著者
村山 史康 清水 泰子 高木 秀蔵
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.81, no.1, pp.107-114, 2015 (Released:2015-02-02)
参考文献数
42
被引用文献数
5 11

海水中の栄養塩濃度と乾海苔単価との関係を調べるため,岡山県ノリ漁場の栄養塩濃度を分析するとともに,色彩色差計を用いて生ノリおよび乾海苔の色調(L∗値と a∗値)を測定し,栄養塩濃度,ノリの色調および乾海苔単価の関係を調べた。その結果,本海域におけるノリの色落ちの原因は DIN であり,濃度が 3 μM 以下になると生ノリの色調が急激に低下することが明らかになった。また,DIN 濃度と生ノリの L∗値と a∗値,生ノリの L∗値および a∗値と乾海苔の L∗値,乾海苔の L∗値と乾海苔単価に有意な相関が見られた。
著者
堀 祐輔 清水 隆麿 松山 明正 渡邉 泰雄
雑誌
応用薬理 (ISSN:03008533)
巻号頁・発行日
vol.76, no.1, pp.15-24, 2009-03-23
参考文献数
9
被引用文献数
1
著者
清水 賀之 畠山 信夫 益山 忠
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
Journal of MMIJ (ISSN:18816118)
巻号頁・発行日
vol.134, no.10, pp.142-150, 2018-10-31 (Released:2018-10-26)
参考文献数
21
被引用文献数
5

A numerical analysis is conducted to examine an air-lift pumping system for mining rare-earth rich mud under 6000m deep seabed around the Minami-Tori-Shima. The numerical scheme in the analysis adopts the one-dimensional drift-flux model, which solves pressure and velocities as well as volumetric fractions of each phase in the air-slurry two-phase flow along a lifting pipe. The empirical formulas derived from experiments using rare-earth rich mud around the Minami-Tori-Shima estimate the pseudoplastic viscosity and the rheology constant as a function of volumetric concentration of mud in slurry. They are devised in the scheme to evaluate the pressure drop in air-slurry two-phase flow as the power-law fluid. Parametric studies were conducted to examine steady characteristics of the air-lift pumping system by changing the air flow rate, the water depth where the air was injected and back pressure. As a result, the basic characteristics of the air-lift pumping system were clarified. For example, with the air flow rate of 6kg/s, depth of water where air was injected of 3000m, back pressure of 0.2MPa (G), 6040m lifting pipe out of which 6000m is submerged, and 40m is above sea level, pipe diameter below the depth where the air was injected of 0.15m and above that depth 0.2m, it was found that the maximum mud flow rate was 1.01x103t/d, volumetric concentration of mud was 6.2%, slurry velocity was 3.8m/s, mixture velocity at the exit of the lifting pipe was 52m/s and power required was 2.0x103kW. In addition it was found that the performance of the system decreases when using the scheme as the power-law fluid compared with the one using the Mori-Ototake formula as Newtonian fluid. Furthermore, specifying back pressure is useful because of increased efficiency of the system, as well as for keeping the mixture velocity down at the exit of the lifting pipe.
著者
大塚 亮子 青山 隆夫 高柳 理早 清野 敏一 清水 秀行 中村 幸一 小滝 一 澤田 康文 伊賀 立二
出版者
一般社団法人 日本医療薬学会
雑誌
病院薬学 (ISSN:03899098)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.269-277, 1997-06-10 (Released:2011-08-11)
参考文献数
15
被引用文献数
1 2

We studied the effect of advising outpatients on the rational use of ophthalmic solutions and compliance by a questionnaire (n=158), in order to establish the optimal consultation method. A total of 41.8% of the patients answered the questionnaire. In compairing the actual use of ophthalmic solutions before and after consultation, the rates of rational use increased for all items except for “applications per day”, which decreased slightly from 93.4% before the consultation to 90.2% after that. In particular, “eyelid closure” and “nasolacrimal occlusion” after instillation, and “the 5 min interval of instillation in the case of plural medication”, considerably increased from 34.8% before the consultation to 60.6% after that, from 9.5% to 50.8% and from 45.9% to 73.8%, respectively. The compliance remarkably improved in glaucoma patients after consultation regarding “the 5min interval of instillation” .Based on these results, our consultation method for the rational use on ophthalmic solutions was thus evaluated. However, since some patients who still did not appreciate the need for the rational use of such medication still presented, further improvements in the consultation method requires for the rational use.
著者
清水 大地 岡田 猛
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.203-211, 2015

Focusing on the process of a dancer's acquisition of a new technique in breakdance,<br>,"Inside Ninety", this longitudinal case study aims to disclose the process of skill acqui-<br>sition through practice. We conducted a fieldwork study (participant observation and<br>interviews) to analyze the dancer's endeavours to acquire and improve skills. By avoid-<br>ing the specification of goals and movements by the researchers, as is often the case<br>in experimental settings, we observed the development of movements in each practice<br>session. The results indicate that the process of acquisition of a new dance technique<br>consists not only of the refinement of a particular skill, but also of two other activities<br>;the exploration of new and original skill utilizing the characters of a particular skill, <br>and the arrangement of that skill so that it should fit into his full performance. The<br>process of an expert's acquisition of a particular technique is a complicated and creative<br>one, integrating each skill into a full performance.
著者
清水 英範
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D2(土木史) (ISSN:21856532)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.49-68, 2012 (Released:2012-06-20)
参考文献数
62
被引用文献数
3

