政区域を越えて行われている今日、地域政策は一体性の強い地域を対象に行う必要がある。しかし、民間の経済活動には様々な側面があるにもかかわらず、わが国においては学術的にも政策的にも、職場と居住地からなる通勤圏を都市圏とすることが多い。そこで本稿では、企業活動に基づいた都市圏である企業活動圏を法人使用車移動率によって設定し、金本・徳岡(2002)において設定されている都市雇用圏(通勤圏)と比較した。その結果、都市雇用圏は、中心都市と郊外都市が互いに隣接し合いながら形成されているのに対し、企業活動圏は、高速道路の存在により、郊外都市が点在しながら圏域が形成されていることが明らかになった。このように経済活動によって、一体性を持った都市圏域が大きく異なるという事実は、研究や政策の目的に応じて都市圏域を設定することの重要性を示している。
著者
林 亮子 水関 博志
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集 第37回情報化学討論会 豊橋
巻号頁・発行日
pp.P21, 2014 (Released:2014-11-20)
参考文献数
6

我々は決定木を用いて,簡単な例題について分子構造の自動分類を試みた.使用したデータはGaussian09を用いた構造最適化結果から原子間距離行列の一部を抜き出したものである.その結果,おおむね妥当と考えられる分類規則を自動的に得ることができた.
著者
山中 将 林 亮 伊藤 寿美夫 飯島 大典 井上 克己
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.1243-1244, 2005

開発したA6(はがき)サイズのマイクロ旋盤では,ベッドに厚さ40 mmのむくの鋳物プレートを使用している.ベッド剛性が加工品質に及ぼす影響を調べるために,ベッド厚さを変えた場合の振動特性の評価と直径5 mmの真ちゅうを用いた切削試験を行った.粗さと真円度の測定結果と合わせて,結果について考察する.
著者
尾形 修司 大庭 伸子 田村 友幸 旭 良司 山川 俊輔 小林 亮
出版者
名古屋工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

分割統治型のオーダーN実空間密度汎関数コード(DC-RGDFT)を開発した.DC-RGDFTコードを用いて,Liイオン電池内の固体電解質皮膜ー電解質液界面を通じたLiイオン透過に関する数千原子規模の第一原理分子動力学シミュレーションを行い添加塩がLiイオン通過率に及ぼす増大効果を発見した.DC-RGDFTをハイブリッド量子古典コードに組み込み,Liイオン電池のグファファイト負極内でのLiイオン熱拡散等に関する大規模シミュレーションを外部電場による効果を含めて行った.
著者
中村 貴英 河野 貴久 小林 亮 尾形 修司
出版者
Society of Computer Chemistry, Japan
雑誌
Journal of computer chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.59-68, 2011-12-31

対象系全体を必要な物理精度に応じて部分系に分け,各部分系に必要精度を持つ計算手法を適用する同時並列型ハイブリッドシミュレーション法が最近注目されている.我々は,原子(粒子)描像であったり連続体描像であったりするなどのハイブリッドシミュレーションコードが出力する多様かつ多数な物理変数の数値を統一的に扱い,さらにそれらの時間変化をアニメーションとして可視化するソフトウェアAkiraを開発した.Akiraを用いると,原子描像と連続体描像を混在させたり,多彩に表示した原子群のダイナミクスを原子毎の軌跡として表示させたりするなど様々な形式で,シミュレーションの結果を物理的な解釈がしやすくなるように表現することが出来る.簡易な操作で時間変化を,静止画のシークエンスとしても出力出来る.ソースコードはJava言語でOpenGLを用いて作成しているため,プラットホームの違いを気にしないで利用出来る.ユーザーが独自に改変することも,ソースコードと共に開発資料を公開しているため容易である.本論文ではAkiraの特徴的な機能を,いくつかの応用例を通じて概説する.