著者
塩月 宏治 木村 喜代治 長林 久夫
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
水工学論文集 (ISSN:09167374)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.301-306, 1994-02-28 (Released:2010-08-25)
参考文献数
2

This paper describes the relationship of the characteristics of water temperature and the conditions of water qualities in Lake Onogawa. The field observation was conducted from Augast, 1991 to October, 1992. As the results of these observations, the relationship of turbidity (TB) to 665nm absorption and potential of hydrogen (pH) to oxidation reduction potential (ORP) are discussed.
著者
草間 幹夫 岸 豊子 星 健太郎 名取 恵子 松本 玲子 生田 稔 亀卦川 昭宗 酒井 英紀 榎本 昭二 倉林 亨
出版者
Japan Society for Head and Neck Cancer
雑誌
頭頸部腫瘍 (ISSN:09114335)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.631-636, 1997-11-30 (Released:2010-04-30)
参考文献数
19
被引用文献数
3 3

下顎歯肉癌に対する手術は, 従来より区域切除を主体として行われ, 良好な治療成績が得られているが, それを基本としつつ患者のQOLを考慮し辺縁切除の適応の拡大に努めてきたので報告した。下顎骨吸収深度 Grade2 (骨体部, 下顎管上の骨吸収) で, 骨吸収様式が平滑型 (Pressure type) の症例までは下顎辺縁切除が可能であった。腫瘍の軟組織進展範囲別では頬側進展型に原発巣再発の頻度が高く, 区域切除の適応が多かったが, 下顎歯肉癌全体で術前治療後の縮小手術は14.9%に行われた。画像診断特に Dental CTにより, 下顎下縁の保存に関する判断が容易となった。
著者
小林 准士
出版者
史学研究会
雑誌
史林 (ISSN:03869369)
巻号頁・発行日
vol.96, no.4, pp.525-565, 2013-07

一八世紀半ぱ以降、山陰地方の浄土真宗優勢地帯では、真宗門徒が小寄講を結成し僧侶を招いて法談を聴聞する活動が活発となる。この法談の場を通じて、僧侶たちは門徒に対し浄土真宗の神祗不帰依の宗風を遵守するように教導していくが、いっぽうでこの宗風をめぐって神職などとの紛争もしばしば起こるようになった。また、同じく一八世紀半ば以降、領主や村役人たちは、活発化する民衆の宗教活動の統制を図ろうとしたが、こうした民俗の世界への介入は民衆の信仰の獲得をめぐって競合する宗教者間の対立を表面化させ、かえって紛争誘発の原因ともなった。特に、真宗優勢地帯において専業の神職が多数の神祠・森神の祭祀と各家における竈祓いの執行に関わっているような出雲国や石見国では、それが神祗不帰依の宗風をめぐる僧侶と神職の争いとして現象しやすかったのである。
著者
横林 亮平
出版者
法政大学大学院理工学研究科
雑誌
法政大学大学院紀要. 理工学・工学研究科編 (ISSN:21879923)
巻号頁・発行日
no.60, pp.1-8, 2019-03-31

The tensor data model is capable of detailed data representation and is compatible with data mining. However, there is a problem that the data volume becomes enormous and processing time is required. It is one solution to this problem to improve the efficiency of a series of data processing such as insertion, deletion, search of data in the secondary storage area. In this paper, we propose an serial search method using locality sensitive hashing. The hash technique is a search method that is hardly affected by the data amount, but there is a problem that the serial search can not be performed. By using locality sensitive hashing, we sequentially arrange similar data in the same block and improve efficiency by carrying out parallel processing for each block. We will also describe the efficiency of tensor data manipulation (especially data mining manipulation). Using locality sensitive hashing, realize high-speed multidimensional association rules extraction limited to partial data.
著者
小林 忠秀
出版者
東洋大学文学部哲学研究室
雑誌
白山哲学 (ISSN:03851087)
巻号頁・発行日
no.14, pp.p1-22, 1980-03
著者
佐藤 運海 竹ノ内 敏一 原 宏 山崎 隆夫 若林 信一
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.71, no.710, pp.3074-3080, 2005-10-25 (Released:2011-03-04)
参考文献数
7
被引用文献数
8 8