ジョサイア・コンドルが明治18年(1885)1月に立案した官庁集中計画は,霞が関を官庁街,日比谷を公園とすることを初めて示した計画であり,近代都市計画史上,重要な意味を持っている.しかし,この計画に関する既存研究は極めて少なく,計画に至る経緯やコンドルの計画意図については,これまでほとんど明らかにされてこなかった.本研究は,幾つかの新たな史料を用いて,この問題に初めて迫り,1)太政官による官庁集中計画の実施とコンドルの登用は,井上馨が明治17年4月に提出した建議により決定されたこと,2)コンドルの計画には二案あったが,コンドルの本意は,諸官庁を日比谷練兵場内西側及び教導団の土地に集約し,地質粗悪な日比谷練兵場内東側を大公園とする,第二案の方にあったことなど,幾つかの新事実を明らかにした.
著者
清水 優子
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.E1061, 2007

【はじめに】<BR> 発症から約10年経過している脳卒中後の片麻痺患者の訪問リハビリテーションを担当する機会を得た。状態は安定しており、これ以上の能力を向上させることが困難と思われていた症例であり、外来リハビリの内容としては能力維持・家族指導が主であった。しかし、訪問リハビリを開始したことで能力の向上が見られたため、今回ここに報告する。<BR>【症例1】<BR> 69歳男性 平成9年発症 脳内出血左片麻痺<BR> 訪問開始時のADLはほぼ全介助。移動は車椅子介助。トイレはズボンの上げ下げに介助要し、その間立っていることが困難な状態。妻から「もっと立っていられれば」との要望あり。<BR> 訪問介入により立位保持の安定、足サポーター使用にて短距離の歩行可能となる。<BR>【症例2】<BR> 63歳男性 平成9年発症 脳内出血右片麻痺 <BR> 訪問開始時の移動は屋内車椅子自走、屋外は数mのみ4点杖・装具にて介助歩行実施。もっと長い距離を歩行したいとのNeedあり。<BR> 訪問介入により、診察通院時は院内は全て歩行にて移動可能となる。<BR>【考察】<BR> 今回これらの症例の能力向上が見られた背景には、生活に直結したNeedsに即したリハビリが提供できたこと、直面している問題に合わせた環境下で行うことで動作習得が行ないやすかったことなどが考えられる。また、発症から10年という年数に、セラピストの考えが固定化しプラトーを決めてしまっていたことも推測される。<BR> そもそもプラトーとは、心理学者であるブライアントハーターが「練習の階級説」と呼び「技術を習得する際には進歩が止まる"踊り場"があり、どんな場合にも避けて通ることはできない。しかし、この状態は一時的でありその後また伸びる可能性がある」と提唱している。プラトーが出現する原因としては、適切な学習方法の獲得の失敗→課題に対する動機づけの低下→大きな練習単位への移行の困難さ→能力の向上停滞が考えらる。<BR> そのため、セラピストがプラトーを決めてしまい能力向上のために必要な指導を行わないことで、適切な学習方法の獲得の失敗が再度起こり、悪のスパイラルの状態に陥り患者の能力を停滞させていると考えられる。<BR> 今回、訪問リハビリを開始し新たな視点を入れたことで悪のスパイラルを断ち切り、適切な環境下でリハビリを提供できたため、発症から10年たった状態でも能力の改善が見られたのではないかと推測される。<BR>【まとめ】<BR> いかなる時も患者の状態を確認し、常に向上させることを念頭に置き治療に携わる重要性を再認識した。<BR> また、普段我々が個々の状態についてプラトーと客観的に判断する基準は何なのか、いまだ曖昧なことが多い。本来、効果とその限界を明らかにすることは治療学の基本である。しかし、リハビリテーション医療では明らかにされていることは少なく、経験則で話されることが多い。これらのことを、明確にしていくことも今後に課せられた課題である。
著者
野地 保 清水 圭典 小山 雅行 国岡 美千子
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.149-150, 1992-02-24
被引用文献数
1

システムの大規模化に伴い、ハードウェア/ASIC設計者の取り扱うゲート規模は,年々増加の傾向にあり,そのターゲットがミリオン・ゲートに近付きつつある。一方、大規模回路を短期間に、しかも設計ミスのないVLSIチップを開発したい要望がある。これを解決する為の方策として、設計の中心を論理設計レベルから機能設計レベル/方式設計/システム設計レベルへと、より上流主体に移行し更に上流からレイアウトの下流まで後戻りのない、しかも効率の良い設計手法として「トップダウン設計手法」が注目されている。我々はミリオン・ゲートに対応出来る「トップダウン 設計手法の開発を目指しており、この手法開発の構想とその要の一つである論理合成との係わりについて述べる。
著者
清水 武俊
巻号頁・発行日
2018-03-22

