著者
林 昭志
出版者
上田女子短期大学
雑誌
紀要 (ISSN:21883114)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.7-19, 2021-01-31

本研究ではアメリカで著名な研究者ブライアン・ワンシンク博士(Dr. Brian Wansink)の論文撤回と大学辞職事件を解説した。ワンシンク氏はイグノーベル賞を授賞したり、アメリカ政府の栄養政策のトップに就いたり、メディアに数多く出演するなど著名な食心理学研究者だった。しかし論文の記述の誤り、不適切な分析方法、不適切なオーサーシップなどだけではなく、ローデータの有無・保管が問題とされて、一流ジャーナルの論文撤回が決定的な原因となり辞職した。この事件はアメリカでは注目されたが日本では注目されなかった。最後に研究不正防止・研究倫理のために必要な内容を考察した。
著者
長田 枝利香 三谷 麻里絵 江原 和美 本田 尭 荒木 耕生 後藤 正之 楢林 敦 津村 由紀 安藏 慎 番場 正博
出版者
金原出版
巻号頁・発行日
pp.405-408, 2016-04-01

症例は5歳女児で、26日前にインフルエンザワクチン2回目を接種、14日前に日本脳炎ワクチンを追加接種した。右下腿前面に紫斑が出現し、翌日は左下腿前面と体幹に紫斑が拡大した。血液検査で血小板数は6000/μLと減少、他の2血球系は正常値であった。凝固系に異常はなかった。PaIgGは軽度上昇を認めた。骨髄像は正形成、巨核球数・赤芽球・顆粒球の数と形態は正常であった。血小板数は、翌日には2000/μLまで低下を認め、はじめて口腔粘膜出血を認めた。免疫性血小板減少症(ITP)の診断で、大量免疫グロブリンを投与した。血小板数は速やかに改善を認め、粘膜出血と紫斑の消失を確認した。その後も重篤な出血症状の合併はなく、入院9日目に退院した。退院後、外来で通院し、半年後の血小板数は17万/μLを維持している。

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著者
小林一郎 著
出版者
平凡社
巻号頁・発行日
vol.第16巻 墨子上, 1940
著者
小林 政司
出版者
大阪樟蔭女子大学
雑誌
大阪樟蔭女子大学学芸学部論集
巻号頁・発行日
no.39, pp.117-128, 2002-03

本稿では,「似合う」ことを「似合い」と呼称することとし,「似合い」,とくに被服の色彩に関する「似合い」を探求する初段階として,「似合う」色の取り扱い方に関する提案を行うとともに,現在知られている「似合う」色の選択,いわゆるファッションカラーコーディネーションについていくつかの手法を概観した。まず,「似合い」の重要性と「似合い」のとらえ方についての考察を行った。ここでは,視覚対象としての着用者と被服について生態光学的な側面からの考察も試みた。次に「似合う」色の色彩調和論的取り扱いとして,色彩調和の経験式の応用や調和の様式による分類を,また,視覚心理学的取り扱いとして錯視としてのあるいは対比現象としての解釈や図と地の分化に着目した理解を提案した。一方,現在,比較的広く知られているファッションカラーコーディネーションの手法をいくつか取り上げ,肌色の分類,判定法などに関する共通点や「似合う」色の決定方法,さらにその提示方法の問題点などを指摘した。
著者
新井 親夫 若林 泰憲 水野 章 小松 一郎 佐納 良樹
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.241-244, 1983-05-10 (Released:2010-03-15)
参考文献数
5
被引用文献数
2

無機塩の飽和水溶液と平衡な気相の相対湿度が常温で50%以下になるような塩を使用し, 湿度を10~50℃の範囲で測定した. 低湿度が得られる場合には溶液と共存する塩の固相が結晶水をもち, かつ結晶水に転移の起こることが多い. 測定温度範囲に転移点のある塩について転移温度近傍における相対湿度の変化を示した. また, 塩が不純物を含む場合であっても純粋な塩を使用して得られる湿度との差は少なく, 調整のみが目的であれば粗製塩が使用できることを示した.
著者
田中 敬志 小林 聡 中川 聖一
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学雑誌 (ISSN:03855236)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.273-282, 2003-12-20
参考文献数
18
被引用文献数
1

これまでに多くの語学学習教材が開発されてきているが,その製作においては多大な時間と労力がかけられている.また,これまでの語学学習教材では,そのコンテンツが限られているため,長時間飽きずに使用を継続することは困難であり,さらに学習者が興味のあるコンテンツを選択する余地はない.そこで本研究では,学習者に興味のあるTVニュース放送をパソコンに取り込み,そのニュース放送を素材とした学習教材を教師または学習者自身で手軽に作成することができるシステムを開発した.勿論,本システムは教師や学習者が自前で収録したビデオを語学学習教材化することもできる.本論文では特に,副音声と字幕の同期手法を取り入れた教材作成システムと教材プレイヤーによって実現される各機能とシステム全体の評価について述べる.教材プレイヤーを用いた被験者実験では学習効果が得られ,それらの評価アンケートでも教材について肯定的な意見が得られた.
著者
小松 孝徳 山田 誠二 小林 一樹 船越 孝太郎 中野 幹生
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.25, no.6, pp.733-741, 2010 (Released:2010-09-14)
参考文献数
17
被引用文献数
3 2