This paper describes development of end milling of carbon steel by electrolyzed reduced water of dilute sodium chloride solution, instead of conventional cutting with cutting fluid which is not environmentally consciousness. First, experimental equipments were built with a machining center, cutting fluid supply system made from the bath pump, temperature sensor and temperature recorder etc., and end milling processing of carbon steel was performed using electrolyzed reduced water of dilute sodium chloride solution and conventional cutting fluid respectively. Next, measured surface roughness, evaluated surface deterioration layer, temperature change of work piece and wear state of end milling. As the results of all evaluations above-mentioned, there is no difference between the end milling process using electrolyzed reduced water and that of conventional using cutting fluid. It is supposed electrolyzed reduced water instead of cutting fluid is environmentally consciousness process.
著者
若林 純一 矢吹 丈輔
出版者
The Society of Resource Geology
雑誌
鉱山地質 (ISSN:00265209)
巻号頁・発行日
vol.17, no.82-83, pp.113-120, 1967-04-30 (Released:2009-06-12)
参考文献数
8

The Yamato mercury mine is located in the central part of Nara Prefecture and one of the oldest mercury mines in Japan. The mine area is composed of plutonic rocks and mylonitic rocks of the post-Palaeozoic period, Tertiary quartz andesite and Quaternary sediments. The ore deposits of this mine are controlled by fissure systems such as EW and NW striking shear fractures, and WNW striking tentional fractures which are considered to be formed by the compression of WNW-ESE direction that is connected closely with the movement of the Median Tectonic Line. The ore deposits exist as a group of stringers, ore-pipe and pocket filling these fissure systems. The main Alterations of the country rocks are silicification, argillization, pyritization, carbonatization and chloritization. Ore shoots are formed where the fissures and veins cross, or where they dip at a low angle. It is considered that these ore shoots are controlled by structures of the fissures and the country rock.
著者
川端 悠士 林 真美 南 秀樹 溝口 桂
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.38 Suppl. No.2 (第46回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.BbPI1131, 2011 (Released:2011-05-26)

【目的】脳卒中のリハビリテーションにおいては自立歩行獲得までの期間は車椅子が移動手段となる.また重度の障害により歩行獲得が困難と予想される例も少なくなく,その場合には移乗動作獲得・介助量軽減を目的とした理学療法プログラムを施行することとなる.片麻痺患者へ適切な理学療法を提供するためには,早期から正確な目標設定を行うことが重要である.2009年に改定された脳卒中治療ガイドライン2009でも予後を予測しながらリハビリテーションを実施することが推奨されている.片麻痺患者における歩行能力予後に関する報告は多く散見されるが,我々の渉猟範囲では移乗動作能力経過に影響を与える要因を検討した報告は見当たらない.臨床上,下肢の運動麻痺が重度で歩行が困難あっても移乗が自立する症例を経験することは多く,移乗動作能力に影響を与える要因として,歩行能力に関連する要因とは異なる要因が存在することが考えられる.そこで本調査では発症6週後の移乗動作能力に与える発症2週後の患者生物学的要因・機能障害要因について調査することを目的とする.【方法】対象は当院へ入院となり理学療法開始となった脳卒中患者で,テント上に一側性病変を有する初発例107例とした.このうち対象者除外基準(詳細略)に該当する48例を除いた59例を対象とした.移乗動作能力についてはFIM(機能的自立度評価法)を用い,発症6週後における普通型車椅子・ベッド(P-bar設置)間の移乗動作能力を評価した.移乗動作能力の評価にあたっては非麻痺側・麻痺側方向への移乗の両者を評価し,動作能力レベルの低いものを採用した.移乗動作能力経過を予測する要因として以下17項目について前方視的に調査した.性別,年齢,入院前における障害老人の日常生活自立度,診断名,麻痺側の5項目についてはそれぞれ診療録より抽出した.また発症後2週後の機能障害について,SIAS(脳卒中機能評価法)を使用し,麻痺側運動機能(上肢近位・遠位,下肢近位股・近位膝・遠位),体幹機能(腹筋力・垂直性),感覚機能(下肢触覚・位置覚),非麻痺側機能(握力・大腿四頭筋筋力),視空間認知の12項目を評価した.移乗動作能力とその他17項目について,単変量解析(Mann-WhitneyのU検定・Spearmanの順位相関係数)を用いて分析した.単変量解析で移乗動作能力に関連のあった項目を独立変数,移乗動作能力を従属変数としてStepwise法による重回帰分析を行い,移乗動作能力に影響を与える要因を抽出した.なお重回帰分析の実施にあたってはVIF(分散拡大要因)を算出し多重共線性に配慮した.【説明と同意】対象者またはその家族へ本研究の主旨を説明し同意を得た.【結果】対象例59例の移乗動作能力の中央値は5点,独立群22例,監視群6例,介助群31例であった.単変量解析の結果,移乗動作能力と関連のあった項目は,入院前生活自立度・麻痺側下肢運動機能(近位股・近位膝・遠位)・腹筋力・垂直性・下肢触覚・下肢位置覚・握力・大腿四頭筋筋力・視空間認知であった.重回帰分析の結果,移乗動作能力に影響を与える要因として,第1に垂直性,第2に麻痺側股関節運動機能,第3に腹筋力,第4に入院前日常生活自立度が選択され,決定係数R2は0.85となった.各変数のVIF値1.32~4.22の範囲であった.【考察】移乗動作能力経過に影響を与える要因として,体幹機能・麻痺側股関節運動機能・入院前生活自立度が重要であることが明らかとなった.SIASにおける垂直性・腹筋力はそれぞれ前額面・矢状面における座位保持能力の指標である.移乗動作は「座位保持」・「起立」・「立位保持」・「方向転換」・「着座」で構成される動作であり,動作の開始である座位保持の能力が予測要因として重要であると考えられた.また移乗動作能力経過に影響を与える要因として体幹機能の他に,麻痺側股関節の運動機能と入院前の生活自立度が抽出された.麻痺側方向への移乗では方向転換の際,麻痺側下肢を前方へ踏み出す必要があり,移乗動作能力の予測要因として麻痺側股関節の運動機能が重要であると考えられた.さらに入院前の生活自立度が高いほど,非麻痺側機能・動作学習能力が高いと思われ,入院前の生活自立度も移乗動作獲得に影響を与える要因として重要であることが明らかとなった.本研究の限界として調査期間が短いことが挙げられる.今後は多施設共同研究も含めた長期的な前向き調査が必要である.【理学療法学研究としての意義】移乗動作に限定してその能力経過に影響を与える要因を検討した報告は無い.本研究は脳卒中片麻痺患者の移乗動作能力経過を予測する上で臨床的に大きな意義がある.
著者
濱本 亮 佐々木 貴之 森田 佑亮 三好 一徳 小林 俊輝
雑誌
コンピュータセキュリティシンポジウム2017論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.2, 2017-10-16