Hokkaido University(北海道大学). 博士(水産科学)
著者
見田 忠幸 小野 正博 清水 恒良
出版者
東海北陸理学療法学術大会
雑誌
東海北陸理学療法学術大会誌 第26回東海北陸理学療法学術大会
巻号頁・発行日
pp.66, 2010 (Released:2010-11-02)

【はじめに】左膝蓋骨縦骨折の保存療法を経験した。外側縁部の骨折は血行が乏しく骨癒合が得にくいため、理学療法を実施するにあたり考慮が必要であった。骨折部に対し注意を払い理学療法を実施した結果、良好な成績が得られたので若干の考察を加え報告する。<BR>【症例紹介】症例は80歳代の女性である。自宅にて転倒後、疼痛の訴えが有り当院にて左膝蓋骨骨折と診断されギプス固定となる。発症後、約2週ギプス固定、その後knee braceに変更され週2日、外来にて理学療法開始となる。<BR>【評価および理学療法】理学療法開始の時点で発症4週であり著明な浮腫は見られなかった。関節可動域は屈曲90°伸展-15°、徒手筋力検査は膝伸展3+、屈曲4であった。治療としては膝蓋骨の各rotationの動きを引き出し、外側広筋、腸脛靭帯をトランスバース方向へ滑走させ、膝蓋骨を把持しながら軽い収縮を促した。以上を中心に膝蓋骨に離開ストレスが加わらない様に注意を払いながら徐々に可動域を獲得した。発症8週で屈曲140°伸展0°膝関節屈曲時に膝前面内側部に疼痛がみられた。疼痛の要因は内側縁部骨折線の離開ストレスを考慮しmedial infra patella tissue へのアプローチが十分ではなかったと推察し内側膝蓋大腿靭帯、内側膝蓋支帯に対しストレッチング、滑走性を促した。12週で正座可能となり理学療法終了となる。<BR>【考察】症例は内・外側縁部縦骨折である。富士川は外側縁部縦骨折の場合、血行がきわめて乏しく骨癒合が得にくいと示唆している。つまり固定期間、4週以降も愛護的に可動域を改善して行く慎重さが求められる。外側骨折部は外側広筋斜走線維の付着部であり、外側広筋のhyper traction(過剰牽引)が骨折部の離開を誘発する。そして、外側広筋斜走線維は腸脛靭帯の裏面より起始しており腸脛靭帯を含めた柔軟性改善が重要であると考えられる。外側に比較すると内側は血行が豊富でありtraction方向に働く軟部組織も少ないため積極的に進めた。以上を踏まえアプローチした結果、正座獲得に至った。<BR>
著者
清水悟 奥田隆史 井手口哲夫 田学軍
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.191-192, 2012-03-06

企業が生き残るためには,組織的知識創造を効率的におこなう必要がある.そのためには,知識創造に適した組織を設計する必要がある.これまで,組織設計を科学的に決定する手法は存在しなかった.そこで,本研究では効率的な組織的知識創造のための組織設計手法を提案することを目的とする. 本研究では,組織構成員をエージェントとして,組織設計をマルチエージェントシステムで表現している.各エージェントは,ソーシャル・キャピタル(紐帯,人脈),消費者価値観分析モデル(4Cs)により表現される. また,4Csを開発したヤング&ルビカム社は,世界各国で消費者分析をおこなったデータを公開しており,本研究でもこれを利用して,日本と世界各国との組織的知識創造の効率性を比較する.
著者
角田 謙朗 清水 正明
出版者
The Society of Resource Geology
雑誌
資源地質 (ISSN:09182454)
巻号頁・発行日
vol.45, no.250, pp.111-120, 1995-04-28 (Released:2009-06-12)
参考文献数
15
被引用文献数
3

Metallic mineralization in the Suehiro vein and its neighbouring veins of the Otome deposit was described. The metallic minerals of the Suehiro vein and its neighbouring veins are ferberite, pyrrhotite, less pyrite, chalcopyrite, sphalerite, molybdenite 2H, goethite, arsenopyrite, cubanite, Ag, Sb-bearing cosalite, bismuthinite, native bismuth, ingodite, Bi-bearing boulangerite, izoklakeite etc.The mineralization sequence at Otome can be divided into three stages, based on microscopic observation, EPM analyses and fluid inclusion data: Stage I (W mineralization), Stage II (sulphides and sulphosalts), and Stage III (hematite and goethite). Further, the stage II is subdivided into three substages. The fluid inclusion homogenization temperatures ranged from 350°to 250°C for stage I, from 330° to 150°C for stage II and lower than 150°C for stage III.Temperatures and sulfur activities of stage II mineralization at Otome are estimated as 330° to 150°C, and -11 to -20 in log aS2 (atm.), based on the FeS contents of sphalerite, mineral assemblages and fluid inclusion data.