We describe artificial subtle expressions (ASEs) as intuitive notification methodology for artificial agents especially in order to convey their internal states for users. We prepared two types of audio ASEs; one is a flat artificial sound (flat ASE), and the other is a decreasing sound (decreasing ASE). These two ASEs were played after a robot made a suggestion to the users. Specifically, we expected that the decreasing ASE will inform users of the robot's lower confidence about the suggestions. We then conducted a simple experiment to observe whether the participants accepted or rejected the robot's suggestion in terms of the ASEs. The result showed that they accepted the robot's suggestion when the flat ASE was used, while they rejected it when the decreasing ASE was used. Therefore, we found that the ASEs succeeded in conveying the robot's internal state to the users accurately and intuitively.
著者
小林 健一 筧 淳夫 伊藤 昭 糸山 剛 河口 豊 郡 明宏 辻 吉隆 森本 正一 柳 宇
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.16, no.34, pp.1099-1104, 2010-10-20 (Released:2010-10-20)
参考文献数
8

In the current laws and ordinances, the matter to accommodate the tuberculosis patient who is an airborne infectious disease is not exhibited. In this study, we discussed the building standard of the medical institution which accommodate tuberculosis patient, for the purpose of showing recommendations. The medical institution to accommodate tuberculosis patients needs to keep building facilities corresponding to the airborne infection, and it is necessary to perform use based on the latest scientific evidences.
著者
若林 省吾
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングレビュー (ISSN:24350443)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.3-11, 2020-03-04 (Released:2020-03-04)
参考文献数
11

本稿では,近年利用者が減少しているゴルフ場の活性化につながるマーケティング戦略を検討することを目的とした。まず,これまでゴルフ場が実施している取り組みではなぜ利用者が増加しないのか分析した上で,「サービス・ドミナント・ロジック」を援用した新たな取り組み事例を示し,その効果をゴルフ場関係者や参加者へのインタビューによる調査を通じて検証した。検証は,ゴルフ場と利用者の関係に着目し,顧客と価値を創り出す価値共創概念を援用し参加者を増やした事例として,「ゴルフ甲子園」を取り上げ,文脈価値と価値共創の視点で考察を行い,ゴルフ場と利用者との共創によって生み出される文脈価値に焦点を当てた視点から,ゴルフ場の新たな活用法の可能性を示した。
著者
近藤 宇智朗 松本 亮介 栗林 健太郎
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.19-20, 2018-03-13

インターネットが普及し、突発的アクセス増などに耐えられるサーバアーキテクチャが求められる中、起動やスケールアウトが容易なLinuxコンテナに注目が集まっている。筆者は、HaconiwaというLinuxコンテナランタイムを新しく開発した。特徴として、コンテナの様々な機能を作成時に自由に取捨選択して組み合わせができ、豊富なフック機構を備える。さらに、Haconiwaはスクリプト言語mrubyを内蔵しており、これらの設定をプログラミングにより統一的に記述でき、様々なシステムやアーキテクチャ的要求に応じたコンテナを作成可能になる。また筆者らはHaconiwaを中心に据えてシステムの循環を自動的に行い、安全な運用ができるウェブホスティングシステムも開発した。そのアーキテクチャについても応用例として論ずる。

3 0 0 0 OA 爛柯堂棊話

著者
林元美 著
出版者
大野万歳館
巻号頁・発行日
vol.天, 1914
著者
林 靖人 山田 崇 大島 正幸
出版者
特定非営利活動法人 産学連携学会
雑誌
産学連携学 (ISSN:13496913)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.2_20-2_28, 2020-06-30 (Released:2020-07-31)
参考文献数
17

信州大学と塩尻市は,2004年に地域ブランドに関する研究会を発足し,2005年より共同研究として地域ブランド戦略・アクションプランを構築・実践してきた.2015年からは新たに地域ブランド創造事業とコミュニティ・エンゲージド・ラーニングによる地方創生を推進している.この間,我が国は,人口増から人口減に転じ,地域・社会の様態,行政・企業・大学などの各主体を取り巻く環境・考え方も変化している.本稿では,15年以上に及ぶ取り組みを改めてふり返り,その取り組みが地域にもたらしたこと,将来の地域に向けて考えるべきことを考察する.
著者
林 衛
巻号頁・発行日
pp.1-45, 2015-08-02

日本理科教育学会第65回全国大会 京都大会, 日程:2015年8月1日(土)~2日(日), 会場:京都教育大学キャンパス
著者
小林 道夫
出版者
日本科学哲学会
雑誌
科学哲学 (ISSN:02893428)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.1-13, 1996-11-15 (Released:2009-05-29)

I treat in this article Duhem's philosophy of science to clarify the exact sense and the reach of it, by confronting it with some dominant tendencies in the contemporary philosophy of science.