GlobalPlatform によってTrusted Execution Environment (TEE) と呼ばれるハードウェアレベルのセキュリティ機能が定義されており,組み込みデバイス向けのCPUを展開しているARM ではTEEの実装例としてTrustZoneと呼ばれる機能が公開されている.しかし,TEEによって構成されたセキュアなメモリ空間(セキュア空間)はアクセス権限が1種類しか設定できず,アーキテクチャ設計の柔軟に欠ける.そこで本稿では,TEEのセキュア空間が持つ権限を多段階で設定できるアクセス制御の基本設計を提案する.
著者
宮田 翔平 赤司 泰義 林 鍾衍 本村 彬 田中 勝彦 田中 覚 桑原 康浩
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.261, pp.1-9, 2018-12-05 (Released:2019-12-05)
参考文献数
6

畳み込みニューラルネットワーク(CNN)による実際の計測データ(BEMS データ)の不具合検知・診断(FDD)がより適切となるよう,シミュレーションにより作成した不具合データと不具合がない場合のデータの差分を正規化し,不具合が生じたデータのみを抽出し,各ラベルのデータ数を均等にする前処理手法を提案した。本手法に従い前処理された不具合データを学習した CNN を 1 年間の BEMS データに適用し, CNN による診断結果と BEMS データ分析結果とを比較することで本手法が適切であることが示された。加えて,システムが有する不具合は運用条件によりデータに発現または潜伏し,これが本研究の提案するFDD 手法により捉えられることが示された。
著者
菊嶋 修示 小林 洋一 蔵野 康造 矢澤 卓 馬場 隆男 向井 英之
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.249-260, 1991-06-28 (Released:2010-09-09)
参考文献数
27
被引用文献数
3

Adenosine三リン酸 (ATP) は上室性頻拍 (PSVT) の停止薬として用いられるが心停止, 灼熱感などの副作用が多い.ATPの刺激伝導系への作用はATP自身とadenosineに基づき, 副作用もATP自身とadenosineに基づくと思われる.ATP使用に際し, dipyridamole (DIP) (adenosineの細胞内吸収阻害薬) を併用しATP作用のadenosineに依る作用のみ増強させることで, ATPの副作用を軽減し得るか検討した.対象は32例, 内20例がPSVT例である. ATPの半減期は短いため, ATPは漸増注入 (0.025-0.5mg/kg) した.前処置薬としてDIP, aminophylline (adenosineの競合的阻害薬) , atropine, propranolol, isoproterenolを用いた.前研究として洞調律時にATPを注入し, 前後での洞周期と房室伝導時間を経時的に求め, ATP注入前後でcyclic-AMP (c-AMP) , epinephrine, norepinephrine血中濃度を測定した.ATPを洞調律時に注入すると, 一過性の陰性変時作用と陰性変伝導作用が出現, その後陽性変時作用がみられた.陰性変時作用と陰性変伝導作用はDIPで増強, aminophyllineで減弱, atropineでは不変であった.陽性変時作用はaminophyllineで増強された.陰性変時作用はisoproterenolで増強, propranololで抑制された.血中epinephrine, norepinephrine, c-AMPはほぼ全例でATP注入後上昇した.以上より, 陰性変時作用, 陰性変伝導作用は主にadenosineに基づき, 陽性変時作用は自覚症状などに基づく二次的作用と考えられた.少量のATP投与時には陰性変時作用が陰性変伝導作用より早期に出現したことより, ATPでのPSVT停止に際し, 少量のATPほど停止時に洞停止が短かかった.PSVT停止に関しては心房内回帰性頻拍以外のすべてのPSVTで停止が得られ, 停止量は房室ブロック量の約半量であった {ATP単独 (停止量vs房室ブロック量: 0.16±0.07mg/kgvs0.30±0.12mg/kg, p<0.01) , DIP=0.1mg/kg併用 (0.09±0.06mg/kgvs0.15±0.07mg/kg, p<0.05) } .停止量はDIP=0.1mg/kg併用でATP単独投与時の約半量となった (p<0.01) .停止時に房室ブロックを回避でき, ATP量が小であるDIP=0.1mg/kg併用が最適と考えられる.灼熱感, 嘔気などがATP単独投与時には全例にみられたが, DIP併用時には2例で消失, 他の全例で減弱した.ATP-DIP (0.1mg/kg) 併用療法は副作用を軽減し, 有効であると考えられた.
著者
紅林 淳一
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.293-297, 2012 (Released:2013-05-01)
参考文献数
38

トリプルネガティブ乳癌(TNBC)は,生物学的悪性度が高く,早期に再発し,治療に難渋することが多い。現在,TNBC患者の予後改善を目指し,数多くの基礎的・臨床的研究が行われている。TNBCは,luminalやHER2サブタイプ乳癌と異なり,明確な「治療の標的」が存在しないことが最大の問題である。一方,最近の基礎研究により,遺伝子発現プロファイルを用いればTNBCは,複数のサブタイプに分類することが可能であり,サブタイプ毎に治療効果の期待できる薬剤を選別できることが示唆されている。今後は,TNBCのサブタイプ分類の検査法を確立し,そのサブタイプ分類で選別されたTNBC患者を対象に,最も有効性が期待される薬剤を用いた臨床試験が行われるべきである。そのようなアプローチにより,治療に難渋するTNBCの「個別化治療」が実現するかも知れない。さらに,各々のサブタイプ毎に癌の進展を牽引する“driver”遺伝子が判明すれば,それらを標的とした新たな治療薬の開発につながる。
著者
山口 信吉 若林 嘉一郎 細野 八郎
出版者
The Japanese Society of Agricultural Machinery and Food Engineers
雑誌
農業機械学会誌 (ISSN:02852543)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.179-184, 1977 (Released:2010-04-30)
参考文献数
12

米の応力割れ発生機構を考察するため, 米粒の含水率変化に伴う容積変化特性を究明する。精白米および3品種の玄米を実験試料とし, 液体置換法と空気比較法で試料の密度および乾量基準の比容積を測定して, その測定値と含水率の関係を検討した。規定の含水率 (0.18d. b.) 程度に乾燥された玄米では, 密度測定値に水分履歴の影響および品種間差異が認められず, 粒密度は含水率のみの関数 (等温系) とみなされる。また, 精白米の密度は玄米より高い値を示した。含水率0.08d. b. 以上における米粒の比容積 (乾量基準) と含水率の関係を表す実験式を求め, その結果より, 含水率変化による米粒の膨張係数を推定した。